加茂家の超エリート術師に転生しました 作:君よ気高くあれ
オリ主の原作知識力をラディッツに発砲したジジイくらいまで落としました。変わってないとことかあったら誤字報告などお願いします。
虎杖悠仁という宿儺の器が現れてから物語の歯車は俺の知る通りに動き始めた。京都側の呪霊を屠りつつ、虎杖や共に行動することの多い恵の気配を感知しながら動向を探った。
そして、呪霊の動きが活発になる夏の初め、東の方角に強い……とはいっても宿儺ほどではないが、特級に相当するであろう呪力を感じた。恐らくは東京校の1年3人が上層部のヤツらに派遣された少年院で呪胎が特級へと至ったのだろう。
たかだか術師になりたての高校生3人では特級には敵わない。上層部はそれがわかっていながらも虎杖の処分と、五条側の術師を削ぐために今回の任務を与えたのは明白だった。
「おい、灰原!」
「は──ーい! どうしました篝さん!」
祓った呪霊の残骸を踏み潰し、俺の補助監督として同行させている灰原を呼びつけると、ヤツは嬉々とした笑顔と元気な返事で俺の方へと近づいてくる。
「東京の方でデカい呪力のヤツが出やがった」
「分かりました! あとのことは俺に任せてください!」
それだけで灰原は俺がそこへ向かうことを理解し、報告といった面倒な後始末を全部引き受けてくれる。
俺は灰原に背を向けて呪力を解放して、飛び上がると特級の呪力を感じる方向へ向かって飛翔する。
俺の術式、呪力放出はただ呪力を手や足から出せるだけの術式だ。
加茂家相伝の赤血操術や五条の無下限や恵の十種影法術のような特異性はない。だが、俺の膨大な呪力量と合わされば、シンプルながらも高い戦闘能力を誇る術式だ。呪力を固めて気弾のように放ったり、足から放出して空を飛ぶことも出来る。
広島から東京まで公共交通機関を使ったら数時間はかかる距離を数十分にまで短縮し、俺は西東京市にある少年院の上へと辿り着く。
帳が張られているということは、まだ虎杖は宿儺に変わっておらず、特級を祓えていないということか。
今回の帳は単に呪術行使が一般人に見えないようにするためのもので、少年院内の呪力は感じられる。侵入も簡単だろう。
だが、俺が入ったとしても結果は変わらない上に、変えてしまってはこれからの呪詛師、呪霊側の動きが予想出来なくなる。
俺というバタフライエフェクトがどれほどの影響を及ぼしているか。ドラゴンボールのファンではあっても、呪術廻戦の知識は大したことの無い俺にはまったく分からない。しかし、本気の宿儺と戦わなければならない。俺の縛りがそう叫んでいた。
「やめだ」
その思いから、俺は宿儺を見逃した。
ヤツは指を20に切り分けた反動で100パーセントのパワーを発揮できない。この俺が呪力を解放しなくても勝てる相手だ。これ以上闘ってもムダだと思い、自分の今の呪力量がどれほどかも確認できた。
もう俺の気はすんだ。宿儺のプライドはすでにズタズタだ……。この世でだれも越えるはずのない自分をコケにする者があらわれてしまった。しかもそいつはたかが呪術師だった……。今の喚き散らした貴様を倒しても意味はない。ショックを受けたまま虎杖悠仁の中で生きつづけるがいい。ひっそりとな……。俺は京都へ帰る。今からなら高田ちゃんとの個握にギリギリ間に合いそうだ。
「今のてめぇを祓ったところでなんの価値もない」
その意味を込めて宿儺に背を向けると、俺はどうせまた会うことになると知りつつも、恵に虎杖との別れを済ませるように伝えてからその場を立ち去った。
宿儺が今のところ殺したやつと言えば仙台の高校の呪霊と少年院の特級だけだ。それに今後の動きが分からない以上、他の奴らに飛び火しないようにヘイトは俺が買っておいた方が都合がいい。そう思って宿儺を挑発しておいたが、宿儺の野郎が反転術式を使えなければ意味の無い話だがな。
とりあえずの面倒事を片付け、京都に戻った俺だったがその日の夜にまたとてつもなく高い呪力を感じ取る。大きさだけなら宿儺よりもでかい。場所は東京の辺りだが、あそこで生まれたばかりにしては他に類を見ない呪力だ。
「東堂!」
「ん? どうしたマイファミリー」
「その呼び方はやめろと言っているだろう……野暮用が出来た。荷物はてめぇに預ける」
厄介なことになる前に対処しようと東堂に今日買ったグッズを渡してから飛び上がる。
そのまま全速力で呪力の気配がする方向へと向かうと、随分と驚いた顔をしながら俺の事を見上げる火山頭がいた。
