621「全部燃やしたら、ごすずん達が異世界転生しちまった!」   作:静かなるモアイ

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621「もやしちゃった(笑)」


621「ルビコン燃やしたった!」

レイヴンの火。辺境の資源採掘惑星ルビコン3を襲った2度目の災禍であり、ルビコンに住まう全ての生物とルビコン周辺の人工衛星や宇宙ステーションに滞在する人々と、企業から派遣された全ての人々を焼き殺した災い。

これはそのレイヴンの火によってARMORED COREⅥの登場人物のほぼ全員が、異世界転生しちゃったお話である。

 

「『なんか、ごすずんの遺言で燃え残った物全部に火を着けたら、みんな異世界転生しちゃったよ』」

 

身体の機能が喪われた為か、身体の中に埋め込まれた音声変換デバイスを通して生身の声と機械の声が合わさった音声を発する最強の独立傭兵であり、最強の少年兵(14歳) 強化人間C4-621ことレイヴンは後に異世界こと、異世界転生システムでしか人類がまだ到達していない星で、ごすずんと戦友そして先輩達と合流してそう言うのは内緒である。

 

 

レイヴンの火が起きる30分前。

 

621ことレイヴンことG13ことビジターと様々な通り名を持つ、独立傭兵レイヴンは自分の恩人で父親代わりとも言えたハンドラー・ウォルターからの最後の依頼であり遺言を遂行するためにルビコンを燃やそうとした。

ルビコンをなぜ、燃やそうとするのか?これには訳がある。ルビコンにはコーラルと呼ばれる麻薬としても使える、高濃度のエネルギー資源がある。だが、このコーラルは唯のエネルギー資源ではなく、生物でもある……簡単に言えばバクテリアや微生物のような物だと思えば良いだろう。コーラルは細胞分裂のように自己増殖を無限に繰り返す事が可能であり、自己増殖の果てには最終的に全宇宙を燃やし尽くす程の終焉を引き起こしてしまうのだ。その為に、その災害が引き起こされる前に定期的に自己増殖で増えすぎたコーラルを燃やさなければならないのだ。例え、ルビコンに住まう人々を燃やし尽くしてもだ。

 

だが、当然ながら宇宙の為とは言えルビコン……コーラルを燃やすという事はルビコンに住まう全ての命を殺すと同じだ。当然の如く、レイヴンの行動を停めようとする者達がレイヴンを殺そうとするだろう。

企業としてはコーラル争奪戦に勝利し、現地民……ルビコニアンや敵対者を拉致して洗脳や人体実験として肉体をACのコアに直接接続させる事をしていたアーキバスは、レイヴンとレイヴンの協力者である元技研技術者シンダー・カーラの手でフルボッコにされた。現地民……ルビコニアンも停めようとしたがレイヴンという圧倒的個に対抗できず、アーキバスに潜入してたルビコニアン、レイヴンと同じくイレギュラーだったラスティがレイヴンと大気圏上空で激しい死闘を繰り広げたが……ラスティはレイヴンに敗れて死んだ。戦友だったレイヴンへの恨み言を一言も言わずにである。

 

そして……

 

『レイヴン……私は……それでも人とコーラルの……共存を……』

 

ウォッチポイント襲撃からレイヴンをサポートしてくれた、ある意味での専属オペレーターであり、実体の無いルビコニアンこと人間のように意思を持ったコーラル エアを倒した。

エアのように人間のような意思を持つコーラルはたまに現れる。まあ、コーラルは生物なのだから有り得なくは無いだろう。意思を持ったコーラルはコーラルを動力源としたACの操縦も可能で、あろうことかハッキングや様々な事も出来てしまう。エアはその力を用いてレイヴンをこれまでもサポートしてきた。しかし、宇宙の為とは言えルビコンを焼くというのはエアは共感できなかった。当然だ、エアは意思を持ったコーラルであり……コーラルを焼くという事は死ねと言われているような物だ。だから、エアは全力で抵抗してコーラルを動力源としたAC……アイビスシリーズの一機に乗り移り、レイヴンと戦った。だが、結果はエアの敗北であり、エアの乗ったアイビスは動く事が出来ず……その時を待つだけと成った。

 

『レイヴン……どうして私の願いを聞いてくれなかったのですか?』

 

レイヴンの脳にエアの声が響く。エアとしてはレイヴンと共に歩みたかった、だがエアとしてはレイヴンに振られてしまい……レイヴンはウォルターの遺言を実行する。

 

「『僕はウォルターの最後の願いを聞いた。それだけだ』」

『貴方は結局、ウォルターとしての猟犬でしか無かったのですね』

「『そうだね。僕は感情なんてない、壊れたパーツだ。誰かの命令や依頼でしか動かない。だけどね、エア』」

 

