転生したら兎で仮面ライダーだった件   作:盈月さん

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大森林騒動編
01話  誕生する仮面ライダー


「言われてみれば、気になるよなー…」

 

その日の晩、俺はベットで横になりながらフラメアが言っていた暴風竜について少々興味を持ち始めていた。

暴風竜が前触れもなく居なくなるのは明らか理由があるだろうしな……今度、族長にフラメアの保護者として外に出る許可を貰うか?

そんなことを考えながら、寝ようとしたその時

 

「敵襲だーーー!!豚頭族(オーク)の軍勢を襲ってきたぞーーー!!!」

 

見張りの1人が叫びながら走り、里中に豚頭族(オーク)が来たこと知らせた。

見張りの声に子供や女性は逃げる用意を始め、男達は戦う準備を始めた。

 

「早く用意して逃げるよ!」

「うん」

 

用意を終えた母親が俺を呼びに来て、丁度用意を終えた俺は母親と家を出た。

 

「息子よ、もしものことがあったら母さんを頼むぞ…」

「そんな事言わないでよ…まだ親孝行も全然できてないし」

 

家を出る際、残って戦う父親は俺の肩に手を置き、不謹慎なことを言ってきたが、俺は父親と生き別れる気はサラサラない。

しかし、聞いた話だと魔物は子供を作ると弱くなると聞いたため、正直不安でしかない。

だが、いざっと言う時は兎人族(ラビットマン)のお得意のジャンプ力なので逃げてくれることだろう。

そう思って俺は荷物を持っている母親や村人達を先に行かせ、子供達が全員居るか確認しに行った。

 

「フラメア、子供達はこれで全員か?」

「……それが…」

 

子供達と一緒に居るフラメアに全員居るか聞くと、フラメアは不味そうな顔をした。

だいたい何を言いたいのか分かったが、一応聞くことにした。

 

「一人だけ居ないの…もしかして、途中ではぐれちゃったのかもしれない……」

「…」

 

フラメアの言葉を聞いた俺は頭を抱えてた。

豚頭族(オーク)達はすぐそこまで来ている……今行ったら丁度豚頭族(オーク)達と接敵してしまうなが…仕方ない……

 

「フラメ──「私、行ってくる!」

「おい待っ…クソ……」

 

魔力感知で豚頭族(オーク)達の大体の位置を理解しながら、俺が探しに行こうとした時、フラメアは自分が行くといい、俺の静止も聞かずに言ってしまった。

 

「アイツ…自分が族長の娘って理解してるのか…」

 

フラメアに少し腹立ちながらも、追いかけるために今いる子供達を先に避難している村人達に預け、俺はフラメアの後を追った。

 

────────────

 

俺が着いた頃には、里は火の海と化していた。

魔力感知で見る限り、完全武装している豚頭族(オーク)達が圧倒的に優位に立っていた。

 

「何処だー?」

 

目と魔力感知を使いながら、フラメアと逃げ遅れた子供を探しながら移動をしていると

 

《告。数十m先に発見しました。》

 

助言者が2人を見つけてくれて、詳しい位置を教えてくれた。

 

「フラメアお姉ちゃん!」

「ようやく捕まえたぞ、クソうさぎ…!」

「くぅ…」

 

助言者の指示通りに向かうと、そこには数体の豚頭族(オーク)に捕まっているフラメアと子供の姿があった。

 

「あのバカ!」

 

俺はできるだけ高い位置に移動し、ジャンプ力を使って空高く飛び上がり、そのままフラメアを捕まえている豚頭族(オーク)の顔にライダーキックを食らわせた。

 

「グハッ!」

 

諸にライダーキックを食らった豚頭族(オーク)はふらつき、フラメアを手から離した。

 

「……美味そうなのが増えたな…」

 

俺がライダーキックを食らわせた豚頭族(オーク)は、蹴られた場所を押さえながらヨダレを垂らし、気味が悪いことを言ってきた。

飛んで火に入る夏の虫とはこのことだろうか…だからせめて、二人だけでも逃がすことが出来たら…

魔力感知で豚頭族(オーク)の数を数える限り、全員で逃げることは出来ないだろう。なら、せめて俺が囮になれれば…

 

「まずは…お前からだ!」

 

目の前に居た豚頭族(オーク)は、俺目掛けて持っていた槍を振りかざしてきた。

どうすれば…!

