マリー、ママになる 作:新任曇らせ隊
生きてます。
バルダーズゲートとかタルコフとかパルワールドに自由時間吸われてました。
久しぶりの投稿だからクオリティ落ちてるかもしれんけど寛大な心で許してぇ。
今回はミーの調査まで。
正直メインの話が進んでいる気はしない。
「はぁ……はぁ………」
『ミーミュ?』
乱れる呼吸を整えつつ、小声で心配してくれるミーからペットボトルの水を受け取り、身を潜める。
自分でも驚くほど急いで走ってきたためか、少しは時間の猶予ができたとは思いますが、油断はできません。
同じく走ってきた先生も、いきなりの出来事であったので必死な表情が伺えます。
「はぁ……先生たち足早すぎるよぉ……」
「こんなんじゃへばってられない……うっ」
「運動不足が裏目に出たねぇ……貴重なサンプルがぁ………」
どうやら相手方も日頃の運動不足が祟ったのか、息も切れて注意力散漫になっている様子。
できればこのまま気づかずに去ってほしいのですが、簡単に逃してくれそうにはありません。
「……はぁ…っ本当にどうしてこんなことに」
「“私もちょっと知りたいかな……あっ水ちょうだい”」
『ミーム……』
何故このようにミレニアムの生徒の方に追われることになったのか。
それは少々時間を遡ることになります。
★★★
先生と初めてお会いした日から時間が進んだ今日。
私は先生と共に、ミーについて知るためにミレニアムサイエンススクールを訪れていました。
私としては生物について基礎的な知識を浅くとも把握して訪問する予定でしたが、結局碌に身につかずに当日を迎えていました。
特段勉学を怠っていたわけではありませんが、やはり知識というものは小さな積み重ねが物を言うものなのでしょう。
しかし何も得られぬわけではありません。
改めて自身が何も分からない至らぬ身であることは知ることができました。
過去の御仁は不識として経験に勝る知識なしとしています。
私もミーを知るためにはもっと時間をかけ、ミーと共に過ごしていかねばなりません。
仮に知った振りであっても、そこから始まる理解もあるのですから。
ですが今後知っていくにもミーの体調など、ミーが生きていく上で大事なことは知る必要があります。
そのため、ミレニアムで生物の研究に専心しておられる方を訪ねたのですが……。
最初は何も問題はありませんでした。
先生が前もってミレニアムのセミナーの方から情報を得ていたため、アポイントメントが取れましたし、相手方もミーという未知なる存在に興味が尽きない様子でした。
しかしながら実際にミーと対面してからは挙動が怪しくなっていき、軽い検査から次第に加熱。
本格的にミーがモルモットになってしまいそうでしたので、申し訳ないですが退散しようとしました。
するとせめて一週間だけやら、触手一本だけほしいとか暴走状態に。
結果として今のように追われる状態になってしまいました……。
おかしいですね………。
キヴォトスでは何が起こってもおかしくないとはいえ、このような事態は想定していませんでした。
「“……行ったみたいだね”」
『ミッ』
先に息を整えた先生と、いつの間にかその先生の背中にしがみついていたミーが表の安全を確認したようです。
一難は去ったようでほっとする中、確認を終えた先生の背中からミーはゆっくりとこちらの鞄に戻ってきました。
『ミーミ……ミー?』
そしていそいそとこちらの前に移動しては私の顔を確認しています。どうやら普段あまり激しく動くことの少ない私を心配している様子です。
触手を額に当て、大丈夫であるかと語りかけるような眼をしています。
本来ならば色々な調査を受け、実験体にされそうになったミーこそ心配されるべきなのですが、私の方が心配でたまらないようで……。
他者を意識し、思い遣ることは大切ですが、ミーはもう少し自分の事を気にするべきです。
後でそれとなく意識改革できるように本でも読みましょうか。
『ミュ?』
「ミー……ありがとう」
「私は少し息を整えていただけだから、大丈夫」
それはそれとして、心配されっぱなしはいけません。
ミーの触手を握って額から離し、ミーを撫でてから立ち上がります。
「“マリー、大丈夫?”」
「はい、私なら問題ありません。先生」
「“それならいいけど……”」
ミーは立ち上がると同時に鞄に素早く収まってくれました。やや怪訝な表情でしたが、無理をしているわけではないのでこのままいきます。
しかしミーだけでなく、先生にまでご心配をおかけしてしまいました……。
ミーの意識改革だけでなく、私自身少し体を動かした方がいいのかもしれませんね………。
「しかしながら……これからどうしましょう」
今回の目的であった大なり小なりミーを知る事の道は塞がれてしまいました。
あの方々の反応を見るに、時間をおいて平常化しても再び暴走状態になる可能性が高そうです……。
これでは振り出しに戻るどころか、新たに暴走しない有識者という条件が加わってしまいます。
前途多難とはこのことです……。
「“うーん……………あっ”」
『ミュー?』
