あの後、寮に帰り飯を食べると岩井は悠真に呼び出された。悠真の部屋に行くと悠真は今日あったことを春田を始め誰にも言わないでほしいのと、岩井の能力は色々できるはずなので試してほしいと言った。岩井は悠真から石を受け取り明日以降確かめることを決めて自分の部屋で寝た。
朝起きると石に窓を開けるよう命令した。結果は…きちんと開いた。布団を片付けるように命令すると…見事布団を片付けてくれた。実に便利である。岩井は調子にのって扉を開けさせようとして気付いた。この寮は能力の使用が禁止だった。能力の使用をやめて岩井は朝食に向かった。
学校に昨日と同じように早く行くと悠真と春田さんが待っていた。悠真が上手く春田さんを丸め込み昨日の事件は保留ということになった。まぁ確かに実害はない。保留ということになったし今日は一人でいってみようと岩井は思った。はっきりいって岩井はただの中学生なのだ。喧嘩とかは好きだし特に岩井はトラブル好きだった。
「ネットにこんなのがあるんだが。」
悠真がパソコンを2人に見せてきた。春田さんと岩井は覗きこみ内容を読んだ。
「なになに?えと…陽炎が丘中に眠る幽霊石?さわると祟られて死に至ることも?石から色々出てくる?ただの都市伝説じゃん。」
春田さんの言う通りただの都市伝説だった。だが、悠真はこの話題に食いついた。
「とは言えこれを怖がる人もいるかもしれないしたまには陽炎が丘中の風紀委員として陽炎が丘の問題を解決しないと。」
岩井は悠真が言うことももっともなので従うことにした。
「石なら俺の専門分野…というわけでもないけど得意…だと思うし陽炎が丘中の風紀委員…見習いだけど…としてやってみるよ。」
春田さんもやることにしたので3人揃って調査に乗り出した。
一時間目は普通に数学だった。学園都市の科学には岩井は興味を持てたが数学は好きではなかった。と、ここで問題を石に頼んで溶かせることができるのか石に命令してみた。…できなかった。結局岩井は自分の能力をよく理解できなかった。二時間目の国語も作文を考えて書かせることはできなかった。諦めて鉛筆を石にくっ付けて字を書いてみたがめんどくさい上に先生から「やめろ」みたいな目で見られたのでやめた。
昼休みになると悠真や春田さんと共に聞き込み調査を行った。昨日と違い都市伝説だけあって色々な人が知っていた。それをまとめると次のようになる。
石はとても美しく輝いている。場所は色々なところが言われていて校舎内でも見つかっている。また一部の人は複数の場所で見たと言っている。動いているように見えたと言う人もいるし、ネットにあったように色々出てるのを見た人も沢山いる。。またこの石は今年の4月の後半から見つかっていてそれ以前は発見例はない。そして必ず放課後に見つかり、昼休みなどに見つかったことはない。
聞き取りの結果をふまえて放課後に探すことにした。
放課後調査を開始した。試しに岩井は石に美しく輝く石を探すよう命令したが石は近くをちょっと回った後岩井のところに戻ってきた。能力の使用は無理だとわかり3人で別れて探した。岩井の担当は学校の普通棟だった。陽炎が丘中は普通棟、特別棟、二階建ての体育館、プール、グランドと色々揃っている。普通棟を探し続けること30分、校舎を全部回ったが結局なにも見つからなかった。スマホの複数人の同時通話アプリで他の2人と話すと他の2人もなんの収穫もなかったらしい。悠真いわく
「一応収穫と言えば収穫…というか結果なんだけど風紀委員は変人と言う学校中の人からの思いを伝えられた。」とにかくさんざんだった。
帰り道を3人で歩いていると銀行が騒がしかった。見るとスキルアウトとアンチスキルが争っていた。
「銀行強盗かな。」
春田さんが呟き
「捕まえますかね。」
悠真が走っていった。
「ちょっと待って~」
岩井もついていった。
スキルアウトは人質を取っていた。かつ銃を当てていた。これはあれである。銃さえ取り除ければ楽勝なやつである。岩井は風紀委員(研修)二日目にして何となく察した。でだ、突然試したくなった。
(これって能力使って石に銃口押さえさせればよくね?)
