夢の扉   作:紅茶は21分

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13番ホーム

私は雑誌の記者である。ネタを求めて、都市伝説に興味を持っていた。その中で、〇〇県□□市にある△△駅に「魔の13番ホーム」と呼ばれるホームがあるという噂を聞いた。そのホームから出る電車は死んだ人間の魂を乗せるというのだ。生きている人間は基本的にたどり着くことはできないが、偶然が重なることでごく偶にたどり着けてしまうこともあるという。駅の関係者の間ではこの現象を神隠しとして語り継がれていた。

 

私はこの話に興味を持ち、その駅に行ってみることにした。その駅には通常ホームは1番から12番までしかなかった。13番ホームに行く方法はわからなかった。

私は様々な方法を調べ、試した。時刻表を見たり、地図を見たり、駅員に聞いたり、階段やエスカレーターを数えたり、改札口やトイレの位置を確認したり、さまざまな角度からホームを観察したりした。しかし、どれも効果がなかった。

 

私は諦めかけていたとき、ふと目に入ったものがあった。それは駅の壁に貼られていたポスターだった。そのポスターには「13番線への道」という文字と、矢印が書かれていた。私は「こんなポスターあったか?」と思いつつその矢印に従って歩き始めた。すると、普段見えないような隙間や扉が次々と現れた。私はそれらを通り抜けていった。

 

やがて、私は「魔の13番ホーム」にたどり着いた。そこには人気がなく、暗くて寒かった。ホームの先には線路が伸びていたが、どこまでも真っ直ぐで終わりが見えなかった。私は物陰に隠れて待つことにした。私はこのホームで何が起こるのかを見て、記事に書こうと思っていた。

 

しばらくして、電車が来た。その電車は古くて錆びついていた。ドアが開くと、人ならざるモノが乗り込んでいった。頭が潰れているモノ、上半身しかないモノ、異様に背の高いモノ、そもそも人の形をしていないモノなど様々だった。私は隠れながら夢中になり記録をつけた。

 

しかし、そのとき私は気づいてしまった。私はなぜか無性にその電車に乗らなくては行けない気になっていたのだ。私は頭では「乗ってはいけない」「すぐに逃げるべきだ」とわかっていたが、どうしても乗りたい衝動を抑えられず、電車に乗り込もうと足を進めてしまった。

 

私は電車に乗り込むと、人ならざるモノたちに気づかれずに座席に座ることができた。しかし、電車はどこに向かっているのかわからなかった。私は降りる駅が来るのを待ったが、どんどん奇妙な風景が窓の外に流れていった。空は赤く染まり、山は崩れ、海は沸騰し、街は炎上し、人は死んでいった。私は二度と元の世界に戻れないことに気づいた。

 

私は恐怖に震えながら、自分のしたことを後悔した。私はなぜあの電車に乗ってしまったのだろうか。私はなぜあのホームに行ってしまったのだろうか。私はなぜあの噂を信じてしまったのだろうか。

 

そして、私は気づいてしまった。この電車から降りる方法はないということを。この電車は永遠に走り続けるということを。この電車に乗ってしまった者は誰も救われないということを。

 

私はもう絶望しかなかった。私はもう救われることはなかった。私はもう人間ではなかった。

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