周りにやつ以外の術師や呪霊の気配はない。どうやら俺はこいつに誘い出されたらしいと理解すると、俺は空中で足を止める。
「貴様、カモ カガリか! そうだな!」
「だったらなんだ」
どこか聞き覚えのある声だな考えていると、かなりの速度でマグマと炎の礫が飛んでくる。
暑苦しい野郎だと呪力のバリアでわざと1発受けて煙幕を形成してから、俺は火山頭の真横へと降りる。
「死んだな」
でかい目をしてる割には俺の動きを追えていない火山頭は、俺があれだけで死んだと思っているのか勝ち誇った笑みを浮かべていた。
「おい」
「な……ッ」
どうやら火山頭との差は俺の想像を遥かに上回るらしく、これなら今の状態のままでも殺れそうだと今度は俺の口角が上がってしまう。しかし、俺の名前を知っているあたり、俺が呪力探知をできることも知っている可能性があるな。呪霊は悉く祓ってるから漏れるとすれば、高専関係者か、俺が見逃した呪詛師か……。
候補が多くて仕方がない。まぁそんなことはどうでもいい。
最近、手応えのある呪霊や呪詛師に恵まれてないからな。指7~8本ってとこか? 今の状態でどこまでやれるか試しがてら、少し遊んでやるか。
呪力は最低限にして、気合砲で火山頭を吹き飛ばし、反撃してきたやつの攻撃を捌いて言いたいセリフを言ってから気を良くした俺は領域も展開させてやろうと多少痛めつけてやる。
「血が出ているぞ。拭けよ。間抜け面」
「嘗めるなよ小童!!! そのニヤケ面ごと呑み込んでくれるわァアアアッッッ!!!!!」
狙い通り、領域展開をしてきやがる。
無量空処に比べれば、大したことないと思っていたが、暑苦しい環境というのは少なからず体力を消耗するらしい。
呪力で常に防御しているから、焼け焦げることは無いが気を抜くとこちらが危ない。
しかし、精神と時の部屋のような過酷な環境に近いようで俺の心は高揚していた。飛んでくるマグマや火山岩、炎の礫も避けられないため、反射神経を鍛えつつ呪力をコントロールして破壊していく。
いい手応えを感じつつも、まだ足りない。このままここに居てやってもいいが時間の無駄だと、俺は最後に試したいことを試すことにした。
「楽しませてもらった礼だ……特別に見せてやるぜ」
そう言うと俺は身を少し屈めて、手の甲同士を向い合わせて、左肩を引く。エネルギーを向かい合わせた手の甲へと集め、一気に解き放つ。
「領域崩天・ギャリック砲───────ッ!!!」
「ばっ、ばかなぁぁぁぁぁっっっっ!!!? ぎゃああああああっ!!」
両手から放たれたエネルギーが火山頭の防御を貫かんと一直線に向かっていく。
俺の必殺技というべきギャリック砲は火山頭に直撃し、やつは自身の領域の壁へとぶち当たり、そのままギャリック砲と共に突き抜けていく。
領域の影も形も見えなくなったところで俺は呪力を僅かに緩める。
ギャリック砲をまともに受けても、火山頭は首から下がなくなっていたが、まだ辛うじて息があった。
死ぬ前にこいつと通じている呪詛師や仲間の呪霊の情報を聞き出そうとしたところで突然咲き乱れ出した草木や花に気を取られ、俺は火山頭にトドメを刺せずに逃げられてしまう。
「クソッタレ───────ッ!」
怒りのままに呪力を解放して叫ぶも、その声を聞くものは1人もいなかった。油断していた……!しかし、草木が咲き乱れるまで、助けに来たやつの気配を感じなかった。地面を潜ってきたのか、いや呪力が自然と同化していた。今も、森の中を進んでいるはずが、呪力を抑えて移動しているのかまったく感じられない。
追いかけようにも、夜では目も頼りにならん。それに、街に出られでもしたら非術師を巻き込むことになってしまう。非術師共のことは心底どうでもいいが、呪術規定に引っかかるのは少し面倒だ。
「俺は謝らん……」
ひとまず、ダメージを受けてはいないが念の為治療を受けておくかと俺は腕のいい医者のいる東京へと飛んだ。
追記 3日くらい更新しないっす! それまで楽しんでおくんだな……
ネタバレの範囲(DBはドラゴンボールの略)
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呪術DB本誌含め全てOK
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呪術DB単行本化してるとこまで
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呪術DBアニメ放映分まで