621「全部燃やしたら、ごすずん達が異世界転生しちまった!」   作:静かなるモアイ

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ハウンズのAC、手直しが始まる。


ウォルター「621……これが家族だ」

カズマからの依頼を完了してレイヴンに多少の報酬が支払われた翌日。

 

此処で現在のアクセルの仕組みについて説明しよう。現在、アクセルは2000年代初頭から転生した日本人の若者、そして人類が外宇宙に進出した後の時代……レイヴン達の時代やそれ以前の時代から人々が流れ着く。大半の日本人やチート特典を貰い受けた転生者は直ぐにアクセルを旅立ち、ハーレムを築いたり、魔王討伐を夢見て冒険を繰り広げている。だが、レイヴンの火で転生した人々の大半は過去の因縁は無しにしてアクセルで暮らしており、アクセルは随分と文明進歩してしまった。

アクセルは電気が街を灯し、大豊やアーキバスのジェネレーターが街に電気を提供する。更にレッドガンの皆様がインフラを頑張り、蛇口を捻れば新鮮で美味しいお水が飲めるのだ。それに未来の農業の知識もアクセルにもたらされ、アクセルで採れる野菜の栄養価と経験値もUP!アクセルも大きくなり……アクセルの中では電車が通っている程なのだ。

 

 

そんな文明開化され文明力も規模も拡大されたアクセルにハンドラー・ウォルター率いるオーバーシアーの屋敷兼事業所がある。此処では野菜の栽培や販売、人材派遣、滞在場所がない冒険者を格安で素泊まりさせたりもしているのだ。

因みにカズマとアクアはこの事業所を利用していない。何故なら素泊まりの説明をカズマはアクアへのツッコミで完全に聞き流してしまい、2人は馬小屋での素泊まりで過ごしているのだ。

 

そんな事業所でこの星にやって来た621ことレイヴンことG13は暮らしている。しかし、レイヴンは困惑していた……レイヴンの火を起こす以前では1度も考えた事がなかった家族のありかたという事にだ。

 

「ちっ!!マジかよ……シュミレーターとは言え、お前……どうなってる!?強いとかそんなんじゃない!!お前……マジのイレギュラーじゃないか!!」

 

619が叫ぶ。

 

シュミレーターという代物がある。これは忠実に再現されたACのコックピットコントローラーとモニターを用いた、シュミレーターであり……命の危険がなく限り無く再現された仮想空間の中でアセンブルをしたACのテストや疑似戦闘を行うことが出来る。

食後の運動という事もあるのだろう。621ことレイヴンは、ウォルターお抱えの先輩達でありある意味自分の兄姉や妹でもあるハウンズとシュミレーターでACの模擬戦を行っていた。ハウンズの先輩達は生前、予算の都合もあり戦闘に使えて扱いやすい初期フレームと初期インナーパーツで日頃から戦っていた。それに対して621は長く生き延びた事もあってか、沢山のパーツを保有している。だが、621の手でハウンズは一方的に追い込まれていた。別にハウンズは弱くない、AC乗り全体から見ればイレギュラーのラスティには及ばないが……かなりの上澄みに入り、多くのリアル621(プレイヤー)を絶望に叩き落としたルビコニアンデスルンバ(スマートクリーナー)を単独で破壊できる強さを持つ(フロム脳、カーラのセリフから)。

 

「模擬戦を3回続けているが、流石にイレギュラーなだけはある。普通は武器は兎も角、パーツを変えれば重心バランスが変わり動かすのは難しく成るのだがな……」

 

617が冷静にそう告げる。ACはマッスルトレーサー……MTから派生した汎用兵器であり、用途用途にパーツを換装してアセンブルを行い、様々な状況を打破出来る。だが、それは理論上であり……実際にそれが出来るのは621だけだ。

何故ならフレームパーツを1つでも変えれば重量等も変化し、換装前と比べて動かすかっても大きく変化する。パーツを変えればシュミレーター等で慣らしを行わないと満足に動かせない。その為か、大半のAC乗りはフレームやインナーパーツは基本的には変えないのだ。しかし、621は違う。621は天性の才能……ACに乗り、戦うために産まれたと言っても過言ではない素質で瞬時に適応できる。故にイレギュラー。

 

「『はい……僕の勝ち』」

 

模擬戦闘を3回行ったが、621はそれぞれアセンブルが異なるホワイトグリントを用いた。

先ず1回目はHALフレームとナイトフォールの頭部を組み合わせた基本的なホワイトグリント。武装は右手ジマーマン、左手パルスブレード、左肩全方位コーラルシールド、右肩ソングバードである。

 

2回目はホワイトグリントの脚部を軽量タンクに換装し、右手ジマーマン、左手ガトリング、右肩ニードルミサイル、左肩ソングバードの軽量タンク構成。

 

3回目は腕部を芭蕉フレームに換装し、右手コーラルブレード、左手パルスブレード、右肩パルスランチャー、左肩プラズマミサイルという近接特化ホワイトグリントという有り様だ。※ゲームでは再現できません、ブレオンしたい。

 

それらを巧みに使い、レイヴンは先輩であるハウンズに圧勝。ルビコンでの約2年間の激闘生活が彼をイレギュラーからドミナントへと覚醒させてしまったのだ。

 

「強いね……君は」

 

初めて出来た弟のぶっ壊れの強さに、他の組織ではエースとも言える強さを持っていた618のお姉さんも自信をすっかり無くしてしまっていた。618は両手にマシンガン装備で機動力特化の戦いかたを行い、右肩にはミサイルを積んでいる。

