次の日の朝、俺とリムルは出発しようとしていた。
互いに色々なことを話し、盛り上がっていたため少し寝不足気味だ。
そんな中、ガチャガチャと音を立てて、俺らを30匹程のゴブリンが取り囲んだ。
俺らを襲うつもりなのか分からないが…貧弱な体、ボロボロな装備…俺らを倒せそうな程の強さを感じることができない。
「つ、強き者達よ…この先になにか用事がおありですか?」
里の外にあまり出なかったせいか、人型の魔物の言葉も通訳できるとか、初めて知った気がする。
どうしようか、俺とリムルは顔を合わせた後、ゴブリン達の方を見た。
「初めまして、俺の名はスライムのリムル!そして、こっちが仲間のリュウトだ!」
リムルが自身と俺の自己紹介をすると、ゴブリン達はビクッと身体を震わせ、腰を抜かした。
「強き者達よ!貴方様方のお力は十分に分かりました!どうか、声を沈めてください!」
「えっと…大丈夫か?」
リムルも俺と同じように何事!?っと思ったのだろう、少し声量を小さめにしてゴブリン達を心配した。
「お、恐れ多い!我々に心配は不要です!」
どうやらリムルの心配は逆効果だったようで、ゴブリン達は頭を地面につけて精一杯の誠意を見せてくれた。
「で、俺たちに何の用なんだ?俺らはただ森の中を散策していただけで、この先に何も用はないよ?」
「この先には、我々の村がありるのです…強力な魔物の気配を感じたため、警戒に来た次第です」
リムルの質問にゴブリンの一人が跪きながら答えた。
「強力な魔物?」
「……あっ…」
強力な魔物?と思ったがあることを思い出し、もしかしてと思いリムルに耳打ちをした。
「なぁ、お前
「お、おう…」
しばらくすると何かに気付いたリムルは、頬?を赤らめて
リムルが日本人だったことで盛り上がり忘れていたが、リムルはやばい量の
「おお、助かりました…その
「い、いや~…
適当な理由をつけてその場をやり過ごそうとしているリムルを、俺はジト目で見つめた。
その後はゴブリン達と楽しく会話していると、村に案内してくれる上に泊めてくれるようだ。
「あそこです」
赤いバンダナを付けたゴブリンが先頭で、俺らを村まで案内してくれた。
村は思っていたよりボロボロで、雨と風をしのげる最低限の家という感じだ。
ゴブリンに案内され、一軒の家の中で待つよう言われ、俺は胡坐をかき、その上にすっぽりと入るようにリムルを置いた。
「お待たせしました。お客人方…大したもてなしが出来なくて申し訳ない…私はこの村で村長をやらせてもらっている者でございます…」
先程のゴブリンが、杖を付いている老いたゴブリンを連れてきた。
「いやいや大丈夫ですよ…それで?何か用があるから俺たちを招待したんですよね?」
リムルが二人にそう聞くと、村長たちはいきなり頭を地面につけ土下座をした。
「貴方様方のお力は息子から聞いております…どうか、我らの願いを聞き入れてくれないでしょうか」
「……内容によるな」
村長を少し見つめたリムルは、頼みの内容を聞くことにした。
「ひと月ほど前、この地を護る竜が突如として消えてしまい…そのために縄張りを求めて多くの魔物がこの地に目を付けたのです……その中でも牙狼族と呼ばれる種族が特に強く…我々では到底歯が立ちません…」
1か月前となると、暴風竜が居なくなったのも同じ日だな。
「数はどうなんだ?」
「群れで100匹程になります…そして、我々の方は雌も合わせて60匹程でございます」
俺の質問に村長は重々しく答えた。
100匹…多いし、ゴブリンの方は60匹と完全に負けている。
「牙狼族が100匹程なのは事実なのか?」
「はい、兄リグルが牙狼族との死闘の末手に入れた情報です」
「リグル?」
リムルの質問に今度は村長の息子が答えた。
リグルか…誰かに名付けて貰ったのか?俺の場合自分で名付けしたけど…
「とある魔人に名付けをしてもらった私の兄です…兄のおかげで今の私達は生きております」
「…もう居ないのか?」
