中々他の小ネタも煮詰まらずだし、次を書くにしても充電期間は必須かなー。
感想「心温まる作品だな!」
自分「心温まる作品なの!?」
そんな小説を書いてる自覚全然無かったからマジでビックリした。
飲食業界で星外企業グループ形成までのし上がれた企業は存在せず、人類社会の食糧供給の多くを担う存在となったアリサワグループ。
しかしそこで満足する事は無かった。この頃になると、今までは手に入れられなかった希少な天然食糧も、大金をドンドンと積めば購入出来るが、今や飲食業界一強となった
「我々が開発した合成食糧の味と、天然食糧の味と食べ比べてみよう」
超多忙と言ってもよかった過渡期が漸く落ち着いた
「天然食糧と比べたら、合成食糧の味はゴミ同然じゃないか!?」
そう、彼等が自信を持って販売していた合成食糧は、天然食糧と比べたら圧倒的に不味かった。
美味しい食糧を作る事に徹底的に拘る彼等にとって、決して見過ごせる物ではなかった。
「すぐに合成食糧を改良するぞ!!」
早速必要な機材、素材、人材、場所を用意して、合成食糧の改良を開始したのだが…合成食糧の改良では、どうやっても天然食糧の品質には届かない日々が続く。
「ダメだ。確かに美味しくはなっているが、どうしても天然食糧に近付かない」
「いや待て、そもそも何で合成食糧の改良に拘っている?」
「何でって、俺達が扱ってるのが合成食糧だろ?」
「こうして改良を試みて分かったが。合成食糧は天然食糧を超えることは絶対に出来ない。なら我々も天然食糧も扱い始めて、合成食糧から切り替えていけば良い」
そう放った社長の一言で会話が止まり、顔を見合わせた。
「確かに、それが出来れば…合成食糧よりも美味なのは確実」
「え、いやでもどうやって?俺達はあくまで合成食糧を作るノウハウや資材があるだけで、天然食糧に関しては素人そのものだぞ?」
「それに合成食糧が主な生産になったのは、天然食糧の絶対的な供給不足からだ。まず供給量をどうにかしないと…」
「兎に角、合成食糧の改良と並行して何か有効策があるか考えてみよう。何にしても考えるのは大事だ」
…
それから数年後。
「天然食糧生産に関して、プランを組み立ててみた」
「ほう」
創設メンバーの一人が、天然食糧生産計画を提出。その内容をかなり大雑把に要約すると以下となる。
・太陽系近郊の星系に、有用資源が発見されなかったという事で手が付けられていない入植可能惑星がある。
・その惑星は自然豊かで、調査協力してくれた
・
・今入植計画が成功次第、辺境の入植可能惑星の選定及び入植を開始。最終的にはアリサワグループの基本的な食糧供給を、合成食糧から天然食糧へと切り替える。
「…凄まじく大掛かりな計画になるな」
「天然食糧を十分に供給するなら、逆にこの位一気にやらないと対処療法にもならない。社運を
「何年掛かる?」
「準備に10年、
「投資費用の試算は」
「一惑星の初期投資につき、最低でも数百億
「最初で失敗すれば会社が傾くぞ?」
「
「
鶴の一言によって、直ぐにこの一大計画の準備が進められた。
入植予定惑星の入植権利を落札すると、宇宙船製造専門の企業に入植船団の建造を依頼。入植船団の建造完了まで入植用の資材や農耕道具を集積しつつ、入植要員をひたすらに集めながら育成する。
文字にするとこの程度だが、その準備の膨大さは凄まじい。
まず恒星間入植船。大気圏内航行能力を前提として、一隻につき数十万人の入植民と物資を収容出来るその全長は、10kmを優に超える。*2
着陸後は入植船の機能を転用しつつ一部を解体する事で、そっくりそのまま一個の街として利用出来る人類科学の結晶を、一気に3隻も建造。
単艦で一惑星の初期入植を可能とする入植船を、一惑星に贅沢に3隻投入する事で惑星全域の開発期間を短縮させる。
次に人員。
人類社会全体に募集を掛け、取り敢えず必要な人員を確保。入植可能に耐え得る身体能力か否を検査した後、その後入植活動に関して必要な知識を学ばせる教育と、
