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四樹(しき)さん、ストーリー作成協力ありがとうございました! ID:440268
「……デート?」
「ああ。……ダメかな?」
俺の方からこう言う事を言うのは、なんか初めてな気がする。
でも、何やら様子のおかしいゼイユの機嫌を直すのなら、やっぱりデートみたいな楽しめる事が良いだろう。
ゼイユだって年頃の女の子。何か俺にはわからない悩みみたいなものが、俺の知らないところであるのかもしれない。
デートして楽しんでもらって、そう言うのを少しでも和らげられたら良いと思うんだけど……。
「………………いや」
「………………いや?」
……は!? え、「いや」!? 断られただと!?
あれだけ俺に対して好き好き言ってたゼイユが、俺とのデートを!?
ど、どうなっているんだ……?
「……あ、すまん。もしかして明日は、ペパーとスパイス探しの予定だったりするか? もしそうなら、ぜんぜん別の日とかでも大丈夫だからな!」
「ううん、明日はスパイスを使った料理の試作をする予定だから、スパイス探しはお休みにするってペパーから連絡きた」
「そ、そうなんだな。えーっと……あ、もしかして体調とか気分が悪いとか?! もしそうなら大変だ! 熱とか怠さみたいなのはあるか? 今すぐ、ミモザ先生のいる保険室に……!」
「ううん、どこも悪いとこない。……ただ、デートに行くのがいやなだけ」
「そ、そっかそっか、それなら……まぁ、よかった」
いや、よくはないけど……そこは、本当によかった。
でも、えぇ……ますます意味がわからない。
どこも悪くなくて、予定も特に無いのに俺からゼイユへのデートを断られるなんて事態、ぶっちゃけ想像してなかったわ。
ゼイユは相変わらず一緒にベッドに座ったまま、俯いたままだし……。
あ……いや、意味わかったかも。
「なぁゼイユ、正直に教えてくれ。……俺の事、もうそんなに好きじゃないか?」
おそらく、俺への熱が冷めた。
寂しい事だけど、これが正解だろう。
キタカミの里で告白してくれた事だって、キタカミに滞在中ずーっと一緒にいたからもんだから、好きになったって勘違いしちゃったんだろう。きっと。多分。
若しくはアカデミーに入った事で、他に好きな子でもできたとか?
「そんな事ない! あたしはテンゴの事が好き、大好きなの!!」
そう言ってゼイユは、突然ベッドから立ち上がった。
なんだなんだ?! と思っている俺の方にゼイユは振り返ると、すごい勢いで俺をベッドに押し倒してきた。
「うわ! ゼ、ゼイユ?」
「デートなんてしなくていい!! その代わり、今夜はずっとこの部屋にいて!」
ゼイユがすごい剣幕で言ってくる。
「……はあぁ!? 泊まっていけって事か!?」
「そう! この部屋からでないで! 私の側にいて! 私から離れないで! ……お願いだから、私を一人にしないでよぉ……」
そう言って俺の胸に縋り付いてきたゼイユは、そのまま俺の胸に顔を埋めて泣き出してしまった。
声を殺しながら涙を流すゼイユを見て、さすがの俺もこれが尋常じゃない事態な事ぐらいは察せられた。
付き合ってもいない女の子の部屋に泊まる事に問題が無い訳じゃないけど、今そんな事は些細な問題だ。
今のゼイユの不安定な状態を考えるなら、四の五の言ってはいられない。
「……わかった。俺はゼイユの部屋からでない。ゼイユの側にいる。ゼイユから離れない。ゼイユを一人になんてしない。約束する」
「……ずっと。ずーっと側にいてくれなきゃやだ」
「わかった、ずーっとだ。ずーっとゼイユの側にいる。だから、何も心配しなくていいんだぞ?」
「………………うん」
そう伝えるとゼイユはある程度落ち着いてくれたのか、押し倒している俺の首元に顔を寄せて、ゆっくりと抱きついてきた。
……ゼイユの気持ちを確かめる為にデートに誘った筈なのに、まさかこんな事態になるなんて想像もしてなかったわ……。
「ねぇ、テンゴ……」
「ん? どうした?」
ゼイユが耳元で囁く様に言う。
「一緒に……ねよ?」
……頼むから保ってくれよ、俺の理性。
◯
やっぱり、今日のゼイユはどこかおかしい。
以前、俺がともっこ達と戦って軽傷を負った時もスグリやオーガポンと一緒になって過保護になる様な事もあったけど、今日のソレはその時の比じゃない。
例えば、さすがに制服のままで寝る訳にはいかないからと部屋に寝巻きを取りに行こうとしたら「一人にしないって言った……」とか、夕飯まだだから一緒にメシ食いに行くか! って言ったら「この部屋から出ないって言った……」とか、無表情でハイライト皆無の目になりながら言ったりといった具合だ。
その後、なんとか俺の部屋に寝巻きと二人分のカップ麺をゼイユも一緒に取りに行くと言う事で許可が出たが、離れない様に……と言うかおそらく、逃がさないに指と腕を絡ませながらの移動となった。
そんなゼイユを待たせない為に手早く寝巻きとカップ麺を準備して持って帰る途中で部屋が近くのシンジとすれ違ったりもしたが、声を掛ける前に腕を強く引かれてタイミングを逃してしまった。
シンジもゼイユの異常に気付いてくれたのか、無言でスルーしてくれた。
ありがてぇ……。
ゼイユの部屋に戻ってカップ麺を準備してる時も、時間がきて一緒に食べる時も、隣にピッタリとゼイユはくっついていた。
正直可愛く思うが、相変わらずゼイユの表情は変わらない。
無表情のまま、ただ箸を動かしてるだけだ。
そして、問題はシャワーだった。
入浴自体は問題ない。ゲーム時空と違ってゼイユはまだまだ少女なお年頃。
俺も不本意ながら、まぁ少年と言えなくもない年頃だ。
キタカミの里の家でだって、何度も一緒に風呂に入った仲だ。
問題はないんだが……裸のままでくっついてくるのはまずいと思うんですよ。
背中を流して? って言うのはまぁ良いと思うんですよ。
でも「ん、全部」は違くないですか、ゼイユさん!!
俺だってねぇ、年頃の身体なんですよ! 色々あるんですよ!
俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない俺はロリコンじゃない。
そんな訳で、入浴が終わってようやくベッドに入れた頃には、もうなんかクタクタだった。
でも、寝る前にこれだけは聞いておかなければならない。
「なぁゼイユ、一体何があったんだ?」
夜中、ベッドの中でゼイユと抱き合いながらタイミングを見計らって、少しでもゼイユを理解しようと話しかけてみる。
「言いたくなかったら、今すぐ無理に言わなくても良い。ただゆっくりでいいから、ゼイユの気持ちを教えてほしい。俺は、ゼイユの事が知りたい……ゼイユが、好きだから」
「………………あたし、怖いの」
「……怖い?」
「………………テンゴが、いなくなっちゃうのが」
そう言ってゼイユは、少しずつ話し始めた。
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