Rozen Maiden ―Alice in Desire Grand Prix― 作:水銀党員
「あれが今回の城か」
『SET』
「変身」
パチンと心地よいフィンガーナップの音が響く。
『DUAL ON BOOST&MAGNUM READYFIGHT!』
「さぁここからがハイライトだ」
狐を模した白い仮面ライダーは脚に業火を纏い天に飛んだ。
「キ〜!何ですかその女!乙女のおの字もねーです!」
夕闇の桜田家。
テーブルに座り帰宅途中の出来事を話したら
「全くなのだわ。そんな粗暴な女がお父様の名を口に出すなんて、腹立たしい!」
「……レンピカと庭師の鋏で少しその女の人を黙らせたいな」
「蒼星石それじゃ生温いですわ。nのフィールドに幽閉しましょう」
「お前達のお父さんへの愛情は凄いな……」
少し恐怖を覚えたがそれこそ彼女達のローゼンへの思いなのである。
「うにゅー美味しいなのー!」
雛苺は雛苺で平常運転のようだ。
「このチビ苺!。アンタも苺大福ばかり食べてないで不貞な輩をどうするか考えるです!」
「うにゅー食べさせればお友達になれるわよきっと!」
「「「「そんなわけ(ねーです)(ないだろ)(ないでしょ)(ないです)!」」」」
「……雛苺を除いて見事に姉妹達の思いが纏まってるな」
「ひなちゃんも悪気があるわけではないんだろうけどね」
苦笑いしながらジュンの姉の桜田のりは人数分の紅茶をテーブルに置いていく。
その時、コンコン、と窓を叩く音がした。
「ご機嫌麗しゅう。あなた達」
「遊びに来たかしら」
水銀燈と金糸雀が来たのだ。
……自分のマスターが亡くなってから水銀燈は金糸雀のマスターの家に居る。
以来誰とも新たに契約は結んでいない。
「いらっしゃい。水銀燈ちゃん。金糸雀ちゃん」
「「お邪魔する(わ)(かしら)のり」」
テーブルにつくと異様にピリついた空気に気づく。
「あら?どうしたの皆。浮かない顔してぇ」
「ちょうどいいところに来てくれたのだわ。水銀燈。金糸雀。姉である貴女達にも是非報告したくてジュンお願い」
「あぁ実は………」
今日の帰り道での出来事を二人に話した。
「なんて失礼な女なのかしら!」
「全くだわ。ジャンクにしようかしら」
「まぁまぁ。二人共落ち着いてくれ」
「大丈夫よジュン。この子達がキレてた理由が分かったわ」
「無理もないわね。そんな奴にあったら」
ローゼンは彼女らの父親。
そのローゼンの力に目を付ける奴は姉妹達の敵と言うことか。
「ジュン。今度あったらスマホで私達に電話して…ジュン?どうしたの?」
こちらを凝視するジュンに真紅は首を傾げると彼は「逃げろ!」と叫びジュンは椅子を持ち上げる。
「ど、どうしたんですジュン……!?」
「貴女達気づいてないの後ろよ!」
水銀燈に言われ翠星石は後ろを振り向くと数体の人の形をした異型の化け物が窓を割り込み入ってきた。
「ジャ!」
「ヒィィィ!キモいです!何ですかこいつらぁ!?」
「話は通じ無さそうだね。レンピカ!」
「メイメイ!」
「ホーリエ」
蒼星石は自身が保有する人工精霊レンピカを使い庭師の鋏を取り出した。
ジュンも椅子で応戦し水銀燈、真紅も炎や薔薇で攻撃するが……。
「キョジカカラサ」
「アテピイズゼラガファツチャ」
「効いてない!?」
「ジャ!」
異形の怪物は全く意に介さず進むのをやめない。
「何なのあいつら!。誰か奴等の正体が分かるやつがいる!?」
「分からないのだわ。一体奴等は何者で何故私達を襲うの!?」
水銀燈と真紅と蒼星石が引き付けてる間、他のドールやのりはニ階に無事避難したようだ。
だがこいつらを片付けなければ根本的な脅威は無くならない。
「ローゼン!戦いに用いて申し訳無いけど!貴方の力を使わせてもらう!」
「ジャアァァァァァァァ!」
ジュンが、翠星石、蒼星石、真紅、雛苺、雪華綺晶の契の指輪を前方に突き出すと眩い光が放たれ怪物達は皆跡形も無く消え去った。
「……流石。お父様の力ね。それを使いこなす貴方も凄いけど」
「当然だよ。ジュン君は僕らのマスター何だから」
「ありがとなお前ら」
「喜んでるところ悪いけど…今日は不埒な客が多いみたいよ」
二つの足音がこちらに迫ってきた。
水銀燈、蒼星石、真紅は直ぐ様人形の振りをする。
見ると片方は漆黒の脚に紫色の鎧と仮面を付け、もう片方は赤みの強い鎧と仮面を付け脚は白い。
怪物達とはまた異型な感じがだ。
「伝説のローゼンの力をこんなパットしない少年が持ってるなんて……笑えないジョークだ」
「チッ、折角ジャマトを殺して点数稼ぎたかったのに。お前みたいな子供にそんな力があるとはな」
「貴方はさっきの」
間違いない、腰に付けたベルトと声音から自分を助けてくれた人だ。
小声で「助けなければギーツに勝ててたかも知れないのに」と怨嗟に染まる声が聞こえた。
「ふん、お前はジャマトじゃなさそうだな」
「ジャマト?。お前こそマルガムじゃないのか?」
「……今日は会話が成立しない相手が多いな。時間の無駄だ」
やってられんとばかりに紫色の仮面の戦士は去っていった。
ローゼンにジャマトにマルガムと……混乱的な状況で知ってる単語と知らぬ単語を言われジュンの頭は纏まらない。
この人達は敵か味方なのか?。
「邪魔したね坊や。錬金アカデミーには報告はさせてもらうがその力は大切な物だ。重宝するといい。そこの
「っ……」
「気づいてたのね…」
「待ってください。何故貴方もローゼンの名を知ってるんです!?。あの黒い服を着た女性と関係あるんですか」
赤みの強い紫の仮面の戦士は振り替えった。
「あの女は倒すべき敵だ」
そう言い残し去っていく。
「何なんだあの人達……マルガムとかジャマトとか……一体この世界に何が起きてるんだ…?平穏が訪れたと思ったのに」
ジュンの問いかけにローゼンメイデン達は答えられなかった。
永きを生きる彼女達ですら分からない『異変』が起きているのだ。
仮面の男達が去った後、桜田家の周辺を二人の男女が調査していた。
「九堂そんなに凄い力なのか!」
「そうだよ一ノ瀬。伝説の人形師で伝説の錬金術士のローゼン……錬金アカデミーで学んだ彼の力を感じた」
錬金アカデミーに属する九堂りんねと一ノ瀬宝太郎はローゼンの力を探すが結局見つけられなかった。