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「よっし、これで三本目っと……」
ゼイユとペパー君と別れた後、チオンジェンを封印している杭抜きはめちゃくちゃ順調に進み始めた。
理由はプテラの空からによる捜索のおかげと、サンドウィッチによって俺のアッシー君となったミライドンの地上からによる捜索のおかげだ。
その甲斐あって、今はボウルタウンのすぐ近くの高いところに突き刺さっていた三本目の杭を抜こうとしている。
「せーのっ!」
地面に思ってたより深々と突き刺さっていた黒くて禍々しい杭を、腕にグッと力を入れて最後まで引き抜く。
すると、ボロボロと崩れて封印の杭は消えてしまった。
……前世でポケモンsvのゲームをプレイしてる時から気になってたんだけど、この杭って本当に抜いて大丈夫だったのかな?
もちろん、祠に封印されている厄災ポケモンを解放するハメになる訳だから大丈夫ではないんだろうけど、他にも「黒くて禍々しい杭」ってところとか「ボロボロと崩れて」ってところがやけに気になる。
そもそも、厄災ポケモン達を収めた高名なポケモン使いとやらが封印に使ったのって「聖なる杭」じゃなかったっけ?
あと「ボロボロと崩れて」ってところも気になる。
前世でゲームをやってた時は経年劣化とかだと思っていたけど、今まで俺が抜いてきた杭は俺が抜くまで劣化したところなんて見られなかった。全体的にどの部分もだ。
……どう言う事なんだろう?
ポケモン世界特有の、不思議現象か何かなのかな?
「テンゴ、お前はそんな所で何をしている?」
声のした方を見ると、呆れた様な顔で俺を見上げながら近づいてくるシンジがいた。
「んーと……自分だけの宝探し!」
「……そうか」
「あ、待って待って! シンジはここで何してんの?」
杭が刺さっていたところから下の地面に降りながら、踵を返すシンジに追いつきながら声をかける。
「ジム巡りをしているからな。ボウルタウンのジムに、挑戦しにきたところだ」
「あーなるほど。じゃあ、シンジの宝探しって『チャンピオンランク』を目指す事とか?」
「そうだ。俺は宝探しとしてパルデアのジムを巡り『チャンピオンランク』を目指している」
「おー、良いじゃん! 何かシンジっぽい!」
「ふっ『俺っぽい』か……確かに、強さを求めるのは俺らしいのかもな」
シンジは薄く微笑みながらも、俺に向き直る。
「だが俺は、ただ闇雲に強さだけを求める事の虚しさを知っているつもりだ。だから俺はこの宝探しで『自分だけの強さ』を見つけたい。あくまでもチャンピオンランクを目指す事は、その通過点でしかない」
え、やば、超かっちょいいじゃん……。
「あー! シンジとテンゴじゃん! ここで何してるの? もしかして、ボウルジムに挑戦しにきたの!?」
「ネモか。俺はそうだ」
「俺は違うかな」
「そうなんだ! シンジはセルクルジムをクリアしたから、これで二つ目のジムだね! 応援してるよ、頑張って! ……テンゴはジムに挑戦しないの?」
「ジムねえ、気にはなってるんだけど……うーん」
「えー! せっかく気になってるなら、挑戦しないの勿体ないよ! テンゴすっごく強いのに!」
「そう言ってもらえるのは嬉しいけど、そうだなぁ……」
まぁ確かに、俺ってバトルの強さをオモダカさんに買われて、特待生にしてもらった様なものだからなぁ。
自分に箔をつけるって意味合いでも、ジムに挑戦してチャンピオンランクを目指すって言うのはありかもしれない。
……ただなぁ、俺には厄災ポケモン関係の曰く付き宝探しがあるからなぁ。
「うーん……そうだ! それなら、わたしとバトルしてから考えたら良いんじゃないかな?!」
「え、バトル? ネモと? まぁ、それは別に良いけど……」
「! やった!! じゃあ、ボウルタウンのバトルコートで待ってるからー!」
確かに杭に関する考えで、ちょっとモヤモヤ気分になっていたタイミングだったから、むしろちょうど良かったのかもしれない。
「シンジ、審判役とかお願いできる?」
