呪具人間と呪霊   作:マーライオン

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戦闘

 

班分けは野薔薇と導理、悠仁と恵のになり伊知地が帳という特殊な結界を張ると四人は各々動き出した。

 

導理は野薔薇の二歩前を歩き何時でも盾になれるように動き、それに感心したため息を一つ。

 

「ねぇ芦屋」

 

「導理で良いですよ」

 

「じゃあ導理、あんた学校でモテない?」

 

それに対して非常に不愉快そうな顔で返事をする導理。

あー地雷だったかと呆れた顔で両手を上げる野薔薇。

 

「釘崎さん……普通の学生はこんなゴリマッチョノッポに好意なんて抱かないですよ

あの五条先生がモテるならって思うなら想像してみて下さい

あまり話さないマッチョなノッポが居て気になりますか?」

 

「あーね、うん理解したよ」

 

九頭身の甘いマスク、それに体はゴリマッチョとかではなく筋肉質なだけで男らしいと言われるタイプ。

更に高身長と持ってるのに何故か自分は気持ち悪いと切り捨ててると理解したのだ。

 

「あ、釘崎さんそこ段差ありますよ」

 

「お!?」

 

そう言って手を引き自分の足を踏ませて大き目な段差を登らすと、コイツは女誑しだなと理解して警戒を強めるのだった。

そして歩くこと数分、二人の目の前には巨大な花のような呪霊が一体。

 

「よーし、さっさと祓ってあの糞目隠しに奢らせるぞ!」

 

「っ!?動くな!」

 

野薔薇がトンカチを取り出し駆けた瞬間に悪寒が走り、彼女を抱きかかえて距離を取った。

そして彼女の居た位置は溶解液で溶かされていた。

 

「た、助かったわ」

 

「……………………………………アイツ、あのタイプか」

 

「え?」

 

「アイツは多分目が見えないです、ただその分に感知と耳が良いって奴です」

 

「そうなの?」

 

そう言われると呪霊の口から一本のナイフを取り出し投げるがそれは溶解液で溶かされた。

だが近くの壁を砕き瓦礫を投げると一瞬反応が遅れ、蔦でそれを弾く。

 

「じゃあどうするの?」

 

「俺ってじゅりょく?ってのが無いらしくて奴等からすると透明人間らしいんですよ

ミニえもん……出来るな」

 

そう言われ呪霊は軽く頷くと、それと刀をを野薔薇に手渡して体を解す。

そして作戦を伝えた。

 

「釘崎さんの能力は?」

 

「私は芻霊呪法……あー、簡単に言えば丑の刻まいりの強いで良い!」

 

「必要なのは?」

 

「相手の一部!」

 

「っしゃ!」

 

導理は相手を睨むと深呼吸を一つし、野薔薇から少し離れてクラウチングスタートのポーズ。

そして「行きます」の一言を伝えると地面を蹴り砕き、一気に距離を詰め、飛んでくる蔦を殴り壊して中心に拳を当てて無理やり花弁を引き千切った。

そしてそれを野薔薇に投げると「ミニえもん!」と叫ぶと一組のトンファーを渡される。

 

「ナイスだ」

 

「オッケー!」 

 

トンファーで呪霊の全身を叩きつつ弱点を見極め、そして根から無理矢理引っこ抜きトンファーを叩きつけると、野薔薇は悪い笑顔を浮かべ藁人形に呪霊の一部を貼り付けて釘で思いっきり打ち抜いた。

 

「共鳴!」

 

「潰れろ!!!」

 

呪霊の茎から棘が飛び出し叫ぶと、直ぐ様花弁から無理矢理潰すように殴り破壊。

祓われたのを確認すると二人は軽く手を叩き笑顔を浮かべた。

 

「やるじゃん」

 

「釘崎さんのお陰で殺れましたね……初めての共同作業なんですけど凄く気持ちよく出来ました

ありがとうございます」

 

照れながらとモジモジしながら少し嬉しそうにそう言われると、何かいけない気持になってしまう野薔薇。

まぁ、そりゃね……

 

「それさ、あまり言うなよ」

 

「?釘崎さんが強いから助かったって……だめですか?」

 

「そっちじゃねぇよ……天然かよ」

 

「?」

 

導理は頭にクエスチョンマークを浮かべるが、野薔薇はそれを無視して表へと向かっていく。

そしてそれを後追うように付いていき、転びそうな野薔薇をお姫様抱っこして進むのだった。

しかも負担が掛からない様に静かな歩きで、嫌な顔一つせずにだ。

 

「はぁ……アラサー組に食われそ」

 

「アラサー組?」

 

「あー、高専には行き遅れアラサー女子(笑)がそこそこ居てさ、導理みたいに優しくしてると……食われるよ」

 

……

 

「えっと……俺、人間ですけどあらさーくみ?って呪霊なんですか?」

 

「あー……呪霊ねあれは

とにかく気をつけてね、特に京都の歌姫って人と東京の家入さんには特にね」

 

先輩からの助言と思い普通に返事をしてしまう導理。

いやまぁ、中学生にアラサーの行き遅れの欲望を解かれって言う方が無理はあるのだが、何ていうか変に危機感が無い。

そりゃ天与呪縛のフィジカルギフテッドからしたら襲ってくる人間程度なら普通に片手で制圧出来るが、野薔薇曰く女性耐性が無さすぎるから襲われたらそのままズルズルなんてのもあり得る。

 

「お疲れサマンサー

野薔薇と導理の方が遅かったねー」

 

「マジ!?」

 

「此方は二級だったけどそっちは?」

 

「え?いや多分準一級くらいかな?」

 

「二人で倒したの!?」

 

「殆ど導理のお陰よ」

 

「いやいや、釘崎さんのともなり?ってののお陰ですよ

俺一人だったらもっと時間かかりますし」

 

二人して謙遜しあってるのを見てると、恵は導理の肩を強く叩き真面目な表情で告げた。

 

「芦屋、お前は今すぐあの糞目隠しの存在を忘れて普通に生きるんだ」

 

「なんで!?」

 

「呪術師ってのはな……クソなんだ!

お前や虎杖みたいなのが居ちゃいけない、あのクソカス目隠しは任せろ、さぁ!」 

 

「伏黒先輩、目がマジ過ぎです!」

 

呪術師とは個人プレーの集まりだ。

今回みたいな場合、大体は自分の手柄と言い触らすのが当たり前であり、導理みたく他者を尊重するなんて有りえないのだ。

それ故に五条の事は忘れて幸せに生きろと言うが理解が追い付かないのだ。

 

「えー」

 

「ところで五条先生さぁ〜私達今日オフなんだよね」

 

「そーだそーだ」

 

「こりゃ、誠意としてご飯でも奢って貰わないとさ」

 

「僕としては良いけど〜……導理のスパダリ見てみたいから寮で食べよ♪」   

 

ちなみに一応説明しておくが五条悟は呪術界最高峰の名家の一つ五条家の当主なので飯を奢るどころか回らない寿司で大トロのみを注文してもびくともしない財布の持ち主だ。

だが個人の好奇心から導理のご飯食べたーいなんて言うクソ野郎。

ただ三人は可愛い後輩だし……と今回だけは折れて五条の提案を受け入れるのだった。

 

ちなみに凄く余談だが後日、フィジカルギフテッドの胃袋に割と焦る五条を見れてとある教師は満足したとかやんとか。




牙双
トンファーの形をした呪具
等級は準一級であり、純粋な呪力の塊なので殴るときに使うのがベスト
トンファー故の防御やいなし、攻撃は本人の技量次第なのでなかなかにピーキー
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