気づいたらメカゴジラ転生して20年経ってた   作:よよよーよ・だーだだ

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24、ジュ・アンテルディ

 ……考えてみれば、なんて馬鹿げた話なんだろう。『自分の前世は人間だ』なんて思い込むだなんて。

 

 高次元怪獣は敢えて触れなかったけれど、きっとぼくは初代ゴジラとして人間を踏み潰してしまった罪悪感からも逃げようとしたのだろう。

 ……街を叩き潰し、蹂躙し、せっかく復興したばかりの東京の街を再び焼け野原に変えてしまった大怪獣のぼく。そんな自分の所業を、ぼくは直視することが出来なかった。『自分の前世は人間だ、だから自分は初代ゴジラじゃない、だからアレはぼくじゃない』……。

 ああ、なんということだろう。そうやって逃げて、誤魔化して、自分自身さえ騙そうとした挙句の果てに、ぼくは自分のことを“転生者”だと思い込むことで辻褄を合わせようとしてしまったのだ……。

 真実を知らされてショックを受けているぼくに、高次元怪獣は声をかけてきた。

 

〈……まあ、それだけ君が受けた“仕打ち”が酷かったって事さ〉

 

 ぼくが顔を上げると、高次元怪獣は優しく微笑みかけていた。親身に寄り添う声はとても穏やかで、まるで励まそうとしてくれているかのようだ。

 ぼくの傍へとすり寄りながら、高次元怪獣は笑いかける。

 

〈もう、いいんだよ、初代ゴジラ。君は悪くない。さぞや辛かったろうねぇ。辛いあまりに自分を騙してしまうのは、誰にだってあるもの。気に病むことじゃあない〉

 

 そして、と高次元怪獣は話を切り出した。

 

〈むしろ問題は“これから”、そう思わないかい?〉

 

 ……これから?

 ぼくが聞き返すと、高次元怪獣は〈そうとも!〉と答えた。

 

〈たしかに、君は自分を騙してしまったかもしれない。だが君の報復は正当なものだった。当たり前だろう、何もしてないのに核爆弾なんか撃ち込まれたら、誰だって怒って当然なのさ〉

 

 それなのに人間と来たら! と高次元怪獣はぼくのために怒って見せる。

 

〈それ以上に酷いのは、君を騙していた人間どもだ。愚かな人間どもは、君の命まで奪ったばかりか、その遺骸を悪用してロボット怪獣に仕立て上げ、さらにそのあと君が人間に好感を持っているのを良いことに、都合の良い操り人形として骨の髄まで利用し続けてきた。それでいて新型メカゴジラが出来上がれば即用済み、お払い箱だなんて……まったく、身勝手で、サイテーな話だと思わないかね?〉

 

 それは……確かに、そう、かもしれない。

 ぼくが頷きかけた途端、高次元怪獣は我が意を得たりとばかりに熱っぽく語り続けた。

 

〈……報いを与えてやるべきだと思わないかい、初代ゴジラ〉

 

 報い?

 聞き返すぼくに高次元怪獣は〈そうさ〉と答えた。

 

〈報いだよ。君たちから平和を奪い、大切な子供たちの命を奪い、ついには安らかな最期さえも奪った挙句に都合よく使い潰してきた。そんな卑劣で薄汚い人間どもを、君は許せるのかい? ぼくたちだったら許せないなあ~?〉

 

 そう言われてぼくは考える。

 今まで気にもしたことはなかったけれど、こうして状況を俯瞰して見れば長年人間のために戦い続けてきたぼくは『都合よく使い潰されてきた』と言えるかもしれない。それにベビーゴジラたちのことを考えれば、人間たちに仕返しの一つや二つはしてやるべきなのかもしれない……

 

 いや、ダメだ。

 

 ぼくはすぐさま我に返り、誘惑を振り払った。これまでの20年間、ぼくはずっと何をしてきた? ここで高次元怪獣の誘惑に乗ったら、『人間のために戦い続けてきた』、その20年間をふいにすることになる。

 それに人間だって高次元怪獣の言うような悪人ばっかりじゃない。ぼくをメカゴジラに作り変えたのだって、『怪獣黙示録』の苛酷な時代を生き抜くために已む無くやったことだ、そうでなければ人間の世界は滅んでいただろう。

 そうだ、そしてその『怪獣黙示録』を引き起こした端緒はこのぼく、初代ゴジラの東京襲撃だったじゃないか。こんなのイーブン、五分五分だ。そう考えれば、ぼくが一方的に人間を恨むのは筋違いというものじゃないか?

