吾輩はアトラル・カである。アトラル・ネセトになる予定はまだ無い   作:美味しいラムネ

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 禁忌的初投稿です


吾輩はアトラル・カである。技術舐めんな大自然!!!

 

 

 

 「永久規制モンスター」。別名、禁忌とも呼ばれる、存在そのものが禁じられた存在たち。世界の上層部にとって、都合が悪い存在。 

 

 それは、大地の化身。大海を沸騰させ、赤く燃え上がらせる巨大古龍。

 それは、厄災の化身。月を紅に染め上げ、全ての天災の力を秘めたる神秘の古龍。

 それは、生きとし生けるもの全ての敵。かつて、この世界の全ての生物相手に牙を剥いた、生物を越えたナニカ。

 

 それら全ては、人類の力ではどうしようもない絶望であった。

 古龍相手に勝利を収めることができる超人は存在する。対古龍を想定した強力な兵器の数々により、人類はその生存圏を守ってきた。

 しかし、禁忌だけは、どうしようもなかった。古龍に勝利を収めることができる狩人を湯水のように消費して、国を使い潰してようやく撃退できる悪夢のような存在。

 禁忌に対抗することは、そのまま人類の生存圏の縮小に繋がる。気まぐれに世界を滅ぼすことができる存在がいる、そんなことが表になってしまえば、秩序は間違いなく乱れる。故に、上層部はその存在をひた隠しにしてきた。

 

 だが、同時に上層部は禁忌のことを「利用」もしてきた。

 

 英雄の処刑装置として。

 時折、人間の中にも異常な存在が発生することがある。原因は本人の異常な努力であったり、才能であったりとまちまちだが、彼らは英雄と呼ばれるような活躍をする。単独で禁忌と相対することが可能な歩く戦術兵器だ。黒龍を除く禁忌であれば──例えばモガ村の英雄のように──勝利を収めることも稀にある。ひょっとすると、複数名の英雄が手を組めば、御伽話の悪夢を打ち破ることができるかもしれないほどに。

 なるほど、人類を守る盾としては優秀であり──同時に、()()が望む秩序にとって、邪魔になりかねない存在だ。

 

 故に上層部は英雄を「生贄」として黒龍に捧げる。文明の寿命を延ばすために。

 

 だから、想定外だったのだろう。

 二代目ココットの英雄は、たった一本の剣で、黒龍を退けた。

 

 そして、時が流れて──蒼い星は、黒龍を二度殺した。

 

 彼らにとって想定外だったことは一つ。新大陸調査団、その実力であった。基本的に、英雄は単独行動を好むことが多い。なぜなら、彼らについてこれる実力を持った狩人がいないからだ。しかし、調査団の場合は話が違った。世界中から集められたエリート。その中には対古龍のエキスパートも居た。その上、準英雄とでもいうべき実力者が複数名在籍していた。後に、極限征伐戦と呼ばれることになる戦いに彼らは勝利を収めた。

 上層部の彼らは恐慌状態に陥った。

 次、黒龍が目覚めた時。奴は怒りに身を任せ、世界を滅ぼすのではないか。出来ることならば、黒龍を完全に滅ぼす技術を編み出してから、奇跡は起きて欲しかった。

 

 幸い、未だ黒龍は目覚めず。猶予はまだある。

 

 それはそうと。アトラル・カが煌黒龍の技を模倣していることを知った時、彼らは無言で台パンした。後手後手に回っている間に、人類を滅ぼす相手が増えちゃったよ、と。しかもコイツアグレッシブすぎて情報統制全くできてないじゃん終わった、と。

 

 

 で、そんな件の一般モンスターの癖に世界滅ぼしそうな女王様はというと──

 

 「ピギャアアアア(タフとか、そんなレベルじゃないのである!まるで効いてない!!!)」

 

 

 新大陸で死にかけていた。コイツ、遂に死ぬのかもしれない。

 

 

 ♦︎♦︎♦︎

 

 

 

 

 

 投げつけた双剣が弾かれ、発射された火属性のエネルギー弾が、羽ばたき一つで掻き消された。

 

