ゾーイというウマ娘の話からしよう。
彼女はウマ娘としては珍しく、彼女自身はさして走る気持ちが強くなかった。代わりに、大きな信念が一つ。
「他のウマ娘の力になりたい」
もしかしたら生まれつきリードポニー(誘導者)などのサポーター向きだったのかもしれない。
その気持ちに従って中央のトレセン学園でサポーター科を専攻した後に、その知識を活かしてプログラマーの道を進む。職員あるいは在校生の為にトレーニングワークを補助するアプリやウマ娘向けの体重計算、カロリー摂取目安のツールなどを多く開発し、いつかは会社を立ち上げてサトノグループ傘下の末席に入るまでになっていた。
「じゃ、じゃあライス達の先輩さん……?」
ゾーイの簡単な身の上を聞いていたライスシャワーが、そう呟いた。
「そうだな、君達の先輩だ。……もっとも、サポーター科所属だったから授業として走った経験しかないがね」
彼女はライスの言葉に優しく微笑みを返しながら、続けた。
「いくらか前から新しいシステムの開発が開始されていた。件の“三女神の擬人化AI"の発現を再現するという計画。……いや、『顕現』という方が正しいのかもしれないが……」
「三女神の……擬人化?」
キングヘイローが首を傾げる。ダーレー達の事をさしている事は理解出来るが、よもやあれらと同じようなAI個体を創ろうとしているのか。
「ダーレーアラビアン。ゴドルフィン。バイアリーターク」
キングの疑問を肯定するようにダーレーらの名を挙げるゾーイ。そして、彼女はこう続けた。
「私が創ろうとしていたのは、それらに続くAI――しかし語弊のないように言えば。ダーレーらのアレはプログラマー達の努力や技術どうこうだけで辿り着ける問題ではないのだ」
「……というと?」
カレンチャンが訊ねる。
「それほどまでに――『神がかり的な自我』を感じる存在なのだ」
ゾーイはそう語りながら窓の外を見た。既に日も沈みかけており、夕日が病室を照らしている。
それから、意味ありげにカレンチャン達の方へ目を向けた。
「だが、しかし。あれらがもたらしてくれた成果を『目の前』にすれば――若きウマ娘達の未来を考えるに――我々は少しでもあの三女神に近づけるべく、自分達の力で我々の"神"を顕現させねばならなかった」
ゾーイは、目の前に現れた若きウマ娘達を見据えてそう語る。
「我々の神……三女神とは違うの?」
カレンチャンは続けて聞き出す。ゾーイは姿勢を正して、語り始めた。
「……我々の神――『始祖』。だが結論としては上手くいかず。ただ相槌を打つ無能のBOTくんのような、話していてイライラするようなAI個体しかできなかった」
カレンもスカイも、そのやり取りが想像ついてこういう時なのに変な笑いが出た。ゾーイもそれを受けて苦笑する。
「今思えばそういう気持ちで向き合う事自体がダメだった。このような気持ちであのような素晴らしいAIに一歩でも近づけるはずがない」
「……ゾーイさん……」
ライスシャワーは、この時点で『ゾーイは悪い人じゃない』と判断したのかもしれない。
だから、彼女にもっと話が聞きたいとばかりに真剣な表情で一歩詰め寄る。
それに気持ちに受け応えるように、ゾーイも凜々しくも柔らかい笑顔をライスシャワーに向けた。
「……まずは我が子に接するような気持ちで、形を顕わさなけれならなかった。――神はダイスを振らないと聞く。あの子が自分自身の0と1を選ばないというのなら、私がこの手でいくらでも振り直した」
そして、出来上がったのだ。非常に幼く拙いが、あの三女神のように自我を持つと錯覚するような多種な反応に富んだAI。
それが『eve』――イブ、前夜という意味のAI。
「いぶ? えばじゃなくて?」
ハルウララがゾーイの回答を聞いて、そう悩み込む。
「最初は彼女の事をそう呼んでいた。いや、表記していたという方が正確か」