 

「『皆もアセンブル弄ったら今より動き良くなりそうだけど?』」

「生憎と、生前は金が無かったんだよ」

 

最年長の619が少し嫌みを加えて告げた。武装を揃えたくても金がなく、なかなか良い装備を買えなかった。なにせハウンズは基本的にはスリーマンセルで活動し、報酬も三等分が多かった。ワンマンアーミーの621と比べて手取りも少し少なかっただろう。

 

「『じゃあ、僕が普段使ってないパーツを譲るよ。そうすれば良いでしょ?』」

 

621は金には余りまくっていた。アセンブルはぶっちゃけ趣味だし、数多のパーツを購入していた。なんなら全部揃えているし(AC6で売られているパーツ全部)

 

「良いのか?お前の稼いだ金で買った物だろ」

 

リーダー格の617の兄貴が申し訳なさそうに問う。そのパーツは621が命懸けで稼いだお金で購入した代物だ。それをなんの躊躇もなく自分達に貸してくれて良いのだろうか?

 

「『うん。軽タンクとかの面白そうなヤツは二個買っちゃったし』」

「「なに二個かってんの!?」」

 

だが、621は自分で使う分は別に有るそうなのでOKが出た。しかしワンオフ生産であるHALフレームは流石にダメとのこと。

 

 

 

「『えーと……617?』」

「兄さんでも良いぞ」

「『うん。じゃあ兄さんのアドバイスだけど……ジェネレーターを変えよう。後は右肩の拡散バズーカだけど、これを別の武器にしたほうが良いと思う。使うと足止まっちゃうし』」

 

その後は621の手でハウンズ達のアセンブル手直しが行われた。621は3回戦った感想でハウンズの兄貴達の戦いかたを把握し、それぞれのアセンブルの手直しを行う。勿論、産廃初期ジェネレーターは問答無用で交換だ。

 

「お姉ちゃんと呼んで」

「『お姉ちゃん…はジェネレーターは変更。腕も近接武器を使わないなら射撃適正の高い物に変えた方が良いよ』」

 

「『おっちゃんはジェネレーターは勿論、足を変えた方が良いよ。脚が止まるし。それにこの脚部じゃ、少し武装が重たいから』」

「俺はおっちゃんじゃねー!!確かに一番歳上で、お前より一回り歳上だけどな!!」

 

618はお姉ちゃん、619はおっちゃん呼びが確定した。618の武装は軽量~中量機体で使えそうな構成であり、621や戦友のラスティの意見も取り入れたら丁度良いだろう。

619は10連ミサイル×2左手グレネードランチャーという激重仕様。グレネードランチャーは打つときに、2脚では脚が止まってしまう。ならばグレネードランチャーを別の武器に変えるか、足を四脚や戦車に変えれば良いのだ。

 

「『それにおっちゃんはミサイルを沢山使うならミサイル特化のFCSに変えた方が良いかも。今はハンドミサイルって手持ちのミサイルも有るし』」

「FCSやジェネレーターなんて、気にした事が無かったな。参考になる」

 

最後に幼女AC乗りの620だ。621にとっては唯一の年下の先輩……言わば妹になるだろう。620のACの武装はハンドガン×2とアサルトライフル。オーソドックスな軽量の射撃武装だが、フレームは中量。当然ながらジェネレーターは変更である。

 

「お兄ちゃん……私は?」

 

620はアセンブルをやったことがないらしく、アセンブルも有るものを使って使いやすい武装でウォルターや617が行っていたらしい。

 

「『ハンドガンとかの軽い武器で行くなら……アサルトライフルをニードルガンに変更。これ、楯も貫通するし便利でめちゃ軽い。レーザー兵器も使うならレーザーハンドガンは良いよ、弾数も多いし射程も長いからさ』」

 

そして末っ子620は621の手でACを再アセンブルされたのだった。

 

 

その時だった。

 

「戦友!!大変だ!!アクセルに無数の未確認飛行物体が接近している!!スクランブルして行くぞ!!」

 

ACのパイロットスーツに着替えたラスティがインターホンも鳴らさずに、事業所にやって来た。物凄く焦っているようであり、その未確認飛行物体の数と未知数が伺える。

 

「『未確認飛行物体?』」

『ラスティ……飛行物体ですか?』

 

因みにエアの声は621の知り合い全員に届くように、エアの声が出るスマートウォッチをハウンズとラスティ等の親しい人は腕に着けている。

 

「大きさはスイカ位から戦車ほどまでまちまちだ!行くぞ」

 

ラスティの言葉を受けて621、そしてハウンズのメンバーはACが格納された場所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「きゃべきゃべきゃべつ」

 

なお、その未確認飛行物体の正体が別の意味で度肝を抜かし、スネイルの叫びが響くのは内緒である。

 

ホワイトグリント&スティールヘイズオルトゥスVSキャベツまでもう少し。




619のおっさん、軽量タンク~ガチタン使いに成る!?

次回……スクランブル発進したホワイトグリントとスティールヘイズオルトゥス。2機を待っていたのはキャベツ!?

折角のフロムだ……他のフロムの英雄も呼ぼうではありませんかご友人!(フロイトのお供でアイルーは出ます。アイルー村はフロム)

  • ツッコミが足りない……褪夫だ
  • 同じ世界線?だし狩人様
  • フロムと言えばパッチだろ?
  • 歴代ACキャラと同姓同名人物
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