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アニメ版ポケモンのシリーズ「ダイヤモンド・パール」に出てきたオリジナルキャラクターであり、サトシ君のライバルの一人、それが彼「シンジ」だ。
「ダイヤモンド・パール」シリーズを語る上で、このキャラクターは外す事はできない。
良い意味で主人公のサトシ君の逆を行く、自分や他人やポケモンに厳しく、スパルタで、辛辣で、ドライな性格のキャラクターだ。
まぁ、その性格や言動のせいで実際の作中で反感を買ったり問題行動を起こしたりする事も多々あった賛否両論あるキャラクターだったけど、俺はかなり好きなキャラクターだった。
まだ俺が前世で子供だった時、ポケモンを強さで厳選するなどの手段こそあまり褒められたものではなくて、最初はそこまで好きなキャラクターではなかったものの、純粋に手段を問わずに強さを求めるあの姿勢に、子供ながら次第に心を奪われたのをよく覚えている。
特にリーグ戦での最終バトル、サトシ君のゴウカザルとシンジ君のエレキブルの決戦は大人になってから観ても手に汗握る胸熱なシーンだ。
某動画サイトにUPしてくれてた公式チャンネル様、本当にありがとうございます! (露骨なステマ)
そんな憧れのシンジ君に、まさか今世で会えるなんて!
神様アルセウス様、マジで本当にありがとうございます!
「着いたぞ、俺の実家だ」
十数分ほどシンジ君に歩いて着いて行くと、広い庭の様な敷地を持つ家に到着した。
チャイムを鳴らすと、背の高い男の人が出てきた。
えーと、この人は確か……。
「シンジ、どうしたんだい? 旅に出発したばかりじゃないか。何か忘れ物か?」
「いや、コイツとバトルをする為に庭を借りにきた。また済んだら出発する」
「ん、もちろんいいぞ。それと、はじめまして。俺はレイジ、シンジの兄です」
あー! そうそう! シンジのお兄さんだ!
元トレーナーで、今はポケモンの育て屋さんをやってるんだっけ?!
うわぁ、めっちゃ懐かしい!!
確か、お兄さんがバトルフロンティアのフロンティアブレーンって言うくそ強トレーナーとのバトルで負けてポケモントレーナーとして挫折、そのまま引退しちゃって育て屋を始めた事がシンジのやたらと強くなろうとしてる理由なんだっけ?
昔すぎて、ちゃんと覚えてないや。
「はじめまして、テンゴです。いきなりすみません、ポケモンバトルにお庭を借りさせて頂きます」
「ドダイトス、バトルスタンバイ!」
かぁー! コレだよコレ! シンジ君の名台詞!!
コレがリアルで聴けるとか、マジで生まれ変わってよかったー!
「……どうした? 早くオーガポンを出せ」
「あ、ごめんごめん!」
これ……言っちゃいますか……?!
言っちゃって良いですか……?!
「オーガポン、バトルスタンバイ!」
「……ぽに?」
「あ……ごめんねオーガポン。あの、バトル……よろしくね?」
「がお、ぽにおー!」
「……バカにしてるのか?」
「まさか! めちゃくちゃかっこいいと思ったから、真似させてもらったんだよ!」
「……ふん」
あ、ちょっと照れてますな?
悪い気はしない、みたいな顔になってるもの。
「テンゴー! オーガポン! しっかりねー!」
「け、けっぱれー! にーちゃん、オーガポン!」
二人からの声援もある。
勝たせてもらうぞ、シンジ君!
「審判は俺が務めよう。……ところでテンゴ君。君のポケモンは、そのお面を外さなくて大丈夫なのかい?」
「ああ、大丈夫です。オーガポンはお面の力で戦うポケモンですから。カモネギのネギなんかと同じだと思ってもらえれば大丈夫です」
「そ、そうか……それでは、シンジ対テンゴのバトルを始める! 使用ポケモンはそれぞれ一体……始め!」
「オーガポン『グラスフィールド』!」
「ぽにー!」
まずはオーガポンに『グラスフィールド』を指示する。
地面にいるポケモンはもれなく最大体力の1/16ずつ回復し、使用するくさタイプの技の威力が1.3倍になる……要するに草タイプに有利なフィールドを展開する。
しかし、シンジ君のドダイトスも草・地面の複合タイプ、当然この恩恵をシンジ君のポケモンも受ける。
では、何故相手にも利益になる技をわざわざ使ったのか?
簡単な事。
草タイプのオーガポンが、思いっきり暴れられる様に。
シンプルにこれだけだ。
かつて、オーガポンはあのクソ三獣士のともっこ共を、タイプの不利なんて関係なく打ちのめしたんだ。
なら、今更小細工なんて必要ない。
「好きに暴れろ、オーガポン!」
「……がおおおー!!」
オーガポンが力強い咆哮と共に、ドダイトスに突っ込んでいく。
「……舐めるな! ドダイトス『ハードプラント』!」
『ハードプラント』はしばらく動けなくなる代わりに、地面から生やした強力な樹木によって相手を攻撃する、草タイプ屈指の威力の技だ。
グラスフィールドによって強化された大量の巨大な樹木が、オーガポンを捕らえ叩き付けようと殺到する。
「打ち払え! 『ツタこんぼう』!」
だがそんな物、キタカミの里として怒り狂う悪鬼として伝承されてきたオーガポンには関係ない。
オーガポンは『ツタこんぼう』で打ち払う事で、殺到する全ての巨大な樹木をまったく物ともせず、ドダイトスに接近して行く。
そしてついに『ツタこんぼう』の間合いにドダイトスが入った!
「ぶちかませ! オーガポン!」
「がおおお!」
「……今だ、ドダイトス。『かみくだく』で受け止めろ!」
ドダイトスを攻撃しようとした『ツタこんぼう』は、ドダイトスの『かみくだく』で受け止められてしまった!
これでは、オーガポンは動けない!
「これで隙だらけだ。ドダイトス! 『ハードプラ」
ドシーン! と、重量感のある音が辺りに響いた。
体勢を崩していたのは、ドダイトスの方だった。
「決めろオーガポン! 『ツタこんぼう』!」
「がおおお!」
脳天にクリーンヒットするオーガポンの『ツタこんぼう』
その攻撃によって、ドダイトスは目を回してしまった。
「……ドダイトス戦闘不能! オーガポンの勝ち!」
○
「……『けたぐり』だろ? さっきのは」
「お、気付いた?」
ドダイトスをボールに戻したシンジ君が近づいてきた。
ちなみにオーガポンは勝った喜びをちびっ子二人と分けあっている。
「少し考えれば分かる事だ。ドダイトスに拘束された『ツタこんぼう』をオーガポンが手放した上で足での攻撃の『けたぐり』によって不覚にも体制を崩された事を考えなれば、ドダイトスが『ツタこんぼう』一発で戦闘不能になる理由が説明できない」
「……ドダイトスくらい体重の重いポケモンに仕掛けたら『けたぐり』って一番威力出るからね。オーガポン様々だよ」
「……テンゴ、もう一度バトルをしてほしい。オーガポンではなく、お前と」
「いいよ。でも……普通にやるんじゃ面白くなくない?」
「なに……!?」
「よかったら俺達三人と、6vs6のフルバトルとかやってみない?」
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