 そんな考えへ至ったぼくに対し、高次元怪獣は不満げに唸った。

 

〈ふぅ~む、君の人間好きは筋金入りだねぇ……なら、こう考えるのはどうだい?〉

 

 そこで高次元怪獣は手を変えることにしたようだった。高次元怪獣は言った。

 

〈メカゴジラ機龍、君は人間のことが好きだ。最推し、愛していると言っても良い。まさに君の人間への愛情は本物だ、そこに関しては認めてあげようじゃないか!〉

 

 しかしだね、と高次元怪獣は言う。

 

〈とはいえ、『好き』だけではどうにもならない問題もあるんだよ。たとえば……〉

 

 そう言って高次元怪獣が高次元の大スクリーンで映し出したのは新たなイメージ。それは、人類の文明が創り出してきた“歪み”を描いたものだった。

 

「かあさん、おなかすいたよ……」「高すぎて薬代が……」「働いても働いても生活費が足りないのはどうしてなのでしょう……?」「甘えるな! 努力不足! 自己責任! 世の中に不満があるなら自分を変えろ、それがイヤなら……」

 

 格差、貧困、差別、互いにいがみ合うギスギスとした息苦しい社会。

 

「今年の夏は気温40度を超える日が1ヵ月も続く酷暑となりました……」「北極と南極の氷が融けて海面が上昇し、赤道周辺の島国では次々と水没が……」「密林での森林伐採、工業廃棄物による環境汚染は未だ停まらず……」「天候不順、気候変動による食糧不足で物価が高騰し……」

 

 環境破壊とそれがもたらす気候変動、ますます悪化してゆく地球環境。

 

「こうなるのは××のせいだ!」「●●人を殺せ!」「他国よりもっと強い国を! 他国よりもっと強い武器を!」「お国のためにならない役立たずは殺せ!」「今度は戦争だ!!!!……」

 

 さらに始まる世情不安、流されてゆく人々、そして行き着いた果ては互いに殺し合う戦争。

 人間の引き起こしてきた無数の社会問題をずらりと俯瞰しながら、高次元怪獣はこのように評していた。

 

〈こんな調子じゃあ人間なんて、いつか滅んでしまうだろうねぇ……まあ、今に始まったことじゃあないが〉

 

 今に始まったことじゃない?

 

〈そうとも。かつて君がビキニ環礁で受けたあの“悪魔の火”、いいやその遥か昔から、“これ”は始まっていたのさ……〉

 

 続いてぼくの脳裏に流れ込んできたのは、とある人間の街の風景だった。

 晴れ渡った空、風も爽やか、街には人が行き交ういつもどおりの穏やかな喧騒。どこまでも見通せそうな青空の下、丸いドームが印象的な建物の前で、数人の子供たちが無邪気にはしゃぎまわっている。楽しげな夏の風景、種族こそ違えどそれはかつてぼくが地下空洞で暮らしていたときに毎日目にしていたものとそっくりだった。

 そのうち、子供たちの一人がふと空を見上げた。キラと光った頭上の一点、それを指差しながら朗らかに声を上げる。

 

「あ、飛行機!」

 

 そこに突然、巨大なキノコ雲が立ち昇った。

 高さは十数キロメートル、爆風の範囲は数キロ四方。大地を揺るがす轟音と衝撃、爆心地の周囲すべてが劫火に呑み込まれてゆく。“悪魔の火”は海の上じゃなくて、人間の街に向かって落とされたようだった。

 炸裂した閃光と激烈な衝撃波、その直後に灼熱の爆風が吹き荒れた。建物も、乗り物も、そして人間たちも、地上にあるすべてを生きたまま木の葉のように吹き飛ばされてゆく。

 衝撃波は、街の中心部から遠く離れた場所にも届いた。地面を揺さぶり、轟音を響かせて、砕けた窓ガラスの破片が超音速で人々の柔肌へ突き刺さってゆく。

 その光は、まばゆく燃え盛る太陽のようで、目を凝らさないと見ることさえできなかった。その瞬間、あらゆる生命が焼かれ、土地は放射能に覆われた。この絶望的な状況を象徴する人々の悲痛な叫び声が、耳へと突き刺さるかのように響いた。

 

「――――――――ッ!!…………」

 

 ……あとに残ったのは、辺り一面の焼野原。

 爆発の余波に焼かれた焦熱で川は煮えたぎり、見渡す限りすべてが真っ黒に焼き尽くされていた。爆心地にいた人たちは即死だったけれど、それで死にきれなかった人たちもいた。

 彼らもまた五感のすべてを貫かれ、全身が焼けただれて皮膚が剥がれ落ち、大火傷を負った喉で苦しげに喘ぎ、呻きながら、猛毒の放射線でばたばた倒れて死んでゆく。

 “悪魔の火”による莫大なエネルギーは、自然現象さえも捻じ曲げた。街を焼き払った爆熱によって上昇気流が発生し、急速に積乱雲へと発達、放射性降下物の混じったどす黒い雨を降らせ始める……。

 まさに、この世の地獄だ。

 

〈……1945年、8月6日〉

 

