俺は、強くて硬くなくていーわな男   作:なんちゃってアルゴン

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本気のバトル(2)

 

 

 キラフロルのフィールドに対する猛毒化粧によって、交代したポケモンが猛毒状態になる。

 二人はとにかく、その事実は受け入れる事が出来た様だ。

 となれば、いつまでも狼狽えたままの二人ではない。

 まだまだトリックルームの効果も続く。

 つまり、スグリの鈍足のタルップルが一番最初に行動出来るって事だ。

 

「タルップル! キラフロルを狙え! 『りんごさん』!」

「メレシー! 『ひかりのかべ』でサポートしろ! キラフロルは『アシッドボム』で相殺しろ!」

 

 タルップルの『りんごさん』を『ひかりのかべ』と『アシッドボム』で完全に無力化する。

 当たったら100%特防ランクを一つ下げられるのは、傾向的に特防が低めな岩タイプには辛いものがあるからな。

 

「今よ、ハハコモリ! キラフロルに『リーフブレード』!」

 

 しまった! こっちがお留守に……! 

 

「……キラフロル、戦闘不能!」

「……よくやってくれた、キラフロル」

 

 戦闘不能になったキラフロルをボールに戻しながら、次の手を考える。

 トリックルームはまだ継続中だから、オトシドリのような素早さがあるポケモンは得策ではない。

 メレシーによって『ひかりのかべ』も張ってある、この状況なら……。

 

「ゴローニャ! 頼んだ!」

 

 元から遅いスピードに、ねばねばネットの影響が加わりもっと遅くなる。

 そして、遅ければ遅いほど『トリックルーム』の影響化では早く動ける。と言う事で。

 

「ゴローニャ『だいばくはつ』!」

 

 自身がひんしになる代わりに、敵も味方も丸ごと巻き込んだ超高威力の大爆発を引き起こす。

 下手にトリックルームの時間切れまで粘られて、草タイプの技で攻められたら厄介だ。

 ゴローニャには本当に悪いが、今は勝つ為の事を優先させてもらう。

 

「……フィールドの全てのポケモン、戦闘不能!」

 

 審判役の住職さんから判定が下される。

 流石にゼイユやスグリ、それにギャラリーの村人達もこれには驚いている様だ。

 ただ、ゼイユとスグリは直ぐに表情を切り替えると、戦闘不能になったハハコモリとタルップルをボールに戻す。

 それと同時に、展開していたトリックルームの効果も切れたみたいだ。

 砂嵐はまだ続いているが、時間の問題だろう。

 これでお互いのポケモンは三対三、勝負はここからが本番だろう。

 

「いきなさい、ミロカロス!」「けっぱれ! カミッチュ!」

「出番だ! ダイノーズ、オトシドリ!」

 

 ミロカロスだと?! 

 ……そうか。俺の療養中にゴローニャに進化させた時に、一緒に進化させたって訳か。

 考えたな……それにしても。

 

「やっぱり、ゼイユにはミロカロスがよく似合ってるな」

「バ、バトル中に変な事言ってんじゃないわよ! バカァ!」

 

 いや、別に変な事を言ったつもりはないんだけど……もしかして、セクハラか? 今の言葉、セクハラ判定なのか?! 

 ……なんだろう、お爺さんお婆さんを含めたギャラリーの俺とゼイユに対して向けられる目線が、なんか生暖かい様な気がするんだけど……。

 

 ただ、ステロと猛毒は食らってもらう。

 しかし、その関係でミロカロスの防御が特性『ふしぎなうろこ』で1.5倍になるんだよなぁ。

 こっちは飛んでるオトシドリ以外のダイノーズがねばねばネットで素早さが下がってるし、スグリのカミッチュの『かんろなミツ』の影響で回避率も下がってるし……タイプ相性的に、真正面から行くのは危険だな。

 ちょうど、砂嵐もおさまったみたいだし。

 

「オトシドリ! ミロカロスに『ちょうはつ』!」

 

 万が一、ミロカロスに『じこさいせい』やら『メロメロ』やら搦め手を使われたら非常に困る。

 だから『ちょうはつ』で封じさせてもらう。

 

「だったら、ミロカロス! オトシドリに『れいとうビーム』よ! 撃ち落としなさい!」

 

 回避能力が下がっているのもあって、オトシドリに『れいとうビーム』が直撃しそうになるがそうはいかない。

 

「カミッチュ! ダイノーズに『みずあめボム』!」

「オトシドリ、ダイノーズの後ろに! ダイノーズ! オトシドリを守れ! 『まもる』だ!」

 

 相手からの攻撃を防ぐ『まもる』で『れいとうビーム』と『みずあめボム』をシャットアウトする。

 さて、今度はこっちの攻撃の番だ。

 特性『いわはこび』のオトシドリの岩技は効くぞ〜! 

 

「オトシドリ『いわなだれ』! ダイノーズはミロカロスに『10まんボルト』!」

「! ミロカロス躱して!」

「カミッチュ『みがわり』! からの『じこさいせい』!」

 

 しまった! 『ちょうはつ』しておくのはカミッチュもだったか! しかも躱された!? 

 

「なら、当たるまで続けるだけだ! オトシドリ『いわなだれ』! ダイノーズはミロカロスに『10まんボルト』!」

「……スグ、ミロカロスを援護して! ミロカロスはダイノーズに突っ込んで! 連続で『ねっとう』!」

「わ、わかった! カミッチュ! ミロカロスの通り道に『みずあめボム』!」

「なんだ? 何する気って……おいおい、そんなのありか?!」

 

 地面に当たった『みずあめボム』の上を、ミロカロスが高速で滑って『いわなだれ』も『10まんボルト』も全部躱してきてる! 

 まさか、水飴の粘性を調整して潤滑油的に利用してるのか?! 

 てか、連続の『ねっとう』でダイノーズの体力がやばい! 

 

「負けるなダイノーズ! こっちも連続で『10まんボルト』だ!」

 

 負けじとこっちも連続で『10まんボルト』を指示する。

『ねっとう』と『10まんボルト』の応酬、その結果は……。

 

「ミロカロス、ダイノーズ、共に戦闘不能!」

 

 お互いに、戦闘不能になってしまった。

 いや、まさか『みずあめボム』にあんな活用法があったとは……。

 それに、焦ってダイノーズとの呼吸を乱されたし『ひかりのかべ』がある事への慢心もあった……俺も、まだまだだな。

 

「やるな、二人共」

「……とーぜん!」「おれ達が……勝つんだ!」

 

 

 さぁ、泣いても笑っても、次で最後だ! 

 




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