転生したら兎で仮面ライダーだった件   作:盈月さん

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04話 職人ドワーフ

リムルが名付けを行ってから3日後、案の定リムルは皆の進化に戸惑いを隠せていないようだ。

取り敢えずリムルは戦が終わったのと、全員が進化を果たした記念として宴をやることにした。

 

「え〜…それでは、全員の進化と戦の終わりを祝して、かんぱーー」

 

乾杯をしようとするリムルだったが、何も分からない全員はじーっとリムルを見つめていた。

 

「リムル、魔物に乾杯という文化はないぞ」

「ああ、そういうことだったのか……」

 

乾杯しようとしているのに、じーっと見つめられ恥ずかしくなっているリムルに、俺は魔物に乾杯の文化は無いことを伝えた。

俺も最初の頃は戸惑ったが、魔物に前世の社会常識が伝わることはあまりない。

リムルと俺は魔物達に乾杯がどういうものか全員に教え、元の場所へ戻った。

持ってきた料理を食べながら、俺は全体を見渡した。

今の皆に必要なのは衣服…兎人族(ラビットマン)達は人間に近い姿をしているため、耳としっぽを隠せばバレずに人間と貿易することが出来たので、衣類などはある程度揃っていた。

料理も前世までのレベルではないが、今出ている料理みたいに焼いた、もしくは生だけではなかった。

後、あげるとすれば家だろう。兎人族(ラビットマン)の里の場合、巨大な岩の内部を削り、家を作っていたためそれなりの丈夫さと、雨風を凌げられていたが、今のゴブリン達の家は最低限の家という感じで、ボロボロな家ばっかりと、課題が山積みだ。

 

────────────

 

翌日、リムルは全員を広場に集めていた。

いつもの切り株の上に俺が座り、俺の膝の上に髭を付けたリムルがいる状態で全員が静かになるまで待っていた。

少し時間が経ってから全員静かになり、リムルは喋り始めた。

 

「え〜っ…今皆さんが静かになるまで、5分掛かりました」

「「「「「・・・・・?」」」」」

 

よく校長とかが言うネタを言ったリムルだったが、魔物にそんなネタが通じることはなく、全員が頭の上にハテナマークを浮かべている状態だった。

皆にバレないようにリムルを抓ってみるが、痛覚がないのか効いている様子はなかった。まぁ、魔力感知で怒っていることが伝わればそれで良いか…

 

「……コホン、気を取り直して…」

 

軽い咳払いをしたリムルは全員の気を取り直させ、話を進めることにしたようだ。

 

「見ての通り、俺らは大所帯になった…だから、ルールを決めてなるべくトラブルを避けようと思う」

 

ルールを決めることにしたリムルは、決めたルールを言い始めた。

 

「1つ、仲間のうちで争わない…2つ、進化して強くなったからと、他種族を見下さない…3つ、人間を襲わない…以上3つのことを守って欲しい」

 

手がないリムルの代わりに、俺が指で数字を表しながら、リムルは3つの最低限のルールを決めた。

 

「あの…宜しいでしょうか?」

「おっ、なんだねリグル君」

 

リムルが決めたルールを聞いていたリグルは、何やら気になることがあるようで片手を挙げた。

そんなリグルを見たリムルは、待ってましたと言わんばかりにリグルを見た。

 

「1つ目と2つ目のルールはまだ分かりますが、3つ目の人間を襲っては行けないというルール…それは何故なのですか?」

「リムル様のご意思を…!」

「まぁまぁ」

 

リムルの意思に歯向かったと思ったリグルドとランガは、質問をしたリグルを睨みつけた。

そんな2人を宥めた後、リムルは質問に答え始めた。

 

「簡単な理由だ、人間が好きだから以上!」

「なるほど!理解しました!」

「違うから、それもあるけどちゃんと理由があるから…!」

 

リムルが冗談で言った理由を、リグルは真に受けて納得してしまったので、俺は慌てて止めた。

 

「うん…リュウトが言う通り、人間が好きだと言うのもあるけど、他にも理由はある……ほら、人間は集団で生活しているだろ?もし襲った時、数で仕返しされた敵わないし…」

「それに仲良くした方が、色々と助かるからな…実際、俺ら兎人族(ラビットマン)達も色々と助かってるしな!」

 

俺らの考えに皆はしっかりと納得してくれたようだ。

まぁ、俺とリムル自身が元人間というのもあるだろうけど…

 

「そうだリグルド」

「はっ」

「君をゴブリン・ロードに任命する、村を上手く治めてくれ」

「ははぁ!!身命を賭してその任引き受けさせて頂きます」

「ああ、任せた」

 

口だけ番長で居る気なのか、リムルはリグルドに仕事を丸投げにした。

まぁ、俺も豚頭帝(オークロード)の件が終わったら、里に帰るつもりでいるから、俺が居なくなっても何とかなるようにはなって欲しいしな。

そして、ゴブリン・ロードとなったリグルドは早速家を作り直すことにしたのだが…

 

「うーん、まぁ、素人が建てたとなったらこんなものか?」

 

リグルドの指示を元に建て直した家はマシにはなったとはいえ、現代の家と比べたらまだまだだ。

 

「う〜ん、こうなると技術者が欲しいな…」

「あ!今まで何度か取引をしたことがある者たちが居ます。器用な者達のため、家の作り方は知っているかと思います」

 