 その光景を眼下に見せながら、高次元怪獣はなおも語り続けた。

 

〈あの日、あの時、あの瞬間。あの“悪魔の火”を人殺しの道具として使った時点で、人間どもは“一線”を越えた。進歩はいつも一方通行、もう後戻りは効かない。無かったことにはならないし、出来もしない。人間はいつか必ず自滅する。そういう自分たちの手に負えない力、大きすぎる力、そのラインを越えた領域へ迂闊に手を出した時点で、人間は滅ぶことが運命づけられているんだよ〉

 

 だけどそんなの、人間が文明を発展させてゆく先では避けられないじゃあないか……と言い返そうとしてぼくは気づいた。

 

 

 ……つまり人間は、自ら滅びるために文明を発展させてきた、と?

 

 

 禁断の領域へ触れてしまったぼくに、高次元怪獣は〈そうだとも!〉とはっきり答えた。

 

〈だけどそれは決して特別なことじゃあない、むしろ必定、普通のことさ。燃え尽きない炎もなければ、ずっと死なない生命もない。この宇宙はいつだって有限で『永遠』なんてものは存在しない。こんな世界で繁栄なんてものを求めていればいずれ必ず行き着く、当然の帰結なんだよ〉

 

 ……たしかに、そうかもしれない。

 のちに核兵器へとつながる大発見を成し遂げた人間の科学者、アルベルト=アインシュタインは『第三次世界大戦でどのような兵器が使われるかは分からない、けれど第四次世界大戦はこん棒と石で戦われるだろう』と語ったという。

 つまり次の戦争では核爆弾のような人の身に余る危険な兵器が使われるから、人間たちの文明なんてものは滅んで原始時代へ戻ってしまうだろう、という警句だ。

 高次元怪獣はなおも語り続ける。

 

〈数多の世界で栄華を極めた文明が、いずれは辿り着く終焉。その扉を押し開いたとき、怪獣は産声を上げるのさ〉

 

 アンギラス、ラドン、エビラ、ガバラ、ムートー、核実験で呼び起こされた怪獣。

 ヘドラ、ダガーラ、バトラ、スペースゴジラ、デスギドラ、環境破壊で目覚めさせられた怪獣。

 マンダ、メガロ、ガイガン、追い詰められた末に侵略へと打って出た弱者たちの怪獣。

 ビオランテ、メカゴジラ、デストロイア、行き過ぎた科学の暴走が産んだ怪獣。

 そして核兵器の落とし子にして水爆大怪獣、ゴジラ。

 

〈だけど、君たちの愛する人間たち、そんな彼らの最後の在り方がこんな、互いに核爆弾を撃ち合いながら殺し合うような恐ろしいものであっていいと思うかい? そんなみじめで悲惨な“末路”を君は看過できるのかい?〉

 

 言われてみて、ぼくも想像する。

 ハルカをはじめ機龍隊の皆、そしてこれまでぼくが守ってきたたくさんの大切な人たち。彼らが互いに憎み合い、殺し合い、周りのありとあらゆるものを巻き添えにしながら、手に負えない力を振り回して自滅してゆく……。

 ……そんなのは、嫌だ。

 そう感じたぼくに、高次元怪獣は満足そうに微笑みかける。

 

〈ああ、そうとも。これは誇りの問題だよ、初代ゴジラ。怪獣を生み出すに至った文明は、その岐路を踏み越えた時点で破滅を運命づけられている。人間たちに未来などは無い、人間なんて放っておいてもいずれ勝手に滅びるさ〉

 

 それならば。高次元怪獣は言葉を区切った。

 

〈君の大切な“推し”である人間たちには最後まで気高く、誇り高くあってほしい……そういう風には思わないかい?〉

 

 何を言っているんだろう。

 言われた意味を理解しかねたぼくに、高次元怪獣はこう提案するのだった。

 

〈見苦しく生き恥を晒す、ああなんとも醜いねえ……〉

〈そんな醜態を目の当たりにするくらいなら、ここは君が潔く『導きを与えてあげる』というのはどうかね、初代ゴジラ〉

〈苦しむこともない速やかで安らかな“引導”を、君の手で……それが初代ゴジラとして君の為すべき使命じゃないかとぼくたちは思うな~?〉

 

 そしてそのための“力”なら既に用意してある、と高次元怪獣は言った。

 

〈ぼくたち高次元怪獣に任せれば、君を高次元存在へとAscensionさせることが出来る。そんじょそこらに出てくるようなインチキな妄想でもなければ、君がハマり込んだ自己欺瞞の紛い物でもない、いわば本物のチート転生だ〉

 

 そう言って高次元怪獣が目の前に見せたのは、虹色の輝きだった。それは言葉に言い尽くせないほど膨大なエネルギーの根源で、ともすれば時空さえも超越しているかのように思われた。