そう思った時だった、走馬灯なのか、仮面ライダービルドの姿が脳内に鮮明に出てき、

 

《告。そのまま3歩下がれば助かります。》

 

助言者が3歩下がるように言ってきたので、俺はフラメアの服を引っ張りながら言われた通りに3歩下がった。

槍はギリギリの所で俺に当たらず、槍に目の前を通った時に見えたある物が、俺の目に止まった。

俺の目の先にはビルドドライバーが腰に装着していて、そしていつの間にか、両手にはラビットとタンクのフルボトルがそれぞれ持ってあった。

それを見た俺はヤケクソで試してみることにした。

 

「さぁ、実験を開始しよう…」

「あ”?」

 

フルボトルを持ち直し、両手でそれぞれボトルを振り始めると、周りに数式が現れ始めた。ある程度振った後、俺はボトルの栓をしっかりと閉め、ラビットを右にタンクを左にそれぞれドライバーに刺し込んだ。

 

ラビット!ターンク…ベストマッチ!

 

聞き馴染みがある待機音が鳴る中、俺はドライバーの横にあるレバーをしっかりと右手で握りしめ、時計回りで数回回転させ始めた。

すると、ドライバーからプラモデルのランナーのような物が俺の前後に出てきた。

 

Are you ready?

「変身!」

 

1度構えの姿勢を取った俺は、変身と宣言してランナーの形に合うように姿勢を取った。

 

ハガネノムーンサルト! ラビット!ターンク…イェーイ!

「勝利の法則は…決まった!」

 

ビルドのセリフとポーズを取った俺は、子供を捕まえている豚頭族(オーク)に向かって走り出し、パンチを繰り出した。

 

「グワァーー!!!」

 

17トンのパンチを食らった豚頭族(オーク)は、呻き声を上げながら吹き飛び、その際子供を手放し、その隙をついたフラメアが子供も回収した。

 

「フラメア…ここは俺に任せて、その子を頼む」

「でも…」

「良いから行けって…負けるつもりはないからよ」

「分かった…!」

 

子供のことはフラメアに任せ、俺はこの場に残って豚頭族(オーク)達を倒すことにした。

 

「姿が変わった程度で勝てるとでも?」

 

複数の豚頭族(オーク)達が当時に襲いかかってきたが、俺は左足を上げ、右足の裏にあるキャタピラで豚頭族(オーク)達の間をすり抜けた。

 

「試してみるか」

 

俺はビルドドライバーが作られた要因を調べたいため、試しに頭の中でビルドの武器、ドリルクラッシャーをイメージした。

そしたら、イメージ通りドリルクラッシャーが目の前に現れ、俺はそれを掴んで構えた。

 

「まずはお前らを倒す!」

Rady go! ボルテックブレイク!

 

ドライバーに刺さっているラビットフルボトルをドライバーから抜き取り、俺は手元のドリルクラッシャーにセットし、トリガーを引いた。

すると、ドリルクラッシャーのドリルの部分が回転し始め、メーターのようなもの針がドリルの回転と同時に上下に動き始めた。

 

「はぁー!!」

 

左足を少し浮かせ、右足裏のキャタピラで豚頭族(オーク)達を突き抜け、その際にドリルで切りつけた。

 

「ぐっ!グワァーー!!!」

 

ドリルクラッシャーの一撃をそれぞれ貰った豚頭族(オーク)は呻き声を上げながら爆散して行った。

 

「いっちょ上がり…!」

 

俺がラビットフルボトルをドリルクラッシャーから、ドライバーに戻そうとした時だった。

誰かがこちらへと飛んできたのだ。

 

「父さん?!」

「その声…息子…か……アイツは危険…だ……早くにげ…ろ」

 

俺の元に飛んできたのは俺の父親だった。父親の姿は見るも無惨なほどボロボロで、左腕に関してはなくなっている状態だった。

そして、父親は俺に忠告だけをして、その場で気を失った。

 

「ようやくくたばったか…兎目が……」

 

父親が飛んできた方向から重そうで黒い装備をつけた豚頭族(オーク)が現れた。

片手には血塗れの大剣を持っており、後ろには残りの豚頭族(オーク)達を引き連れていた。

 

「お前…他の兎共より強そうだな……豚頭帝(オークロード)様への供物にしてやる…」

 

豚頭帝(オークロード)?…助言者さん、なんか分かるか?

