ルビコン3食糧輸送記録   作:クローサー

12 / 17
両手両肩にガトリング積んでチームランクマ行くの楽しい。
え、シングル?…楽しさよりストレス溜まるのでやりたくないです。

折角だしリアルに合わせて年末年始な一幕を。急いで書いたので、雑な仕上がりなのはご了承を。
流石にネタが枯渇してきたな。一応閃いてるのはあるにはあるが、解釈違いを起こしてたりしてボツ連発なんだよなー…


お人好しの年末年始

年末年始。

一年の終わりであり、新たな一年の始まりとなる境界線の数日間であり。平穏な日常を歩む者達の多くにとっては、多忙な仕事を忘れ一時の平穏を楽しむ貴重な時間でもある。

 

それは、アリサワグループを牽引するアリサワ本社の上役達にとっても同じ事だった。

 

 

場所は、床が畳となっている和風の会議室。

 

「さて、年内最後の会議を始めるとしよう」

 

そう言ったのは、アリサワ本社の社長。彼の周りにはアリサワ本社の各部門を直々に指揮している副社長や取締役等の者達が一同に介している。

…尚、彼ら全員が会議を始めるにしてはラフな格好であり、適当な四人で固まってそれぞれ用意された炬燵で温もりながらである事を此処に注記しておく。何なら社長も始まりの一言を発しながら、いの一番に炬燵の上に用意されていた冬みかんの皮を剥いていたりする。

 

「まず、今年のグループの売り上げはどうだ?」

「例年通り好調です。各植民惑星の人口も順調に成長を続けており、来年も8%程の成長が見込めます」

「合わせて食糧の増産も怠るな、我々が努力を怠れば食いたくても食えない人が現れるぞ」

「問題ありません。供給キャパシティが圧迫傾向だったラフマ星系、アララクマ星系に新たな農耕コロニーの建造計画の立案が完了し、人員及び建材を集積中です。他にも食糧安定供給の為、新たに農耕惑星開発の許可をお願いしたく」

「許可する、いつも通り好きにやれ。…この冬みかん、美味いな」

「ありがとうございます。…此方の冬みかん、糖度13度となります」

「13度?よくもまぁ、そんな糖度を叩き出せたな」

 

各々の炬燵の上に展開されている空間ディスプレイに表示される様々な資料を読み進めながら、淡々と進められていく会議。

それと同時並行して、各人が食している冬みかんの評論も始まり、はっきり言って重要な会議が行われているような雰囲気は微塵も感じられない。

 

「一応聞くが、この冬みかんは一般層にも安定流通可能な状態か?」

「はい。各生産拠点にてこの品質で大量生産が可能となりましたので、来年からはこの冬みかんを新たに販売致します」

「それは良い事を聞いた。…話を戻そう。次、主要恒星間航行路の治安状況についての報告を」

「護衛艦隊司令部より報告します。多くの主要恒星間航行路の治安状況は、現時点で安定状態です。現在司令部が注視している航行路は2つ。アレフ-ハレスト航行路、タヒュスナ-レベルスク航行路となります」

「例の宇宙海賊か」

「はい。辺境宙域にて確認されていた「アウター・アクト」の活動が、主要恒星間航行路に近付きつつあります」

 

空間ディスプレイにアレフ-ハレスト航行路、タヒュスナ-レベルスク航行路の周辺地図が表示。その上に重ねるように宇宙海賊の活動エリアが重なり、その内側に戦力を表す赤丸記号が幾つか表示され、簡易的な状況図となる。

 

「彼らの活動内容としては薬物の製造及び販売、人身売買、違法な手段による情報の収集及び裏社会への流通…まぁ、()()()()()()()()()()です」

「成る程、()()()()()()()()()()()()か。対策としてはどのように?」

「奴等は少し調子に乗り過ぎているようですので、取り敢えず一度()()()をしておくべきと判断しました。現在独立傭兵を雇用し、アウター・アクトの拠点を調査させています。情報が揃い次第、掃討作戦を立案し、第4護衛艦隊を投入します」