俺がぼそっと呟いた言葉に、リグルドはポンっと手を叩いて何かを思い出したことを俺らに言ってくれた。

この世界で器用な者達でかつ、魔物と取引をしてくれる者達となったら…

 

「取引相手は何ていう者達なんだ?」

「ドワーフ族です」

 

リムルの質問にリグルドが応えると、リムルはあからさまにソワソワし始めた。

しかし、やっぱりドワーフ族か…里でも何回か取引したこともあるし、良いと思うのだが…ドワーフ族がいる国は俺らの足でも相当掛かると言っていたな…

 

「そうだな〜…俺もドワーフ族に会ってみたいし、俺が直接交渉しに行くか、リグルド、準備は任せていいか?」

「は!昼までには全て用意を整えましょうぞ!」

 

リムルはリグルドにドワーフの王国に行くための準備を頼んだ。

 

「俺は留守番してるよ…何かあったらあれだし」

「おっ、じゃあ頼む」

 

俺は留守番をリムルに申し出て、村に残って色々とやることにした。

 

────────────

 

「さて、俺らはできるだけ家とか道具に使えそうな材料を集めるか!」

「はっ!!」

 

リムル達が出発した後、俺らは家や道具の材料になれそうな物を集めることにした。

一応石でできた斧があるのだが、効率はいまいちだ。

 

「…力試しのついでに俺も手伝うか…」

「なんと!?態々リュウト様の手を煩わせる訳には…!」

「いいからいいから」

ニンジャ! コミック! ベストマッチ!

リグルドに大丈夫だと告げた後、ビルドドライバーを腰に装着させた状態で作りだし、そこに忍者とコミックのフルボトルをそれぞれ刺しこんだ。

 

Are you ready?

「変身!」

シノビノエンターテインメント! ニンニンコミック! イェーイ!

「さてと…!」

 

仮面ライダービルドニンニンコミックに変身した俺は、4コマ忍法刀を構えた。

それじゃあ早速、ビルドの力になれるためにも始めますか!

 

「はっ!」

 

素早く移動し、4コマ忍法刀で木々を切り倒しながら突き進みんだ。

俺が切り倒した木々をホブゴブリン達が回収していくというそれなりの効率の良さだ。

切り倒しすぎないようにある程度切り倒した後、俺が一息を付いていると

 

「魔物だ!巨大妖蟻(ジャイアントアント)が出たぞ!!」

 

木を回収していたホブゴブリンの一人が、叫びながら走ってきた。

後ろには巨大な蟻が土煙を上げながら勢いよくこちらへと向かってくる。

 

「リュウト様、お早く御避難を!」

「いいや、俺がやるよ…すぐに終わらせるし」

 

ドライバーのレバーを数回回転させ構えた。

 

Rady go! ボルテックフィニッシュ!

 

ドロンと音を立てて煙と共に消えた後、巨大妖蟻(ジャイアントアント)達の後ろへと回り込み、俺は片手にある巨大な紫色の手裏剣を投げつけた。

 

「まだまだ!」

 

イェーイ!

 

大半の巨大妖蟻(ジャイアントアント)を切り倒した後、俺は元の位置に戻り、コミックのリアライズペインターで実体化させた漫画の擬音をぶつけ、残りの巨大妖蟻(ジャイアントアント)を一掃した。

 

「いっちょ上がり!」

「流石はリュウト様!」

 

俺が変身を解くと、安全な場所まで離れて見ていたリグルドやホブゴブリン達、嵐牙狼族(テンペストウルフ)が駆け寄ってきた。

 

「いや、大したことないよ…それじゃあ、作業を続けようか」

「「「「はっ!!」」」」

 

リムル達が帰ってくるまで、周辺のゴブリン達がやってきり、度々知性のない魔物が襲い掛かってきたりしたが、それ以外は何もなかった。

 

────────────

 

「え~…リュウトさん?これ、何名居るんだ?」

「ざっと500名」

「…」

 

帰ってきたリムルは周辺から来たゴブリン達を見て絶望をしていた。

リムルは帰って来て早々名付けを始め、つい昨日終わったばかりで、流石に可哀想と思った俺もできる分だけ名付けを手伝った。

そしてリムルはドワーフの国から4人の職人を連れてきてくれた。

武具制作の職人カイジン、防具職人のガルム、細工の腕はドワーフ随一のドルド、器用で建築や美術に詳しいミルドだ。

ガルムとドルドのおかげで全員が、丈夫で上質な服を着ることができたし、カイジンが斧などを作ってくれたおかげで、開拓が遥かに楽になった。

なお、人口が増えたため土地を移ることになったので、開拓地をある程度整地をした後、何件かだけ家を建て始めている。

今日、測定を終えたミルド達が戻ってくる次第、新天地に出発する予定だ。

 

「リムル様、リュウト様!測定を終えたミルド達を連れて帰ってきました!」

 

ミルド達を連れて帰ってきてくれたランガは、俺らに褒めて欲しいのかブンブンと尻尾を振っていたが、肝心のミルドは泡を吹いて気絶していた。

 

「…ランガ、人を乗せている時はスピードを出しすぎるのはダメだぞ?」

「面目ない…」

 

リムルに注意されたランガは尻尾を下げてしおれた。

 

「…それじゃあ行こうか、新天地に!」

 

ミルドをある程度を休め、全員が荷物を持ったのを確認した俺らは、新天地に向けて出発した。

シズさんどうする?

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