「………自慢の息子でした。弱き者が散る運命だとしても、我々は散っていた息子のためにも生きなければなりません」
ぽつぽつと涙を流す村長。
そんな村長の姿を見た俺は、息子を亡くした村長と父親を亡くした俺を無意識に重ね合わせて見ており、リムルに声をかけた。
「リムル…何とかして助けてやれないか?リグルの思いを踏みにじりたくないし…」
「…村長さん、俺らがこの村を助けるのなら、そっちは何を差し出してくれる?」
俺の言葉を聞いたリムルは、村長達に見返りを求めた。
「強き者達よ、我々は貴方方に忠誠を捧げます!」
村長達の真剣な眼差しを見て、リムルは何も言わず考え込んだ。
ウオォ~~~ン…
リムルが考えている時、遠くから遠吠えが聞こえてきた。恐らく牙狼族の遠吠えだろう。
「牙狼族の遠吠えだ!」
「どうしよう、逃げるか!?」
「行くところなんてないし、女や子、怪我人も居るんだぞ!」
「お前たち、落ち着きなされ…」
牙狼族の遠吠えで混乱状態になっているゴブリン達を村長が落ち着かせようとしたその時だった。
「怯える必要はない」
リムルが声を上げてそう宣言した。
「これから倒す相手だ」
「では…」
「ああ…」
リムルは一度俺の顔を見た後、互いに頷いた。
「暴風竜ヴェルドラに代わり、このリムル=テンペストと」
「
「「聞き届けよう」」
それを聞いたゴブリン達は一斉に跪き頭を下げた。
「「「「我らに守護をお与えください、さすれば今日から我らは貴方様方のシモベでございます!」」」」
ゴブリン達から忠誠を貰った俺は、早速行動を始めることにした。
ただ助けを呼びに行っただけなのに、こうなるとは…人生何があるか分からないな。
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「…皆、牙狼族にやられた者達です」
リムルはゴブリン達に柵を作るように指示をした後、怪我人が置かれている場所に案内してもらっていた。
そこには包帯を巻かれ、虫の息でマットの上に寝かされているゴブリン達が多数居た。
「ふむ…なぁリュウト、これを全員に浴びせてくれないか?」
「なんだこれ?」
リムルは身体から丸くぷよぷよとした物包まれている液体を出し、俺に渡してきた。
受け取った俺はリムルの指示通りに怪我をしているゴブリンにその中にある液体をかけると、深手を負っていたゴブリンの怪我が見る見るうちに消えて行った。
「な、何という回復力!?リムル様にはこんな力が…!」
「俺が作った
気絶しているゴブリンを見ている村長に説明するリムル。
俺とリムルで
「ふむふむ…少し強度が不安だが、時間がなかったからこんなものか」
柵を少し強めに押すと、柵はミシミシと音を立てた。
短時間で作った割には結構いい出来だと思う。
「後は…」
リムルは柵を補強するため、糸を出して柵に絡めた。
「さて、これで迎え撃つ準備はできたかな?」
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綺麗な月が夜空に上がっている中、ゴブリン達は牙狼族が来るのを待っていた。
「来た!来たっすよ!」
木の上で見張りをしていたゴブリンが、声を上げて牙狼族が来たことを皆に伝えた。
「そこで止まれ」
柵の出入り口で俺の前に居るリムルが、牙狼族にそう言った。
「一度しか聞かないからよく聞け、このまま引き返すのなら何もしない…だが、これ以上進んだら、ただじゃすまないぞ」
牙狼族にリムルは忠告をしたが、それでも牙狼族は突き進み、柵を壊そうとしたその時、いきなり突っ込んできた牙狼族達が血を噴出させて倒れた。
「なるほど…柵の補強に使った以外に、もう一本糸を追加していたのか」
「ああ、鋼糸を張って置いたんだ…矢と鋼糸を避けながら柵への突撃は難しいだろうし、仮に突破したとしても…」
ゴリラ! ダイヤモンド… ベストマッチ!
「変身!」
カガヤキノデストロイヤー! ゴリラモーンド! イェーイ!
