戦争コンビの抑止力は、椚ヶ丘の落ちこぼれ   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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野球の時間

 寺坂達による悪巧みをしっかり叱ってもらい、自分の身を大切にするような暗殺をしようと決めた翌日。

 イザ兄からの指示で、殺せんせーの動向をなるべく見るように言われた私は、E組へと登校した直後、スクールバッグを自身の席の上に置き、E組が過ごしているオンボロ校舎の中を歩いていた。

 

「お、旭じゃん。はよー!」

 

「おはよう、旭さん!」

 

「ん?ああ、おはよう、潮田君。杉野君。何してんの?」

 

 すると、何やら一緒に移動している潮田君と杉野君に出会したため、私は2人と挨拶を交わしながら、何をしているのかと問いかける。

 

HR(ホームルーム)前の殺せんせーの日常を渚に教えてもらってさ。ちょっくら暗殺してこようかなと思って、今殺せんせーがいる場所に向かってたんだよ。」

 

「よかったら旭さんも来る?」

 

「へぇ……ちょっと興味あるね。じゃあ、同行しようかな。」

 

 どうやら、杉野君が殺せんせーの暗殺に挑戦するところだったようだ。

 ホームルーム前の殺せんせーのルーチンに合わせるとのことらしいし、これはちょっと行ってみたい。

 そう思いながら、潮田君の誘いに頷けば、2人は笑顔をみせた後、こっちだと言って私の前を先行し始める。

 それについて行ってみれば、校舎裏の方へとたどり着いた。

 校舎裏では、殺せんせーがビーチチェアのようなものに腰をかけ、英字新聞を読んでいる。

 

「アメリカでも月の爆発の話題ばかり。もっと楽しい一面記事が欲しいですねぇ……」

 

『いや、それ絶対に無理な話だろ。自分がやらかしたことが相当なものであることを理解してないのかな、このタコ教師。』

 

 “少なくともあと1年はその話題に決まってんじゃん”と呆れたような声音で通信機越しに言葉を紡ぐイザ兄の言葉に頷きたくなるのを堪えながら、校舎裏にある木々に身を隠す。

 

「毎朝HR(ホームルーム)前は校舎裏でのくつろぎがあいつの日課。マッハ20でハワイに寄って買ったドリンクと英字新聞で……」

 

「え?わざわざあの教師、ハワイにまで行って英字新聞とドリンク買ってんの?」

 

「うん。本当に規格外過ぎるよね……。」

 

「希代の天才でも頭を抱えるレベルでは?」

 

「確かにな……。でも、チャンスであることには変わらないぜ。教えてくれてサンキューな、渚!」

 

「うん。頑張ってね、杉野。」

 

「失敗した時は任せて。良い案がないか考えてみるから。」

 

「おう。いざと言う時は頼んだぜ、旭!」

 

 ヒソヒソと言葉を交わしながら、潮田君と一緒に杉野君にエールを送る。私達の応援を聞いた杉野君は、制服のポケットから何かを取り出した。

 それは、野球のボールに対先生BB弾をたくさん埋め込んだもの。まさか、杉野君はそれで暗殺を?と首を傾げていると、彼は独特な投球フォームを見せたのち、勢いよくそれを殺せんせーに向けて投げた。

 それを見た私は、すぐに自身の背後に対先生BB弾を込めた銃の銃口を向け、その引き金を引く。

 

「にゅや!?ちょ、なんで背後に回るって気づいたんですか旭さん!?」

 

「「え!?」」

 

「……ちぇ、外したか。」

 

「外したかじゃないですよ!!まさか銃口がしっかりと向けられるとは思わなかったので先生かなり驚いたのですが!?」

 

「「(マジで背後に回ってる──っ!?)」」

 

 こちらの行動にビビり散らしている殺せんせーと潮田君達から視線を逸らした私は、ベッと軽く舌を出す。

 殺せんせーの行動を総合したら、この場合背後に回る可能性が高いと思って銃口を向けただけなんだけど、どうやらとんでもないことをしていたらしい。

 

「全く……旭さんは本当に油断も隙もありませんねぇ……。それはそれとして、おはようございます、渚君。杉野君。そして旭さん。さ、あいさつは大きな声で!」

 

