カンニングの濡れ衣を着せられた秀才が試召戦争で大暴れする   作:Kicks

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更新が遅れました。最低週1で投稿したいです。

オリ主は筋金入りの勉強オタクです。


第2問

「では、自己紹介でも始めましょうか。廊下側からお願いします。」

 

福原先生の指名を受けて、廊下側の生徒の一人が立ち上がり、名前を告げる。

 

「木下秀吉じゃ。演劇部に所属している。」

 

残念、弟の方か、と内心だが神野は落胆した。

 

去年のクラスメイトの姉の方だったら、試召戦争では頼もしい味方になるだろうと思っていたからだ。

 

「今年一年よろしく頼むぞい。」

 

と軽やかに微笑みを作って、秀吉は自己紹介を終えた。

 

男にしては勿体ないくらいの顔だよな、と微笑んだ顔を見た神野は思った。

 

次々と自己紹介が進んでいく中、神野はFクラスは男が圧倒的に多いことに気付いた。

しかし、神野はあまり気にしてなかった。

神野の今年の目標は彼女を作ることではなく、試召システムでクラスの設備を手に入れることだからだ。

 

「島田美波です。海外育ちで、日本語は会話はできるけど、読み書きが苦手です。

育ちはドイツなので、英語も苦手です。」

 

今自己紹介しているのは女子だったので、皆注目が集まった。

 

「趣味は吉井明久を殴ることです。」

 

その発言で、嫌な空気が流れて、明久は顔を引き攣らせた。

 

しかし、美波は笑顔で明久に手を振っていた。

 

ジャイアン気質なのか?と神野は美波の性格を分析した。

 

美波の自己紹介が終わり、神野の自己紹介になった。

 

「神野大輝です。得意科目は数学と化学。勉強でわかんないことがあったら、可能な限り教えます。よろしくお願いします。」

 

神野は若干上から目線のある自己紹介を行った。

勉強絡みの話題を振ったのは、少しでもクラスメイトの学力を向上させて、試召戦争で勝てるようにしたいからだ。

 

この後、淡々と自分の名前を告げるだけの自己紹介が進んだ。

 

明久の順番が回ったら、明久は軽いジョークを織り交ぜて紹介した。

 

「吉井明久です。気軽にお兄ちゃんって呼んでください。」

 

「「おにぃーーーーちゃああーーーん」」

 

野太い声で大合唱が始まった。神野は思わず気分が悪くなった。

 

「失礼、忘れてください。とにかくよろしくお願いします。」

 

明久も気分が悪くなったらしく、作り笑いで席に着いた。

 

その後も自己紹介が続くと、不意にガラリと教室のドアが開き、胸に手を当てている女子が現れた。

 

「遅れて、すみ、ません…」

 

「「え?」」

 

教室全体から驚いた声が上がる。神野も驚いていた。

 

クラスが騒がしくなる中、担任の福原先生が平然として話しかけた。

 

「丁度よかったです。今、自己紹介をしているので、姫路さんもお願いします。」

 

「はい!姫路瑞樹といいます。よろしくお願いします…。」

 

 

「すみません、質問いいですか?」

 

神野は興味を持ち始めたので、質問した。

 

「なぜ、姫路さんはここにいるんですか?」

 

聞きようによっては失礼だが、仕方ない疑問だった。

なぜなら、姫路の容姿はもちろん成績がいいからだ。

最初の試験で学年二位を取り、その後も上位一桁以内に名前を残しているからだ。

 

神野も、姫路はAクラスに入っているだろうと思っていたからだ。

 

「えっと…」

 

緊張しながら、姫路は口を開いた。

 

「振り分け試験の最中に、体調を壊してしまって…」

 

その言葉を聞いて、クラスの人々は納得した。

試験途中での退席は0点扱いとなる。

姫路は昨年の振り分け試験を最後まで受けることができずに、Fクラスに振り分けられてしまったのだ。

 

これを聞いた神野は内心では喜んでいた。

姫路と協力すれば試召戦争で上位クラスに勝てると考えていたからだ。

 

「では、一年間よろしくお願いします!」

 

姫路は逃げるように明久と雄二の間の空いている卓袱台に着いた。

 

「橘 怜奈。バスケ部に所属していました。一年間よろしく~」

 

続けて、長身の金髪のロング系のギャル系女子が自己紹介を進めた。

 

「橘さんは、肘を痛めているので重い物は持てないです。皆さん、気を使ってください。」

 

福原先生の補足説明を聞いて、神野は橘の右肘に巻かれてあるサポーターを見た。

 

「めっちゃかわいい。」

 

「俺、絶対に橘さんに告白して彼女になってもらうんだ…」

 

「やめとけ、相手にされないよ。」

 

「橘さんと姫路さんがクラスにいるなら、俺は何もいらない。」

 

クラスメイトが騒ぎ始めたので、福原先生は教卓を叩いて警告を発してきた。

 

バキィ バラバラバラ…

 

突如、福原先生の前で教卓が崩れ落ちた。

 

「…替えを用意してきます。少し待っていてください。」

 

福原先生は教室から出て行った。

 

姫路と神野はあまりの設備の酷さに苦笑いをしていた。

 

明久は姫路を見ていて、理不尽な処分に対する怒りが湧いてきた。

体調不良でFクラス行きはあんまりだ、と感じたのだ。

 

「…雄二、神野君、ちょっといい?」

 

明久はクラス代表である雄二とクラスメイトの神野に声をかけた。

 

「ん?なんだ?」

 

「どうしたんだい?吉井君?」

 

「ここじゃ話しにくいから、廊下で話しない?」

 

特に断る理由がなかったので、三人は廊下に出た。

出る時、明久は一瞬だけ姫路と目が合った。

 

 




オリキャラ

橘 怜奈

金髪ロングの長身ギャル系美少女。バスケをやっていて、スポーツ推薦で文月学園に入学したが、春の大会で右肘を故障した。
完治2年であるため、大学でのスポーツ推薦は絶望的で、モチベーション最悪のまま振り分け試験に臨んだので、実力が発揮できずにFクラスに入った。

右肘の故障で、重い物は持てない。

本来の成績別(2年4月時点)

現代国語 D
古典   E
数学   F
物理   F
化学   E
日本史  D
世界史  E
英語   D
保健体育 D

オリジナル内容
Q: 明久の自己紹介をダーリンではなくお兄ちゃんにした理由は?
A: お兄ちゃんにしたらホッコリするかなぁと思ったから。
……ホッコリしなかったが

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