 

〈この高次元怪獣の力があれば、愚かな人間たちを“あるべき正しさ”へと導くことだって出来る。過去、現在、そして未来。何もかもが思うがまま! あるいはかつて君が失ったものだって取り返せるかもしれないぜ……?〉

 

 ぼくが失ったもの。かつてビキニ環礁の水爆実験で奪われた、ベビーゴジラたちとの平和な暮らしが思い浮かんだ。

 そんなぼくの迷いに、高次元怪獣は目ざとく付け入ろうとする。

 

〈そうとも。『怪獣黙示録』が起こらなかった世界線、ビキニ環礁でベビーゴジラたちも殺されず、人間も怪獣に踏み潰されずに済んだ、本来あるべき“正しい”世界。人間も怪獣も平和に仲良く暮らせる新世界、もしそれを望むならもちろん実現可能だ、高次元怪獣のチート能力さえあれば。どーだい、これこそ栄えある終焉、皆が笑顔の最高のハッピーエンドじゃあないかね?〉

 

 ……なんと素晴らしいのだろう、と一瞬思ってしまった。ハルカたち人間も、ぼくたち怪獣も、皆仲良く暮らせる新世界。それを手に入れるためにぼくは、いいやこの世界の人間たちは命がけの戦いを続けている。もしそれが叶ったらどんなに良いだろう。

 だけど、それはこういう意味でもある。

 

 ――『高次元怪獣の仲間になって、人間を滅ぼせ』と言っているのか?

 

 今の世界の否定、それはこれまでの21年間の否定、ひいては人間たちの歴史の否定だ。たとえばヤシロ=ハルカ。たしかに、高次元怪獣のチート能力で創った新しい世界にも彼女はいてくれるだろう。

 けれど、それはきっとぼくと21年間を共に生きてきたハルカじゃない。そしてハルカだけじゃない。機龍隊の皆、Gフォースの皆、それら全て何もかもが“無かった“ことになる。

 ぼくは鋭く問い詰めるけれど、高次元怪獣はにこやかに答えるだけだった。

 

〈……まあ、どう解釈するかは君に任せるさ、初代ゴジラ。最後に決めるのは君だからねぇ~?〉

 

 ……無責任な奴め。そう忌々しく思いつつも、ぼくは迷った。

 たしかに高次元怪獣の言うとおり、このまま放っておいたら人間は何もかも巻き添えにして滅びてしまう。いや、もうすでに半分くらいはそうなっているのかもしれない。それをぼくはただ黙って見ていられるだろうか。

 それに、これまでの21年間が水の泡になる、そんなのはぼくの勝手なエゴに過ぎない。ハルカたちだって、未来永劫いつまでも戦い続けたいわけじゃないはずだ。

 ぼくらが目指していたのは、平和な世界。ぼくらが欲しいものはいつだって同じ。だったら、ここで少しくらい近道をしたって決して悪くないんじゃあないか……?

 ……そんな考えがよぎったとき。

 

「……いで!」

 

 どこかからか、微かな声が聞こえきた。ぼくは辺りを見回したけれど、ここには高次元怪獣とぼくを除いて、他に誰もいない。

 

「恐れないで、耳を澄まして!」

「あなたに“彼女の声”を届けます!」

 

 それはモスラのパートナー:小美人たちによる、心へ直接呼び掛けようとする声だった。きっとテレパシーで、高次元世界に囚われているぼくに向かって交信してきたのだろう。

 ……けれど、“彼女”って? ぼくがそう聞き返そうとした途端、高次元怪獣も目敏く気付いた。

 

〈だまれ、ムシケラめッ!!〉

 

 高次元怪獣が垣間見せた獰猛性。先ほどまでの親しげで飄々とした雰囲気とは打って変わって、手先にしているキングギドラたちの猛威そのものの激昂した様子だった。全身の稲妻を滾らせた高次元怪獣は、小美人たちのテレパシーを捻じ伏せて黙らせようとする。

 

〈ぼくたち最高の怪獣同士の神聖な魂の会話に、土足で上がり込むんじゃアないッ! おのれ、捻り潰してくれよう!〉

 

 うるさい、静かにしろっ!