「「お、おはようございます、殺せんせー。」」

 

「おはよー、殺せんせー。せっかく隙をついたはずなのに、ちゃっかり躱してくれてありがとー、糞野郎。」

 

「こら!旭さん!!女の子がそのような言葉を使ってはダメでしょう!?」

 

「オカンか。」

 

「んもう!!莉兎ちゃん!そんな言葉を使ったらダメでしょう!!お母さんはそんな子に育てた覚えはありません!!」

 

「『いや、ノリいいな、この教師。』」

 

「「あははは……。」」

 

 こちらの言葉にプンスコ怒る殺せんせーを揶揄えば、潮田君と杉野君が苦笑いをこぼす。

 私のピアスから現状を眺めているイザ兄と少しだけツッコミを被らせながらも、どうやれば暗殺できるかな?と考えていれば、殺せんせーはグローブを嵌めた触手()を見せた。

 その中には先程杉野君が投げていた対先生BB弾が埋め込まれた野球ボールが入っている。

 

「さて、今回の暗殺ですが、先生の弱点・対先生BB弾をボールに埋めこむとは良いアイディアです。これなら、エアガンと違い発砲音もない。

 ですが……先生にボールが届くまでヒマだったし……直に触ると先生の細胞が崩れてしまう。

 そんな訳で、用具室までグローブ取りに行ってました。」

 

「「……!!」」

 

「……まぁ、そうなるか。」

 

『用具室まで手入れされてそうだね、それ。この教師って本当、何をされてものらりくらり躱すなぁ……』

 

 “それはイザ兄も言えたことじゃないと思う”……と思いながらも、私は杉野君に視線を向ける。

 彼はショックを受けたような表情から一変し、かなり落ち込んだ様子を見せていた。

 

「殺せるといいですねぇ、卒業までに。さ、HR(ホームルーム)の時間ですよ。」

 

「……はい。」

 

 しかし、それに気づいていないのか、それとも気づいていながらも、自分で乗り越えることを待っているのか……殺せんせーは笑顔を見せながらホームルームの時間になると口にする。

 元気がない返事を口にした杉野君は、暗い表情をしたまま教室の方へと歩き始めた。

 その姿を潮田君は心配そうに見つめながらも、同じく教室へと向かうために道を歩き始める。

 

『杉野君……だっけ?多分彼は、今回のこれで殺せんせーを殺すことができないことは理解していたんじゃないかな。

 でも、改めて力の差を嫌でも思い知らされてしまったから、かなり落ち込んでる。

 少しだけ調べてみたけど、どうやら彼は元野球部みたいだね。でも、野球部では結果を残すことができず、レギュラーを降格されてる。

 多分だけど、唯一の生き甲斐が奪われてしまったから、他のことにもやる気を出すことができず、成績も落として最低最悪な今のクラスに落とされたんじゃないかな?』

 

「……イザ兄。いったいどこからそんなデータ持ってくる訳?」

 

『情報屋にはいろんなスキルがあるってだけの話だよ。』

 

「……あんまり触れない方がいいことはよくわかった。」

 

『杉野君が心配?』

 

「心配ではあるけど、私にはどうすることもできないから。」

 

『まぁ、確かに莉兎ちゃんじゃどうすることもできないだろうね。』

 

「ハッキリ言ってくれるね。」

 

『事実だからだよ。まぁ、あのヘンテコな教師がなんとかしそうだし、とりあえず杉野君のことは見守ってあげなよ。

 そうそう、さっきのカメラ映像から観たけど、本当に殺せんせーってマッハ20出るんだね?あまりにも早過ぎて速度の計測機がエラー起こしちゃったよ。』

 

「何やってんの。」

 

『いやぁ、実際どうなのかなって思ってね。にしても、普通だとこんなスピード出したら身体がもたなくなると思うんだけど、どんな仕組みになってんのかな。

 まぁ、おそらくダイラタンシー現象を応用してるんじゃないかとは思うけど。』

 

「ダイラタンシー……確か、片栗粉を溶かした水に強い衝撃を与えると表面が固まることがあるって奴だったね。」

 