思わず頭を抱えてしまいたくなる現状ですが、同じように何とも形容しがたい表情で悩んでいた先生は、ふと何かに気づいたような声を上げました。
「“ごめんマリー、ちょっといい案を思いついたから連絡させてもらうね”」
「あっ、えっと、大丈夫ですよ?」
『……ミュ~?』
いい案とは皆目見当もつきませんが、先生は自信ありげに電話をかけ始めました。
あまりにも唐突なため、ミーもよく分かっていないような声を出しています。
幸い電話先のお相手は不在ではなかったようで、やり取りが始まっています。
ですが私はお相手の方を知りませんし、先生が事のあらましを伝えているくらいしか分かりません。
時折天才やら、ハッキングやらと単語が聞こえてきますが、発想力の乏しい私では何とも……。
「“……それじゃあ今から向かうから、よろしくね”」
『ミンミン?』
「その……先生、どこに向かうのですか?」
先生の側では話が纏まったようですが、相も変わらず私とミーはどうなるかさっぱり分からないです。
心なしかミーは見当がついたような声色ですが、私の勘違いだと思いたいです。
「“んー、なんて言えばいいかな”」
「“そうだね………ああ、うん”」
「“『全知』のところかな”」
………………………全知?
★★★
やあみんな!おはよう?………こんにちわ!ミーたよ!
…………ミーだよ!
いかんな、なんか夢で見た激かわイブキのモモトークに引っ張られている。
イブキはカワイイねぇ………しょうらいはきっとさんすうのせんせいになれるよぉ。
……っは!危ない危ない……ついついキモさが隠せない言動になってしまう。
しっかり切り替えよう。
せっかくママが俺のために頑張ってるんだし、先生まで巻き込んでるからな。
これでふざけてたらめっと怒られてしまう。
いやどうだろう。
ママが怒ってる所とか片手で数えるくらいしか見たことないな……。
まあ人じゃないから片手じゃなくて………何というんだ?
まずいな。
ここにきてめっっっちゃどうでもいいけど、人の手と触手の差を言葉で感じるとは……。
「“……とりあえず問題なく来れたね”」
「ここが目的の場所ですか……何でしょう、この名前は………」
『ミュ』
―この意味不明な名前、ホント笑える。
先生の電話聞いててある程度確信持ってたけど、実際に来ることになるとはなぁ。
息継ぎNG・円周率暗唱部
マジで何なんだろうね、この名前。全知君さぁ………。
本人は「とても知的で、上品で、正体を隠すのにピッタリ」とか宣ってたけど、正直覚えたての言葉を使いたがる子供のそれと大差ない感じ。
何なの、下水道の水と雪の結晶(自称)のネーミングセンスは。
アバンギャルド君も大概だけど、こっちもどんぐりの背比べでしょ。
類は友を呼ぶとか、喧嘩は同じレベルでしか起こらないとかいうけど、やっぱそうだよねぇ。
ほら、ママも「えぇ……?」って感じの顔してる。
割と見ることのできない顔だし、携帯あったら写メ取ってたかも。
「……とても個性的な名前ですけど、本当にここなのですか………?」
「“……うーん、まあそうなんだけどね”」
絆エピでも先生変な名前って思ってたから微妙な反応してる。
全知は本当ツッコミどころに溢れてるわ。
「“待たせるわけにもいかないし、入ろうか”」
しかしながら全知君だとして、調査はどんなもんだろうか。
色々と分かりそうな期待は持てるし、露骨にもげもげはしなさそうだけど……。
まあやってみりゃあ分かるだろう。これで選択肢がもげもげしかなかったら、触手の一本くらいは許容しないと。
「………おや、お待ちしておりました。先生」
「“うん、急な話だったけど……ありがとうね”」
「いえ、先生からのお願いは初めてのことですから。お気になさらず」
トリニティの時にもげたのは触手の先っちょだから少し経てば治ってたけど、ママはどうにも俺が怪我とか病気になることに敏感になってるし、過保護だとは思うけど親心なのは間違いない。
でもママの気持ちは尊重するけど、明確な行動理由にはあまりなりたくないなぁ。
ママだってまだ学生なんだし、中身おっさんな俺と違って未来があるから、もっと自分を優先しても……っていってもママは根っからのいい人だから難しいか。
親の心子知らずとはいうけど、ママからすれば俺の方がそうなのかもしれん。
「そして、そちらが……件のミー君とやらですか」
『ミュキュ』
―よろしゅうな。
「初めまして、ミーの親代わりをしています。シスターフッド所属のマリーと申します」
「えぇ、先生から話は伺っています」
「私はミレニアムの“天才清楚系病弱美少女ハッカー”こと
とりま軽く挨拶をしてから、長ったらしく属性モリモリな全知君に接近。
最早恒例の行為だし、やらないと違和感を感じるんだよな。
うんしょと先生の背中に飛び移り、肩から腕へと移動してヒマリの前に触手を差し出す。
後はヒマリが握ってくれれば……握った。
『ミュン』
―手袋越しでもあんまし熱感じないな。
「ふふふっ……『天才美少女』である私に、直接握手を求めるとは」
「ミー君はあの“ビッグシスター”とは違い、見る目があるようですね」
うんうんそうだね。君は
もう少し他人のことを顧みればもっと良くなると思うぞ?