 「ピギャアアアア(ちぃっ...!これが煌黒龍の力であるか!)」

 

 ギャリギャリと、吾輩の外装と地面が擦れ合って火花が散る。煌黒龍はその場から動かない。ただ、生命活動の一環として無造作に属性エネルギーを解放するのみ。

 

 たったそれだけのことで、世界が震える。吾輩のすぐ横を通り過ぎた火炎は、喰らえばこんがり焼け吾輩の出来上がりである。

 

 「Gra,gyaaaaaaaaaa!!!」

 

 ネルギガンテの突進が、尾の一振りだけで弾き返される。古龍の中でも、闘争に特化した種族であるネルギガンテがこんな簡単にッ...!?

 

 「ピギャアアアア(はっ?)」

 

 一瞬で、アルバトリオンの姿が目の前まで迫る。咄嗟に放った滅竜砲の砲弾は軽く弾かれて、一撃で黒龍外装が半壊した。

 

 ボロボロの外装で戦うぐらいだったら、いつもので戦った方がマシであるな。だったら、炉心だけ取り出して...うむ。これでいいのであるな。

 外装を脱ぎ捨て、いつものゲネル・セルタス型外装に乗り換えた瞬間、その脚を思いっきり地面に叩きつける。しこ踏みドンの技の要領で地面に叩きつけられた超重量は、そのままアルバトリオンの立つ地面を破る。

 

 「ピギャアアアア(お前でも扱えない狂竜の力、たんまり味わっていくのである!)」

 

 そこから光の柱が立ち上り、膨大なエネルギーの奔流がアルバトリオンの体を包み込む。そこに追撃のようにシャガルマガラの狂竜ブレスが命中する。

 手は緩めない。炎王龍の鱗粉を圧縮し、鬼火と共に解放することで即興で再現したスーパーノヴァがアルバトリオンの体を包む。空からはタルミサイルが降り注ぎ、地面から飛び出した、オストガロアの触腕を加工した兵器の先端から、滅龍核を砕くことで発生した龍属性のレーザーが発射される。

 

 試作兵器でも、没兵器でもなんでももってこい。安全性?気にしてられるか!

 

 技術舐めんな大自然!!!

 

 アイスサイクロンの冷気が、氷属性の属性弾と共に放たれる。それが途切れる間もなくライトニングブレードの光剣が煌黒龍の体を撫で、そのコストの高さから没になったパルスグレネードから、超帯電したジンオウガの如き雷光が放たれる。その属性エネルギーの放出を影にハンター人形が突撃し──その全てが準ゴールからゴール級の装備を身につけている──、記憶を頼りに再現中の、未完成のクラッチクローで体に傷をつけようと絡みつく。

 時々試作品ゆえに動かない兵器もあるが、この一瞬で使用された兵器の数は100を超える。戦争の如き地獄の様相を呈する戦いであるが、しかしこれを為しているのはたった3体の生物である。

 

 「ピギャアアアア(覚蟲強化ッ!本日二度目の、疑似極限化ッ!)」

 

 短期間での二度の擬似極限化。頭が割れそうな程に痛い。だが、死にそうな程ではない。死ななきゃ安い。死にそうになっても命を繋ぐんだ。

 今からするのはただの質量攻撃。しかし、その質量が尋常ではなかった。

 

 アトラル・カ、という種族は人類の生存圏の近くで歳を重ねない限りは、基本的に被捕食者側だ。しかし、そんなアトラル・カでさえ、ことある一点に於いては、古龍を凌駕するスペックを発揮する。無論、それは知能ではなく───

 

 「ピギャアアアア(ふんぐぬぬぬ、ふんぐおおおおお!体が割れそうである!!!)」

 

 いつだったかの、オストガロアが行ったかのような質量攻撃。周囲の折れた龍結晶や、岩盤を纏めた超巨大な岩の塊。太陽を覆うほどの大きさのそれを、無理やり持ち上げてアルバトリオンに叩きつける。

 

 ──それは、重いものを持ち上げる『力』。それを繋ぎ合わせる糸の強度。

 

 それが落ちた瞬間、龍結晶の地一帯が揺れた。

 自身のスペックギリギリの行動。主に全身が痛いのである。

 

