俺は、強くて硬くなくていーわな男   作:なんちゃってアルゴン

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鬼の真実

 

 

「こ、これはまさか……鬼さまのお面!? お前達、これを一体どこで!?」

 

 あれから何とか帰宅した俺達は、お面職人だと言うお爺さんに輝くお面を渡した。

 そしてお面に驚くお爺さんとお婆さんに、お面を手に入れるまでの経緯と事情を全て説明した。

 

 ゼイユとスグリが、お面を着けた子と一緒に遊んでいた事。

 みんなで遊んでる途中で偶然、その子のお面が外れて落ちてしまった事。

 子供だと思っていた子が、実は鬼と呼ばれているであろうポケモンだった事。

 

「そうか……まさか今も鬼さまが、祭りに来ようとしてくださっていたとは…………」

 

 そこからお爺さんがゆっくりと語るのは、代々この家でのみ口伝えられてきたと言う、とある真実の話。

 本来なら身内にしか話さない話ではあるが、俺はオーガポンに実際に会っている。

 特別にと言う事でよそ者である俺や、実際に遊んだゼイユとスグリの二人も含めて、話を聞く事になった。

 それは昔話の裏に隠された本当の歴史を、現代まで脈々と受け継いできた話だった。

 

 

 はるか昔、キタカミの里に迷い込んだ男とオーガポンは村に受け入れられずも、裏山の洞窟で慎ましく幸せに暮らし始めた事。

 当時、唯一彼らを不憫に思った村のお面職人が男が持ち込んだ異国の宝石を使って四つの見事なお面を作った事

 そのおかげで、男と鬼はお面を被って村の祭りに参加できる様になった事。

 光り輝く見事なお面の事はたちまち噂になり、それを狙った欲深いポケモン達がお面を奪い取ろうとした事。

 偶然居合わせた男が何とか碧のお面だけは守ったが、他の三つのお面は欲深いポケモン達に奪われてしまった事。

 その後、お面を奪って喜んでいた欲深いポケモンたちを倒したオーガポンだったが、怒り狂う姿を村人達に見られた事で悪鬼として誤解されてしまった事。

 事情を知るお面職人は必死になってオーガポンの真実を訴えたものの村人達には信じてもらえず、逆に異端者とされて迫害されてしまった事。

 そしてお面職人は自身の子孫を迫害から守る為に、秘密裏に真実を伝えることにした事。

 

 

「何それ……オーガポンかわいそう! ともっこ最悪! 伝わってる話と逆じゃん!」

「鬼さまはきっと……その男の人と幸せに暮らしたかっただけなのに! かっこいい鬼さまは悪者にされて! ともっこ許せないべ!」

「出るとこ出てやるわ!」「出るとこ出てやるべ!」

「……お前ら、ちょっと落ち着け。あとそんな言葉どこで覚えてきたんだ?」

「「だって!!」」

「お爺さんも言ってたろ? ご先祖様は迫害……村の他の人から何かひどい事をされる事から子孫を守る為に、秘密にしながら代々伝えてきたって」

 

 実際、村八分って言葉もあるくらいだ。

 ゼイユとスグリのご先祖様の当時の判断は、決して間違ったものではなかった筈だと思う。

 下手に真実に意固地になっていたら、ゼイユとスグリはこの村で暮らせていなかったかもしれない。

 

「でも……それでもおれ、鬼さまの力になりたい!」

「スグリ……?」

「だって、鬼さまはずーっと一人ぼっちだったんだろ?! さっき鬼さまと遊んで、わや楽しかった! おれ、鬼さまと友達になりたい!」

「あたしだって、さっきみんなで一緒に遊んで楽しかったわ! それに、ぽにこはもうキタカミ探検隊の隊員よ! 一人ぼっちになんてさせないわ!」

 

 ……ほんと、頼もしいちびっ子達だな。

 ……俺も、負けてられないな。

 

「俺も……オーガポンを一人ぼっちにする気はないよ。落として行った宝物のお面も、ちゃんと返してあげたい。でも、その為には必要な事がある」

「「?! それは、なに?!」」

 

 

「作戦会議だ」

 

 

 ○

 

 

「キタカミ探検隊! 整列ー!」

「「はい!」」

 

 まだ、他の村人はだれも起きていないであろう早朝の鬼が山の麓に、俺達三人の声が木霊する。

 昨夜、家のみんなで遅くまで起きて会議に会議の重ねてた作戦を実行に移す為、俺達は早起きしてここにきた。

 

「テンゴ隊員! 我々の作戦、その目的を言いなさい!」

「はい! 我々の目的は鬼さま……もとい、オーガポンに()()()()()()返す事です!」

「その通り! あたし達はともっこが奪った三つのお面と、昨日落として行った一つのお面を、元々の持ち主であるオーガポンに絶対に返す!」

「「おー!」」

「その為の作戦の第一段階を……スグリ副隊長! 言いなさい!」

「は、はい! おれ達は、昨日オーガポンが落としていった時に欠けてしまったお面を修理するのに必要な素材を、てらす池から取ってきます!」

「その必要な素材とはなんだ?!」

「てらす池に沈んでる『けっしょうのかけら』です!」

「よろしい! 我々は『けっしょうのかけら』をじーちゃんに渡して、オーガポンが落としていったお面を直してもらう! これが我々の作戦の第一段階だー!」

「「おー!」」

「名付けて『けっしょうのかけらゲット大作戦』よ! 気合い入れなさい!」

 

 作戦名、名前のまんまじゃねえか……まぁ良いか。

 

「ゼイユ隊長! 質問よろしいでしょうか!?」

「なによ? テンゴ。あと、うるさい」

 

 ……マジかよ。

 

「全てのお面って言ってたけど、昨日の作戦会議からなんか良い案は思い付いたのか?」

「……さて、準備は出来たようね」

 

 思い付いてないんかい! 俺もだけど! あと多分スグリも! 

 

「キタカミ探検隊! 気合い入れていくわよ! あたし達で、オーガポンのお面を取り戻すぞ!」

 

「「「えい! えい! おー!」」」

 




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