リムルにチラッと見られた俺は、予めつけて置いたビルドドライバーにゴリラフルボトル、ダイヤモンドフルボトルをセットし、仮面ライダービルド、ゴリラモンドフォームに変身した。
変身した状態で俺は矢と鋼糸を潜り抜け、柵の隙間から入ろうとしている牙狼族の頭に右ストレートを食らわせて吹き飛ばした。
隙が無い防衛に牙狼族達は手が出せない状態だったが、そんな中リーダーだと思わしき牙狼が走り出した。
「図に乗るなよスライム風情が!!捻りつぶしてくれるぅ!!」
糸を避けたり爪で切り刻んだりして、牙狼族のリーダーがリムルに襲い掛かったが、リムルは少し移動だけした。
すると、リムルに襲い掛かるために飛び上がった牙狼は、その場でピタッと宙で止まった。
「残念だったな、粘糸だ…」
そういうと、リムルは水出てきた刃で牙狼族のリーダーの首を切り落とした。
「「「「やっっったぁーーーー!!!」」」」
牙狼族のリーダーを倒したゴブリン達は声を上げて喜び、その光景を見ていた生き残りの牙狼族達は茫然としていた。
「聞け、牙狼族よ!お前らのボスは死んだ!選べ、服従か死かを!!」
恐らくその場のノリでそのようなことを牙狼族に行ったリムル。
その言葉を聞いた牙狼族は、身動きを取らなかった。
すると、リムルは牙狼族のリーダーに覆いかぶさり、消化していった。
次の瞬間、
「ククク、仕方ない…今回だけは見逃してやろう」
リムルは牙狼族の姿へと変化し、圧を放ちながら牙狼族にそう告げた。
「我に従わないというのなら、この場から去ることをゆr「「「「「我ら一同、貴方様に従います!!」」」」」
えっ?
牙狼族の思わぬ反応で、俺、恐らくリムルもえっ?となっただろう。
こうして、リムルの配下に牙狼族が加わることとなった。
牙狼族との戦いの翌日、仲間になった牙狼族とゴブリン達を1箇所に集め、リムルは切り株の上に座っている俺の膝の上に居た。
しかし、こうして見ると大分野性味のある所帯だな…
「そう言えば村長、お前の名はなんて言うんだ?」
基本的に魔物には名前が無いことを知らないリムルは、そう村長に聞いた。
「いえ、息子のリグルはありましたが、基本的に魔物には名前はありません…」
「あれ?そうなのか?…でもリュウトは……」
村長に魔物は基本的に名前が無いことを言われたリムルは、俺の顔を見上げてきた。
やめろ、そんな顔で俺を見るな…自分で自分の名付けをした俺が馬鹿みたいだろ…
「それについては後で話すから…今は話を進めよう」
「お、おう……」
俺は少し言葉に圧をかけ、リムルを説得させて話を進めることにした。
「うーん、名前が無いと色々と不便だし………よし、俺がお前たち全員に名前を付けよう!」
少し考えていたリムルは全員に名前をつけると、とんでもないことを言い出した。
リムルの言葉を聞いたゴブリンや牙狼族は熱い眼差しでリムルを見始めた。
この大人数の名付けとなると…絶対低位活動状態《スリープモード》になるだろ、リムルのやつ…
「よ、宜しいのですか?」
「おう、1列に並んでくれ」
村長が確認すると、リムルは返事を返して1列に並ぶよう指示した。
リムルに名付けをしてもらうとなったゴブリンや牙狼族は、嬉しそうな声を上げながら並び始めた。
「リムル、名付けはあまりやらない方がいいぞ」
「?…何言ってんだ?別に大丈夫だろ」
一応リムルに忠告したが、何も知らないリムルは身体を傾げ、俺が言っていることを理解出来ていない様子だった。
俺たちの前に並んだ全員に、リムルは次々と名付けをし始めた。
村長にはリグルの父親だということで、リグル・ド、弟には兄の意志を継いで欲しいということでリグルと名付けた。
ゴブタ、ゴブチ、ゴブツ、ゴフテ、ゴブト、ゴブゾウと雄のゴブリン達に思いつきの名前を次々と付けていくリムル。雄のゴブリンが終わり、今度は雌のゴブリンになったため、リムルは女の子らしい名前を付け始めた。そして、最後に牙狼族の名付けを初め、1番後ろに居た牙狼族のリーダーの息子と思わしき牙狼には、特別に名前を与えたいらしく、リムルはしばらく考えたあと、
「嵐の牙でランガ、お前の名前はランガだ!」
牙狼族のリーダーの息子に名前を付けた瞬間、リムルは魔素が尽きたのか、
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リムルが
雄ゴブリンはホブゴブリンへ、雌ゴブリンはゴブリナへ、そして牙狼族は
それ以外はゴブリン達は人間のような姿になっていて、牙狼族は白と紫の大きな狼へと変化し、ランガは
俺が自分自身に名付けた時以上の進化を果たした魔物達に少し引いている俺が居るのは全員には内緒だ。
今はリムルがこれを見てどんな反応をするか、楽しみにしながらリムルが起きるまで皆で待つことに専念した。
シズさんどうする?
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生存ルート
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原作通り