AC ナイトフォールの操縦桿から手を離し、レイヴンは目の下を拭う。目からは何やら透明の液体がうっすらと流れていた。レイヴンに感情はない、レイヴンは第四世代強化人間の失敗作で機能以外は死んでいる。言葉もデバイスが無ければ発せれないし、感情なんて欠如していて、強化人間に成る前の記憶なんてない。

 

『レイヴン……泣いているのですか?』

「『泣く?じゃあ、これが涙か。エア、君とは戦いたくなかった。これは僕が願った事だ……だけど、僕はウォルター……父の願いを優先した』」

 

再び操縦桿を握るレイヴン。ナイトフォールが右手に持つ重ショットガンをパージさせる、もうエアやラスティ、そしてアーキバスの連中とドンパチして弾薬も尽きた。お荷物と成った武器はとっととパージだ。

これでナイトフォールの武器は右肩の三連デュアルミサイル、左肩のソングバード、そして左手には昔から愛用しているタキガワハーモニクスの逸品パルスブレードだけとなった。

 

『レイヴン……』

「『さようならだね、エア』」

 

レイヴンの火が起きればルビコン周辺は瞬く間に燃える。今からカーラが乗った星間移動母艦ザイレムが、プラントに突っ込み……コーラルが全てを燃やす。どう考えても逃げられない。

 

「と思ったのかい?ビジター」

 

カーラから通信が入る。その時、ACが1つ入りそうなカーゴが備え付けられた無人飛行機がナイトフォールの隣に降り立った。

 

「ウォルターからアンタの面倒を最後まで頼まれた。ザイレムがプラントに突っ込んでも爆発まで少しのタイムラグがある。なに、私も脱出できるし、ビジター……アンタもだよ。ウォルターが残した遺産をアンタには渡さないと行けないんだ」

「『そう。ありがとう、だけど。1つだけワガママだ。僕の友人も連れていく』」

 

レイヴンはそう告げ、ナイトフォールの左手武装パルスブレードを起動させる。そしてパルスブレードでエアの乗り移ったアイビスの手足を切断した。

 

『レイヴン!?なにを!?』

「『レイヴンは自分で選ぶ自由意思の象徴。だから、これは僕が選んだ事だ』」

 

手足を失い、軽くなったアイビスを右手で担いだナイトフォールはカーゴに入る。その瞬間、カーゴ飛行機は急加速で領域から速やかに退去。その瞬間、カーラとそのACを乗せた脱出機もザイレムから飛び立ち……ザイレムはプラントに直撃。その瞬間、コーラルが着火。僅かなタイムラグの後……ルビコン周辺を燃やし尽くした。その火災はルビコンは勿論のこと、その周辺を燃やし尽くしてルビコンに住まう全ての命を焼失させた。

 

 

だが、このお陰で過労死すんぜんまで追い込まれた存在がいる。それは亡くなった人間を異世界と称した地球やルビコンと離れた遠くにある惑星に肉体を再生させて……その上でチート特典を授けて転生させる神様の連中である。

 

「ギャアア!!忙しいわよ!!なによ、この数!?普段は1日に5人ぐらいなのに……なんでこんなに急に現れたのよ!!」

 

異世界転生を担当する水の女神アクアは嘆いていた。アクアは普段、日本人を含めた人間が亡くなった際に「貴方は女神に選ばれた勇者です」「さあ、その力で魔王を倒してください」「ふふふ、期待してますよ?勇者様」と上手いこと言いくるめて若者を異世界転生と称して他の星に移住させていた。とは言え、そのままでは犬死にしてしまうかも知れないので、転生特典として伝説の武器や特殊能力……あと自分が持っている物等を与えて転生させていた。

しかし、普段の仕事量では1日5人ぐらいを送り込む位なのだが、どういう訳か今日の人数は普段の倍ほどという言葉では片付けられない程の人々が転生待ちしていたのだ。その人数は……なんと3億人!!その殆どがレイヴンの手で起こされたレイヴンの火の犠牲者、そしてそれまでのレイヴンのお仕事で死んだ人々であった。

 

「えーと……アーキバス社所属の戦艦が20隻落とされていて……1隻あたり3000人乗ってるから……ふざけんなよ!!戦艦の人達だけで大変じゃない!!帰りたいよ~ポテチ食べながらだらだらしたいよ~!!」

 

戦艦に乗っていた人達だけで60000人。ルビコニアンだけでも200000000人ほど居ると考えると、本当に笑えない人数の人々が今日、転生する。1人あたり1分と考えても終わる気がしない。

 

「あームリムリ。こんな量やってられないわ。バレなきゃ犯罪じゃないのよ……一纏めにして強引に異世界転生させましょ。上司が近付いてきたら、普段通りにやっているように見せたら完璧ね!!」

 

