転生したら兎で仮面ライダーだった件   作:盈月さん

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02話 スライムとの出会い

ぱちっと目を覚ますと、そこはいつもの天井だった。

ゆっくりと身体を上半身だけ起こすと、何故かフラメアがベットにうつ伏せて寝ていた。

あれ?なんでフラメアが…………

フラメアが居る理由を思い出そうとしたが、思い出すことが出来ない。豚頭将軍(オークジェネラル)を倒したら辺から記憶があやふやだ。

記憶を思い出そうと頑張っていると、ガシャーンと大きな音が聞こえ、俺は音の方を見た。

そこには、母親が部屋に入る扉の所で、母親が目を開いて呆然としていた。

そして、我に戻ると

 

「っ!!」

 

泣きながら俺を抱きしめた。

 

「母さん、苦しい…」

「うぅっ…うぅ……良かった…貴方まで失ったら、私は……私は……!」

 

母親の言葉を聞いた俺はえっとなった。

そして、涙を拭きながら母親は両手を俺の両肩に置いた。

 

「いいか?よく聞くんだよ……父さんが…父さんが…………亡くなったよ…」

「……」

 

涙を流しながら話してくれる母親。

あの怪我を見たからには助からないかもしれないと思っていたが、こうやって聞くと涙が溢れてくる。

しばらくの間、二人で泣き続けた。

涙が無くなり始めた時、母親は口を開いた。

 

「…族長と長老達がお前に話があるって…」

「………それで、フラメアが…」

 

寝ているフラメアの頭を撫でながら、母親の話を聞いた俺はフラメアを母親に任せて族長達が居る場所に向かった。

 

────────────

 

「よく来たな…」

 

長老達がいる場所に俺はやってきた。

正直、長老のような伏せ耳の兎人族(ラビットマン)達は、長老の親戚に当たるせいでいつも威張っている。立ち耳で族長の娘であるフラメアに関しては完全に見下している状態だ。名有り(ネームド)ではなかったらもっと酷かっただろう。

 

「で?今回は何の用ですか?」

「今回お前を呼んだのは他でもない……お前が使ったあの力はなんだ?」

「…」

 

長老達に睨まれ、俺はどう説明しようか考えた。

異世界の力って言っても信じてくれねぇーだろうし…助言者さん、なんかアイデアない?

 

《解。ユニークスキルが発動したと伝え、その上ユニークモンスターだということを伝えれば解決されると思われます。》

 

なるほど…やってみる

 

「…俺のユニークスキルですよ……どうやら自分、ユニークモンスターらしいので」

 

俺の言葉を聞いた全員が目の色を変えた。

 

「自分でユニークモンスターと名乗るのか?」

「実際そうなんだから、言っててもおかしくないのでは?」

「…………っ!」

 

俺のことを暫く見つめていた長老は、なにかに気づき身震いをした。

 

「き、貴様!どうしたのだ、その妖気(オーラ)は!」

「へっ?」

 

少し脅える様子で長老に聞かれ、長老の言葉に皆がハッとなり怯え始めた。

訳が分からない状態だ。

訳が分からない俺と怯える者たちで、場が混乱していると、

 

《告。魔力感知を別視点で見れるようにしますか?》

 

た、頼む…

助言者が魔力感知で、別視点からの俺を見れるようしてくれた。

そこに映ったのは、何とまあ周りの者達とは比べ物にならないほどの量の妖気(オーラ)を放っている俺だった。

なにこれ、ダダ漏れじゃん!

ダダ漏れの妖気(オーラ)を何とかして引っ込むように抑え始めると、徐々に妖気(オーラ)は無くなり始めた。

少しだけ妖気(オーラ)は漏れているが、練習なしでやったらまだマシの方だろう。

 

「……なるほど…道理で里中の魔素濃度が高いと思ったら…お主が原因だったか……」

 

俺が妖気(オーラ)を抑えたのを見た長老は、頭を抱えながら呟いた。

兎人族(ラビットマン)は弱小種族のため、もし俺があのまま妖気(オーラ)を放ち続けていたら、里全体に何らかの被害が出ていたであろう。

危ねぇー危ねぇー…危うく恩を仇で返す所だった。

 

「これで分かってくれたでしょ?ユニークモンスターってことが」

「うむ…」

 

俺がユニークモンスターということを認めてくれた長老は、ゆっくりと頷いた。

 

「それに、今は豚頭帝(オークロード)の方に集中した方がいいと思いますよ…」

「お主、何故それを?!」

 

俺が豚頭帝(オークロード)について知っていることを驚いている長老達。

 