「第4護衛艦隊をか。更新が間に合ったのか?」

「丁度最新のACパーツの導入が終わりましたので、訓練代わりの的にでもなって貰います」

 

地図に第4護衛艦隊を占める青丸記号が追加され、状況図が変化し始める。

 

「初期目標としては、アウター・アクトの前線拠点及び戦力の撃滅。これで大人しく辺境に逃げ帰るなら、追撃はしません」

「一応聞くが、殲滅は目標としないのか?」

「自主的に人類社会に適応出来ずに無法者へと落ちぶれた者達を収容し、管理してくれている貴重な者達です。わざわざ潰すのは余計なリスクを生み出す恐れがあります。理性的な判断が出来るなら、跨いではいけない境界線を教えれば十分でしょう。そうでないなら、そういう判断が出来るようになるまで()()します」

「ふむ…まぁそういった軍事的な事に関しては我々は素人そのものだ。いつも通り一任する、不要な犠牲は出さないように立ち回ってくれ」

「承知しました」

 

状況図が閉じられ、空いた空間ディスプレイに新たな情報が入力され始める。

 

 

「さて、それでは最重要課題であるルビコン3の状況について、共有しよう」

 

 

それは、アリサワグループが半世紀もの間人道支援を続けている唯一無二の惑星、ルビコン3の最新情報の数々。

 

「特別輸送艦隊の報告では、ルビコン3の人道状況に大きな変化は無い。良くも悪くもな」

「…星外へ脱する者も、ですか」

「ああ。相変わらずルビコニアン達は郷土愛が強過ぎる。それが彼等なりの美徳なんだろうが…いや、これ以上は何も言うまい」

「星外企業…特にアーキバスの件についても何も進展が無い、という事でしょうか?」

「そうなる。ルビコン3に悪名高い「再教育センター」や「ファクトリー」が存在しているという噂、これについては確証が未だ無い。もし本当だとするならば、アーキバスだって全力で隠す」

「レッドガンやヴェスパーの精鋭部隊も確認されているのですか…まるで紛争ですね」

「紛争か、()()()()()()()。ルビコン解放戦線がそれなりに対抗出来ているのも、惑星封鎖機構が軍事物資の補給を妨害していて、ベイラムやアーキバスが本気を出せていないからに過ぎない。奴等が本腰を入れられるようになれば(戦争を始めるなら)、こんなものじゃ済まない」

「…封鎖機構は、この状況をどう思っているのでしょうか」

「それについてだが、これを見てくれ」

 

新たにルビコン星系周辺のスター・マップと、或る情報が重なる形で空間ディスプレイに表示される。

 

「…これは、艦隊が集結している…?」

「ああ、惑星封鎖機構の強襲艦を中心とした…恐らくだが大規模な「執行部隊」がルビコン3に投入されようとしている」

「それは………遂に、封鎖機構が実力行使でルビコン3を…」

「そうなるな。幾ら最大手の星外企業の精鋭部隊でも、封鎖機構の執行部隊には敵うまい。ルビコニアン達には申し訳ないが、この段階に至っては見捨てるしかあるまい」

「…だが、何事にも「最悪の事態」は想定しておくべきだ。我々アリサワグループは、アイビスの火以降ルビコン3を注視し続けてきた。人類社会を守る為にも、アイビスの火の再来が起こる事は未然に防がなくてはならない」

 

 

「あらゆる勢力が大きく動くだろうこの局面で、我々は一体何をするべきか。一年の締めに皆で話し合おう」




アリサワ「冬みかん美味い」(今年を振り返りつつ、来年の事話し合うぞー)


冬みかん
「年末年始と言ったら冬みかんだろ」と言う事で、アリサワグループが年末年始に合わせて大量生産している果物。
ルビコン3でも例に漏れず、12月の食糧輸送の際に販売されている。貴重な甘味なので勢力に問わず非常に人気で、多くの者の指先が黄色く汚れる。


それでは皆様良いお年を。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。