転生したら兎で仮面ライダーだった件   作:盈月さん

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一部ガビル視点になっております。


11話 ガビル参上

俺は気絶したフラメアを空いているテント内の中にあるベットにフラメアを寝かした。

さて、これからどうするか…絶対族長はフラメアのことを心配しているだろうし…一度戻って経過報告ついでにフラメアの安否を伝えるか?

族長を安心させるために里に帰るか帰らないかと悩んでいると、

 

「……あれ?ここは…?」

 

フラメアが目を覚ました。

 

「おはようフラメアさん!」

「あっ……お、おはようございます…」

 

皮肉を込めて笑顔で挨拶をすると、フラメアは寒いのか身体を震わせながら返事をくれた。

 

「で?里に居るはずの君が、何でこんなところに居るのかな~?まさかとは思うけど、俺について行こうと隠れて出たけど、俺を見失って数週間かけてここに辿り着いたとかじゃないよね~?」

「うっ…!」

 

フラメアの行動を知っている俺は、笑みを浮かべながらフラメアがここまで来た経緯を予想し、フラメアに言ってみると、フラメアは図星だったようで反論ができなかった。

 

「取り敢えず、今の現状を教えるから、それを聞いたら大人しくしとけ」

「えっ?」

 

俺は里を出てからのことをフラメアに教えた。

里を出てからリムルに出会ったこと、二人でここを村から発展させている最中のこと、大鬼族(オーガ)豚頭族(オーク)に滅ぼされ、生き残った者達が配下になり鬼人になったことなどを事細かに説明した。

話をしている間、常にフラメアの口が開いていたのは少し面白かった。

 

「えっ…え~と…もしかして、私が少し前に会った大鬼族(オーガ)って…」

「ソウエイだな、フラメアに警戒されないように近づいたら驚かしてしまったって言って居たぞ」

「悪いことしたな~…」

 

フラメアがソウエイに悪いことをしたと反省していると、

 

「リュウト様…大変なことになりました」

 

リグルドが慌てた様子でテントに入って来た。

 

「ほ、本当にホブゴブリン…だ…」

 

リグルドの姿を見たフラメアは、リグルドをマジマジと見ていた。

 

「あれは気にしなくていいから、何があった?」

「実はリザードマンの使者が訪ねてきまして…リムル様が先に向かわれております」

「…分かった、すぐに行く」

 

蜥蜴人族(リザードマン)が来るということで、俺はリグルドと何故かついてきたフラメアと共に町の入口へと向かった。

 

────────────

 

「ガビル様!合図が来たぜ」

「うむ、では参ろう!」

 

村の代表が来たという合図を受け、待機していた我輩達は乗っている走行蜥蜴(ホバーリザード)を走らせ、村の入口までやってきた。

走行蜥蜴(ホバーリザード)を入口の前で止め、我輩はスタイリッシュに走行蜥蜴(ホバーリザード)から降り、考えて置いた台詞を小鬼族(ゴブリン)達に言い放つ。

 

「出迎えご苦労、我が名はガビル!お前達にも我が配下になるチャンスをやろう!」

 

決まった、心の中で我輩はそう思った。

連れて来た部下達も盛大な拍手をしてくれている。

しかし、小鬼族(ゴブリン)達の声が聞こえないため、恐らく困惑しているのであろう。ならば、詳しい事を話す必要があるだろう!

そう思い、再び口を開く。

「オークの軍勢がこの大森林を進行中という話だ…そこでだ!貴様らの配下になれば、我輩がオークの脅威から貴様らを守ってやろう!貧弱なゴブリンには太刀打ちでき…っ…な、い…こと、だろ…う?」

 

話している中、小鬼族(ゴブリン)達をしっかりと見てみると、そこには小鬼族(ゴブリン)の姿はなく、代わりに屈強な体つきをしている人鬼族(ホブゴブリン)が一人、ジュラの大森林の東側に住んでいるはずの兎人族(ラビットマン)が二人、大鬼族(オーガ)…いや、恐らく鬼人だと思われる者が三人、仮面を付けた人間が一人、そして仮面の人間に抱えられているスライムが一匹居た。

 

「……集合」

 

小鬼族(ゴブリン)が居るということでこの村に来たのに、肝心な小鬼族(ゴブリン)が居ないという予想外な展開に、我輩は部下を集めどう対処するか、少し話し合うことにした。

 

────────────

 

なんか偉そうな奴が来たかと思えば、俺らの姿を見るなり部下達と話し合いを始めたんだが…?