「戦った豚頭族(オーク)が言っていたんですよ…」

「そうか…」

 

俺が豚頭帝(オークロード)について知っている理由を聞いた長老達は納得してくれたようだ。

 

「具体的にはどうします?」

「我々は里を放棄して、別の場所に移ろうと思っておる…実際、ここの存在は奴らにバレておるし、お主が豚頭族(オーク)達を倒してくれたとはいえ、被害は少ないものではないからな…」

 

まぁ、そうなるわな…

里を放棄する判断をしようとしている長老に少し納得しつつ、他に策がないか俺は考えた。

ふと、あることを思い出した。

確か森の西側にはジュラの大森林の管理者と呼ばれる樹妖精(ドライアド)に、屈強そうなイメージがある鬼族(オーガ)が居たはず、それならその種族達に助けを求めるのがいいか?

 

「…長老、ジュラの大森林の西側に居る樹妖精(ドライアド)大鬼族(オーガ)に助けを求めるのはどうでしょう?恐らく、今の豚頭族(オーク)達はジュラの大森林に住む魔物全てが無視できない敵だと思います」

「ダメじゃ、行く前に別の魔物に食われてしまう…」

「それなら、俺が行くのはどうですか?」

「正気か貴様!?」

 

俺の言葉を聞いた全員に動揺が走った。

伏せ耳の兎人族(ラビットマン)の一人が俺に正気かどうか聞いてきた。

 

「………仕方あるまい、貴様に行ってもらおうとしよう……ただし、これは一族の存続をかけた物だ、道草など食わないようにな!」

「はい」

 

族長が渋々俺が行くことを承諾してくれたため、俺は早速出掛ける準備を始めるために家に戻った。

 

────────────

「これでよしっと」

 

準備をし終えた俺は、荷物が入った袋を持ち上げた。

ちなみに、フラメアにこのことを伝えたら、私も行くと族長に直談判しに行った。

 

「頼むよ、絶対帰ってきてね…」

「ああ、分かってるよ」

 

家を出る時、母親に気おつけるように言われ、俺はしっかりと返事をした。

家を出て里の出入り口まで行くと、里中の人達が見送りに来てくれた。

 

「行ってらっしゃーい!!」

「気を付けてね~!!」

「里を頼むぞ~!」

 

皆に見送れながら、俺らは里の外に出た。

そういえば、フラメアが居なかったけど…もしかして、族長に捕まって閉じ込めらたか?

 

────────────

 

里を出て数十分歩き続けた後、俺はその場に立ち止まった。

 

「ここら辺でいいだろ」

 

俺は辺りに誰もいないことを確認した後、ビルドドライバーを作り出し腰に装着し、荷物を一旦地面に降ろした。

 

「歩いて行くより、飛んでいく方が早いし迷いにくからな…!」

タカ! ガトリング! ベストマッチ!

 

鷹とガトリングのフルボトルを二本作り出し、ボトルを振った後ドライバーにそれぞれ刺しみ、レバーを回した。

 

Are you ready?

「変身!」

テンクウノアバレンボウ! ホークガトリング! イェーイ!

 

仮面ライダービルド、ホークガトリングフォームに変身した後、地面に置いておいた荷物を回収し、ホークガトリングフォームの高い飛行能力を使い俺は空高く飛び上がった。

 

「うお~…すげぇ」

 

空から見たジュラの大森林はとても綺麗で壮大だ。

北の方を見ると大きな山が見るのだが、今は関係ないためスルーすることにした。

確か、大河があるからそこを超えれば…

翼で西へ西へと移動しながら下を見渡していると、大河が見え始めた。

ジュラの大森林にあるシス湖に流れるアメルド大河だ。

 

「カメラとかあったら取るんだけどな~」

 

そんなことを呟きながら、俺は大河を超えて更に西へと移動し続けた。

 

────────────

 

「ここら辺でいいか…」

 

ある程度移動した俺らは、空から地面に舞い降り、俺は変身を解除した。

変身を解除すると、ボトルとドライバーは塵となって宙に消えて行った。

どういう原理なのだろうか?

