ゴールが。
やるぞやるぞやるぞやるぞ。
ちなみに昼休み中に見直しをしてるのでいつもより誤字が酷かったらすいません。
「君たちにはクノッソスの攻略に協力してほしい。闇派閥は僕らにとってもそちらにとっても明確な敵だろう?」
「なるほど…我々を利用する、という形で見逃そうと言うことか」
「ま、建前上はね。正直なところナズナの気持ちや君たちの夢を聞いたあとに手に掛けるのは気が引けるし、…それに、僕はワクワクしてるんだ」
「わくわく?」
「そう。だってそうだろう?ダンジョンで時折噂になっていた見えない歌姫や、親切な誰か。その答えが目の前にある。神々すら想像し得なかった未知だ。そんな冒険に加われるなんて、冒険者として滾らないほうがおかしい」
「…君は案外、根っからの冒険者なんだな…」
「団長!*1」
「ティオネ」
「団長*2」
「僕の気持ちを無視するのかい?」
「団長?*3」
「先走らないでほしい。それに彼らの夢を聞いただろう?僕は彼らと敵対するつもりはないよ、今はね」
「団長…*4」
「うん、いい子だ。大丈夫、君の気持ちは嬉しいよ」
「団長!!!!!*5」
「うん…うん。うん?すまない、意味がわからなかったのは私が悪いのか?」
「いやフェルズ、こいつらが異常なだけだから気にすんな」
ひそひそと話すナズナとフェルズは、異常言語を理解するフィンと異常言語使いのティオネからうっすら距離を取った。
「それに、彼らとの未来を僕が手に入れたら、僕は怪物と融和を結んだ前代未聞の第一人者だ。…僕はどうにかフィアナを超えようと思ってたけど、なかなか明確な目標がなくてね。これほど相応しい称号もない」
「そして、揺らがない野望もある。一族復興という明確な野望が」
「わかりやすいだろう?」
「ああ。…その勇気に、敬意を」
「もちろん、契約の期限は今回限りだ。更新も予定はしてるけどね。君たちを僕らは見極める。全面的な協力関係ではなく、いつ君たちが人類に牙を向いてもいいという心づもりなことはわすれないでくれ」
「もちろんだとも」
フィンとフェルズが交渉を進め、とりあえず一時的な協力体制をしくという歴史的和解が行われた。
その後ろで落ち着いたティオネによってアイズとウィーネの仲直りも行われていた。
レフィーヤはそんなティオネを見て思った。
興奮した状態から一気に冷静になるのこわ、と。
「ほらアイズ、いきなり斬り掛かって御免なさいは?」
「むむむ…」
「なにがむむむだ!…あ、やっべ」
「レフィーヤ?あなた突然叫ぶ癖直しなさいよそろそろ…」
「あう…ロキと兄さんの影響がつい…」
「おい俺のせいにすんな!」
「なずな、あいずに謝って?かりたものを返さないのはダメ!ひとのものをとったらどろぼう!」
「ちっ、うっせーな。反省してまーす」
「鼻ほじりはばっちいからダメ!」
「おーい勇者言われてんぞ」
「僕は耳しかほじってないよ。失礼だな」
「耳ほじりも失礼なんだよなぁ…」
「アイズ顔!顔!女の子がなんて顔してんのよ!」
「うわぁアイズ、それロキがたまに言ってるアヘ顔みたいだよ…」
「何がどうしてそうなったんだよ」
そこにベートが戻ってきて、クノッソスの一通りの軽い地図も手に入る。
あと壁画の模写。
すべては順調。
「あの…」
だから、間に合わなくても仕方がなかったのだ。
順調すぎると人は油断する。
ボロボロになり、ヴェルフに肩を借りる形で合流したベルの言葉が、この先の未来への手がかりだったとしても。
●
ベルは負けた。
両腕が健在のアステリオス相手に、ウチデノコヅチの強化を受けたうえで負けた。
大泣きして、ボロボロになって。
それでもなお、彼は戻ってきた。
アステリオスがぶち破った天井の穴から。