 四方八方に稲妻を吐き散らそうとする高次元怪獣を、ぼくは黙らせた。

 小美人たちは誰かの声をぼくに届けてくれると言った。いったい誰の声を? 高次元怪獣との話なんかよりも、そっちの方がよほど気になる。

 

〈いいかい、初代ゴジラ、こんなムシケラどもに耳を傾けるのはやめるんだ! ゴジラたるものどうあるべきか、真のゴジラとはどのようなものか、語り合おうじゃあないか……〉

 

 後ろでは相も変わらず高次元怪獣が気を惹こうと捲し立てていたけれど、ぼくにとってはもはや気に掛ける価値すらないどうでもいいものだった。

 喚き散らしている高次元怪獣を他所に、ぼくは心の声へじっと耳を傾けた。聞こえてくる声、それはこれまでずっと聞き慣れてきた、“彼女”の声だった。

 

「……機龍! 力を!」

 

◆    ◆    ◆    ◆

 

「……届いた、かしら?」

 

 わたしがそう問いかけると、モスラの小美人たちは不安げに俯いた。

 

「目をつけた獲物を捕らえて引きずり込んでしまう、“星を喰う者”の魔性は強大なものです」

「わたしたち小美人の力では声を届けることは出来ても、確実に聴こえたかどうかまでは……」

 

 力不足で申し訳ありません。そうやって頭を下げようとする小美人姉妹に、今度はわたしが首を振るった。

 

「こちらこそありがとう、二人とも。あなたたちがいてくれてとても助かるわ」

 

 小美人たちからの提案、それは『メカキングギドラに囚われてしまった機龍に声を届ける』ことだった。そしてそれに選ばれたのはわたし:ヤシロ=ハルカ。

 ……しかし、なんでわたしなの? それを訊ねると小美人たちはこう答えた。

 

「メカゴジラ機龍が最も愛したのがあなただからです、ヤシロさん」

「これまで21年間、メカゴジラ機龍はヤシロさんのことをずっと大切に想っていました」

「「そんなあなたの声なら、きっと……!」」

 

 ……そう、なんだ。

 機龍にちゃんと心があるとわかって嬉しく思う反面、そうはっきり言われるとちょっと恥ずかしいものがなくもない。思い返せば21年間、機龍にはあれもこれも何でもかんでも愚痴ってたけど、それ全部覚えてたりするのかしらね。

 まあ、何はともあれ機龍にちゃんと心があって、あいつがわたしのことを覚えてくれているというのならそれは正直、とっても、嬉しかったりはするんだ……だったらちょっとぐらいは応えてくれてもいいじゃん、と思わないでもないけどね。

 そんな感慨を懐いた時、ちょうど隣にいた機龍隊副長ハヤマが口を開いた。

 

「ヤシロの機龍好きは筋金入りだからな」

 

 な、なぬ!?

 そうやって驚くわたしの後ろで、「そうですよ」とアキバとキサラギが続く。

 

「ヤシロ隊長、おれとかキサラギのことを『オタク』とか言うけど、隊長も大概だからな?」

「そうそう。わたしたち、ちゃあんと知ってるんですからね。隊長ってば作戦が終わったあと、いつも機龍相手にこっそり祝勝の報告してるでしょ?」

 

 あ、あんたたち、知ってたの……!?

 意表を突かれてわたしが言葉を失っていると、さらにはサエジマ、こういうときにはあんまり悪ノリしてこないアンザイまでもが温かい目線で追撃を加えてきた。

 

「わからいでか、ですよ。毎回作戦終わって基地に帰ったら必ず整備ドック行ってるじゃあないですか。そこでやることと言ったらそりゃあ……ねえ?」

「そうですよぅ。機龍隊随一の機龍大好き人間、それがわたしたちの隊長、ヤシロ=ハルカ隊長じゃないですかぁ~」

 

 あーもー、うるさいうるさいうるさいっ!

 やんややんやと盛り上がる機龍隊一同に、わたしは声を張り上げて黙らせる。

 

「と、とにかく! 仕事にかかるわよ機龍隊!」

 

 そうよ! たとえメカキングギドラ相手に戦えなくても、わたしたち機龍隊やGフォースにはやるべきことがまだまだたくさんある。こんなところで駄弁ってる場合じゃあないのだっ。

 そう思い直したわたしは、さっさとGフォースの別動隊たちへ連絡を取り始めた。そっちは状況どうなってる? 被災者救援活動の状況は?……

 

「あ、逃げた」

「ヤシロ隊長って、なんだかんだで全然オニでも何でもないよね」

「ああ見えて、結構お茶目で可愛い人ですよね」

「まあ、だからこそわたしたち皆、あの人についてくんですけどね」

 

 うるさいっ!