後で助言者さんに色々と聞こうと思いつつ、少し早めの晩御飯を作り始めた。

今回は少し寄り道した川で取った魚の塩焼きと森で取れたリンゴだ。

焼き魚はそれはもう上手く、頬っぺたが落ちるレベルだ。森で取れたリンゴは勿論無農薬のため安全に食べれるし、味はとても甘くて瑞々しかった。

晩飯を食べ終えた俺は木に持たれながら、改めてスキルについて色々と整理をすることにした。

さて助言者さん、色々と教えてくれ…

目を瞑り、傍からは寝ているように見せつつ、魔力感知で辺りを警戒して居状態で、俺は助言者と話し始めた。

 

《解。ステータス表記にしたものがありますので、そちらを表示します。》

 

俺の目の前にステータスの様なものが現れた。

 

ステータス

名前:リュウト

種族:兎人族(ラビットマン)

加護:なし

称号:仮面ライダービルド

魔法:なし

HL:3.0

技能:ユニークスキル『製作者(ツクリダスモノ)

   ユニークスキル『助言者(タスダスモノ)

   エクストラスキル『魔力感知』

   エクストラスキル『自動演算』

   固有スキル『跳躍』

   固有スキル『聴覚』

   固有スキル『嗅覚』

   スキル『自己再生』

   スキル『念話』

耐性:熱変動耐性

   刺突耐性

 

ちょっっと待て、助言者さん!?俺、名前なかったよね!?なんで名前があるの!?

 

《解。自身で自身の名付けを行ったのが原因だと思われます。》

 

自分で自分の名付け…?そんなこといつ………あっ…

いつ、自分で自分の名付けをしたのかと思い出そうとしたら、豚頭将軍(オークジェネラル)に仮面ライダービルド、そして戦兎と万丈からそれぞれ取った。リュウトと言う名を名乗っていたことを思い出した。

そうか、あの時ごっそり魔素が無くなったのは名付けをした影響で…里の濃い魔素は名前が付いた俺が原因か…まさか、あれで名前を与えた判定になるとは、異世界って思ったより複雑なんだな…

頭を掻いて気を切り替えて、次の質問に移った。

助言者、製作者がビルドドライバーとかボトルを作っているのか?

 

《是。その通りです。個体名 リュウトの記憶を元に体内の魔素と周囲の魔素を使って作りだしています。》

 

なるほどな…だからあの時、イメージしたからボトルとかが現れたのか。

 

《なお、使用後は一部だけ体内の魔素に変換され、残りは周囲に魔素に変換され消滅します。》

 

さっき、鷹フルボトルとガトリングフルボトル、そしてドライバーが消滅した理由はこれか…

スキルやステータスのHLについて色々と聞こうとしたその時だった。

 

《告。》

 

魔力感知に物凄い妖気(オーラ)を放つ魔物を感じ取り、俺はビルドドライバーを腰につけ、ラビットとタンクのフルボトルを持った。

ガサガサと草むらから出てきようとしている魔物を警戒して続け、そこから出てきたのは一匹のスライムだった。

 

「へっ……?」

 

どんな危険な魔物かと思っていた俺だったが、雑魚代表のスライムが出てきたため、腑抜けた声をつい出してしまった。

 

「あ~えっと…悪いスライムじゃないよ!」

「ぶふっ…!」

 

喋ったスライムが言った言葉を聞いた俺はつい吹てしまった。

 

「もしかして…日本人か?」

 

笑いを必死にこらえようとしている俺にスライムはそう聞いてきたため、俺はこくこくと頷いた。

 

「…ということは、お前も日本人?」

「ああ」

 

笑いを抑え込みながら、俺はスライムに日本人か聞くと、リムルは返事を返してくれた。

 

「…互いに色々と話すか?」

「だな!」

 

スライムと俺は互いに転生したことを話し合った。

スライムも俺と同じように刺され、この世界にスライムとして転生してきたようだ。

少し親近感が沸くな。

洞窟で生まれたせいで、独りぼっちだったようだが、途中で友達ができたらしい。だが、その友達も訳合って居なくなり、そして洞窟から出てきたようだ。

俺も転生したことと、豚頭族(オーク)達によって今里がピンチになっている状態のことをスライムに教えた。

 

豚頭族(オーク)にそれを束ねる豚頭帝(オークロード)かぁ…極力関わりたくないな~」

「…なあ、一つ提案があるんだけど…」

「ん?なんだ?」

 

豚頭族(オーク)と極力関わりたくなさそうにしているスライムに、俺は一つの提案をした。

 

「手を組まないか?同郷の好としてな!」

「……確かに、その方がよさそうだ」

「じゃあ決まりだな」

 

俺の提案を聞いたスライムはしばらく考えたのち、俺の提案を了承してくれた。

 

「じゃあ、これからよろしくな…えっと」

「ああ、互いに自己紹介がまだだったな、俺の名はリムル=テンペスト!気楽にリムルと言ってくれ!」

「俺の名前はリュウト…改めてよろしくな、リムル!」

「こちらこそ、よろしくな!リュウト」

 

シズさんどうする?

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