今朝も早めに起きて学校の風紀委員室へ行った。三人揃うと事件を探すが…ほぼ無かった。「たまには休みでいいんじゃね?」
悠真の提案で昨日臨時で仕事をしたこともあり今日はパトロールだけになった。
岩井が学園都市に来てから一週間がたった。岩井にとってずいぶん忙しい一週間だった。それは昔の中学校や小学校を忘れることができていたくらいだった。ただ、懐かしく思ってしまうのは仕方ないだろう。
幼稚園の年中の頃からずっとサッカーを続けていた。それなりには出来て小6の時は副キャプテンとして何かしていた。学園都市に呼ばれたときは嬉しかったのと同時に沢山の心残りもあった。八年間続けていたサッカーのこと…近くにあった中学校は地域では毎年高順位で中ふ一ではスタメンにはなれなかったが交代で出してもらえた。幼馴染みの友達たち…親友たちとは夏休みに中学生になったのだし子供だけで遊びに行く計画も立てた。みんな、変な能力を持つ自分を普通に受け入れてくれていた。何回か頼まれて石を浮かせたことはあった。それを見ても、驚くだけで変な目でみたりせず、そして学園都市に行くことになったときもみんなは驚きつつ応援してくれた。楽しい小学校、中学校だった。
ということで仲の良かった友達に今日の夜手紙を書くことにした。メールでもいいのだが学園都市の外で見たアニメではよく転校生は手紙を書いていた。やってみたくなったのだ。
と、まぁそんなことをずっと考えていると先生から注意された。
「はぁせっかく岩井くんはがんばってついてきてるんですからもう少し頑張ってくれるとねぇ、まぁめんどくさがらず補習してあげるから今日放課後教員室に来てね。風紀委員休みでしょ。」
何故か授業を聞いていなかったらいつのまにかこんなことになってしまっていた。めんどくせぇのはこっちだよ。と呟きながらその後はきちんと授業を受けて放課後となった。
放課後教員室へ呼び出された。行くと4月にみんながやった分の能力についてのプリントが渡された。これをやって出したら今日は終わり、次はまた狩野くんや春田さんと相談して借りるそうだ。なんかもの扱いな気もしたが、よく言えば人気者である。ここは喜んでおいた。
一時間がたち、二時間がたった。ほぼ全部分からず教科書を写していたので二枚目をやらされたこともあって時間がかかってしまった。
終わったのは結局授業終了の二時間半後だった。先生から誉められつつ教員室を出て携帯を見ると狩野から
「工事現場は異常なし」
というメールが来ていた。
とりあえずついでだしもうメールが来てからも時間がたっているので工事現場によって帰って急いで手紙を書こうと決めた。異常は確かに無かった。
結局寮で夕食を食べたあと鉛筆を持って手紙を書こうと思ったが内容が思い付かなかった。話題がない。今まで巻き込まれた事件を報告してもいいかもしれないがちゃんとした事件はない。のわりに一週間それ以外にしたこともない。夏休みに帰ると言いたいが学園都市からでるには許可がいる。「明日書けばいいや。」と呟きながらパソコンを開いて昨日見つけた学園都市都市伝説まとめ&掲示板のページを開いた。まとめを見ていると議論中と書いてある情報があった。その都市伝説は
「学園都市には闇の世界にいて戸籍がなく学園都市にとって邪魔な人物の暗殺をしている。またその人たちはつらい実験を繰り返している。」
と書いてあった。議論の方を見てみると掲示板に行かされた。掲示板では確かに議論が行われてた。
これってほんとなのかな?
しらぬ。都市伝説に信憑性もとめるなし
いやーこれ普通に事件じゃん。
お前が生きてる時点で嘘だろ。
確かに。こういうのってでもあれじゃんレベル5とかが暗部にいるって聞くじゃん
あっ私レベル5の知り合いいますけど普通ですよ。
私もいますけど普通ですし嘘じゃないですか?
岩井は嘘かなーと思っていたが前工事現場で戦った?女の子が暗部をなめるなとか言ってたのを思い出した。
あの子とかも暗部なのかな?