 「ピギャアアアア(少しはダメージが...あーーー...マジであるか?)」

 

 ソレは、ブルブルと首を振り、体に積もった塵を振り払う。

 まるで効いていない。そこには、はじめと変わらずに悠然と佇むアルバトリオンがいた。

 

 巫山戯るな、巫山戯るなよ。こんなことがあってたまるか。

 

 「ピギャアアアア(あぐっ...!)」

 

 どうやら、吾輩は悪運だけは強いらしい。

 アルバトリオンが放ったブレスが、たまたま体に張り付いていた、何処ぞの外装からこぼれ落ちた()()()に弾かれる。

 直撃は防いでも、その衝撃は大きい。視界がぐらつく。

 

 吾輩の全てを見せつけた、それでもなお届かないというのであるか...!?

 

 

 「gru……」

 

 復帰したネルギガンテが、「あれを見ろ」という風に鳴く。

 角の先端、そして鱗の一部が傷ついていた。そして──

 

 ポロリ、と鱗が数枚剥げ落ちる。その下から、薄らと血液が流れる。

 ほんの僅かだが、積み上げた技術は神話に届いた。

 たった数枚、されど数枚。勝機はゼロじゃない。それはどれほど遠いかわからない。

 今まで何度吾輩は死地を超えてきた?どれだけの細い可能性を手繰り寄せた?

 勝率がゼロじゃない、それがわかれば十分だ。禁忌といえど、無敵の生物じゃない。それがわかれば十分だと、吾輩は叫ぼう。

 

 「ピギャアアアア(魅せてやるよ、煌黒龍!!!死んでも生き残ってやる!!!)」

 

 撃龍槍を掲げ、叫ぶ吾輩に呼応するようにネルギガンテも叫ぶ。

 

 「graaaaaaa!!」

 

 ネルギガンテが、残った肉をよこせと叫ぶ。ジーヴァの肉を一瞬で全て喰らい尽くしたネルギガンテは、一際大きな咆哮を上げた。

 

 ジーヴァの持っていた膨大なエネルギーを余すことなく己のものにしたネルギガンテは、この一瞬だけ禁忌の領域に肉薄した。

 

 思いっきり横手から殴り飛ばされたアルバトリオンの体が浮く。すぐさま体勢を立て直し、天に向かって吼えると高圧の雷が落ちる。

 

 「ピギャアアアア(こっわ...)」

 

 落雷地点を見れば、そこだけ槍に貫かれたように穴が空いていた。石が溶け出し、溶岩のように橙色に輝く。

 雷を突破したネルギガンテは、逆立つアルバトリオンの鱗を何度も殴りつけ、蹴り、叩く。

 一見互角に見えるが、アルバトリオンの体に傷は殆どなく、ネルギガンテの徐々に体内に溜め込まれたエネルギーを消費している以上いつかは負ける。

 

 ならばどうするか。吾輩も最大火力をぶつけ続ける。死中に活を!

 

 「ピギャアアアア(表面では弾かれる、ならば内部から破壊するのみ!!)」

 

 猛り爆ぜるブラキディオス、その拳を取り出し、様々な角度から体を殴りつける。ネルギガンテの衝撃と吾輩の拳の衝撃が縦に重なり合い、内部に衝撃を蓄積させる。

 

 足元を凍りつかせ、糸と鎖で縛り、特大のベアトラップで動きを阻害する。防御に回ればこっちが削り負ける、だったら攻撃あるのみ。攻めの守勢、攻撃は最大の防御である!!!

 顔面に砲撃を叩き込みながら、その口に劇毒を配合した毒ケムリ玉と音爆弾を配合したものを叩き込む。ダメージはなくとも、意識を逸らすことはできるし、視界を阻害することはできる。

 

 その間に、鱗の上から体内にダメージを与え続けるのである!!!

 猛り爆ぜるブラキディオスよ、やっぱお前は最高であるな!お前の拳は砕けない、だからまだ吾輩は戦える!!!

