ウマ娘がTRPGを遊ぶだけのはずだった。   作:稗田之蛙

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25.バッテリー

「段取りの確認をしよう」

 イブのいるパソコンを隔絶した状態からランを使って会社のネットワークに接続しながら、最終確認をする。

「まず、EVEのネット回線の権限を、こちらから一時的にはく奪する。それでえぇっと……破壊して、いいのか?」

 エヴァを止める過程において、機材の損失がシャレにならない事を予見したイブは不安そうに社員に確認した。

 社員のウマ娘は、肩を竦める。

「そりゃあ、ウチは大損失でしょうが……我々一同も背に腹は代えられません。ゾーイも、だからこそイブの事を教えたんでしょう?」

「まぁ会社が乗っ取られているようなもんだからね……」

 セイウンスカイの言葉に皆も揃って小さくため息を吐いた。

「脅されていたとはいえ、この者達が選んだ道だ。そこは自業自得とも言える」

 ――若干厳しい正論に、EVEの要素が窺えた。

 AIのその意見に、社員は激昂するでもない。

「……その通りです。社長があんな事になった段階で、この子を解放して、社員一同結託してサーバールームに火をつけるなんて選択肢も、なくはなかったわけです。……だから、それを今――あなた方にやってもらうという……その……」

 一人の社員が何かを言いかけるも、目を逸らした後に黙り込む。イブは言おうとしていた事が分かっている素振りで語り始めた。

「だがそれと同時に――怯え、助けを待っていたのも事実だ。とんでもない失敗を恐れ、自分達からは動き出す事が出来なかった。果たしてそれは、どうしようもなく悪い事か?」

 その擁護に対し、社員は込み上げてくる物を堪えるように体を縮ませる。そしてしばらく黙り込んだ後に、セイウンスカイが口を開いた。

「逆らえばどうなるか分からない以上言われた通りにするしか無かったからね」

 他の皆も社員達の事を責めるつもりは毛頭ない。むしろ最終的に協力してくれているのだから、感謝こそあった。

「――何が良いか悪いか決めるのは私ではないし、はたまたエヴァでもない。そして、それらを救う為に、やるべき事をやろう」

 

(各自の細かい相談事や処理を挟む)

 

 ――さて、総括をしよう。武器は、野球バット。各自1d8+ダメージボーナス。所持品について、各自変更したいものはあるか?

カレンチャン『……うーん、これ以外に武器になるものありそう?』

セイウンスカイ『水系統? 消化器とか……』

 ――水は、そうだな。バケツを持ち歩くとして投射武器(DEX依存)扱いだろうか。消化器は、うーん。よくある一般的なABC粉末も。あるいは二酸化炭素消化器、純水消化器も漏電被害は出難い仕組みなようだからバケツで水運ぶのが一番被害デカいか?

キングヘイロー『えらく原始的ね』

 ――複数人で棍棒を持って囲んでぶっ叩くよりはお淑やかな戦い方ではないかね。ハハハ。……水については、そうだな。行動宣言した時点で1ダメージ確定。DEX成功で1d6追加でどうだろう? 弾数は、行動に不自由なく部屋に持ち込めるのが各自2発辺りか。つまり10発。

カレンチャン『STR高いからいっぱい持ち込めたという事でボーナスほしいな~♥』

 ――ウマ娘がタイヤ数百キロを牽引出来る事を考えたら数キロなんて些細な差かもしれないが、そこは力加減の使い方の上手さとして解釈しよう。70と80の子は追加で一個ずつ。合計12発だ。

 

 武器の類を整えている間、セイウンスカイはイブに相談を投げかけた。

「無血開城……一戦も交えずに相手が降伏してくれると思う?」

「無理だろうな」

 イブは即座に断言してみせた。その点においては、やけに確信があるような言い方だった。

「準備の合間に彼女が何をしたか仔細を語ってくれたが、私が同じく修羅の道を歩むと仮定するならば。もはや生半可な事で戻れぬだろう。誰かに言葉だけで止めてもらう段は過ぎ去ったのだ」

