カンニングの濡れ衣を着せられた秀才が試召戦争で大暴れする   作:Kicks

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諸事情で更新が遅れてすみませんでした。


第18問

「一騎討ち?」

 

「ああ。Fクラスは試召戦争として、Aクラス代表に一騎討ちを申し込む。」

 

宣戦布告として、代表である雄二が明久・姫路・秀吉・ムッツリーニ・神野を連れてAクラスに来ていた。

 

仲間を連れて来た理由は、万一上位クラスからリンチに遭わないようにするための対処方法だ。

 

「うーん、何が狙いなの?」

 

現在雄二と交渉のテーブルについているのは秀吉の双子の姉の木下優子だ。秀吉に女子生徒服を着せた姿で、とても可愛い。

 

「勿論俺達Fクラスの勝利が狙いだ。」

 

優子が訝しむ。Fクラスが一騎討ちでAクラスに挑むことが不自然であるので、当然何か裏があると考えているのだろう。

 

「試召戦争が早く終わらせることが出来ることはありがたいけど、わざわざリスクを犯すことは無いかな?」

 

「賢明な考えだな。」

 

予想通り、一騎討ちの戦いは乗り気ではない。姫路や神野がいることも分かっているので、警戒しているのだろう。

 

「BクラスとCクラスの試召戦争についてどう思う?決着が着くのに3日かかったが。」

 

「時間がかかって大変だと思ったよ。」

 

CクラスはBクラスに攻め込まれて、3日という長期戦の末に敗北した。

今、CクラスはDクラスと同等の設備を受けている。

 

「Bクラスとやりあう気はあるか?幸い宣戦布告はまだされていないが、終わるのに何日かかることか。」

 

「でも、BクラスはFクラスと戦争したから、3か月待たない限り試召戦争はできないはずだよね?」

 

戦争に負けたクラスは3か月の準備期間を経ない限り自分から戦争を申し込むことができないルールを優子は指摘する。

 

「知っているだろう?あの戦争は『和平交渉にて終結』ということになっているから、ルール的には何の問題はない……これはBクラスだけでなく、Dクラスもな。」

 

つまり、Aクラスはこの一騎打ちを引き受けなければBクラスやDクラスと戦うことになってしまう。

Aクラスは勝っても何も得られない上に、負けたら設備のランクが下げられてしまう。Aクラスにとって割に合わないことこの上ない。

 

「……わかったよ。一騎打ちの提案を受けるよ。」

 

「え?本当?」

 

優子の合意した返事に驚き、明久は思わず声を上げた。

 

「BクラスとDクラスと連戦で戦争するなんて嫌だもん……。」

 

「そりゃあ、何回も戦いたくないよな…。」

 

神野が優子の考えに同意する。神野も優子の立場なら同じ結論を出すからだ。

 

「でも、こちらからも提案。代表の一騎討ちじゃなくて、お互い7人ずつ選んで、一騎討ち7回で4回勝った方の勝ちということなら受けてもいいよ。」

 

優子は神野や姫路がいるので、警戒して提案した。

 

「なるほど。姫路が出てくる可能性を警戒しているんだな?」

 

「うん。多分大丈夫だと思うけど、万が一があるし。」

 

「安心してくれ。翔子と戦う時は俺が出る。」

 

「無理だよ。その言葉を鵜呑みにできないよ。これは競争ではなく戦争だからね。」

 

優子の発言に明久も納得する。

 

「そうか。それなら、その条件を呑んでもいい。」

 

「一騎討ちで4勝って、僕らに勝ち目が無いよ!?」

 

明久が悲鳴を上げながら、雄二に抗議する。

 

「ホント?嬉しいな。」

 

「その代わり、勝負する科目は決めさせてもらう。その位のハンデはあってもいいだろう?」

 

明久は雄二の発言で納得した。優子の態度で、一騎討ちの上で科目の選択権は無理だと雄二は判断したんだろう。

 

「え?うーん……」

 

優子は雄二の新たな提案で悩み始める。この提案の引き受け次第で勝負が決まるのだから、悩むのは当然だろう。

 

「……雄二の提案を受けてもいい。」

 

霧島が近くに来て、凛とした声で応える。

 

「あれ?代表。いいの?」

 

「……その代わり、条件がある。」

 

「条件?」

 

「……うん。」

 

霧島は頷いて、雄二を見た後に姫路をじっくりと値踏みするかのように観察した。そして、顔を雄二に向けて言い放つ。

 

「……負けた方は何でも1つ言う事を聞く。」

 

霧島は女子が好きという噂から姫路の貞操の危機を察した明久は動揺する。そして、デジカメを買ってそのプレイを撮影したい衝動に駆られた。

 

ムッツリーニは黙ってカメラの撮影を準備し始めた。

 

「ムッツリーニ、撮影の準備が早いよ!負ける気満々じゃないか!」

 

明久はデジカメを手入れしているムッツリーニにツッコミを入れた。

 

「じゃあ、こうしよう?勝負内容は7つの内、4つそっちに決めさせてあげる。3つはウチで決めさせて?」

 

優子から妥協案が得られた。

 

「わかった。それで行こう。」

 

「雄二!姫路さんの了承が得られていないのに、勝手に決めないでよ!」

 

姫路さんの貞操の危機がかかっているのに、雄二が勝手に決めていたので、明久は苦言を呈する。

 

「心配するな。姫路に絶対迷惑をかけない。」

 

雄二が自信満々に返す。

 

「……勝負はいつ?」

 

「10時からでいいか?」

 

「……わかった。」

 

「よし。交渉は成立だな。一旦教室に戻るぞ。」

 

「そうだね。皆にも報告しなくちゃいけないし。」

 

交渉を終了し、明久達はAクラスを後にした。

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