 

『解。豚頭帝(オークロード)とは、数百年に一度、豚頭族(オーク)の中に生まれるというユニークモンスターです。なお、目の前の個体は豚頭族(オーク)の中から稀に生まれる豚頭将軍(オークジェネラル)と推測。』

 

助言者から豚頭帝(オークロード)について聞いた俺は冷や汗を垂らした。

ユニークモンスターとかはあまり分からないが、兎に角やばいことは分かった…そして、目の前の豚頭族(オーク)もヤバいことが十分わかった。

里のためにも、頑張らないとだな…

豚頭将軍(オークジェネラル)と他の豚頭族(オーク)達と戦うため、俺はドリルクラッシャーを構え直した。

 

「お前1人で、俺を倒せるとでも?」

「嗚呼、倒せるよ…豚如きな!」

 

ドリルクラッシャーを右手で持ちながら、俺は左ストレートを豚頭将軍(オークジェネラル)の腹に繰り出した。

 

「ぐぅ…!この兎!」

「おっと……悪いが、俺は兎じゃない」

「なにぃ?」

 

左ストレートをモロに食らった豚頭将軍(オークジェネラル)。だが、装甲が高いせいかそれほどまでのダメージを与えることが出来なかった。

怯んだ豚頭将軍(オークジェネラル)は、俺を睨みつけて大剣を振りかざして来たため、俺は慌てて後ろへと下がり、兎では無いと否定した。

仮面ライダービルドと名乗ってもいいけど、せっかくならこの世界での名前も欲しいな…俺自身の名前を………

 

「俺の名は兎人族(ラビットマン)のリュウト……またの名を仮面ライダービルドだ!」

 

そう胸を張って豚頭将軍(オークジェネラル)に向かって宣言した時、ごっそりと魔素が無くなるような感覚を感じ、俺はその場でふらついた。

 

「行けー!!」

 

俺がふらついたのを見た豚頭将軍(オークジェネラル)は、チャンスだと思ったのか豚頭族(オーク)達に命令を送り、一斉に襲わせてきたが、俺はドリルクラッシャーで豚頭族(オーク)達の相手をした。

豚頭族(オーク)が着けている装備は、ドリルクラッシャーのドリルや17トンの左パンチで破壊することができるのだが、どうも豚頭将軍(オークジェネラル)の装備は破壊するのが難しいようだ。

 

「……さて、もう1人だけど大丈夫そうかな?」

「バカな?!」

 

十数分だろうか?俺はビルドの力で豚頭族(オーク)達を倒し続け、ついに残りは豚頭将軍(オークジェネラル)だけとなった。

豚頭将軍(オークジェネラル)はまさかあの軍勢を俺一人に倒されるとは思っていなかったようで、とても信じ難い様子だ。

 

「そろそろフィニッシュと行こうか…」

 

俺は再びドライバーのレバーを握りしめ、時計回りに回し始めた。

 

「ほっ、はっ!とう!」

「何をする気だ?」

 

レバーを回し終えた俺は、大股で豚頭将軍(オークジェネラル)から距離を起き、最後に右足で地面に深い穴を開けながら入り込んだ。

 

「?…なっ!」

 

俺の行動を不思議そうに思っていた豚頭将軍(オークジェネラル)だったが、いきなり現れた2つのグラフに挟まれ、拘束されてしまった。

 

「う、動け…!」

Rady go!

「はぁーーー…!」

ボルテックフィニッシュ! イェーイ!

 

身動きが取れない状態の豚頭将軍(オークジェネラル)、一方で俺は地面の穴からグラフの一番高いとこまで足場を伸ばし、そのままグラフに飛び移った。

俺はグラフの坂道をくだりながら、右足を突き出してグラフに囚われている豚頭将軍(オークジェネラル)にライダーキックをお見舞した。

 

「はっ!」

「がっ…うわぁーー!!!」

 

右足裏のキャタピラで豚頭将軍(オークジェネラル)の装備を抉り取りながら、俺はライダーキックを食らわせた。

キャタピラで装備を抉り取られた上、ライダーキックを食らった豚頭将軍(オークジェネラル)は大爆発を起こし、そのまま爆死して行った。

 

「ふぅー…一件落着……か…な……?」

 

ドライバーから俺はフルボトルを抜き取り、変身を解除した瞬間だった、俺は激しい眠気に襲われその場に座り込んだ。

 

《告。体内の魔素量の低下を確認。低位活動状態(スリープモード)へ移行します。》

 

頭の中で助言者の声が聞こえ、眠気に抗えなかった俺はそのまま寝てしまった。

シズさんどうする?

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