……それはそれとしてヒマリの体温低いなぁ。
俺より体温低いんじゃないの?
そりゃ病弱なのも納得だわ。元々体が貧弱で基礎代謝もあんまりなんだろう。
筋肉も細そうだし、鍛えようとしても厳しそうだな?
スミレさんに任せたら次の日には水揚げされた魚みたいになってそう(未来予測)
「しかし……ミー君は見た目から考えられませんが、温血……」
「………そも発見すらされていない生物となると………」
「これは特異現象捜査部としても、私個人としても気になる事象ですね」
なんだか知らんがヒマリの興味を惹いたみたいだ。
いやまあ明らかに知性が少なからず見て取れて、頭足類っぽいくせに温血なのは異常だもんな。
そもそも推定宇宙からの飛来生物が温血なんですかねぇ。
血があるかどうかも怪しいし、特異性ばっちり。
「では、本題に入りましょうか」
「触手を取ったり、解剖する訳にはいきませんし、採血などのアプローチで確認していきましょうか」
『ミュ……ミュッン』
―ああ、それなら………よっこいしょ……ヒマリの膝上確保完了!
「あっ……ミー、それ以上は迷惑になるかもしれないから…」
調査開始っぽいし、先生の腕にくっ付いたままもあれなので、触手を握ってくれているヒマリの膝上に移動。
あんまし重くないから負担にはならないと思うけど、嫌がられたら退けよう。
「あぁ、お気にならず。調査をするならば丁度いいですから」
「それに……このような触れ合いは馴染みがないので新鮮で良いです」
ヒマリからの許可、ヨシッ!
それに軽く撫でてくれるの良いね~。
ママとか先生と違って、恐る恐るな触り方だけど優しみを感じるのは評価できるよ~。
手袋越しだけど、それもまた一つの味わいってもんよな。んなはははは!
『ミュミュ?』
―んで、最初は何からするんだ?
「ふむ………まずは少し採血してみましょうか」
王道と言えば王道……なのかね。
先に受けた調査だと体長と体重、レントゲンからだったけど。
「“血管の位置とかはちゃんとわかるの?”」
「えぇ、勿論です。先ほどの握手と今こうして間近で確認したことで分かりました」
「なんせ、私は『ミレニアム最高の天才美少女』ですから」
ほむほむ……相変わらずの自己評価だけど、知識と腕は確かだから性質が悪い。
しっかし、注射器って人の時からデカいと思ったけど、体が小さくなるとよりデカく見えるな……。
てかデカすぎじゃね?今更怖いとかはないけど、不安を感じる大きさというか何というか(早口)
「最初は痛むかもしれませんが、安心してください」
「全知の学位を持つ私にかかれば痛みすらも些細な事です」
「それでは先生、万が一のことを想定してミー君の事を押さえておいてください」
「“うん、分かった”」
………………。
えっ、ちょ、もうやるの?
もう少し心の準備ってやつくれない?
先生いつもと違って察し悪いなぁ!
え?これマジ?針怖っ。
んみゃああああああああああっぁぁぁあっぁぁぁぁ!!!!!
この後めちゃくちゃ体の調査した。
中々話が進まんなぁ。
今回の話も長々と書きそうだったので、一旦いい所で切りました。
今後もゆっくり更新で、ゆっくり進行ですのでご了承ください。
しかし今回のイベントも大分色々出てきましたが、ゲヘナ関連は大分新規情報とか増えましたね。
一番の収穫は間違いなくイブキの実装なんですけど。
何気にレベルキャップ解放されて90になってるのも大きい。
証書集めが遠のいた……。(現84レベ)
どうでもいい話:(物理的に)舐められ褐色、チッヒー、ロリ巨乳、ロッカー引き籠りなど計17人の生徒を新規入部させました。
アズサとミサキが揃って、少なくとも現行アリウス組が揃ったの創作的にホント大きい。