前者は兎も角、後者は素人が教育を受けただけで出来る訳もない。なので同行してくれる専門家の指示を聞き、一定以上の強度でサポートしてくれるようになってくれれば良いと割り切った内容となっている。
最後に資材。
当然ながら入植船3隻、合わせておよそ100万人程度の入植者。彼等による入植及び開発、開墾活動を十分に支える為に必要な資源の量は、「凄まじい」という表現ではまるで足りない。
資源は札束を使ってかき集めればどうにでもなるが、問題は民間建築機械。
今の世は大航海時代ならぬ大入植時代。多くの星外企業がより高価値でより多くの新資源を求めて、未知の星系を探索し、入植可能惑星にて資源を探索する。
入植活動はそれぞれの星外企業グループが単独で担っている。逆に言うと必要な民間建築機械等の殆どは彼等が生産する度に使用し、アリサワグループの入植活動を行える量の余剰など存在していないのだ。
建築機械の不足に暫し頭を悩ませたが、此処で彼等は一つある事に気付き、発想を転換させた。
確かに建築機械は絶対的に不足している。しかし
各星外企業に対し、アリサワ本社は在庫処分待ちとなっていた型落ちの
専ら軍用兵器として企業間抗争で使われ続けている人型兵器だが、MTは元々作業用機械として発明されている。
両腕を換装するだけでも、最低限だが建築機械として十分な活躍が出来るし、両腕両脚を換装すればより専門的な建造作業だって出来る。これはMTをベースに、純戦闘用に高性能化したACにも同じ事が言えた。
アリサワとしては純粋な入植作業が出来ればそれで良く、開発作業にも利用出来たら御の字。激しい戦闘機動など行う訳が無い為、企業間抗争で有名となった、凄まじく高いコストが掛かる強化人間*3を用意する必要が無い。
各星外企業としても技術革新で型落ちして最前線で使われなくなり、消費が追い付かず倉庫を無駄に圧迫させている資源ゴミを
後は、入荷した大量のMTとACを建造機械として使用する為に換装して各機に乗せるパイロットを育成すれば、戦闘部隊ならぬ「建造部隊」の出来上がり。
そうして、およそ10年の歳月を掛けて全ての準備を整えた第一次アリサワ入植船団は、入植惑星へと向けて出発した。
…
アリサワグループが実施した、農耕惑星計画。
しかしその過程を語ると余りにも長くなってしまう為、結末を語ってこの話を締めくくる事とする。
しかし強化人間にならなければACの性能を十分に引き出すのはまずあり得なかった為、ACに乗せる事が出来る有能な人材が本来の3倍の速度で消耗していくという、とても恐ろしい事となっていた。
尚、後にコーラルを使用しない代替施術が発明され、以降施術の成功率は大幅に向上していく事になる。それでも代替施術は旧型コーラル施術を上回る施術費用が求められた為、コーラルが使用出来る場合は敢えて
創設メンバー「ウチらが使ってる食糧と、天然食糧を食べ比べてm」
天然食糧「くらえ必殺、「飯テロ」!!」
創設メンバー「そうか、そうだったのか……美味とは……美食とは……」(啓蒙)
創設メンバー「どう改良しても天然食糧に勝てない…」
社長「逆に考えるんだ。天然食糧を作っちゃえば良いさ、と」
某創設メンバー「という訳で、プラン練ってきた」
社長「もし失敗したらアリサワグループがヤベェけど?」
某創設メンバー「あ、そうなんだ。で?それが何か問題?」
社長「じゃ、やろっか」
アリサワ「建築機械足りないから、型落ちのMTとAC売ってくれぃ」
星外企業「何だって良い、臨時収入が手に入るチャンスだ!!」
入植船団「準備整ったので行ってきまーす」
アリサワ「俺達の野望は此処からだ!!」
その後
太陽系人類「えっ、今日から天然食糧を食って良いのか!!」
アリサワ本社「ああ…しっかり食え」
傘下企業その1「おかわりも良いぞ!」
傘下企業その2「遠慮するな、今までの分食え…」
太陽系人類「うめ、うめ、うめ…」
辺境人類「良いなー…」
アリサワグループ「只今より天然食糧増産を開始する!!」(農耕惑星入植計画継続、農耕コロニー建造計画立案開始)
辺境人類「神様、仏様、アリサワ様!」