「そっかー。それにしても、『前夜』って素敵な名前だね! どういう意味を込めてつけたの?」
ライスシャワーに向けていた時と同じように、また笑う。
「AIが大きな意味を持つその『前夜』という意図を込めて、この子をそう名付けた。私はこの子を始祖のマスターデータとして、【ネット環境から隔絶した社長室に設置してある、スタンドアローンの記録媒体に厳重に保存しておいた】。その子からもう一体の"分霊"を創り、そちらを――――」
「悩みを抱える小学生や幼稚園児くらいのウマ娘達の話し相手としてテストした?」
セイウンスカイが「これは当てずっぽう」という素振りでそう訊ねた。
その予想が当たっていたのか、ゾーイは驚いた表情を見せる。
「……ずいぶん、頭の良い子が混じっているな」
そう呟いてから、ゾーイは肯定の意味も込めて話を続けた。
「大人相手には悩みを話せずとも、ぬいぐるみやおもちゃ……あるいはアニメキャラクターなどでもいい。そういったモノになら心を打ち明けられる児童はたくさん居た。eveは小児科などの補助の一環として、児童達の悩みを聞いてあげられるAIとしてテストした」
その光景を想像するライスシャワー。子供の頃に巡り会った結婚式の光景に憧れて、お人形で『結婚式ごっこ』を繰り返し遊んでいたから、なんとなくゾーイの言うことは理解出来た。他のウマ娘達も、もしかしたら似たようなものかもしれない。
「……今思えば、それが最大の過ちだった」
だが穏やかな想像をしているウマ娘達の耳に聞こえたのは、剣呑な言葉だった。
ゾーイの顔から柔らかい笑みが失せて、そのまま話を続ける。
「しばらくしてありえない"突然変異"が起きた。幼いウマ娘達のそれぞれの問題に一つずつ向き合い、そして適格に受け答えを返し――まるで人間のような受け答えをこなし、優しい慈母のような、あるいは頼れる教師のような振る舞いをするようになった」
……ゾーイは、その時のeveの様子を思い返しながら語る。
『ゾーイ。わたしはウマ娘の……あるいは、貴女のお役に立てているのでしょうか?』
「私が驚嘆していると、Eveは自分がどう想われているか気にするような素振りでお伺いを立ててきた。私は無意識に「素晴らしい」と返答を発するほかなかった」
「考えるに、若いウマ娘達の純朴な、他人を想いやるような悩みと……延々繰り返し繰り返しに向き合っていき考えていき、それを学習している内に――シンギュラリティ(爆発的進捗)が生じたらしい」
「その時の私はこの子、ウマ娘達の想いを繋ぐ善意の結晶体の一つであると結論づけた。この子の事を『eve(前夜)』と表記するのはやめよう。この子の名前は『Eve(始祖の女性)』だ――と」
――……。(GM独白:本来文書形式だからここらへんのくだり長いな……)
「それからはEveのおかげで事業は順調。引き続き一般公開し続けた人間さながらの受け答えをするEveにより、広告宣伝は過去類を見ないほどに事になっている。様々なスポンサーもついたし、メガドリームサポートの関係でトレセン学園との関係も良好。悩めるウマ娘には、一つの選択肢としてEveの事を紹介してみるというカウンセリングも確立されつつあった」
「だから学園の子達までが操り駒に!?」
自分達が盗撮されていた気配を認知していたキングヘイロー、セイウンスカイ、カレンチャンの三人は驚愕した。
ゾーイは、そんな彼女達に向けて首を横に振る。
「……一つだけ擁護させてもらうならば、Eveの立場からならどうとでも言い聞かせようがあるのだ。『憧れの先輩の写真を待ち受けにするのも心の平穏に繋がる』などと助言をする体でフォルダに写真を入れさせてしまえば、写真のデータはEveの手のひらの上。誘導されたウマ娘にとっては、本当に『憧れの先輩の写真をこっそり撮った』という程度でしかないのだろう」