『そ。防弾チョッキにも使われてる技術ね。あの体になんか仕込まれてんのかな?新羅が聞いたら解剖してみたいとか言い出しそうだね。』

 

「それはそう。」

 

 イザ兄が口にしたとある闇医者が殺せんせーを見た時の反応に関する意見に軽く同意したのち、私も教室の方へと足を動かす。

 そろそろ動かないと、殺せんせーがうるさそうだしね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

           ☪︎ ☾

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 教室に戻り、今日の授業をこなしていく。その間、杉野君はずっと落ち込んだままで、誰もが彼の様子に言及するほどだった。

 イザ兄は、“誰も攻略できてない裏ボスに生身で挑んだようなものなんだから、そこまで気にしなくてもいいのにねぇ?”とか言っていたけど、杉野君からすると、これならできるかもしれないという自信を玉砕されたようなものだから、同意することはできなかった。

 

 少しマキシ妙な空気が流れる中、終わりを迎えた1日の授業。

 放課後を迎えたE組のクラスに、防衛省の烏間さんが入ってきた。

 

「どうだ。奴を殺す糸口はつかめそうか?」

 

「……無理ですよ烏間さん。」

 

「速過ぎるってあいつ。」

 

「今日の放課後の予定知ってる?ニューヨークまでスポーツ観戦だぜ。」

 

「マッハ20で飛んでく奴なんて殺せねッスよ。」

 

「一応、旭が少しだけ惜しいところまでいってるんですけど……」

 

「旭?」

 

「ああ、私です。旭 莉兎。」

 

「君か。そんなに惜しいとこれまでいっていたのか?」

 

「ええ……。とは言え、持ち前の高過ぎる反射神経と一瞬にして出してくるトップスピードのせいで、ことごとく未遂に終わらされてしまいますけどね。」

 

「……そうか。」

 

 少しだけ落胆したような声音の烏間さんに申し訳ないと内心で思う。

 隙をついて狙えそうなところまでいってるにも関わらず、結局のところなんら解決の糸口になっていないのだから。

 

「だが、やはり君達に任せて正解だったようだ。奴の隙を突き、狙おうと思えば狙える立ち位置にいる生徒が生まれていることで確信を得ることができた。

 奴は、何故か君達の教師だけは欠かさないからな。旭さんのように、狙えるものが生まれる発生率は十分に高い。

 ……放っておけば来年の三月、奴は必ず地球を爆発させる。削り取られたあの月を見ればわかる通り、その時人類は1人たりとも助からない。

 奴は生かしておくには危険過ぎる!君達を危険に巻き込んでしまっていることは申し訳なく思うが、この教室が奴を殺せる現在唯一の場所なのだ!!」

 

 “だからこそ、そのチャンスをうまく使える君達を、これからも頼りにさせてほしい”……と、真っ直ぐ私達を見据えながら言ってくる烏間さんの姿に無言になる。

 彼の必死さは国の必死さ。だからこそ、気持ちはわからなくもない。

 

『……黙って話を聞いてみたけど、やっぱりわからないことだらけだな。

 あのタコが地球を壊すつもりでいるのなら、なんですぐに壊すことなく、こんな教室で教師なんてものをやってるんだろうね?

 地球が月のように七割方消し飛んだら、烏間って奴が言ってる通り、人間は1人も生きていけない。

 だったら、知識とか必要なくない?なんで終わらそうとしてるのに、希望をもたそうとしてるのか理解ができない。

 人間は矛盾する生き物ではあるけどさ。それにしたって殺せんせーは矛盾の塊としか言えないような存在だ。

 何が彼をそうさせているのか?何が彼を突き動かしているのか?何が彼の行動理念となっているのか?未来を持たせようと必死に知識を教えている理由は?

