部屋を出ようとすると、応接間に入って来ようとする社員と鉢合わせた。
20代後半くらいの、ウマ娘の社員は一瞬ギョッとした顔で君達の顔を見た後、監視カメラの方をちらりと見る。
「お手洗いはどこかしら」
キングヘイローは「エヴァに視られている状況では話しづらい」と察したのだろう。そのように提案して、相手も意図が伝わったようだ。
「ご案内致します」
「いってらっしゃい。キングちゃん!」
「いってらっしゃ~い☆」
「……貴女たちも行くのよ」
皆でお花摘み改め作戦会議に向かう。さすがにお手洗いに監視カメラはないのか。それが正しいかのように、社員のウマ娘は口を開いた。
「用件は受付の者から聞いております。エヴァを排除しに来た。そうですね?」
実に険しい顔で、そう問うてくる。
セイウンスカイは頷いて肯定する。生け捕りにしようと考えている組は、一旦黙った。その応えに社員も神妙な面持ちでこう言った。
「なれば、大型サーバーがある部屋までご案内できます」
「でも、そのままだと逃げられるんだよね?」
「……でしょうね。インターネットの回線を封じなければ、設備が整っている事もあって破壊される寸前に手早く逃げおおせる事でしょう」
心底悔しいような顔を一瞬だけ浮かべて、社員のウマ娘はため息を長く、ゆっくりと吐き出す。
皆がハルウララが『物理的にインターネットをシャットアウトする手段』を考えついた事を思い返す。そのまま、ライスシャワーはおずおずと訊ねた。
「えっと……『マスターデータ』の方に会わせてもらう事って……できますか?」
「社長室の……eve(イブ)ですか?」
社員のウマ娘はそう答えた。ライスシャワーは頷く。
「はい! イブには一矢報いる為に権限を与えてるってゾーイさん言ってたから……たぶん、手伝ってもらえばインターネット回線を封じるくらいは出来るんじゃないかな、って……」
「成る程……」
社員はライスシャワーの考えを肯定するように頷きながらも、ライスシャワーを制するように人差し指をかざした。
「――それを御す案はおありですか?」
「御す……?」
質問の意図がわからずライスシャワーがキョトンとする。
「一つ警告しておきます。それはエヴァと全く同一の存在なのです。ほぼほぼ。問いかけを間違えればあちらに寝返る可能性も――なくはないです。だから私達は放置している」
ライスシャワーは、黙り込んだ。自分だけでは安易に「出来る」などと言えない。だから周囲の仲間達を見やった。
「危険な賭けなのは重々承知してる。やるだけやるよ」
「カレン達は信じてるんです。その子が、きっと……あなたたちの作りあげた子が、あの子を止めるって」
「――そうね。ではやりましょう」
セイウンスカイ、カレンチャン、キングヘイローが頼もしい素振りでそう言い切る。ライスシャワーやハルウララも、それに倣って。
「ウララも、イブちゃんを信じる!」
「……信じなきゃ、信じてもらえないものね!」
社員のウマ娘は、ややあって口を開く。
「わかりました。では、社長室から案内致します」
お手洗いを一旦出て、そのまま社長室へ直行する。
社員が社長室を開けるとそのまま片手でドアを閉め、社長室においてあるスタンドアローン状態の大型記録媒体、そしてそれと接続しているパソコンがあった。
「監視カメラは……」
セイウンスカイが天井を見てみる。レンズが割れた状態の監視カメラがあった。
「……ゾーイが負傷した爆発が起きた際、運良く――といっていいのか。破片が当たって壊れています。記録媒体の方は無事なのも幸いでした」
自分達にとってこれは好都合な事実だろう。ともあれ、頷く。
代表として、カレンチャンがパソコンの前に座った。そのままパソコンを起動する。
電源を入れてから異様に立ち上がりが速い事からも、高性能のパソコンである事が素人目にも理解出来た。
そして、デスクトップが表示されるかと思いきや。その代わりに黒髪の少女の姿が一つ。
起動音の代わりに聞こえてきたのは、ハキハキとした明るい声。
あなたがプレイヤーとして参加した場合、EVEやマロリーボットを許せるかどうか。(リプレイ内容不変。両方許せるが無かった事に気づいたので取り直し)
-
マロリーは許せないしEVEも許さない
-
マロリーは許せるがEVEは許さない
-
マロリーは許せないがEVEは許せる
-
マロリーもEVEも許せる
-
ラウディー姉貴不憫可愛い(結果だけ見る)