もう、ほっといて欲しい
人間が嫌い
人間である自分も嫌い
「今更、37にもなる引き籠りが、
どうやって社会復帰すんだっての。」
そう、結局の所、
『人間関係』で仕事を辞めて
また、引き籠ったのだ
ただ、自分は車を持つので
2、3日に一回、一時間は動かさないと、
バッテリーが上がってしまうので
「出かける。」
誰も返事を返してくれない
そんな『実家にも』正直、居場所は無い
エンジンをかけ、燃料ゲージを見ると
「うげ、ガソリン入れなきゃ駄目か。」
小心者と自称する俺は
ゲージが半分を切ったらガソリンを入れる派だ
ガソリンスタンドに寄り
「エンジン止めてっと。」
給油口のレバーを引き
セルフスタンドなので何時もの様に操作する
(レギュラー満タンっと)
正直、たっけぇ
1リッター178円とか泣けるぜ
そろそろ自動的に止まる・・・ん?
▽
おっかしーなー
俺、車にガソリン入れてた筈
「アナタ、吹っ飛んだのよ。」
あれま
「そんで、アタシが拾ったの。」
なんと
「適当に能力あげるから
『私の世界でなんかして頂戴』」
なんか、とは?
「なにかよ、なにか、
あんまりにも
お決まりな展開ばかりの世界だから
ちょっと変化が欲しいのよ。」
なるほど~
「で?」
はい?
「今まで適当だったから、
一個だけ、
アナタが欲しい能力つけてあげる。」
・・・錬金術は存在してます?
「えぇ、魔法も錬金術も、
ニュータイプ的な奴もあるわよ?」
むしろそれだけ揃ってて
なぜ変化が無かったのか気になりますね
「でしょ~?」
その世界の誰かが邪魔をしてる?
「恐らくね~
まぁ、神様なアタシが手を出すと
『全部リセット』になっちゃうから、
面倒なのよねぇ~。」
よくあるパターンなんですね~
「それで?」
『知識(wiki)引用の具現化』
「『知識?』」
はい、俺が居た世界の知識と
この世界の知識を融合して
色々と楽したいな~って
「ま、いいでしょ。」
大丈夫なんですか?
「不老不死とかはやらないでよね?」
やらないですよ、
知り合いとかできたら色々辛いですし
「アンタの糞ザコメンタルで
出来るのかしら?」
・・・出来たらいいな~って
「・・・はい、これ。」
あ、俺のスマホ
「アンタの意識が一番染み付いてたからね、
再現しやすかったの、
それを使って調べて頂戴、
信託を使って知らせるのも結構面倒だし。」
さり気に俺のスマホコピってるし
「へ~、アプリゲームなんて物もあるのね。」
俺のスマホだと、
精々一つぐらいしか入らないですよ?
「ぁ~そこは神様パワーで
容量上限突破したから。」
ぁ、はい
「それじゃ、楽しんで来てね~!」
ぉおぅ、有無を言わさずとはこの事
▽
「さて、ど~なる事やら。」
▽
(ん?)
目を開けると
「わ~お。」
何処かの崖上らしい
スマホは圏外
「・・・『錬金術・打ち上げ衛星セット』」
するとどうだろう?若干の頭痛がするものの
地面からロケットが生えてきた
「・・・マジか。」
どう足掻いてもうるさいので
イヤマフと退避小屋を錬金術で創り
「スイッチ、お~ん。」
ぽちっとな
合計36基の打ち上げ衛星セットが
豪快に打ち上がって行く
「ぉ~・・・。」
その内スマホに電波が届くだろうし、
食糧を考えよう
▽
「『鑑定』」
適当な実を見てみると
〔名無し・食用可・食用方法
・焼く ・蒸す 油で揚げる
・茹では不向き〕
「・・・スイカが?」
見た目はスイカの様な緑と黒の縞模様
にも拘わらず茹で以外は有効?
「『プチファイヤ』」
指パッチンで何となくやって見ると
「あっつっ!?」
中指の先が燃えて熱かった
どうやら『指定目標』に向かって
打ちだすイメージ出ないと
自分の指先が燃える用だ
適当な石ころをかまど風に並べ
落ちている枝木を集める
(ヒ〇シの一人キャンプ見てて良かったわ)
「もういっちょ、『プチファイヤ』」
今度は枝木が燃え出す
「うし、成功。」
平たくて大き目な石を火にかける
「さて、水は~・・・。」
『ウォーターボール』で
水量を10mlと考え石の上に落とすと
じゅ~
「お、良い感じ。」
『錬金術』でサバイバルナイフを錬成し
スイカモドキを刻んで行く
じゃきっじゃきっ
「スイカの音じゃねぇ。」
明らか、
ジャガイモ並みに身が締まっている音だ
「おもったより水気があるんだな。」
なるほど、茹でには不向きかもな~
身が崩れそうだ
▽
じゅ~
「はふはふ、うまっ。」
2、3個を刻んで約20枚ほどを
焼きながら食べ進めると
ゴキュ
「ごきゅ?」
「ぁ。」
「あ。」
猫耳キター!
「ぁ~・・・たべる?」
「いいにゃ?」
「なんも味付けしてないけど。」
「これは味付けして食べる物じゃないにゃ。」
「そうなのか~。」
「そうなのにゃ~。」
はふはふしながら焼いては、食べる
「ほれ、ラスト。」
「いいにゃ?」
「どぞ。」
「はふ~、3日ぶりのまともな食事だにゃ、
助かったにゃ。」
「・・・冒険者?」
「一応そうにゃ、そのくくりの中で
『遺跡ハンター』をやってるにゃ。」
「へ~。」
「お兄さんはどこから来たにゃ?