「あ~!アルゴノート君だ!大丈夫!?すっごいボロボロだけど!」
「あはは…思いっきり負けちゃいました…」
「目元が腫れてる…?」
「あ、アイズさん!?ちちちちち、ちかいです!ひぃ、殺気!?」
「ベル・クラネルぅ〜!?」
「やーい負けてやんの」
「そしてこっちはこっちで容赦がない!」
アイズと談笑が始まりそうなベルとの間に割り込むレフィーヤ。
負けたと聞いて頭をぽんぽんと叩くティオナと煽るナズナを尻目に、ティオネは呆れたようにため息を吐いた。
「それで、あんたどうして戻ってきたのよ。そんなにボロボロなのに」
「やっぱりウィーネが心配で…っていうのもあったんですけど、もしかしたらナズナさんに伝えといた方がいいのかなって思ってたことがあって…」
「伝えたほうが良いこと?」
「あ?俺?」
レイに抱えられ浮遊感を楽しむナズナは、自分の名前がでたことで床へと飛び降りる。
「あの、ナズナさんまだ鍵持ってますか?」
「持ってるけど…あれどこやったっけ。お、お?あ、これは金玉か。ん?ああ…
「早くしてくれません?」
「なんだよのりわりぃな。ほら、これだろ?」
「それ、誰にもらったって言いました?」
「え、酒場エルフだけど…」
「……それがあり得ないんですよね…」
ベルはじっと受け取った鍵を見つめてから躊躇うようにそういった。
「今日リューさん、アニャクロさんが探偵ごっこでいないから抜ける暇ないくらい忙しいはずなんですよ」
「へー」
「いやへーじゃなくてですね───」
「かかれ───!」
ベルの疑問から核心に迫れそうだったその瞬間、それに待ったをかける存在があった。
まるで計ったようなタイミング。
探索していたベートたちにも気付かれないように、全力で隠れていたのだろう。
闇に潜み、暗がりに潜る。
そんな悪意の波がロキ・ファミリアと異端児たちがいる部屋へとなだれ込んでくる。
「会いたかったぜぇ、クソすかした勇者様ァ!!」
「そうかい?僕はそうでもなかったよ」
「あのとき私の右腕を奪ったそこのクソチビもなぁ!」
「ごめん誰?フィンのセフレ?リョナ性癖とかちょっと引くわぁ」
「殺す!!!!!」
殺帝ヴァレッタ・グレーデ。
「アリア。決着だ。すべてを終わらせに来た」
「…行くよ」
「──戦るぞ」
怪人レヴィス。
『オ前タチハエニュオニトッテ邪魔ニナル』
『死ネ。無力ヲ噛ミ締メ悲劇ヲ見セロ』
仮面の人物。
「殺せ、殺せえええええええええええ!ロキ・ファミリアもモンスターどもも、タナトス様と我らが悲願に仇ななすもの、全てをぉぉぉぉぉおお!」
「食人花を回せ!生きて返すな!」
その他大勢。
「あはは、正義と悪の最終決戦ってやつ?うんうん、せっかくの悪役なんだ。そう見えてるといいんだけど」
邪神タナトス。
互いに欠けた要素はあれど、現在衝突できる互いの全力が今ぶつかろうとしていた。
●
乱戦は、だがフィンの的確な指示とフェルズが率いる異端児たちによって案外簡単に膠着状態に引き戻された。
そもそも食人花含めてモンスターがナズナのせいで効果を発揮しない。
「今だ!勇者を袋にしろ!」
「はい先輩!おら、行け行けモンスター共!」
「もんすたーは いうことを きかない!」
「クソがぁ!」
「先輩ダメっす!全然言うこと聞かないっす!全部ローレライにもってかれます!」
「おいおいちゃんとバッジ集めないとさぁ!言うこと聞かないらしいぜ!うちの神様の言うところによればな!それか愛でもいいらしいぞ!神ガネーシャのとこに弟子入してくるか!?」
「こいつほんま…ムカツク!まじムカツク!」
「くそー!先輩俺許せねえっすよあいつのこと!」