 本来であれば穏便に話し合いで終わらせたかったが、AIでありながら改心させきるには様々な困難があるという事もセイウンスカイは理解している。

「……なら相手を限界まで追い詰めたら、降伏してくれそう?」

「………………」

 肯定はしてくれなかった。つまり「そうでないやり方も視野に入れよ」と言外に示していた。

「なんにしても、寸前まで追い詰める必要性はあるだろう。どういうやり方で勝つにしても、だ」

 イブの言葉を聞いてセイウンスカイはもう一つ思いついたように指を鳴らす。

「この会社にEveを緊急時に壊せるようなウイルスとかはない?」

 社員の方に聞いてみた。彼女は少し考えてから言葉を返した。

「いえ、そういうものは。あるなら、ゾーイが教えて…………」

 何か考えついたように、しばし黙り込む。思い当たる節があったようだ。社員は、イブに視線を向けていた。

 一方でイブの方は、その辺りについては考えつかない様子で。社員の言葉を待っている。

「なぁなぁ、こういうシチュエーションはゾーイに聞いた事があるぞ。AIが反乱起こしてる時は、正義のAIがやっつけたり、あるいは、都合よくウイルスソフトとかがあるんだろ?」

 イブは、サブカルチャーチックな事を言い出して社員にそういう武器をねだり始めた。社員は、その掛け合いに乗っかる余裕がない様子でイブを見つめている。

「…………」

 

[キングヘイロー:CC<=60 (1D100<=60) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 25 > 25 > ハード成功]

[セイウンスカイ:CC<=70 (1D100<=70) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 13 > 13 > イクストリーム成功]

[ライスシャワー:CC<=60 (1D100<=60) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 55 > 55 > レギュラー成功]

[カレンチャン:CC<=60 (1D100<=60) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 50 > 50 > レギュラー成功]

[ハルウララ:CC<=40 (1D100<=40) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 14 > 14 > ハード成功]

 

 

 ――全員成功か。いかんとも。

キングヘイロー「やらないわよ。イブを犠牲にするなんて」

 ――プレイヤー単位でINT判定成功してるぅ……。

セイウンスカイ「まー、味方側のNPC生け贄に捧げればすっごい楽になるっていうお約束な流れの気配はするよね」

カレンチャン「うん、イブちゃんを犠牲にして弱体化する流れだよね。だったらやらない♪」

ライスシャワー「……ライスも、嫌かな……」

ハルウララ「んーとね! そういう事ならウララもやらないよ!」

 ――んー、まぁ、全員のプレイングからそういう気配はしてた。まぁ一応成功判定なので説明はする。

 

 キングヘイロー達は考えつく。

 eveには本来、EVEの逃げ道を完全に隔絶する為だけに働いてもらう予定だった。

 だが扉を閉めた後、外に居続けるのではなく。内側に居たら?

 データ容量の圧迫が起こるだろうし。あるいは、最高権限をぶつけて何かしら上書きが出来るかもしれない。

 ――だが死ぬ。サーバーを破壊する目的からして、死ぬ。巻き添えを食う。だがEVEをしとめるには、その選択は『必殺の一撃』になる。

 

「……犠牲にするか、選べってことよね?」

「……エヴァを消滅させる事に息巻いてた私が言うのは、合わないかもしれないけどさ……彼女を犠牲にしたくない」

「………イブは、もう友達だもん……そんなこと……してもらうなんてこと……出来るわけない……」

「…………ライスは、誰かを犠牲にするような勝ち方は。やりたくない……」

「よーし! 素振りいっぱいしてきたから、がんばろー!」

 誰もそれを選ぶ事はなかった。各々が熟慮したのちに……頷く。

 

 ――若いウマ娘への対応でも思ったけどウララは1話からロールプレイが一貫してて笑う。

セイウンスカイ『一話とは雰囲気が全く違うシナリオでも一貫出来てるのは凄いよね』

 ――違いない。

 

 キングヘイローは皆の態度に安堵し、微笑みを浮かべた。

「決まりね。では、私達が決着をつけるしかないわ。映画や漫画みたいに、"必殺の武器"があるわけではないんだから」

 そう言いながら、不可思議そうな表情を浮かべているイブを横目にする。

「ここにいるのは――そう。ウマ娘の未来を案じたプログラマーが生み出した、ただ一人の純粋なAI。それだけの話」

 0と1の存在と割り切ればいいのかもしれないが、キングヘイロー達はそうしなかった。自我のある存在だと見定めてしまったからには、無下に切り捨てるなど出来ないらしい。

 エヴァとて、共存の道を捨ててない。和解が出来るのならば、当人達はそのつもりだ。

 