少なくてもこの近辺じゃ見かけない顔にゃ。」
「どっからだろ~ね~、
何かに巻き込まれて
気づいたらここに居たからさ~。」
「あれま、“迷い人”かにゃ?」
「たぶんそれかな~。」
「お兄さん、わちきを警戒しないのにゃ?」
「ん~、『看破の魔眼』で
一応は大丈夫かな~って。」
「うげっ、
『魔眼持ち』か~、それは怖いにゃ~。」
「んで?
『任務中だけど正直めんどくさいから
ど~しよ~かな~って』どゆこと?」
「にゃは~、全部バレちゃうにゃ~。」
「ま、誰かを殺し系?」
「そりゃぁ、ねぇ。」
「俺じゃ無いから別にいいかな。」
「え゛っ?普通
『事情を知られてしまったから
お前も殺すにゃ~』って?」
「『マタタビ』」
にゃぁ゛あ゛あ゛あ゛ん゛っ!?
「なんでも言う事聞きますにゃ~///」
「ぇ~・・・。」
▽
なんでも彼女が受けた依頼は
『某国の王太子』の暗殺を受けたのだが
アホみたいな依頼金額に
いや~な感じをバリバリに感じ取り
周辺を調べた所
『別の某国』が戦争の切っ掛けが欲しくて
暗殺を依頼して来ていたのがわかったが
冒険者ギルドが受領してしまっているので
『依頼失敗』か『依頼を受けない』かに
二分されるのだが、既に懐が厳しく
貸金ギルドに催促されていて待って貰っているので
渋々受ける羽目になったとの事
「あちゃ~。」
「あちゃ~なのにゃ~。」
「ちなみにおいくら?」
「金貨20枚にゃ。」
「金貨1枚でどれくらい暮らせる?」
「ん~、飲み食いだけなら30日にゃ、
寝泊りの普通の宿で10日にゃ。」
「なるほど。」
大体、日本円がそのままな感じだな
10円玉が銅貨1枚
100円が銀貨1枚
1000円で・・・ん?
10000円で金貨1枚かな?
「金貨をかってに鋳造は?」
「犯罪だけど
バレなきゃ犯罪じゃないにゃ!」
「なるほど!」ついサムズアップしてしまう
「因みに金型を『偶然にも』拾ったにゃ。」
「そっか、『偶然』か~。」
「『偶然』なんだにゃ~。」
「依頼失敗だとどうなる?」
「残念ながら
ランクが下がるかもしれないにゃ~。」
「ランクか~。」
「って、お兄さん名前はなんにゃ?
あちきは、アニエラにゃ。」
「(嘘は言って無いか)
アニエラか、俺は・・・『エリダ』
今日から『エリダ』と名乗るわ。」
「って、お兄さんほんとの名前は?」
「まぁ、過去に捨てて来たからなぁ、
アニエラから見て俺は
『人耳』のどれくらいに見える?」
「ん~、背丈はよくある感じにゃ、
顔は・・・まぁ、置いといて、
結構若く見えるにゃ。」
「・・・そか。」
「エリダ?」
「アニエラ、金の比率はわかるか?」
「ん~、わかんにゃいにゃ。」
「手持ちに金貨は?」
「コレがそうにゃ。」
1枚を受け取る
「『鑑定』なるほど、地域によって
金3~5、銅4、残りは不純物かぁ。」
「『鑑定』は便利だにゃ~
あちきは使えないから羨ましいにゃぁ。」
「ん?アニエラは『魔法』使えないのか?」
「ちょっとは使えるけど
基本冒険者はどこまで使えるか
普通相手には教えないにゃ、
それに、『相性』もあるにゃ。」
「『相性?』」
「そうにゃ、
あちきは『風・イカヅチ』系統にゃ。」
「教えないって言った側から言ってるじゃん。」
「エリダに嘘は言えないにゃ。」
「ぁ~。」
「『看破の魔眼』は
大体、国家裁判所に居るのにゃ、
そんで大抵の貴族は『繋がってるにゃ』」
「ぁ~、看破の魔眼持ちが
国と貴族に金で抑え込まれてるのか。」
「その通りにゃ、
亜人のあちきは大抵不利にゃ、
だから、お金で何とかして来たツケが
今抱えてる借金の金貨20枚にゃ。」
「それ、貸金ギルドも繋がってるよな?」
「ぁ。」
「こっちの世界でもあるんだな、
国家裁判所も繋がって
亜人を借金漬けにして奴隷に落として、
その後はよろしくって、
大丈夫、じゃねぇよな、アニエラ。」
「どどどどどうするにゃっ!?
あちき、今度の支払いが間に合わないと
ランク降格なんだにゃっ!?」
「ぁ~、冒険者ギルドもか、アニエラ?
その『某国王太子』の情報は?」
「あくまで、冒険者ギルドからの資料にゃ。」
紙媒体とは金かけてるなぁ
「どれどれ・・・。」
「この資料ではろくでもないと
書かれているけど。」
「ろくでもないのは
アニエラが所属してる冒険者ギルドかもなぁ。」
「うひぃ~。」
(さてはて、何処まで関わるべきかね)
「金貨20枚で済まないだろうから
軽く1000枚は準備しとこうか。」
「は?せんまい?」
「錬金術使えるからねぇ。」
「なん・です・と?」
「まぁ、この世界の錬金術とは
系統が違うけどなぁ~。」