「語彙力ねぇなぁ!ガネーシャ様くらい突き抜けろよそれなら!一発芸もできねえの?ざぁーこざこざこ!早漏ふにゃチン!」
「ここぞとばかり煽りやがって!」
「先輩…!なんか俺ムラムラしてきました!」
「正気にもどれバカ!」
そして、下っ端の構成員たちは自爆するよりも早く異端児たちに叩き潰され、あるいはグロスの翼に爆風を防がれる。
結果として、残るは幹部同士の対決という形になっていた。
アイズとリヴェリアはレヴィスと。
仮面の人物はベートやヒリュテ姉妹、レフィーヤと。
ガレスとフィンがヴァレッタを。
傾いた戦況は、あっという間に悪意を押し返す。
「うーんやっぱ、こうなるよね。トラゴスちゃん穢れた精霊出しちゃって」
そしてヴァレッタが討ち取られた時点で、タナトスは仮面の人物へと語りかけた。
『断ル』
「断る?」
「余所見たァ余裕だな!!!!」
『チッ…邪魔ダ吹キ飛ベ』
「がぁぁっ!」
タナトスへと端的な返答を告げる仮面の人物は、ベートの蹴りをぎりぎりで回避し、そこからさらに大剣で吹き飛ばす。
その人物もまた、レヴィス同様以前よりも力を増していた。
強化種と同じ原理。
魔石を喰らえば強くなる、そんな理。
故にレベル5を複数枚当てられたとしてもこうして会話ができる余裕がある。
だが、戦況に余裕はない。
後が無いはずの闇派閥に、戦力を温存する理由はないはずだ。
その会話に眉をしかめるのはタナトスだけではない。
ベートが離脱し残されたレフィーヤたちもだ。
あまりにも不気味な余裕。
『貴様ハ道化ダ。…否。貴様ラ全員道化ダ』
その仮面の人物は、自分のヴェールをすべて外す。
その下から現れるのは、黒髪に赤い目をした真っ白なエルフ。
「贄となれ、神も冒険者も」
「フィルヴィス…さん…?」
「なんだ、気付いてなかったのか?」
驚きに目を見開くレフィーヤを見下ろして、フィルヴィスは酷薄に嗤う。
「そもそも一人が救援に来ただけで何もかもが助かるなんてことありえないと思わないか?」
「それは…」
「他にもまだあるぞ?私の周りで呪われるとまで呼ばれるほど人が死ぬ理由は?本人が殺してる、が一番簡単だだろう?だから周りから疑われていたわけだし」
「ふーん、うちのレフィーヤを騙してたってわけ?」
ごきり、とティオネが拳を鳴らす。
「まぁ、そうなるな」
「ああそう。なら、死になさい───!」
「出来るならとっくにそうしてるだろう?つまりはそういうことだ」
「殺す」
雷の魔法が空間を薙ぎ払う。
目前に迫る殺意に、レフィーヤは動揺から立ち直れない。
ティオナがなんとかレフィーヤを抱え上げてなんとか躱すが、そう何度も生き延びられないのは明白だった。
「ちょっとレフィーヤ!動かないと死ぬって!」
「あ…だってそんな…フィルヴィスさんがいたから私は51階層で…!」
「レフィーヤ!!」
「───てめえ誰だ」
精神的な動揺による連携の乱れ。
差し迫った脅威への焦りからの視野狭窄。
だが。
その女の正体に、戻ってきたベートだけが気づいた。
物語は加速する。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
最後まで走り切ります。
みなさん感想とかここすきで応援していただけると嬉しいです。
作者が飛んで跳ねます。
あなたはどのスカジが好き?
-
ゴルランド(最初のスカジ)
-
アラン(ハゲかけ美少年)
-
パルラン(ロリコン)
-
サナリア(合法ヤンデレロリ)
-
カラ(ツンデレ初心女)
-
タルコフ(ストーカー)
-
マーロ(女装ギャンブルカスお嬢様)
-
ハンナ(ギャンブルカス信者)
-
ソフィア(酒カスゲロチュー女)
-
ニーナ(呪言女)
-
エリシマ(最後のスカジ)