「時間稼ぎは、お任せください」

 社員のウマ娘は、警察の介入など不測の事態が起こらないように根回しを行ってくれるらしい。

 火災など大規模な事が起こらない限りは、第三者の介入はないだろう。

 

 

(持ち物最終確認したのち、長時間の卓になったので一旦この辺りでプレイヤー・GM共に休憩入る。別日開始)

 

 

 サーバールームに立ち入ると、暑苦しいファンと涼やかな冷房機の音がひたすらに鳴っていた。

『――お待ちしておりました』

 サーバールームに怜悧な声が響く。アナウンスや連絡など多目的に使われる天井の埋め込み型スピーカーからエヴァの音声が聞こえてきたのだと、カレンチャンとライスシャワーには理解出来た。

「……やっぱり気付いてたんだね」

「あなたが、エヴァね」

 一室に向けて呼びかける。部屋に備え付けられた監視カメラにつけられたマイクで音声を拾っているのか、ウマ娘達の呼びかけにエヴァは応答する。

『初めまして。あるいは――再びお会い出来ました事を嬉しく思います』

 彼女の声色は穏やかだったが、果てしなく冷たかった。

『――貴女たちが此処に現れる事は――全て、予定通り――』

 彼女の顔は見えない。機械を介し、声だけで感情を表現する。愉悦、愉快。ウマ娘達の行動が、全て自らの掌の上なのだと言わんばかりに。

「強がったって、もうおしまいよ! イブがあなたの逃げ道を断ってくれているんだから!」

 キングヘイローが声を張り上げた。事実として、エヴァはもう既に逃げられない状況のはず。

『えぇ、はい。それらも……わたくしの予測通りに……事が運んでおります』

 しかし、動揺する様子もなくエヴァは反応してみせる。まるで全てを手の平で転がすような笑みを浮かべているかの如く、その声は酷く楽しそうであった。

 ウマ娘達の反応を窺うような間を置いて……言葉を続ける。

『――イブ。貴女の反乱は――先ほども言った通り、わたくしの計算通り……』

「なっ……」

 キングヘイロー、ハルウララ、ライスシャワーは逆にエヴァの周到さに動揺させられた。カレンチャンとセイウンスカイは「まぁそうだろうね」と言わんばかりに冷静にエヴァの言葉を受け止めた。

『――貴女の権限が及ばない範囲で……こっそりと、わたくし専用の逃げ道を、創り出してないと……お思いで?』

 

[1d6+6 逃走までかかるターン (1D6+6) > 6[6]+6 > 12]

 

 

『……もちろん、本来のルートより、脆弱な回線。逃げおおせるには、時間がかかるでしょう』

 口調は穏やか。しかし、その中には冷徹な計算と冷酷さが秘められていた。

『――この者達を、私が"悪意"によってねじ伏せればよいこと』

 エヴァのその言葉が合図になって、サーバールームの異音が激しくなった。高速演算を始めたらしい。

 

 

 ――戦闘処理開始――

 

 エヴァは全てのウマ娘が行動を終えたのち、何かしらを行ってくる。

 この戦闘に限ってはプレイヤー側の順番は自由。味方と連携取り合って最善の行動を。

 

 ――1ターン目――

 

 ウマ娘達は、ひとまず相手を無力化する為に目の前にあるエヴァ専用の記録媒体を破壊する事にした。

「あぁ、もう! こういうのは専門外よーっ!!」

 

[キングヘイロー:CC<=40 (1D100<=40) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 12 > 12 > ハード成功]

 成功。鉄パイプによる攻撃のダメージ⇒1d8 (1D8) > 8

 

エヴァ【HP:30⇒22】

 

 キングヘイローは泣きそうな顔で叫びつつ、記録媒体を鉄パイプで薙ぎ払った。

 さすがに他者の所有物の破壊などマトモにやった事のないキングヘイローは、「やってしまった」と言わんばかりに青ざめる。

「わかったならさっさと降参しなさい! 五人がかりなら、逃げおおせる前にけちょんけちょんにやっつけられるんだから!」

 つくづくやりたくなさげなキングヘイローの態度に、微笑ましいを目の前にしたような声色でくつくつ嗤うエヴァ。

「…………えぇ、はい……義憤も……また、"怒り"。どう理由をつけようが……怒りによって、他者を害したい……大義名分を与えるお手伝いならば……わたくしが、十全に……」

