俺は、強くて硬くなくていーわな男   作:なんちゃってアルゴン

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6vs2・2・2(2)

 

 

 二番手のマリルリは水・フェアリータイプ、つまりドラゴンタイプ技の『ドラゴンテール』は効かない。

 シンジ君もそれを分かっているのか、マリルリに『はらだいこ』を指示している。

 さて、これで恐ろしいコンボの準備が整ってしまった。

 

 最大体力の半分を消費して、攻撃ランクを一気に最大まで上げる『はらだいこ』はもちろん強力な技なのだが、ここにポケモン元々の攻撃力が二倍になるマリルリの特性『ちからもち』が関わってくる事で、マリルリの状態を強力から凶悪に変える。

 可愛い顔して全く可愛くない破壊力を持つみずうさぎポケモン、それが今のマリルリだ。

 

「『アクアジェット』!」

「! ミロカロス!?」

「ミロカロス、戦闘不能! マリルリの勝ち!」

 

 ゼイユのミロカロスが一撃?! マジか! 

 こりゃあ、ここで手を打たないと普通に全抜きもあり得るな。

 さて、この状況、どうしたものか……。

 

「このっ! だったら……」

「ゼイユ、次は俺が行く」

「えっ? でも……」

「あのマリルリはここで対応しないとまずい。ここは俺に任せてくれ」

「……ん、わかった。テンゴ、良いとこ見せてよね!」

「任せとけ。スグリもそれで良いか?」

「う、うん! にーちゃん、けっぱれ!」

 

 二人に背中を押されて、一歩前に出る。

 さあ、責任重大な大仕事だ。

 気合い入れて行くとしようか! 

 

「頼むぞ、マグカルゴ!」

「……なに?」

 

 シンジ君は俺がマグカルゴを出してきた事に、眉をひそめて訝しんでいる。

 そりゃあそうだ。

 このタイミングでマリルリの水タイプの技が四倍弱点の炎・岩タイプのマグカルゴを出すなんて正気の沙汰じゃあない。

 でも生憎と、こちとら超正気なんだよな。

 

「……『アクアジェット』!」

 

 そらきた! 

 

「『こらえる』! 受け止めてそのまま『クリアスモッグ』!」

「なんだと?! 距離をとれ、マリルリ!」

 

 遅い! 

『こらえる』で戦闘不能ギリギリのところまで耐えながらマリルリを受け止めて、密着状態からの『クリアスモッグ』

 これならパワーもスピードも関係ない! 

 

 そして『クリアスモッグ』は、ダメージを与えながら相手の能力ランクの変化を元に戻す効果がある。

 つまり、マリルリを『はらだいこ』を使う前の状態に戻した! 

 最大体力の半分を消費して攻撃ランクを一気に最大まで上げる仕様だから、マリルリはもうこのバトル中『はらだいこ』は使えない! 

 

「やってくれたな……だが終わりだ。トドメをさせ! 『アクアジェット』!」

「もう一仕事頼む! 『リフレクター』!」

 

 ギリギリのタイミングで『リフレクター』を張り終え、マグカルゴは倒された。

 でも、これ以上ない最高の仕事をしてくれた。

 ありがとう、マグカルゴ。

 

「マグカルゴ、戦闘不能! マリルリの勝ち!」

 

 よし、次だな。

 一応、俺でも良いけど……。

 

「にーちゃん! 次、おれ行きたい!」

「お、じゃあ……任せて良いか?」

「おう! にーちゃんとねーちゃんに良いとこさ見せるんだ!」

 

 ゼイユは少し心配そうだけど、やる気が空回りしていない今のスグリなら大丈夫だろう。

 一歩引いて、スグリに出番を譲る。

 

「いけ、アップリュー!」

「……やるべき事は変わらないぞ! 『じゃれつく』だ!」

「上に躱せ! そのまま『Gのちから』!」

 

 マリルリの『じゃれつく』を上昇する事で躱したアップリューは、そのまま草タイプのアップリュー専用の技『Gのちから』でマリルリの脳天に直撃した。

 

「……マリルリ、戦闘不能! アップリューの勝ち!」

「よっしゃあ!」

 

 スグリは力強くガッツポーズをして、喜びを表している。

 旅に出てからまだ一日も経っていないのに、何故か急にたくましくなった様に感じる。

 ゼイユも一緒の気持ちの様で、スグリの変化に驚いていた。

 

「マニューラ、バトルスタンバイ!」

 

 間髪入れずにシンジ君は三番手に、悪・氷タイプのマニューラを繰り出してきた。

 まだ草・ドラゴンタイプのポケモンしか手持ちに入れていないスグリにとって、天敵の様なタイプのポケモンだ。

 

「撃ち落とせ! 『れいとうビーム』!」

「躱しながら『やどりぎのたね』!」

 

『れいとうビーム』によって空飛ぶアップリューを撃ち落とそうとするマニューラだが、上手く飛びながら躱すアップリューを中々捉えられずにいる。

 そしてその合間を縫う様に、アップリューは『やどりぎのたね』をマニューラに当てていく。

 当てた相手の最大体力を1/8ずつを吸収し、かつ当てた相手が戦闘不能にならない限り、その恩恵を後からでる味方が受ける事ができる事から、このバトル方式に適した技だと言えるだろう。

 

 前に本気バトルをした時も思ったが、スグリはこう言った判断がすごく上手い。

 将来は技巧派の良いトレーナーになるなぁと兄馬鹿が発動していたら、バトルの状況が動いた。

 

『やどりぎのたね』によってエネルギーを吸われていたマニューラの動きが、ここにきてぐっと鈍くなったんだ。

 もちろん、そこを見逃すスグリじゃない。

 アップリューに『ドラゴンダイブ』指示して、一気に距離を詰めさせる。

 マニューラも最後の抵抗と『れいとうビーム』で応戦してくるが『ドラゴンダイブ』は止められず、勢いそのままにマニューラを吹っ飛ばした! 

 

「……マニューラ、戦闘不能! アップリューの勝ち!」

「よっしゃあ! すごいぞアップリュー!」

 

 スグリはアップリューと一緒になって喜んでいるが、こっちもゼイユとオーガポンと一緒になって喜んでいた。

 なんせ、サポートもあったとは言えアップリューで二匹も相手ポケモンを倒したんだ。大活躍と言っていいだろう。

 

 ゼイユもスグリの活躍が嬉しいのか、俺達とのハイタッチが止まらない。

 ってこら! どさくさ紛れに指を絡めるんじゃありません! 

 一応バトル中ですよ! 

 あーもう、バトル以外でドキドキしちゃったよ、全くもう。

 

 

 今の状況は残りがシンジ君が三匹、こっちが四匹。

 さーて、シンジ君の求める「強さ」はこんなモノかな? 

 




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