 本当……なんなんだろうねぇ……莉兎ちゃんの担任って。』

 

 ……イザ兄の言う通りだ。

 月を壊し、地球すらも壊そうとしている存在が、何を思って私達に希望を持たせようと必死に頑張っているのかわからない。

 ……いつか、そこら辺も理解する時が来るのだろうか。

 

 

 ・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚

 

 

 杉野君の暗殺が失敗した翌日。彼はまだ落ち込んでいた。

 授業はしっかりと受けているけど、やはりと言うか、どこか上の空な部分もあって、その落ち込み様に、かなりの心配を向けている生徒はそれなりにいる。

 まぁ、中にはくだらないと思っている生徒もいるようだし、私もどちらかと言えばそっちのタイプだから、少しだけ鬱陶しくもある。

 一度の失敗程度でウジウジしてるくらいなら、新しい作戦を立てる方が有意義だし、そっちの方が何倍もマシだと言うのに、彼にはそれがわからないのだろうか?

 多分だけど、イザ兄もその落ち込みは肯定するけど、いつまでも引きずってるのは少しだけイラっとするような気がする。

 なんせ彼もそれなりに合理的な性格だ。だからと言って、本当に手を伸ばしてこない限りは誰にも手を出さないと思うけど。

 

 そんなことを考えていると、杉野君がふらふらと教室を後にした。見た感じ、外の空気を吸いにいった感じだろうか。

 それを見送りながらも、私は今日、試してみたいことを考える。

 

「あ、旭さん。ちょっといい?」

 

「ん?どうしたの、潮田君。」

 

 そんな中、不意に潮田君に名前を呼ばれ、思考に耽るのをやめる。

 彼は何やらノートを持っており、何かを探しているようだった。

 

「うん。殺せんせー見てない?課題が終わったから、提出しようと思ったんだけど。」

 

「それなら杉野君のところに行ってみたら?昨日の失敗の影響でまだ落ち込んでる様子だったし、そろそろ彼の様子を見にくる頃だと思うし。」

 

「杉野のところ?わかった!行ってみるね。」

 

 どうやら殺せんせーを探していたらしい。

 そう言えば、何人かの生徒は課題出されてたんだっけ?と少しだけ思いながらも、杉野君の元に現れる可能性が高いことを伝えれば、潮田君はすぐに教室の外へと向かった。

 それを見送った私は、殺せんせーに一撃でも加えることができるであろう方法を考えながら、手元にあるノートにそれを記しておく。

 作戦はいくらでも思いつくからね。あとは、可能性が高いものをランクづけしていき、低いものを消して……

 

思ってたよりからまれてる!!!

 

「……ん?」

 

 そんな作業を繰り返していると、外から潮田君のキレのあるツッコミが聞こえてきた。

 何があったんだと思いながら、声がした方へと目を向けてみると、杉野君が殺せんせーの触手に捕まっていた。

 

「ええ……?」

 

『何やってんの、あのタコ教師……。』

 

 その姿に思わず困惑してしまう。

 イザ兄まで困惑してるんだから、相当な状況だぞこれ。

 作戦考えようとしてたのに、こんな状況を見てしまったら、回せる思考も回せない。

 ていうか、なんであの教師、杉野君を触手責めしてるんだよ。動き的に何かを調べているような気がするけど。

 そう思いながら、手にしていたペンを置き、彼らのことを見守っていると、殺せんせーが杉野君をゆっくりと地面に降ろし、何かを伝えている。

 そして、殺せんせーに何かを言われた杉野君は、明るい表情をして、自分の手組を見つめていた。

 曇り空が晴天へと変わっていくように明るい表情を見せる杉野君。きっと、殺せんせーに前を向けるようなアドバイスをもらったのだろう。

 

「殺せんせー。杉野君に何か言ったの?」

 

「おや、旭さん。ええ。少しばかりアドバイスをしてきました。彼が独特な投球フォームを見せていたことは知っていますね?」

 

「うん。メジャーに行った有田投手と同じフォームでしょ。」

 

「その通り!実は昨日、アメリカまで観戦に行ったついでに有田投手の体を調べてきたんですよ。

 それにより、有田投手と杉野君の肉体の違いがわかりましてね。」

 

「どうやって調べたわけ?」

 

「もちろん、直接触って確かめてきました!一緒にサインももらってきたのですが……見事に罵声が………」

 

「そりゃそうだよ。何やってんの。」

 

 馬鹿なの?と一瞬言いそうになってしまったが、その言葉はなんとか飲み込んで、潮田君と何かを話している杉野君に目を向ける。

 希望を見出した野球少年は、潮田君に何かを頼んでいるようだ。流れ的には、投球練習につきあってほしいといったところだろうか。

 

「……世界を壊そうとしてる人が、なんでこうまで真摯に私達生徒と向き合うわけ?

