カンニングの濡れ衣を着せられた秀才が試召戦争で大暴れする 作:Kicks
「神野、時間がない。急いで倒せよ。」
「了解、坂本君。」
「お前ら、時間をかけて倒せ!坂本達は取り囲まれていることには変わらない!守り重視で援軍まで持ちこたえればいい!」
Cクラス内にいるBクラスメンバーは時間稼ぎにシフトしている。
これに対し、Fクラスメンバーの半数はBクラス援軍が来ないことの足止めと急いでBクラス代表の根本を倒す2グループに分けて動いている。
この状況は、スピード勝負である。
根本を討ち取る前に、Bクラスメンバーの援軍がCクラスに入ったら、Bクラスの勝ちである。
逆に、Bクラスメンバーの援軍が来る前に根本を討ち取ったら、Fクラスの勝ちである。
「やはり、根本達は持久戦にシフトしてきたか…。神野、腕輪の力で一層しろ!」
「わかった!」
神野の召喚獣は、刀を抜いて構えた瞬間に腕輪を光らせる。
テストで400点以上取っていると、召喚獣は腕輪を装備できるようになり、何か特殊能力を使うことになっている。
特殊能力の使用は威力は高い代わりに、得点が100点消耗してしまうという欠点がある。
「上半身を守れ!即死は避けられる!」
根本が指示を出して、自分含むBクラスの召喚獣は上半身のガードを固めた。
腕輪の特殊能力攻撃をガードして、受け止める作戦だろう。
神野の召喚獣は狙いを変えて、両足に向けて一閃した。
その結果、両足が無防備だったため、根本を含むCクラス内のBクラスの召喚獣は両足を切り落とされて、転倒した。
「どういうことだ!神野の召喚獣が、特殊能力をあんなに使いこなせるなんて聞いたことないぞ!」
「…戦争前に、練習したからね。姫路さんと一緒にね。」
☆
時間はDクラス戦の戦後処理後に遡る。
「坂本君、そろそろ俺にやって欲しいことを教えてほしい。」
「神野、お前は姫路と召喚獣勝負をしろ。できれば色んな科目で。」
「何で?」
「一言で言うと、姫路と神野の召喚獣の操作の練習だ。」
「別にすぐにやる必要があるとは思えないけど…」
神野はどうして今それを行う理由を聞いた。
Dクラス戦直後に今すぐ召喚獣の操作をする必要性があるのか不思議に思ったからだ。
「順を追って説明するか。次のBクラス戦では、まず間違いなく姫路がマークされる。」
「そうだね。」
「そうなってくると、何らかの姫路対策を講じている可能性が高い。一番単純だと、数人がかりとかな。」
「確かに、Dクラス戦みたいに姫路さんがあっさり倒して決着という事は無さそうだね。」
「そこで、次のBクラス戦では神野がキーマンになって来る。根本は神野を完璧に侮っているから、かなり刺さるはずだ。」
「じゃあ、今すぐやる練習は?」
「効率的な問題だな。明日、点数補給のテストを受ける必要があるだろ。その時にテストの点数はリセットされる。テスト受けた後に、召喚獣の制御の練習をしたら、点数が消耗してまた試験を受ける必要がある。」
「なるほど、それなら納得できたよ。」
「ああ、船越先生や遠藤先生等色んな科目の教師を呼んでくるからしっかりと練習しておけよ。」
「「了解」」
☆
Bクラスメンバーの召喚獣が両足を切断したのを確認した雄二は、指示を出す。
「須川、田中。根本以外のBクラスメンバーに止めを刺せ。」
「「了解!」」
須川と田中の召喚獣の武器は長物でリーチがあるため、それを活かして、根本以外のBクラスの召喚獣に攻撃を加える。
両足を切断されて倒れた召喚獣は為すすべもなくやられている。
「神野、根本に止めを刺せ。」
「了解。」
神野の召喚獣は刀で止めを刺して、Bクラス戦は終結した。
神野の召喚獣の腕輪の特殊能力
武器の拡張
武器の一部を伸ばすことができる。
(せいぜい1秒程度)
薙げば、ワールドトリガーの旋空弧月
突けば、斬魄刀の神鎗
が再現できる。