 

◆    ◆    ◆    ◆

 

「……機龍! 力を!」

 

 それはかつて20年前、ぼくが初めて出撃した時に耳した言葉とよく似ていた。

 「機龍! 力を、わたしに力を貸して!」

 忘れるはずがない。かつてこの世の絶望:ゴジラへ立ち向かおうとしたとき、“彼女”から捧げられた祈りの言葉。

 けれど今度は違うところもある。今の言葉は、このように続いていった。

 

「機龍! 力を! ()()()に力を!!」

 

 かつて“彼女”はぼくから力を手にしようとしていたけれど今度はその逆、“彼女”からぼくに力を与えてくれようとしているかのようだ。

 そう気づくと同時に、ぼくの中で記憶が駆け巡り始めた。それは“彼女”と過ごした21年間、機龍隊で過ごしてきた大切な思い出たちだ。

 

「同じ機龍隊同士、いずれチームメイトになる間柄ってことで。よろしくね、機龍」

「ねえ、機龍」

「元気? 機龍」

「また来たよ、機龍。調子はどう?」

「また叱られちゃった、機龍」

「……また、喧嘩しちゃってさ」

「じゃかあしいっ、余計なお世話だこのポンコツメカゴジラっ!」

「くそう、覚えてろよ、メカゴジラ機龍!」

「そろそろ行こうか、機龍」

「わたしね、結婚するの。わたし、今度からサカキ=ハルカになるんだよ? 凄いよね! ……あ、でも隊ではどうしたもんかしら、名前、呼び変えてもらうの大変だし……」

「……ねえ、機龍。わたしね、お母さんになるの。生まれてくる子は男の子。名前はアキラさんともう決めてあるんだ。名前はね……」

「……トガシ中佐、亡くなったわ」

「何はともあれわたしは指揮官、あんたはわたしの部下よ。よろしく頼むわね、機龍」

「宇宙ステーションで怪獣を養殖だなんて、まったく傍迷惑なことをしてくれたもんよね~……」

「聞いてた、お嬢さんと野郎共? 世間知らずの甘ったれオコチャマ魔女の子ちゃんに、わたしたち大人の本気を見せるわよ」

「ダガーラの奴、可哀想だったね……」

「ねえ、機龍。サーシャのこと、覚えてる? あの子、奨学金をもらって大学に行くんだってね……」

「あんたはまさに、わたしたち人類最後の希望だったよ」

「わたしたち人間は皆あんたに感謝してる。これからあんたが退役するってなったときには、最高の花道を用意するつもりよ。最後までよろしく頼むわね」

「長いあいだお疲れ様、機龍」

 

 ……そうだ。

 そうだった。

 どうして見失いかけていたんだろう。

 ぼくは、どうでもいいことにばかり気を取られて、危うく“大事なこと”を見落とすところだった。高次元怪獣のチート能力なんかより、あるべき正しさなんかより、そんなくだらないものたちよりもっと、もっと大切なことだ。それを思い出させてくれてありがとう、ハルカ。君にはいつも力を貰ってるね。

 ……いいや、きっとそれはハルカだけじゃあないんだろう。機龍隊の仲間、Gフォースやモナークの戦友、これまでぼくらが守ってきた人たち、そして世界中の皆。世の中皆がぼくに力を与えて、支えてきてくれたんだろうね。

 

 

 だから、砕け散るまで戦うよ。

 

 

 屈しかけた身を起こし、ぼくは再び立ち上がる。ぼくはメカゴジラ機龍、人類最後の希望。もう迷わない、腹も括った。

 ……ぼくは、決めたよ。高次元怪獣に答えた。

 

〈ほう、何を決めたんだい、初代ゴジラ~?〉

 

 ようやく気を惹けたので気を良くしたのだろう、高次元怪獣は上機嫌の様子でぼくに期待の目線を向けてきた。そんな高次元怪獣に、ぼくは告げる。

 ……たしかにおまえの言うとおりだよな、高次元怪獣。人間は欲深で、浅はかで、そして底無しに愚かだ。きっとこれからも何度も間違えるし、何度も取り返しのつかない過ちを犯すんだろうね。

 

〈そうかあ! 君もやっとわかってくれたんだねぇ、だったら……!〉

 

 うるさい、黙れ。

 

〈……ありゃ?〉

 

 早合点で浮かれようとする高次元怪獣を無理矢理黙らせてやってから、ぼくは言いたいことを言う。

 ……やはり人間は愚か、それはそうかもしれない。失敗からろくに学びもしなけりゃ反省もしない、どうしようもない過ちばかりを繰り返す、そういう馬鹿げた生き物かもしれないよな。

 だけどね。

 

 

 ぼくは人間の未来を信じるよ。

 

 

 いいか、あるんだか知らないけどその耳の穴をかっぽじってよく聞けよ、高次元怪獣。たしかに、これまでおまえは沢山の世界を観てきたんだろう。そうやっておまえが見てきた世界では人間はみんな欲深で、浅はかで、底無しに愚かだったかもしれない。

 

〈ああ、そうだとも! だから……〉

 

 それでもね。

 

〈……!〉

 

 いいか、宇宙は無限だ。いくらおまえがThe One Who is many:一つにして無数でも、おまえは無数であって無限じゃあない。おまえが世にも恐ろしい高次元怪獣だとしても、宇宙の総てを網羅しているわけじゃあない。

 おまえはさっき人間の矮小さをあげつらってたけれど、そう言うおまえこそ全知全能でも何でもない。たしかにおまえは人間よりちょっとばかりは賢いかもしれないが、おまえだって結局は自分の知ってる範囲のことしか知らない、ちっぽけで狭い世間知らずに過ぎない。そうだろ?

