呪具人間と呪霊 作:マーライオン
呪具。
等級は数あれどその効果は非常に極端である。
恐ろしく強いのもあれば補助に適してる、また縛りが厳しく使い方が一筋縄ではいかない物など、調べれば調べるほどに更に謎が増えていく。
さて話を始めよう。
現場は都内某所の廃ビル。
オーナーは解体の費用が高く、解体を考えていないが立地だけに高く売れない等悪条件のみが揃っている厄介なビルだ。
その最上階の部屋に一人の少年が居た。
外見からして歳は高校生くらいだろうか?だが少し幼さが見えるので一年か二年かも知れない。
髪は濃いブルー、黒と見間違えかねないくらいに濃くくらい髪はポニーテール状にされており体はガッシリとしている。
身長は百八十と少々だが、カラーコンタクトだろうか?目は鮮やかな水色である。
「さ〜て、今夜もお仕事頑張りますかね〜」
そう言い、異形の怪物を前に軽く体を解して腰を落とし口から丸い謎の生物を吐き出し、その口に腕をツッコミ大型のナタを取り出した。
「よっし、じゃあま……サヨウナラ」
一閃。
少年の体が消えたかと錯覚するほどの速度で地面を蹴り砕き加速し、一瞬でナタを振り抜き怪物もとい呪霊を討伐した。
「まだまだ足りない……あの人に追い付くには」
彼の脳裏にはかつて幼い自分を助けてくれた黒髪の偉丈夫の姿が思い出されていた。
口元に傷があるがそれがまた似合っている、力強い存在。
彼のようになりたいからと、日々呪霊を殺しているのだ。
「へぇ〜……君、面白いね」
「……どちら様で?」
「僕は五条悟、君の狩ってた呪霊を祓う呪術師だよ♪」
天井を歩き、白髪の美男が声をかけてきた。
普通なら変な奴、そう言われそうなのだが彼の持つ空のように澄んだ瞳がマイナスを全て消し美しいの感想だけを残させる。
「ゴジョウサトルさんは俺に何か?」
「君、天与呪縛でしょ」
「て、てんよじゅばく?」
「あ〜成る程、そこら辺の常識が全く無いって事は一般家庭出なんだ
それにこの床の抉れ方……フィジカルギフテッドだね」
「?」
「呪力の全く無い天与呪縛のフィジカルギフテッド
はぁ……アイツと同じじゃん」
「???」
五条悟の言葉が何一つ理解出来ず、思わず「馬鹿なの?」と言い掛けるがそこはグッと言葉を飲み込み、用件のみを聞こうとした。
「君さ~今、総監部が血眼になって探してるんだよね〜
ほら、三年前から呪霊狩ってたじゃん♪」
「まぁ……はい……それが何か?」
「それが大問題なんだよ♪
僕達みたいにしっかり資格持って初めて呪霊討伐って許可されるんだよね♪
それで君みたく資格も無いのに狩るのは大問題何だ、だからこうやって僕が君を探すのに駆り出されたんだよね〜」
「それはすいませんゴジョウサトルさん」
「も〜ゴジョウサトルさんじゃなくて五条さんでも悟君でも良いよ〜
あ、君にその気が有るなら五条先生でもオッケー♪」
「は?」
何を言いたいのか今一理解出来ないが、その後の言葉で成る程と納得出来た。
「東京都立呪術高等専門学校
そこに入れば呪術師としての資格とかもらえるんだよ、で僕はそこの先生
君、厄介なのが嫌なら来るかい?」
「……俺が通えるんですか?」
「勿論♪
だって君と同じような子も居るし、君強いから行ける行ける」
彼はリスクとリターンを天秤に掛けていた。
この男、五条悟は間違い無く強いだろう。
もしここで断れば今後も五条悟の様な強者が追いかけて来て、下手すれば自分が監禁や拘束、もしかしたら処刑すらありえる。
だがその学校に通えば中途半端に命令等で命を落とすかも知れない。
どの道行き着く先は『死』と結論付け、彼は口を開いた。
「じゃ、よろしくお願いしますね『五条先生』」
「オッケー♪じゃあ名前、教えてくれる?」
「芦屋……芦屋導理(あしやどうり)」
「芦屋? ……成る程ね、合点が行ったよ
よろしくね導理♪」
二人はあれこれと話しながら外へ出て、やつれたスーツの男性へと声を掛けて車に乗るのだった。
芦屋導理
年齢は十五〜十八の間
呪力無しの天与呪縛持ち
フィジカルギフテッド
胃の中に道具入れの呪霊を飼っている
呪具の総数は現在四十二種類
沙羅双樹
大型のナタの様な呪具
等級は二級
特殊な力は無いが重量はあるので威力を出しやすい