スキルアウトは人質に向けている銃以外武器が無さそうだ。岩井はアンチスキルが一般人は離れろと言っているのを無視して近くにあった石全部にスキルアウトの銃の銃口を塞ぐよう命令した。次の瞬間、スキルアウトが引き金を引くことを考える前にその銃は石によって囲まれた。スキルアウトを始めアンチスキルや人質の男や岩井の能力を知っている悠真と春田さんもその突然目の前で起きたことに驚いた。
結局スキルアウト達は逮捕された。めでたしめでたし…とならず3人は一般人の事件への介入と言うことでアンチスキルに怒られていた。
「はぁ結果はとにかく一歩間違えればやばかったじゃん。そのときの責任はとれなかったじゃん?」
アンチスキルに説教され続け一時間、何回この言葉を聞かされただろうか?
「まぁ結果的に良かったし今回は許すじゃん。次からは絶対にしないじゃん。」
やっと解放された3人は帰路を急いだ。寮の夕食に間に合わなくなる可能性がある。途中春田さんと別れた後工事現場によったがなにも起きてなかった。が、寄り道をして時間がなくなってしまった。仕方がないので最終奥義石にのってgoである。岩井が石二つに岩井と悠真を寮まで常識的な速さで連れて帰れと命じた。…見事ギリギリで夕食に間に合った。
ところで2人は幽霊石を忘れていた。
次の日土曜日だがいつも通り早く学校に行った。陽炎が丘中は土曜も授業がある。3人揃うと事件を探した。が、見つからず幽霊石の調査を続けることにした。
土曜なので四時間で授業が終わって放課後になったが適当に探しても時間の無駄ということになり作戦会議をすることにした。
「はっきり言うと学校の人の能力によるいたずらだと思うんだよな~」
悠真が言うとそれに春田さんが反応した。
「もしそうだとしたら公開捜査は意味無いわね。」
「どういう能力なんだろ?」
岩井が言うと
「わからねーけど幻影系とか肉体変化系…は無いな。」
悠真が答えた。と、思い出したように悠真が付け足した。
「結局岩井ってどういう能力なんだ?」
春田さんも聞いてくる。
「どういう能力なの?」
「よくわからないけどある程度は命令したことに忠実に動くんだよね。」
「どの程度までだ?」
岩井が言うとすぐに悠真が反応してくる。
「よくわからないんだよね。」
岩井が返事をした。
「どこまでできたの?できなかった事ってあるの?」
春田さんが聞いてきた。岩井は今までに試したことを説明した。
「人をのせての行動、カーテンの開け閉め、布団の片付けはできた。けど、計算して答えを書かせたり、作文を考えて書かせることはできなかった。」
「そうか…もしかすると…」
そういうと悠真はちょっとの間考えて
「石で俺の石像を作る事ってできるか?」
と言った。試すために3人はグランドに出た。岩井が近くの石に悠真の形を作るように言った。その瞬間悠真の石像が完成した。すると悠真は次に担任の先生の石像を作るように言った。岩井が命令すると担任の先生の石像が完成した。最後に陽炎が丘の校長の石像を作るように悠真は言った。岩井は校長を見たことがなかったのでよくわからないままで石に命令した。すると石像はできなかった。悠真はやっぱりか…と呟きながら次に校長の方向に石をゆっくり飛ばせと言った。岩井が命令しても石は宙を飛んですぐに落ちてしまった。これを見て悠真と春田さんが結論を出した。
「岩井の能力は石を自由に操って岩井の思った通りにできる能力で岩井の想像することのできないことは出来ない。」
岩井は便利だと思っていた自分の能力に思わぬ制約がありちょっと残念だった。
結局この日は岩井の能力がよくわかりました~で、終わりにしてみんな帰った。
3人を今日の放課後にばれずにずっと監視してた男がいた。3人が帰った後、彼は学生寮ではなく自分の借りているアパートに帰るとこう言った。
「所詮は表、幽霊石すらばれないかもな。ただ、一度戦ってみるのも悪くないな。ちと挑戦状でも出しにいきますか。」
イヤーマジミジカイナー
すみませんでした。
後プロローグの後の登場人物&用語紹介はちょっとずつ新なキャラ、用語が出る度に更新していきます。