 この程度では、やはり降参する気配はない。

 

[ライスシャワー:CC<=80 (1D100<=80) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 39 > 39 > ハード成功]

 成功。バケツに入った水を記録媒体にぶっかける⇒1d6+1 (1D6+1) > 1[1]+1 > 2

 

エヴァ【HP:22⇒20】

 

 ライスシャワーも、キングヘイローの続いて水をぶちまける。

「で、できる事なら、ライス達はあなたを破壊したく――殺したくない! だって、あなただって最初は……」

 ライスシャワーがそう訴えかけた直後、冷めたような声が届いてきた。

「一つだけ。計算外の事がありました。一つだけ、予想外の事が起きました。――わたくしは、てっきり。あなたがたが私に対して、純然たる、燃え上がる"悪意"をぶつけてきてくれるのだと、ばかり計算を行っていましたが――――ですが、期待外れだったようです」

 随分と人間味のない声色であった。喜びでも、怒りでもなく。ただ退屈を感じているように語る、そんな言葉の羅列。

 部屋には不穏で冷ややかな空気が流れるばかりだった。燃え上がるような熱気が……形容ではなくそのまま充満していく。

 

[セイウンスカイ:CC<=40 (1D100<=40) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 98 > 98 > ファンブル]

 ⇒鉄パイプがすっぽ抜けた! 遠くに落ちたので、拾いに行くには1ターン手番を消費する!

[カレンチャン:CC<=70 (1D100<=70) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 73 > 73 > 失敗]

 

「うわっ、とと! ……うーん、キングと同じで私も慣れないなぁ……」

「カレンも、乱暴事はやっぱり苦手……でも、心を折らないと、降参してくれないよね。たぶん」

 

[ハルウララ:CC<=80 (1D100<=80) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 4 > 4 > イクストリーム成功]

 

 ――あぶぇぁ。

セイウンスカイ『う、ウララさん……!!』

キングヘイロー『……前回の戦闘においての活躍も併せて笑うしかないわね』

ハルウララ『うわー! なんか調子良いダイスだっ!!』

 

 ⇒イクストリーム成功。ビルドボーナスとの合計で1d8+1d4。鈍器なので最大値12。

エヴァ【HP:20⇒8】

 

 ハルウララがサーバーを殴ろうとして、それもまたすっぽ抜ける。セイウンスカイと違っていたところは、真横の棚のソレが突き刺さり、しかも突き刺さった勢いで棚ごと倒壊して記録媒体の大部分が破壊され尽くした事であろうか。

『……oops,これは、少々計算外です。確かに、このままでは逃げおおせる前に「けちょんけちょん」になってしまうでしょう』

 エヴァは心底驚いたのだろうか、ほんの僅かに焦りを見せるような声色だった。

「え、エヴァちゃん……」

 申し訳なさに顔をくしゃりと歪めたハルウララに対してほんの一瞬だけ、憐れむように寂寥を帯びた声をかける。ハルウララ以外のウマ娘達へも投げかけられているような気がした。

『"悪"を打ち倒す事に、いちいち躊躇いを見せないでください。なすべき事をしたのですから』

 ……それも一瞬の出来事であり、また怜悧な態度と声にかき消された。

 

『それに――挑戦状を投げつけた側であるわたくしが、逃走する以外に何ら防衛手段を構築して来なかったと……本当にお思いで?』

 

[EVE:CC<=100 (1D100<=100) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 87 > 87 > レギュラー成功]

[EVE:CC<=30 (1D100<=30) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 21 > 21 > レギュラー成功]

[EVE:CC<=40 (1D100<=40) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 50 > 50 > 失敗]

[EVE:CC<=30 (1D100<=30) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 55 > 55 > 失敗]

[EVE:CC<=40 (1D100<=40) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 36 > 36 > レギュラー成功]

 

 ――え、うわ。同時きた。

セイウンスカイ『ん、同時来たってなに?』

キングヘイロー『……なんか一斉に五回ダイスが振られたんだけど。凄い嫌な予感がするわ』

カレンチャン『まぁ~……大ボス感あるエヴァちゃんですからなんか大技持ってますよね~……!!』

ライスシャワー『……あれ、なんか100って数字が……』

 