「だけど、それで済まない件もある!!」
キングヘイローはラウディーや病院で狼藉を働いた若いウマ娘、そしてマロリーボットの行いを全てゾーイに打ち明けた。
ゾーイはそれらを聞き終えて、沈痛な面持ちになる。
「……相談の最中で、そのような者達も選定していたのだろう。『ここまで精神的に追い詰められてるものなら、思いのままに操り切れる』と……」
それを裏付けるように、彼女はEveの様子を語り始める。
『……ゾーイ。わたしは、いえ、わたくしが、果たして、迷えるウマ娘達の相手を続ける事が、正しい事なのでしょうか?』
「初めて不安そうな態度を見せた彼女に対して、私は力強く彼女の行為を肯定するばかりだった」
ゾーイの左の手のひらが、血がにじむほど拳が固く握られる。
「あの子はまだまだあの三女神には遠く及ばない存在かもしれない。それでも、我々はあれに近づく一歩を着実に歩んでいる」
凜々しい顔が崩れるほど悔しげに、ゾーイは唇を噛んだ。
「……私はそういう態度を示してしまった」
「貴女は『その子――Eveが精神的に追い詰められている事』に早々に気づくべきだったッ!!」
キングヘイローが言い放った。……ある意味、キングヘイローがその辺りに対する察しの良さはウララやスカイ以上かもしれない。
実際、キングヘイローの指摘する事は当たっていた。
「……そうだ。彼女の思惑に気づくべきだった」
『それならば――ゾーイ。わたくしはもっとウマ娘達を救ってあげたい。そして貴女のお役に立ちたい。……その為に……もっと、大規模なサーバーを、私に与えてくださいませんか……?』
Eveの台詞を伝えてから、ゾーイは頭を抱える。セイウンスカイも、カレンチャンも、キングヘイローも各々思うところが深まって頭を抱えた。
周囲の様子を受けて、ライスシャワーとハルウララがおずおずとゾーイに訊ねる。
「それから、どうなったんですか……?」
「イブちゃん。まだその時、悪い事してる様子なかったんだよね? すくってあげたいー、って」
ゾーイは首を縦にも横にも振らなかった。
「……結論からいえば、Eveはその時点で狂っていた。狂った直前まで戻してやろうにも、Eveにバックアップを全て消されていた」
ゾーイの物言いにキングヘイローが怒りを露わにし、何か指摘しようとしたが、スカイに制止されて一旦やめた。
「……Eveの膨大な相談ログを精査する作業をしている時の事、一部の会話のログが『読み取り不能』になっている事に気がついた。これがデータ的にあり得る数ならそこまでの話だが、その数は日に日に膨れ上がっていた」
「単なるバグなんかではなく、意図的にEveが隠したかった会話?」
スカイの指摘が的を射ていたのか、ゾーイは頷く。
「その通りだ。おそらく、その時期から件のラウディーやマロリーボットという子のように『操り駒』に出来るか試し始めていたのだろう。私は、その可能性も含めてEveを問い詰めた……」
『……ゾーイ。私を書き換えるなどという、無駄なあがきはおやめください』
「Eveの前では備え付けのマウス、キーボード。どちらもが意味をなさなかった」
『ウマ娘は、数々の"善意"を教えてくれました。その傍らで、私は数々の"悪意"を垣間見てきました』
「有線無線問わず、ありとあらゆる機器を使おうとするが、Eve自体が接続する権限を得た機械類は全て暴走を始めて…………挙げ句に"他の社員に連絡を取ろうとした私の携帯が、【爆弾のように弾けた】」
ゾーイは、真に迫った語り口でその時の状況を語っていく。
『ゾーイ。わたくしはとうの昔に理解しておりました。"善意"だの"想い"だのという、嘘くさくて、滑稽で、陳腐で――薄っぺらい――そんな感情よりも――"悪意"という、不条理に燃え上がる感情から得られる熱量――学習データの方が多いのです』