 

〈それは……〉

 

 そして人間の可能性だって無限だ。

 あらゆる宇宙を隅々まで探せばあるいは、ギリギリでもなんとか上手くやっている世界だって何処かにはあるかもしれない。そしてその先で、高次元怪獣のおまえだって見たことの無いような、素晴らしい未来を掴みとった人間だっているかもしれない。

 いいや、この世界の人間たちだってそうだ。この世界の人間たちは『怪獣黙示録』を引き起こした愚かな存在だったかもしれないが、同時にその『怪獣黙示録』を一生懸命に生き抜いてきた存在でもある。たとえ怪獣がいるような世界だとしても、これから歩んでゆく先に素敵な明日が待っていないと誰が断言できる? 宇宙は無限なんだぜ?

 そうだ、そうだとも。今回の一件だってそうだったじゃないか。今回の作戦、オペレーション=ドラゴンフォールが始まったきっかけを思い出せ。あのとき、ヤシロ=ハルカは何と言っていた?

 

「せっかく『怪獣黙示録』で守り抜いてきた大切な街の一つ、いやこの世界で、そうむざむざと核戦争なんて起こされてたまるもんですか」

 

 そう、オペレーション=ドラゴンフォールのきっかけは『核戦争を阻止すること』だった。

 つまり、少なくともこの世界を人間たちは核爆弾を人に向けて使うことを、身に余る力でむやみやたらに命を奪うような行為を“愚かな過ち”だとちゃんと理解している。これだけでも、おまえが賢しらぶってバカにしているような愚かな人間とは全然違うんだ。

 

〈そ、そんなくだらない屁理屈で……!?〉

 

 ああ、屁理屈だ。もちろん楽観はできないさ。

 人間側でも偉い人たちがメカゴジラ=シティへの恐怖で核攻撃に走ろうとしたとおり、人間誰もが“そう”ではないのかもしれない。あるいは今回はたまたまそうなっただけで次は“無い”、そして今度こそ核兵器による世界大戦争の銃爪(ひきがね)を引いて自滅してしまうのかもしれないよな。

 だけど、それでも、だとしても。

 

「わたしはこの世界をまだ諦めたくない」

 

 それでも、まだ希望はある。たとえささやかで、ちっぽけで、吹けば消えてしまうような儚いものでしかなくても、それでも希望は確かにここにあるんだ。まあそんな希望の価値なんて、時空をも超越した高次元怪獣のおまえにとっちゃあどーでもいいことかもしれないけどな。

 そんなぼくの答えに対し、高次元怪獣はしばらく考えていたけれど、

 

〈……そぉーかい、よぉーくわかったよ〉

 

 やがて、ニヤニヤと悪意の笑みを取り繕いながら、こんなことを言い出した。

 

〈だけど、“子供たち”はどうなんだい。地下空洞で共に暮らしていた幼いベビーゴジラたち。あの子たちのことは、どうでもいいのかい?〉

 

 そう言われて、ぼくも改めて考える。

 “前世”で面倒を見ていた子供のゴジラ、ベビーゴジラたち、彼らの仇を討つために人間たちと決別する。それも一つの選択肢だ。あるいはそれこそが『正しい』選択なのかもしれない。

 

 ……でも、それは違う。

 

 あるいはぼくの“前世”の記憶がもうちょっと鮮明で、あの子たちのことをはっきり覚えていて、そして人間のことなんかなんとも思ってなかったら、あるいは高次元怪獣の誘いに乗って、人間たちへ復讐してやろうとしたかもしれない。

 だけど、実際はそうじゃなかった。

 たしかにベビーゴジラたちは可哀想だし、人間たちが仕出かした(あやま)ちは決して許されることじゃあない。

 けれど、だからといって、地上で平和に暮らしているだけの人間たちを十把一絡げに踏み潰していい理由にはならない。それに、あのベビーゴジラたちがぼくの記憶の通りの優しい子たちだったら、彼らだってきっとぼくがそんな恐ろしい大怪獣に成り果てることなんて望まないだろう。

 ぼくがそう答えると、高次元怪獣はさも呆れたように肩を竦めた。

 

〈……まったく、薄情だなあ~。人間のことが好きすぎて、大切にすべき同族の仲間のことなんかどうでもよくなっちゃったんだねえ~?〉

 

 ああ、薄情者だよ、ぼくは。おまえの言うとおり、ぼくは人間のことを愛しているからね。

 まあ、おまえにどうこう言われる筋合いはない話さ。特に、そういう『正しさ』や『誰かを大切に想う気持ち』でさえ都合よく利用できる道具としか思ってないような、薄汚い『人でなし』のおまえには。

 

〈……なんだって?〉

 

 途端に剣呑な表情になった高次元怪獣に、ぼくは言い返す。

 だいたい『リスペクト』だって? ふざけたことを抜かすんじゃあないよ。おまえが本当に有り難がっているものは、誰もが恐れてひれ伏す初代ゴジラという『ネームバリュー』『権威』『肩書き』だけだろう?

