夢の扉   作:紅茶は21分

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ポスター

私は大学に入学するために、東京の木造の古いアパートに引っ越してきました。アパートは安かったし、駅からも近かったので、私はラッキーだと思っていました。しかし、部屋に入ってすぐに、壁に貼られた不気味なポスターに目が留まりました。

 

ポスターは、何十年も前に流行った映画のポスターでした。黒い背景に、白い顔をした男が不気味な笑顔で描かれていました。その男は映画の主人公で、殺人鬼として恐れられていたという設定だったそうです。私はその映画を見たことがありませんでしたが、タイトルは「笑う男」というものでした。

 

私はそのポスターを見て、気味悪く感じました。しかし、前の住人が残していったものだと思って、気にしないようにしました。私は荷物を解いて、新しい生活を始めることにしました。

 

しかし、その夜から奇妙なことが起こり始めました。私は毎夜、同じ夢を見るようになりました。夢の中で、「笑う男」のポスターが目の前に現れて、私に向かって笑っていました。そして、その笑顔がどんどん近づいてきて、私を呼び寄せようとしていました。

 

「来いよ……一緒に笑おう……」

 

その声が耳元で囁くと、私は恐怖で目が覚めました。そして、壁を見ると、ポスターが夢の中で見たような微笑みを浮かべているように見えました。

 

「気のせいだ……気のせいだ……」

 

私は自分に言い聞かせて、布団にもぐり込みました。しかし、眠りにつくことはできませんでした。

 

翌日からも、不気味な出来事が続きました。物が勝手に動いたり、不可解な音が聞こえたりしました。時々、「笑う男」の声が聞こえるような気もしました。

 

「来いよ……一緒に笑おう……」

 

私は段々と恐怖に取りつかれていきました。このアパートには何か悪いものが潜んでいるのではないかと思うようになりました。

 

そこで、私は以前の住人に関する情報を集めることにしました。インターネットや近所の人に聞き込みをしてみると、驚くべき事実が分かりました。

 

以前の住人も同じような不気味な出来事に悩まされていたという証言がありました。そして、その住人が行方不明になったという噂も浮上しました。その住人は、「笑う男」の映画を研究していた映画評論家だったそうです。

 

「笑う男」の映画は、当時大ヒットしたものの、主演俳優が撮影中に事故死したことで話題になりました。その俳優は、「笑う男」の役に入り込みすぎて、精神を病んでいたと言われていました。そして、彼の死後も、彼の霊がポスターに憑いているという都市伝説が生まれました。

 

私はその都市伝説に信じがたさを感じましたが、同時に不安も感じました。もし本当に、ポスターに霊が憑いているとしたら、私はどうすればいいのでしょうか?

 

私はポスターを捨てようと思いましたが、それができませんでした。ポスターを触ろうとすると、手が震えてしまいました。そして、ポスターから「笑う男」の声が聞こえました。

 

「捨てるな……一緒に笑おう……」

 

私は恐怖で手を引っ込めました。ポスターは私を見つめて、笑っていました。

 

私は逃げ出そうとしましたが、それもできませんでした。ドアが開かなくなっていました。そして、窓も開きませんでした。私はこの部屋から出られなくなってしまったのです。

 

私は助けを呼ぼうとしましたが、誰も聞いてくれませんでした。私は孤立無援の状態に陥りました。

 

そして、その夜も同じ夢を見ました。しかし、今回は夢から目が覚めることはありませんでした。夢の中で、「笑う男」のポスターが私に迫ってきて、私を抱きしめました。

 

「よく来たな……一緒に笑おう……」

 

その声が耳元で囁くと、私は恐怖で叫びました。しかし、誰も助けてくれませんでした。

 

その後、私はどうなったのか分かりません。私は自分が誰なのかも分からなくなりました。私はただ、「笑う男」と一緒に笑っているだけです。

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