と思いつつとりあえず連日の夜更かしもあり眠くなったので寝てしまった。
次の日起きていつも通り早めに風紀委員室へ行った。今日も事件箱になにも入っていないので休みにしようとしたらネット事件箱に事件が入っていた。ネット事件箱は寮などから事件を報告するためにあるシステム…らしい。岩井は今初めて聞いた。それはとにかく事件だ。そこには
「協力要請 可能なら今日の放課後すぐに陽炎が丘バス停に来てください。」
と書いてあった。狩野が
「人助けか。悪くないな。やるぞ。」
と言ってやることに決まり3人は放課後にまた顔を合わせることになった。
そこにいた金髪の女の子は「木原 那由多」と名乗った。ランドセルを背負ったままである。放課後に急いで来たのであろう。とりあえずこちらも自己紹介をしようとすると女の子は
「急いでいるからとにかく来て。暗部は大変なの。」
と行ってこっちのことなどまったく気にせずに走っていった。
「どうなってんだ?めんどいことに巻き込まれるのか?」
とかいいながら狩野が走っていくのについていきながら春田さんは
「トラブル好きってほんとにめんどくさいな~」
と呟いた。
来たのは例の工事現場だった。女の子は着くと「今日は実験はここではなしか…次に行くのでついてきてください。」
と言ってすぐに歩き出してしまった。春田さんは
「小学生って暇だね。」
と言いながらついていったが悠真と岩井は工事現場に行ったことでこの女の子はもしかするとあの工事現場の事件のことを知っているのではないかと思いついていっていた。
と、前から黒い影が来て目の前が真っ暗になりそしてそれまでだった。いきなりみぞおちを殴られ岩井は倒れた。最後に
「暗部に表を巻き込むな」
という声が聞こえ…完全に気を失った。
次に起きた時岩井は病院のベットに寝かされていた。お約束通り「ん?この天井は寮じゃないな。どうしたんだっけ」と言ったりしてるとすぐにカエルに似た顔の医者が来た。
「おっ起きたのかね。まぁ何かあったら読んでくれたらいいね。患者に必要なことはできるだけのことはするからね。残りの2人も意識を失っているけど命に別状はないから安心していいね。」
と行って帰ってしまった。岩井は彼のことを知っていた。あの都市伝説にあったあの人だろう。その都市伝説とは
「学園都市には冥土返し(ヘルキャンセラー)と呼ばれる医者がいてその医者はその名の通り死にそうな人でも助けてしまう。また彼の顔はカエルに似ているがとても優しい。」
だった。
結局一時間ほど寝ていたら警備員に呼ばれた。3人が応接室に呼ばれて何があったかこの前の巨乳女に聞かれた。いつもながら狩野が代表して答える。
「あ~木原那由多とか言う女の子に手伝って欲しいって言われてその子についていったら前から真っ黒の人が来て目の前が真っ暗になり、みぞおちを殴られ気絶しました。」
実に簡潔的に述べていた。巨乳女は
「他の2人はなんか言うことないじゃん?」
と聞いてきたが2人は特に言うことが無かった。すると警備員は
「じゃあ今日は終わりでいいじゃん。また聞くことあったら後日よろしくじゃん。ついでに遅くなったし送ってくじゃん。」
と言って車にのせて送っていってくれた。
岩井は何となく犯人は秩父だろうと思っていたが秩父にも考えがあったのだろうと思ってなにも言わないことにした。勿論その夜は余裕などなくすぐに寝てしまった。
次の日もいつも通りの朝が来る。風紀委員室へ行くとネット事件箱に
「昨日はすみませんでした。あのあとあの黒い人と一緒に事件を解決しました。ありがとうございました。 木原 那由多」
というのが書いてあった。悠真が半分怒りながら
「ちっ俺ら要らなかったじゃん。休ませろよ。と言った。」
放課後、風紀委員が無いことはばれていて教員室へ呼び出された。そこで二時間やらされた。疲れたが先生からもう4月の復習は終わりでいいと言われ喜んだ。
パトロールということで工事現場に来てみた。昨日事件が解決したというだけあって工事が始まっていた。ただ物陰からあの時の工事現場にいた女の子が出てきた。
「超表の限界がわかりましたか?とりあえずあなた達ではこの事件は解決できない。そしてまだ大きな枠組みでは…いや超一番小さい意味での事件だけが超解決されましたね。」
と言って走っていってしまった。
「おい、ちょっと待て。どう言うことだ?あと暗部について説明しろ!ガキの癖に生意気だ!」
岩井が叫ぶと振り替えって女の子はこっちまで来て
「私は中1ですよ。あなたと超同い年なんですけど文句あるんですか?あと…」
と、そこまで言うと女の子は迷ったような顔で黙り…そして
「暗部はあなたのような表の人間は知ってはいけません。表にいられることを超喜んで過ごしてください。」
と、言って女の子は今度こそ走っていってしまった。岩井は疑問を残しながらも何となく暗部というのがヤバイことがわかった。
そして夜、岩井は旧友に手紙を書いて送った。その内容は学園都市の楽しさと凄さの紹介だった。
なお木原那由多はオリキャラではなく
「とある自販機の存在証明」
という奴(レールガンの付録だったかなんか)に出てくるキャラですね。新訳五巻だったか(円周の出るやつ)にも名前は出てます。