俺らが唖然とする中、偉そうな蜥蜴人族(リザードマン)が仕切り直した。

 

「あー、コホン…聞けばこの村には牙狼族を飼い慣らした者が居るらしいな…そいつは幹部にしてやろう、連れてくるが良い」

 

蜥蜴人族(リザードマン)の言葉に、ベニマルとシオンが苛立ち始めた。

 

「えっと…飼い慣らしたというか、仲間にしたのは俺なんだけど…」

 

シズさんに抱えられているスライム姿のリムルが、牙狼族もとい嵐牙狼族(テンペストウルフ)を仲間にしたのは自分だと名乗り出たのだが、

 

「ふっ、下等なスライムが飼い慣らせる訳がないだろう?冗談を言っている暇があるのならば、さっさと呼んで来い」

 

蜥蜴人族(リザードマン)はリムルがスライムだという理由で、話を信じることはなく、ベニマル達の怒りという火に油を注いだ。

 

「…ランガ!」

「はっ!」

 

仲間にしたという証拠を見せるため、リムルはランガを影の中から呼び出した。

 

「で、デカい…」

 

始めてみるランガの姿に、フラメアは俺の後ろに隠れながらランガを観察していた。

一方で、ランガは『威圧』を放ちながら喋り始める。

 

「主より命を受けた…聞いてやるから、話すがよい」

「お…おお、貴殿が牙狼族の族長殿かな?」

 

ランガの『威圧』で大半の蜥蜴人族(リザードマン)達が身体を膠着させている中、あの偉そうな蜥蜴人族(リザードマン)だけは狼狽えはしつつも、胸を張って言葉を返した。

意外とやるようだ。

 

「しかし…下等なスライムと手を組んでいるとは…些か拍子抜けだな」

 

偉そうな蜥蜴人族(リザードマン)の言葉で、場の空気が一気に変わる。

ベニマルとシオンは完全に怒りのオーラを放っていて、温厚なリムルも少しイラついているようだ。

一方、蜥蜴人族(リザードマン)達の方は勝手に盛り上がっていた。

 

「トカゲ風情が…我が主を馬鹿にするとは…」

 

ランガもランガで完全にキレていた。

これは皆の怒りを鎮めさせる必要があるな…

 

「がびる…だったか?俺と勝負しないか?お前が勝てば俺らはお前に言うことを聞く、だが、俺が勝ったら配下になることを断らせてもらうぞ?」

「む?兎人族(ラビットマン)か…良かろう!その申し出受け入れよう!」

 

周りの影響で、調子に乗っているのか、ガビルは乗り気で俺の申し出を受け入れた。

 

「ランガ、立会人を頼めるか?」

「お任せください」

 

ランガに立会人を任せ、俺は製作者で海賊レッシャーで使うカイゾクハッシャーを作り出した。

 

「その形状、弓ですかな?それしきでこのガビルを倒せると思っているのならば、大間違いですぞ」

 

向こうは槍を構えており、余裕そうな態度を示している。

 

「…両者準備はできているな?…では、始め!」

 

ランガが俺らの準備が終わっていることを確認し、試合開始の遠吠えを吠えた。

 

《告。蜥蜴人族(リザードマン)の耐久力ならば、チャージレベル三までなら耐えられると思います。》

 

助言者さんが、ギリギリ蜥蜴人族(リザードマン)が耐えれるチャージレベルを計算したのち、俺に教えてくれる。

それなら…

俺はガビルが来る前に、カイゾクハッシャーのアロー号を引いた。

 

「ふっ、偉大なるドラゴンの末裔が、兎人族(ラビットマン)程度にやられる訳がな──カクエキデンシャ~…シュッパツ!

 

ガビルが悠長に話している中、俺は後ろへ下がりながらチャージレベル一の攻撃を放ち、すぐさまアロー号をもう一度引いた。

 

「ぬおっ!?小癪…何!?」

カクエキデンシャ~…キュウコウデンシャ~…カイソクデンシャ~…シュッパツ!

 

一発目をワザと避けれるように撃ち、本命である二連撃目は目と魔力感知を使って外れないよう狙いを定めた後、態勢をまだ戻せていないガビルに向けて放つ。

 

「グオォーッ!」

 

チャージレベル三の攻撃を諸に食らい、ガビルは盛大に吹き飛ばされ気絶した。

 

「勝負あり!勝者、リュウト様!」

 

立会人のランガがそういうと、皆が俺の元に駆け寄って来た。

 

「やったな、リュウト!」

「流石はリュウト様です!」

「それほどでも~」

 

皆に褒められながら、俺とリムルは蜥蜴人族(リザードマン)の方を見た。

蜥蜴人族(リザードマン)達は状況を理解できていないのか、未だ呆然としていた。

 

「お前ら、今の試合見ていたよな?勝負はうちのリュウトの勝ちだ…オークと共に戦うのは検討しておくが、約束通り配下になるのは断る。分かったなら、今日はソイツを連れて帰れ!」

 

リムルの言葉に、蜥蜴人族(リザードマン)達は我に返った。

 

「ま、また来るからな!」

「然り、これで終わりではないぞ!」

オボエトケヨーー!!

 

蜥蜴人族(リザードマン)達は雑魚敵が言いそうな台詞を言いながら、気絶しているガビルを連れて帰っていった。

 

「…これからの方針を話さないとだな…」

 

溜息を付きながら、リムルはそう呟いた。

シズさんどうする?

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