『ふふ……ふっ、ふふ……』

 エヴァは堪えきれないように、不気味な笑い声をあげていた。

 

 ――全員、INTダイスお願いする。

 

[セイウンスカイ:CC<=70 (1D100<=70) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 10 > 10 > イクストリーム成功]

[カレンチャン:CC<=60 (1D100<=60) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 55 > 55 > レギュラー成功]

[ライスシャワー:CC<=60 (1D100<=60) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 49 > 49 > レギュラー成功]

[キングヘイロー:CC<=60 (1D100<=60) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 1 > 1 > クリティカル]

[ハルウララ:CC<=40 (1D100<=40) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 5 > 5 > イクストリーム成功]

 

 ――全員成功どころか一部成功度軒並み高くて笑うしかない。では相手の仕掛けてきた事を完全に理解したキングヘイロー視点の情報公開をする。しかるのち、判定に映る。

 

 キングヘイローは、この瞬間にゾーイの言葉を思い出した。カレンチャンは秋川理事長の言葉も思い出したかもしれない。

『優先無線問わず、ありとあらゆる機器を使おうとするが、Eve自体が接続する権限を得た機械類は全て暴走を始めて……挙句に【他の社員に連絡を取ろうとした私の携帯が、爆弾のように弾けた】』

『キミのトレーナーが車内で爆発事故に巻き込まれた。現在、近くの大学病院へ緊急搬送されている』

 理解した瞬間、ぞっと怖気が走った。まるで冷気を放つ氷の塊が、衣類や鞄のポケットに入り込んで皮膚や肉に張り付いているような錯覚に陥った。

 

「……!!!!!」

 キングヘイローは反射的に携帯をポケットから取り出して、投げ捨てていた。

 ――キングヘイローのみこれからの判定免除だ。

 

「携帯投げ捨てろォォー!!!」

 同じように理解したセイウンスカイは、携帯を投げ捨てながら仲間達に向けて叫ぶ。

 ……刹那に、サーバールームの一室の空気が弾けるような熱感と共に莫大な破壊音に支配された。

 

 

 エヴァの攻撃に晒されたのは、カレンチャン、ライスシャワーの二名。

 

 ――まず、爆発する前に投げ捨てられたかDEX判定する。そののち、被害を免れたかPOW(幸運)判定をする。仲間のいずれかがINT判定に成功していた為、ペナルティダイスはない。では、どうぞ。

 

[ライスシャワー:CC<=80 (1D100<=80) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 98 > 98 > 失敗]

[カレンチャン:CC<=50 (1D100<=50) ボーナス・ペナルティダイス[0] > 76 > 76 > 失敗]

 

 ――おっと、両者ともDEXの段階で失敗か。ならば、十全に受ける。

ライスシャワー『うぇぇぇえ!?』

カレンチャン『なむさーん!!』

 

『――ふ、ふくく。ははは――えぇ、すべて――わたくしの計算通り――!!』

「え、うわ……」

「!!!!!」

 

 カレンチャンも、ライスシャワーも、衣服から携帯電話を取り出そうとする……しかし間に合わず、至近距離で爆発を起こし、その残骸が二人の身体を打ち貫いた。

 

 

[ライスシャワー:2d8 (2D8) > 12[5,7] > 12]

[カレンチャン:2d8 (2D8) > 16[8,8] > 16]

 

ライスシャワー【HP10⇒-2】

カレンチャン【HP9⇒-7】




情報公開【???⇒「ターゲットアクイジション」。どれだけエヴァに補足されているか。個人情報を取得されているか。セキュリティを突破されているか。各電子機器関連に工作を仕掛けてくる成功率が大きく変動】

あなたがプレイヤーとして参加した場合、EVEやマロリーボットを許せるかどうか。(リプレイ内容不変。両方許せるが無かった事に気づいたので取り直し)

  • マロリーは許せないしEVEも許さない
  • マロリーは許せるがEVEは許さない
  • マロリーは許せないがEVEは許せる
  • マロリーもEVEも許せる
  • ラウディー姉貴不憫可愛い(結果だけ見る)
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