「それは構わないが、良いのか? ネモにバトル関係で目をつけられると、際限がなくなるぞ」
「まぁ大丈夫! それに、特待生としては何か実績でも残しておかないとって思ってたところだったからさ」
「そうか……まぁ、ヤツはバトル関係になると多少強引だが、悪気はないんだ。あまり気にしないでやってくれ」
「よく見てるんだね、ネモの事」
「…………あくまでも、ライバルの一人としてな」
「ふーん……ま、とりあえずバトルコート行こっか!」
シンジのあの顔、これは……脈アリですね。
◯
「テンゴ! 実りある勝負をしよっ!」
と言う訳で、場所はボウルタウンのバトルコート。
ルールは三対三のシングル戦で交代あり、先に相手のポケモンを全滅させた方が勝ちと言うシンプルなルールにしてもらった。
「では、両者ポケモンを!」
「いけ、ケンタロス!」
「頼むぞ、バサギリ!」
初手はパルデアケンタロスか……。
俺が岩タイプのポケモン使いなのはバレているから、岩タイプの苦手な格闘タイプでしっかり弱点を突きにきてるな……。バサギリの弱点タイプは違うけど。
おまけに特性『いかく』の効果でバサギリの攻撃力も下がってないって事は、あのパルデアケンタロスの特性は『いかりのつぼ』か。
下手に急所に技が当たったら厄介だな……。
「……バトル開始!」
「ケンタロス! 『アイアンヘッド』!」
技で弱点突いてきたか! 容赦ないな!
「迎え撃て! 『がんせきアックス』!」
パルデアにきた事で特性を変えられる特性パッチを手に入れられた俺は、バサギリの特性を『ちからずく』から『きれあじ』に変えている。
この『きれあじ』と言う特性は相手を切る技の威力が上がると言う、相手を切る技を多く覚えるバサギリの様なポケモンにはうってつけの特性だ。
おまけに自分のタイプと一致したタイプの技を使う事で、さらに『がんせきアックス』の威力は上がっている!
ついでに追加効果で『ステルスロック』をフィールドに設置するおまけ付きだ!
「っ! うそ、押し返された?!」
「畳み掛けろ! 『つばめがえし』!」
格闘タイプに飛行タイプの『つばめがえし』が突き刺さり……効果は抜群だ!
さらに『つばめがえし』も、特性『きれあじ』の影響を受けるんだ。
これはかなりの大ダメージだろう!
「く〜! やるね! なら……一旦戻って、ケンタロス! そしてお願い! ミミズズ!」
交代したポケモンが出てきたタイミングで『ステルスロック』が発動するが、岩タイプが弱点ではない鋼タイプのミミズズには、そこまでのダメージがない。
……どうする? このまま下手に突っ張るより交代するか?
……いや、鋼タイプの弱点を突ける技をバサギリは覚えている。
それに、大ダメージを与えた事で生まれたバサギリにとっての良い流れを、ここで切りたくはない。
決めた! このまま突っ張る!
「突っ込めバサギリ! 『インファイト』!」
「『てっぺき』で耐えて!」
守りを捨てて相手の懐に突撃したバサギリは、格闘タイプ技の『インファイト』で激しくミミズズを攻めたてる。
『てっぺき』で受け止められようが関係ない! このままノックダウンまで持っていってやる!
「……今だよミミズズ! 『メタルバースト』!」
「何ぃ?!」
まずい、ミミズズがした『メタルバースト』は最後に相手から受けた攻撃技のダメージを1.5倍にして返す技だ。
つまり、今与えたバサギリの『インファイト』のダメージが、より大きくなってバサギリ自身に返ってくる!
おまけに『インファイト』の影響で、バサギリは防御面が下がってしまっている!
「バサギリ、戦闘不能! ミミズズの勝ち!」
「よし! まず一勝!」
くそ、やられた。勝負を急ぎ過ぎた!
……いや、バサギリのあの好調な流れを考えたら、判断自体は間違えていない筈だ。
その上で、ネモの方が一枚上手だったと言う事だ。
だが、これで終わる気はない。
まだまだ勝負はこれからだ!!
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