確かに死者に色々と言う前に強引に転生させたら楽だ。気を遣って勇者様とか言わなくても良いのだから、それに強引にまとめて転生させたら作業効率も良いだろう。1つ難点を挙げるとすればチート特典を与えられないので、の垂れ死ぬかもしれない。まあ、女神としては転生してからは知らないことなのでどうでも良い。だってチートを与えても今まで魔王は倒されなかったのだから。

 

そしてそんな事を不眠不休で繰り返すこと、1週間。アクアは日本から転生する事に成ったサトウカズマという青年にチート特典として選ばれてしまい、自分が大量に転生者を送りつけた異世界転生こと、異星に飛ばされることを。

 

 

異世界こと異星。そこは惑星封鎖機構やアーキバスにベイラムと言った企業連中からは、どういう訳か発見されていない惑星だ。そして辿り着く方法が異世界転生や気合いと根性で見付けて降りるしかない。

 

「621……お前は元気で居るか?」

 

60歳程で杖をついた男、ハンドラー・ウォルターは異世界の街アクセルで元気に過ごしていた。確かにウォルターは異世界転生を果たしたが、残念な事にアクアの手抜きで一纏めで異世界転生された為に特典はない。だが、彼はこれまでもの人生の経験から異世界での生活を行っていた。

生前からの営業スキル、聖人とも称される人の良さの為かウォルターは此処では仕事の斡旋に奴隷身分の人々の保護等をして過ごしている。レイヴンの前に子飼いだった強化人間の617、618、619、620と合流して過ごしている。

ウォルターはACの操縦経験はない。ウォルターの父がルビコンの技研の研究者であり、強化人間の技術を産み出した。その為か、ウォルターはアイビスシリーズ唯一の有人機HALのコアの生体認証を解除できた。だが、それは()()()()()()()()()()()()()()()()()ウォルターの息子としてデータを偽装したレイヴンに遺産として託した。ACの運転経験のないウォルターよりも、天才的で経験を積んだレイヴンに託したのだ。なので、ウォルターは異世界でも裏方に徹している。

 

「野菜の栽培や販売も順調。人材派遣での利益も順調に伸びている。インフラ整備はミシガン達が行ってるから良いとしてだな……」

 

まだ死んでいないレイヴンを除いた子飼いのAC乗り、617をリーダーとしたAC部隊ハウンズは戦い以外でもACを用いた建築等で今日も働いている。

 

617。金髪の二十歳過ぎの青年であり、整った顔立ちをしている。ウォルターの子飼いとしてはレイヴンの次に腕が立ち、AC構成としてはガトリングを好んで使っている。レイヴンと違って五感や感情は健在だ。

 

618。銀髪でスタイル抜群の十代後半の美女。豊かな胸や括れた腰の為か、強化人間で無かったら明るい未来が有っただろう。生前はとある独立傭兵に殺されてしまった。

 

620。レイヴンよりも幼く、10歳程の幼女だ。父親は独立傭兵だったが、金銭が無くなりそうになり……強姦で作った彼女を強化人間の人体実験として売ったとのこと。武装としてはハンドガン、レーザーライフル等の軽い武装を好んで使う。

 

619。最年長だと思われる。強化人間は在庫管理されている間は冷凍保存されており、実年齢は冷凍保存されている間は停まっているが……少なくとも動いている間の年齢としては最年長の30代ほどの男だ。武装としてはミサイルやグレネードランチャーを使う。

 

「しかし……アーキバスはアーキ坊や、ベイラムはベイ太郎か。ゆるキャラを使うとはな、しかし平和に成った証しでもあるな」

 

アクセルに転生してしまったアーキバスとベイラムの連中が産み出したゆるキャラ、アーキ坊やとベイ太郎の書かれたチラシを見ながらウォルターは微笑む。

 

そんな時だった。ウォルターの自室の扉が開かれ、幼い幼女である620が2人の若者を連れてきた。

 

「カズマさん!!どうするのよ!?」

「落ち着けよアクア。ギルドの人達も言ってただろ?ハンドラー・ウォルターって人に頼めば仕事が貰えるってさ。お金がないと飯は勿論、冒険者登録も出来ないだろ?」

 

その若者は日本人らしきサトウ カズマという青年、そしてウォルター達を問答無用でこの星に転生させた女神のアクアであった。

 

「よし、仕事の話だったな。冒険者登録をしてないのならこの仕事だな……」

 

ハンドラー・ウォルター。異世界生活を謳歌する。




621は後程、死なないでアクセルにやって来ます。ご安心を!!

スネイル?ごすずんが死ぬ切っ掛けのお前はアサルトアーマーからのトッツキだ!!

621ことレイヴンことG13のアクセル密航方法!

  • 宇宙で敵を撃墜してサーフィン!
  • しれっとやって来る
  • ミールワーム食べながら
  • 絶望的なピンチを救うために
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