 

 「ピギャアアアア(一瞬、目を閉じるである!!!)」

 

 凄まじい速度で明滅を繰り返し、意識を混濁させるように改造した閃光玉が炸裂し、生まれた一瞬の隙に首元に拳を叩き込む。

 挟み込みようにして放たれた吾輩の拳とネルギガンテの拳が炸裂する。

 

 「ピギャアアアア(ぐ、がぁっ!?)」

 

 爪が振るわれた。それだけで吾輩の胸に三筋の深い切り傷が刻まれる。岩石、金属、モンスターの素材からなる三重装甲、しかも護石や爪の守りがあってこれ...いや、装甲がなければ即死だったということであるか。通常攻撃でこの威力か。

 けど、隙を見せたなアルバトリオン!

 

 その開いた口に、半身以上の大きさはある装置を突きつける。規格外の兵器の名は、パイルバンカー。喉に差し込むようにして、撃龍槍が回転しながら発射される。穂先にまとわりつく鬼火が炸裂した音がする。

 柔らかい口内からなら、貫けるだろ!!!

 

 

 「───(無 駄 だ)

 

 

 口から夥しい量の血を吐き出す。

 発射された筈の撃龍槍が消えている。いや、溶かされた?

 体内を貫く前に、撃龍槍自体を溶かしたか。吐いた血の量は多いが、口の中を切ったとかその程度であろう。現実に、アルバトリオンがそこまでダメージを受けた様子もない。

 

 「───(諦 め ろ)

 

 アルバトリオンの体表で、活性化した属性エネルギーがばちばちと弾ける。審判の時は近い。

 体がガクガクと震える。さっさと諦めて楽になった方がいいと本能が叫ぶ。否。どんなに苦しくたって、最後まで立ち続けろ。生き残る可能性を、最期の一瞬まで追い続けるんだ。

 

 「Graaaaaaa!!」

 

 「ピギャアアアア(諦めるものか、使えッ!!!ネルギガンテッ!!!)」

 

 そもそも、古龍は狂竜化しない、だから極限化もしない。だから、これは殆ど賭けだ。確実に極限化を誘発するために濃縮したこの丸薬なら、発動するかもしれない。ネルギガンテ、お前が行けるというのなら、信じよう!

 更なる身体能力の向上。テオ・テスカトルの肉を食らうことでエネルギーを補給し、全力で突撃する。

 ドン、と空気の層を破った音と共に、2体の破壊の龍が激突する。

 

 空に飛んだ2体は、何度も衝突と離脱を繰り返す。そこ目掛けて、流星群の如き弾丸の群れが天を翔ける。

 知識として、属性の抑制ができなければ遅かれ早かれ死ぬことは知っている。しかし、効いてるのか、コレ?とはいえ、やるしかないのもまた事実。

 

 「───(何 が し た い ?)

 

 錐揉み回転しながら二体が墜落し、散弾のように棘がばら撒かれる。

 

 生き残りたい。

 

 アルバトリオンの追撃に割り込み、コスモライト合金の盾で何とかその攻撃を逸らす。甲殻の一部が割れる。クシャルダオラ人形に暴風を吐き出させ、吾輩たちだけが浴びるように生命の大粉塵を撒く。

 

 アルバトリオンの眼球を射抜くように高圧の水レーザーを放つが避けられる。──避けた?なるほど、眼球は脆いのであるな。

 それを見たネルギガンテが、煌黒龍の目の前で両手を叩き、その棘を爆発的に解き放った。

 

 それに気を取られた瞬間に、膝を思いっきり拳で殴り飛ばし、振るわれた尾を足裏を爆破することで跳んでよけ、猛毒を塗りたくった黒蝕竜の鉤爪で引っ掻く。

 ふわふわと、夢の中にいるかのような感覚が体を支配する。トランス状態とでもいうべきか。ただただ、他の一切の生物としての機能を切り捨て、ただ生き残ることだけを追い求める。

 鎖に繋がれた大タル爆弾が連鎖的に爆発し、中から漏れたオストガロアの粘液がアルバトリオンの足を地面に縛り付ける。

 

 「ピギャアアアア(『地衝斬』ッ!)」

 

