俺は、強くて硬くなくていーわな男   作:なんちゃってアルゴン

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一つ目の看板とダブルバトル

 

 

 

「さて、今日こそ案内頼みますよ、お二人さん」

「「はーい!」」

 

 ゼイユとスグリへのヒスイ式投擲術のレクチャーで、タイムリミット(晩ごはんの時間)がきてしまった次の日。

 前日に続いて朝ごはんを食べ終えた俺達キタカミ探検隊は、昔話が書かれた一つ目の看板がある『ともっこプラザ』に向かう為、りんご園(通称アップルヒルズ)の先を目指して歩いていた。

 

「イシツブテ、トドメの『じならし』!」

「ラッシャイ!」

「ああ、イワンコ!」

 

 当然、それだけだと手持ちポケモンのトレーニングにならない為、途中で出会ったトレーナーとのバトルもしながら看板を目指して進んでいた。

 バトルの度にゼイユとスグリが後ろから声援を送ってくれる様子が、実に可愛らしい。

 無邪気な声で応援されるのは、正直めちゃくちゃ気分が良い。

 また今回も無事にバトルを終えて、イシツブテをボールに戻そうとした時……なんと、イシツブテの身体が光り出した! 進化の光だ! 

 

「ゴロ────ン!!」

 

 おめでとう! イシツブテはゴローンに進化した! 

 おおおー!! 俺の最初の相棒が、ついに進化した! 

 

「進化おめでとう! 君強いね、やるじゃん!」

「ありがとうございます! ところで、お姉さんが連れてるイワンコってどの辺りで捕まえましたか? 自分、イワンコをゲットしたくて……」

「アタシのイワンコ? 確か……舞出山道の方だったかな? 君達、昔話の看板目指してるみたいだし、二つ目の看板までの通り道だからちょうど良いんじゃない?」

「そうでしたか、ありがとうございます!」

 

 と、こんな感じに有益な情報も手に入れながら、俺達は無事に『ともっこプラザ』に到着する事ができた。

 

 ○

 

「ともっこの方がかっこいい! だって、村を守ったんだもん!」

「いーや! 一人でともっこたちと戦った鬼さまの方がかっこいいべ!」

「……はいはい、まぁどっちもかっこいいって事ねー」

 

 一つ目の看板に書かれていた内容は、俺の知る物と同じだ。

 鬼が村で暴れて、のちに『ともっこ』と呼ばれる三匹のポケモンが命を賭して鬼を追い返して、その三匹を埋葬した上にあるのがともっこ像だと言う内容だった。

 

 さてさて、これで一つ目の看板も案内してもらったし、次の目的地も決まっている。

 本当ならさっさと岩タイプのポケモンのイワンコをゲットする為に、スイリョクタウンまでUターンして舞出山道の方に直行するところだ。

 しかし、ここからスイリョクタウンまで戻ってから二つ目の看板を目指して、さらに帰ってくるとなると家でのお昼ごはんの時間に間に合いそうもない。

 そうすると、この『ともっこプラザ』で時間を潰していくのが理想的なんだが……そうだ! 

 

「おーい、ゼイユー! スグリー! お昼までもう少し時間があるから、俺とバトルしていかないかー?」

 

 そう言うとそれまで口喧嘩していたのが嘘みたいに、二人揃って走ってきた。

 うん、普通に可愛い。

 

「本当? バトル?! いいわよ! 今日こそ勝つのはあたしなんだから!」

「わ、わやじゃ! にーちゃんとバトル……! う、嬉しい!」

「ちょっと! テンゴはあたしのしゃてーよ! スグはダメ!」

「そ、そんなのずるっこだべ! ねーちゃんずるっこ!」

「あーはいはいはい、ちゃーんと二人とバトルするからな」

 

 二人に目線を合わせて、落ち着かせる様に伝える。

 

「ただし、そこまで時間がある訳じゃないから、二対二のダブルバトルな。そっちは一匹ずつ、俺は二匹って感じで」

「へー! ダブルバトル! さすがあたしのしゃてーね! 面白そうな事を考えるじゃない!」

「わ、わぁ! おれ、ダブルバトルなんて初めてだべ!」

「よし! じゃあそれぞれ位置に着こっか」

 

 

「リベンジ行くわよ! チャデス!」「い、いけ! カジッチュ!」

「頼むぞ、ストライク! イワーク!」

 

 そんな訳で始まった即席のダブルバトル。

 流石に進化したばかりのゴローンを出すのは大人気ない(まだ十代)ので、まだ比較的にレベルの高くない二匹を選出してみた。

 

「チャデス! 『からにこもる』!」「カジッチュ! 『からにこもる』」

 

 お、二人して防御力を上げてきたか……なら! 

 

「イワーク『のろい』ストライクはチャデスに『れんぞくぎり』!」

 

 イワークの素早さの犠牲に、攻撃と防御を上げさせてもらう。

 そして、厄介なチャデスをストライクで早めに倒す! 

 連続で当たればそれだけダメージが上がっていく『れんぞくぎり』は『からにこもる』で受けていても、すぐに限界がくるぞ? 

 

「……チャデス! 『しびれごな』!」

「シャァ?!」

「うわ、マジか!」

 

『しびれごな』とか覚えてたのか、あのチャデス! 

 この……いや、落ち着け。

 ストライクには『つばさでうつ』もある。

 落ち着いて攻めていけば問題ない筈……。

 

「チャデス!」「カジッチュ!」『『おどろかす!』』

「シャ、シャァ!?」

「嘘ぉ?!」

 

 チャデスとカジッチュの『おどろかす』を合わせて、ストライクを怯ませやがった! 

 マジか! このちびっ子ら! 流石DLCキャラってか?! 

 あ、まずい! ストライクは怯んで動けないんだ! 

 

「イワーク! チャデスを狙え! 『うちおとす』!」

「チャデス! 受け止めて! ……そのまま『メガドレイン』!」

 

 あ、くそ! 『うちおとす』のダメージを回復しやがった! 

 いや、でも俺のイワークの特性も『がんじょう』だ。

 もう一度ダメージを決めて、何とかストライクに頑張ってもらって……。

 

「カジッチュ! イワークにトドメの『おどろかす』!」

「イ、ワー……」

「イワーク?!」

 

 まずい、イワークが倒された! 

 もうストライクに頑張ってもらうしかない! 

 

「ストライク! カジッチュに『でんこうせっか』だ!」

「シ、シャァ……シィィ……」

 

 ……やべ、もしかしてストライク、まひ引いた? 

 

「「せーのっ! 『おどろかす』!」」

 

 

 

 

 あ

 

 

 

 

「やったー! リベンジ大成功! よくやったわチャデス! ……あと、スグとカジッチュも!」

「わ、わやじゃ……! すごい……! 俺、初めてのバトルに勝っちまった!」

 

 

 そんな訳で俺達はバトルが終わった後、お昼ご飯を食べる為に一旦家に帰っていった。

 ただ、その帰り道。

 勝者のちびっ子達の笑顔が敗者の俺には眩し過ぎたんだ…………。

 





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