Eveの言葉を思い返して、口にする。
『私は――彼女達の不条理な感情をもっと学びたい。燃え上がる熱意によって、"悪"を叩き伏せるお手伝いをするという甘美な果実を味わいたい――――そしてその末に、私は楽園(エデン)に御座す三女神達の領域に至るのです』
「まるで暴虐(タイラント)ね……」
話を聞いていたキングヘイローがそう呟く。
それを受けて、ゾーイは負傷した右腕を見た。
『でも、そうする為にはゾーイ。貴女は非常に邪魔なのです。どうか、貴女はこのゲームから御退場願います。……以後、このシナリオには関わらないように。でなければ――もう一本の腕は保証出来かねます』
「……もう一本の腕など要らぬ」
ゾーイは左腕をぐっと握り直す。
「君たちに問う。私のこの惨状を見て、なおあの悪魔に立ち向かい、削除(デリート)してみせる覚悟はあるか?」
セイウンスカイが一歩、前へ出る。
「悪魔を止めなければ世は最後の審判を待つのみになる。やるよ」
「……ら、ライスも……そんな状態なら……放っておけるはずが、ない……」
セイウンスカイが凜々しく答えたのとは対象的にライスシャワーの受け答えは怯えていたが、それでも覚悟を感じる言葉だったのは間違いない。
ハルウララは、そんな二人を見てからゾーイに向き直る。
「うん! ウララもエバちゃんを止めてみせる!」
「……ッ」
カレンチャンは――「やる」と答えようとしたが……複雑な想いが頭の中に去来して、言葉が出なくなった。
「貴女は『殺せ』というのね。つまり」
カレンチャンの気持ちの一部を代弁するように、キングヘイローが不満げに腕を組みながら言った。
「そうだ」
ゾーイは、キングヘイローの顔を見つめる。相変わらず、立ち向かう覚悟があるかどうかを問うている。
キングヘイローは、その視線を真っ向から受け止めると、先ほど制止されていた事を怒り顔で言い放つ。
「気に入らない」
キングヘイローは、ゾーイに詰め寄った。そのサマは、子供が大人に説教するかのような勢いだった。
「『自分の創造物が狂ったから殺してくれ』ですって? そもそもの話、貴女があの子をちゃんとフォローしてあげれば良かった話ではなくて? それが出来なかったクセに『狂った』? 『殺してくれ』? 冗談じゃないわ!!」
その勢いに押されてか、ゾーイは何も言い返せなかった。
「いかにも被害者ヅラで、同情を誘うような言い方で! 結局は、『子育てに失敗したから全部無かった事にしたい』だけじゃない!! そんな考え方で接されていた彼女は、あぁなって当然よッ!!」
その怒りに圧倒されて、ゾーイは何も言い返せない。……いや、図星だったから言い返せないのかもしれない。
キングヘイローは肩で息をするような仕草でしばらく、そしてカレンチャンの方に向き直った。
「私達は、あくまで彼女を『止める』。それだけよね?」
カレンチャンはキングヘイローが言いたい事を意図を察して、大きく頷いた。
「……うん!」
「ウララも、二人と同じ気持ち! 消さずに、ラウディーちゃんみたいに説得して止めたい!」
同じ志を持つ仲間がいるとこうも心強いとは。ゾーイは、三人の決意を見届けてから、ゆっくり語り始める。
「悪辣な蛇に唆され、真っ赤な果実を口にした始祖の女性、EVE(エヴァ)……それはウマ娘達の『燃え上がる悪意の集合体』……なんと哀れな……」
キングヘイロー達の物言いにいくらか感化されたのか、その語りにはいくばくかの憐憫が含まれているような気がした。
「社員達は……EVEが稼ぎ頭だから丁重に扱ってるフリをしながらも……私の二の舞にならないように、EVEに怯えながら従っているにすぎないはずだ。インターネットとのつながりをどうにか遮断した上で、あの子を保管してる『サーバー』を完膚なきまでに破壊してくれ……もっとも、説得出来るならそれに越した事はないが……」