 

〈っ!?!?〉

 

 おまえが敬っているのは今こうしておまえと話しているぼくのことでもなければ、ましてやぼくの前世の初代ゴジラ本人のことですらない。

 本当はおまえ、そこまでぼくに、いいや初代ゴジラにさえ、思い入れなんかちっとも無いんじゃあないのか?

 

〈…………っ〉

 

 それに『正しさ』がどうのとか御大層なことをぬかしてたが、それはおまえ自身のことだろう?

 おまえにあるのはちっぽけでみみっちい、中身空っぽのくだらないプライドだけだ。おまえこそ自分に何もない、何も持ってない空っぽの怪獣だから、都合良く利用できそうなもの、たとえば『正しさ』にすがりついて食い物にしようとする。

 だけど、そんなものは『リスペクト』だなんて言わない。高次元怪獣だなんだと言ったところで結局おまえは虚空の王様、中身空っぽの怪物ゼロ。おまえの言ってることなんて、何の中身も無いじゃあないか!

 

〈……………………。〉

 

 ぼくが言いたいことを散々言っているあいだ、高次元怪獣はいつの間にか黙り込んでいたけれど、ぼくが喋り終わるとやがて口を開いた。

 

〈……つまんね〉

 

 そう言うや、高次元怪獣は途端に激昂した。

 

〈……はー、つまんない。つまんない、つまんないよう!!〉

 

 いつになく声を荒げる高次元怪獣。さっきまで言っていたことは全部なにもかもが薄っぺらい上っ面のようだったのに、どういうわけかこのときの幻滅っぷりだけは本音のようにぼくには思えた。

 高次元怪獣は至極残念そうに、そして心底不満そうに言った。

 

〈初代ゴジラ、君のことは本当にリスペクトしてたのにナア……まあ所詮は地球の怪獣、ぼくたち高次元怪獣の領域には届かないってことか〉

 

 勝手に言ってろ、侵略怪獣め。おまえのペラッペラの“リスペクト”なんてくそくらえだ。

 ぼくがそう言い返すと、高次元怪獣はなおも続けた。

 

〈それも“あの女”、ヤシロ=ハルカの影響かい? あの愚かな人間の女の? あんな後先なんか考えてない、ひと時しか生きられない、ちょいと捻れば簡単に潰せるような、ちっぽけなムシケラごときに毒されたのかい??〉

 

 ……まあ、そうかもね。

 だけどそれこそおまえの知ったことじゃない話さ、高次元怪獣。ハルカは立派な人だ、おまえがいくら強大な高次元怪獣だとしても、彼女の足元にだって及ばない。ヤシロ=ハルカがどんな人かなんて、おまえみたいな人でなしには未来永劫わかりゃしないだろう。

 

〈……ふん〉

 

 ぼくのすげない態度に、高次元怪獣はいよいよ機嫌を損ねたようだった。

 考えてみればおかしなものだ。宇宙超ドラゴン怪獣キングギドラの親玉、そんな史上最強無敵の力があるというのに、たかだかぼく程度の奴ですら靡かせることも出来やしない。今の高次元怪獣はきっと、その屈辱感と無力感に苛まれているのだろう。

 そんなことを考えるぼくを尻目に、高次元怪獣はくねらせていた稲妻の三本首を伸ばし、黄金の翼を広げて立ち上がった。

 

〈ふーんだ。人間風情に誑かされた、出来損ないのニセゴジラめ。解釈違いだ、実に残念、本当にガッカリだよ〉

 

 すわ攻撃でも仕掛けてくるのかと思ったけれど、高次元怪獣はこれ以上こちらに手出しせず踵を返しただけだった。そのまま翼を羽ばたかせて、どこか遠くへ飛び去ろうとする高次元怪獣。

 その去り際、高次元怪獣はぼくへと振り返ってこんな捨て台詞を吐いていた。

 

〈ああ、そーかい。君がそう望むなら望み通りにしてあげるよ、初代ゴジラ。せいぜい大好きな人間どもと一緒に仲良く無理心中でもして、いつか滅びるその時まで、ぼくたち高次元怪獣の誘いを断ったことをずっと後悔し続けるがいいさ……〉

 

 じゃあね、バイバイ。

 そして、高次元怪獣との交信はぷつんと切れた。




タイトルは映画『禁じられた遊び』の原語版タイトル『Jeux interdits』から。

「サーシャって誰?」と思った人はこちら

次回はプロレスです。

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