ライネルに転生、尚、ハイラルでは無い模様 作:山吹色ノ大妖精
──ん?何処だ、ここは?真っ暗だ。しかも身体が固まって動けない・・・
──考えても仕方ない。外へ出なければ・・・
両手で壁を掻き分けながら必死に身体を前へ押し出す。感触は石を砕く感じだ。夢なのかと疑うが、肌の感触が紛れもなく現実だと柄にもなく直感で解る。そして──
「ぷはぁッ!」
私は産まれた。何故かそう思った。周りが暗くて見えない中、改めて自分の状態を見る。手から腕は肌色から黒色へ、太さが巨漢並みに。下半身は既に人ではなく、馬と同じ四足歩行になっている。次は顔全体を触る、鼻の形が変わっている。そして頭のてっぺんを触ると片手の肌が切れた。すぐに手を離して見ると、その傷はみるみると治った。
「どうなっているんだ・・・?まさか・・・・・・」
眼が暗さに慣れてきたところで、近場にある川に顔を映す。水面に反射された自分の顔を見たら絶句した。
「ライネル・・・・・・だと?」
ライネル、ゼルダの伝説に出る
「上位存在による強制転生か・・・?ふむ・・・・・・」
夜目も効いたことで分かるが、ここはかなり広い洞窟のようだ。ハイラルでは無いことも直感ではあるが解る。さらにライネルになった影響か、感覚も人を逸脱していて気配が分かる。・・・・・・その気配はこちらに敵意を向けていることも解る。
「敵ならば、迎え撃つ。来るなら来い」
私の座右の銘は臨機応変に楽しむ。ライネルに転生した私は、このライネル生を楽しむことにしよう。そしてこの生を楽しむならば・・・・・・ッ!
「闘う他あるまい!ハーハッハッハ!」
目の前にはミノタウロスと呼ぶべき牛顔の魔物が現れる。それを馬の速さで接近して拳を振るう。ミノタウロスが怯んだところを心臓に向けて刃角を突き刺す。それによりミノタウロスは絶命、灰と化した。残した石を見て本能的にそれを口に取り込む。
「むっ!これは・・・力がみなぎってくるぞ!」
魔物を倒し、ドロップした石を取り込み私が強くなる。先ずはコレを繰り返そう。そう決断した私は敵の群勢に突撃する。石の大剣を持つミノタウロスをダブルスレッジハンマーで脳天をカチ割り武器を奪う。そのまま縦横無尽に振り回す。
真向斬り。逆袈裟斬り。袈裟斬り。逆左袈裟斬り。一文字斬り。
上から下へ、下から上へ、右上から左下へ、左から右へ。敵を蹂躙するうちに石剣はボロボロになっていた。残ったのはドロップされた石と敵の一部だけだ。
「クックック・・・・・・フハハハハハハ!ハーハッハッハ!!・・・・・・むっ?・・・・・・ううん・・・・・・」
肉体に宿った力の解放と社会に縛りつけられた反動によって私は、本気の闘争を愉しんでいることに気づいた。少し自制する。楽しむことはいいが、それを抑えきられずに人に危害を与えるのは自分ルールに反する。よって一度冷静になる。そして冷静なったことで気づいたが、こちらを観察する気配が一ついる。
「何者だ」
「見破られたか、おみそれする」
現れたのは黒いローブを纏った存在。男か女かも分からない声で話してくる。
「私は
それを聞いた私の直感は白と判断した。この直感には戦いの中でもかなり当たっていることから信用に値すると断じている。
「いいぞ。よろしく頼む」
「そうか、ついてこい」
「だが、しばし待て」
私は全身ローブの者に待ったをかける。やることが残っているからな
「散らばった石を取り込みたい。手早く済ませるからいいだろうか」
「・・・・・・いいだろう」
そうして宣言通り手早く石を取り込んだ。
「それでは、案内を頼む。フェルズ」
「あぁ、ついてきてくれ」
こうしてライネルに転生した私は、ハイラルではない異世界に転生したのであった。
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『時を渡る道化師』を入れてアーディ生存イイっすか?(あくまでも参考程度に)
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