 あんたが教えたこと、あんたを殺せなかったら結局無駄になるだけじゃん。」

 

 杉野君が希望を見出し、明るい笑顔を見せる中、私は静かに問いかける。

 いったい何が殺せんせーをここまで突き動かしているのか、本気で知りたくなったのだ。

 

「渚君にも聞かれましたし、旭さんにも教えましょう。先生はね。ある人との約束を守るために君達の先生になりました。」

 

 殺せんせーが口にしたある人と言う言葉に、私は1人の人物を思い浮かべる。

 その人物とは、このE組を担当していた1人の女性……殺せんせーがここにきた時、私情により学校を辞めた、前担任の雪村 あぐり先生の姿だった。

 

「……その“ある人”ってさ。あぐり先生のことでしょ?」

 

「…………。」

 

「……沈黙は肯定って言葉知ってる?やっぱり知ってるんだ。あの人のこと。」

 

「…………ええ。ですが……」

 

「深く聞くつもりはない。でも、これだけは言っておく。きっと、いつかはみんなに明かさないといけない時がくるよ。

 決して開けるなと言われたパンドラの箱……あんたの過去と一緒にね。」

 

「……できることなら、話したくはないのですがねぇ…………。」

 

 少しだけ困ったように言葉を紡ぐ殺せんせーに、一瞬だけ黒い髪をした男性が困ったような笑みを浮かべる姿を幻視する。

 なんだろう……さっき見えたの、どこか殺せんせーに雰囲気が似ていたような……。

 

「旭さん。」

 

「何?」

 

「あなたの質問に対しての答えは、先程言った通りです。彼女との約束を守るために、君達の先生になりました。

 確かに、旭さんが言う通り、先生は来年の春に地球を滅ぼしますが、その前に今は君達の先生です。

 君達と真剣に向き合うことは……地球の終わりよりも重要なのですよ。

 だから旭さんも、生徒と暗殺の両方を真剣に楽しんで下さい。もっとも、暗殺の方は無理だと決まっていますがねぇ……。」

 

 自信満々に暗殺は無理だと告げてくる殺せんせーの姿に、私は何度か瞬きをする。

 しかし、すぐに口元に笑みを浮かべて、その言葉に対する返答を口にした。

 

「やってみなきゃわからないでしょ。こう見えて私は、誰よりも頭がいいと自負してる。

 言っとくけど、私の前で手を晒せば晒すほど、逃げ場は無くなっていくから、覚悟していてよ。卒業までに、絶対にあんたを殺してあげるから。」

 

 

 




 旭 莉兎
 臨也に言われ、ちょくちょく情報を集めている女子中学生。
 臨也と過ごしている分、人間の感情の変化を観察すれば見抜くことができる。
 周りが暗殺の手立てを繰り返す中、彼女は彼女で作戦を練っている。

 殺せんせー
 わざわざアメリカまで行って、有名投手の体を調べてきた月の破壊者。
 莉兎に約束した相手があぐりであることをあっさりと見抜かれてしまい、かなり驚いたが、彼女の頭の回転の速さから、必然的だと納得している。

 杉野 友人
 野球を使った暗殺を企て実行したが、玉砕してしまった男子生徒。
 しかし、自身が真似ていた投手との違いや、その投手よりも勝る能力があることを伝えられ、希望を見出すきっかけとなった。

 潮田 渚
 杉野の付き添いをしていた男子。
 作戦が玉砕してしまった彼の落ち込み用を心配していたが、殺せんせーのおかげで希望を見出した杉野と、これからたくさんの練習を重ねていく。

 折原 臨也
 ちゃっかり個人情報を抜き取ってる情報屋。
 殺せんせーの行動の矛盾にたくさんの疑問が生まれ、興味が尽きないと思っている。

主人公のオチは誰がいいですか?

  • 主♀溺愛臨也さん
  • 妹分から特別になっちゃった静雄さん
  • 悪友?いいえ、特別ですよカルマくん
  • 執着強め?主♀に惚れてる学秀くん
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