 ディノバルドの剣尾が地面を捲り上げる。さらに連鎖するように放たれたのは、桜花気刃斬。これは、彼女から教わった狩りの技だ。2本の大剣が、独楽のように回転し、最後にクロス状の軌跡を残す。

 

 次に放たれたのは、極寒と雷霆。あの番が魅せた、あの現象を再現した、未完成の超兵器。超伝導状態が見せた、あの至高の雷から放たれる、無双の一発。

 義手を吹き飛ばしながら放たれた高出力の雷属性のレーザーが、アルバトリオンの体を穿つ。

 

 「ピギャアアアア(──ネルギガンテ)」

 

 審判の刻が来る。

 アルバトリオンは吾輩を見つめている。逃げるのは無理そうだなぁ。あぁ...ネルギガンテ。吾輩が隙を作る。

 

 龍気を充填して、天へ飛び上がる。視線は振り切れない。仮に逃げ出そうとすれば、一瞬にして撃ち落とされてお陀仏だろう。

 

 「ピギャアアアア(恐れ見るであるよ、赤き災厄の彗星を!!!)」

 

 

 膨大なエネルギーが解放されると同時に、そこへ龍気を纏った赫い星が堕ちる。これは、あいつが魅せた恐怖の一撃だ。どれもこれも、オリジナルには程遠い。でも、これが吾輩の出せる120%。

 

 普通なら一瞬で消し飛ぶほどの属性エネルギーの放出。龍気を纏っている吾輩だから何とか消し飛ばずに済んでいるのである。活力剤や丸薬、粉塵、ジャーキーに護石、活力壺にミツムシ、何でも使って耐える。

 赫が徐々に押され始める。貫けない。再現、なんて言っていたが、本物のエスカトンジャッジメントを見せられると恥ずかしくなるのであるよ。それに、これは攻撃を意図した行動ではなく、使用する属性エネルギーを変えるときに自然に起きてしまうだけの生理現象というのだから、つくづく生物としての規格が違うのだと思わせられる。

 

 一歩も引くな。貫くのである。気炎万丈であるよ、吾輩!!!

 

 「ピギャアアアア(獣宿し【獅子】)」

 

 鞘のようなものに隠されていた拳に、獅子が宿る。

 無表情だった煌黒龍の表情が、変わった。

 

 これは、白く輝くあの拳。猛り爆ぜるブラキディオス、お前の拳だ。

 外装の足裏から、雷属性の極光が放たれ、流星が再度加速する。振りかぶった拳が、ついに煌黒龍に肉薄する。

 

 これまで積み上げてきたもの全てを、お前にぶつける。

 

 「ピギャアアアア(つ、ら、ぬ、けぇえええええええええ!!!!!)」

 

 煌黒龍の顔が、驚愕に染まる。

 砕竜の拳は、間違いなく煌黒龍に届いたのだ。角の先端が消し飛んだ。それと同時に体内の属性エネルギーの操作が不安定になり、目に見えて動きが鈍る。

 

 それを見逃すネルギガンテではなかった。己が誇る双角、それが大きく欠けたことによる一瞬の放心。

 その隙に、ネルギガンテは既に行動していた。

 

 「───!」

 

 双角の片方が、ぽきりと折れた。

 どうだよ煌黒龍。一泡吹かせてやったのである。けど、あぁ...もう立ち上がれそうにない。それでもなぜか立ちあがっちゃうのであるのよなぁ。

 

 あぁ。流石に死んだ...か...?

 

 同じく、ネルギガンテももう限界ギリギリ、と言った感じである。

 

 糸が切れたように、女王が地面に倒れ伏す。

 薄れゆく意識の中、最後に見たのは。大地を翔ける、蒼い星だった。 

 

 

 

 

 

 

 






 
 感想、評価、誤字報告などありがとうございます!大変感謝しています。
 話の節目だし次は番外編(掲示板回)かなぁ?阿鼻叫喚の

 えぇ!?この世界にはアルバトリオンよりも格上の現象がいるんですか!?まっさかぁ?

次の番外編で使うかもしれない(エイプリルフールでつかうかも)

  • 掲示板if②
  • 擬人化if
  • vsアルバトリオン
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