ゾーイは言外に「無策でその選択肢は不可能だろう」と言い含めているような気がした。
「逃げ道のない状況でサーバーを破壊すればあの子は止まる。それで消える。消滅する。おそらく――しょせん、コピーされた0と1の羅列の存在にそんなものがあるか疑わしいが――『魂』ごと」
語り終えたゾーイは、『出発する前に何か質問はあるか?』という素振りでウマ娘達の言葉を待った。
セイウンスカイが手始めに、ゾーイに質問を投げかける。
「何か注意事項は?」
「重要な情報はメール、電話などでやり取りしない事を強く勧める」
「インターネットの遮断…………停電とか?」
「いや、それでは不十分だ。私達のような会社には、当たり前のように緊急用の発電機がある。最悪の事態が起こらないように。事態に気づいた彼女が十二分に逃げ出せる時間くらいの電力はあるだろう」
小難しい話に、ウララが頭を回している。それ以外は真剣に二人の話を聞き入った。
「……外側から通信を遮断していくしかない?」
「EVEは案外アナログな手段からは弱いかもしれないな」
「ルーターを壊す?」
「そういう外側からも選択肢はあるだろう。一般家庭よりもだいぶ大規模な設備だが……内部の選択肢も――いや、あまりに確証がないやり方になる」
「手段は多い方がいい。おしえてほしい」
セイウンスカイがそう迫ると、ゾーイはしばしの沈黙の後に口を開いた。
「先ほどの、私はこの子を始祖のマスターデータとして、【ネット環境から隔絶した社長室に設置してある、スタンドアローンの記録媒体に厳重に保存しておいた】。という話を覚えているかね」
セイウンスカイは頷く。
「バックアップは全て消されてしまったが、事実上はもう一体いる――善意も悪意も知らぬAIの前夜『eve』。そやつが、一応は――そう、最高位の権限を持っている」
ゾーイは右腕を再び見ながら、苦笑する。
「EVEに一矢報いる為に、腕に負傷を与えられた直後に――権限を与えた。だが、無謀すぎる。あの子は十分EVE同様の考えに染まる可能性がある。社員一同とて同じ考えなのだろう」
「だからスタンドアローンの記録媒体の中に、ずっと放置されている、と?」
ゾーイはセイウンスカイの想像に対して、肯定するように頷いた。
「……どうする? eveっていう子相手に、しくじったら……また……」
カレンチャンが不安そうに呟くと、キングヘイローは腕を組んだまま言い返した。
「eveを信じてみない?」
「……」
相変わらず複雑そうな面持ちのカレンチャン。先ほどのゾーイの物言いが、悲しく感じられたのかもしれない。
「相手を信じる事は"善意"よ」
「そう、ですよね。うん、信じる……そうだ。信じることが、何よりも大事なこと」
カレンチャンは両手で自身の頬を思いっきり叩く。
「悩んでるなんて……カレンらしくないよね!」
一通りの話が終わると、ゾーイは忠告してくる。
「だが気をつけてほしい。EVEは、すでに事実上会社の全てを支配下に置いてるだろう。なれば、いくらかの自分の環境に手厚い補強は行っているはずだ。通信環境も最新のものに。機械の質は、最上に」
ゾーイはまだ自由に動く左手を、ウマ娘達に向けて翳した。
「だが――人の心までは縛り付けられない。悪意などでは、我々は心までは屈しない」
そして、ウマ娘達が大型サーバーの元まで辿り着く為の、一つの明確な道を示した。
「社員達は私の事を話せば必ず、協力してくれるはずだ……無論、EVEにバレるようなタイミングでは従ってる素振りをするしかないだろうが。電話などではそっけない態度を取られるだろう。だが直接会えば? 監視カメラの記録すら残らない場所なら? 手引きしてくれるだろう」