異世界迷宮へ行ったなら   作:三星織苑

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195 大雨

 

 

 

 

 

ハルバーの迷宮

三十三階層

 

 

 

 

 

 ドロップアイテムをしまっている間も二人は期待に瞳を輝かせながらこちらを見つめている。

 

 どうしよう……。これ完全に三十四階層へ行く流れだぞ……。

 絶対にどっかで止まると思っていたんだが……。

 まさか、ひもろぎのカッカラにズケット、それからアルバとビットローファーの組み合わせがここまで魔法の威力を引き上げるなんて。

 

 装備することによって魔法攻撃力が上がっているのか、それとも知力が上がったことにより魔法攻撃力も上がっているのかは不明だが、いずれにせよその増加した分がさらに二倍になっている。

 考えてみればこの結果も十分あり得たな。

 

 とりあえず、三十四階層の魔物を確認してから挑むかどうかを決めよう。

 

「セリー、三十四階層の魔物は何だ?」

 

 問いかけるといつものように当意即妙で答えてくれた。

 

「三十四階層の魔物はビープシープ。攻撃魔法を持たず、頭突きや後ろ足での蹴り上げといった単純な物理攻撃のみ。その一方、スキル攻撃は厄介で、発動すると激しい鳴き声を上げ、それを聞いただけで深い眠りに落ちてしまいます」

 

 搦め手を使ってくる奴は本当に嫌だ……。

 

「そして、最も危険なのが強力な攻撃を持つ魔物と一緒に出現した場合です。三十四階層以降へ進めるほどのパーティーであっても、ビープシープのスキルで眠ってしまい、攻撃役が死亡することで壊走することも珍しくありません」

 

 マジかよ……。クッソ恐ろしいぞ……。

 いくら人数分の警策を用意しているとはいえ、起こすのが間に合わなければかなり不味い。

 

「幸いハルバーの迷宮ではそのような組み合わせではないため、脅威度はだいぶ下がります。それに私たちの武器にはすべて詠唱中断が付いていますので、スキルの発動を阻止しましょう」

 

 うーん……。まあ、それしかないか。

 

「それでは私はなるべくビープシープを引き付けることにしますね」

 

 話を聞いていたロクサーヌ師匠が実に力強い言葉を口にしてくださる。

 ほんと頼りになる娘だわぁ。

 

「それから残すアイテムはマトン肉。そして、レアドロップは二種類です」

 

 ビープシープのレアドロが二種類? 原作ではそんなことなかったよな?

 あっ。そもそも作中ではビープシープのドロップについて言及していなかった気がする。

 

「一つは羊腸。これは主に腸詰などに利用されています」

 

 ああ。ケーシングね。

 それにしても、粗野な人が口にするものだといってミンチを忌避する割に腸詰は普通に食べられているんだよなぁ。実に不思議である。

 うーん……。まあ異世界人である俺には分からない感覚なのかもしれない。

 

「そして、もう一つが羊皮紙。ビープシープの残す羊皮紙は色や形が揃っていて使いやすいのだとか」

 

 へー。それなら手に入れても売りに出さずにとっておこう。

 

 

 

 

 

ハルバーの迷宮

三十四階層

 

 

 

 

 

 いよいよ中階層へ挑むことになってしまった。

 ミチオが三十四階層に挑んだのはベスタが加入した後。

 俺たちはそれより二人も少ない状態だ。

 しかも、ここからは魔物の強さがワンランク上がるため、今まで以上に慎重な立ち回りが求められる。

 いざとなったら即座にオーバーホエルミングを使用し、獲得経験値二十倍を外してデュランダルにご登場いただこう。

 

 決意を固めながらアイテムボックスを開いて警策を取り出し、二人へ渡しておいた。

 なるべくこいつの出番がないといいんだが……。

 

「さあ、いこう」

 

 右手法で通路を進んでいく。

 

 

 

「ご主人様! 敵です!」

 

 暗闇の奥から姿を現したのは大きめな羊が三頭に、お馴染みとなっている草が三つ。

 

 ラッキー! ハーフハーブが多い!

 

 組み合わせの妙に感謝をしつつ魔法を放つ。

 

バーンストーム

バーンストーム

ファイヤーストーム

 

 ロクサーヌは宣言通り炎に巻かれているビープシープ三匹を引きつけ、攻撃を加えまくってヘイトを剥がされないようにしていた。

 セリーも俺の前に陣取り、ハーフハーブの進行を阻止し続ける。

 だが、完全にふさぐことは不可能なため、俺もカッカラで応戦だ。

 

 しばらく耐えているうちにリキャストタイムが明けたため、再びトリプルスペルを叩き込む。

 

 

 

 程なくして魔物に纏わりついていたエフェクトともに奴らの体が風に流されるように消えていった。

 

「ふぃー」

 

 思わず口から息が漏れる。

 

 あー、緊張したー。

 二ターンで片付いて本当に安心したわ。

 

 大興奮の二人と一緒にドロップアイテムを拾い集める。

 

「これ以上、一気に階層を上げるのはよくないだろう。今日からしばらくここを狩場にしよう」

 

 さすがにこれ以上は駄目だぞ。断固拒否するからな。

 

 主人としての威厳を意識しながらそう言うと、セリーが嬉しそうに頷いた。

 

「はい! まさかこんなに早く三十四階層で戦うことになるとは思いませんでした!」

 

 すると、ドヤ顔を浮かべたロクサーヌが口を開く。

 

「ご主人様は近いうちに迷宮討伐を成し遂げるお方。このくらいなんでもありません」

 

 いや、まあ、うん……。

 

 ゴスラーを出し抜いてこのハルバーの迷宮を討伐したり、夏が過ぎればセルマー伯爵領の迷宮を討伐するつもりだ。

 微妙にロクサーヌの言葉を否定し難くなってるなぁ。

 

 その場をあいまいな表情でやり過ごし、彼女へ声を掛ける。

 

「ロクサーヌ、案内を頼む」

「お任せください!」

 

 彼女は鼻息荒く、フンスといった感じで答えた。

 ほんと、可愛い娘だわぁ。

 

 

 

 その後はベイルの二十七階層でやっていたように、ひたすら魔物を焼いていく。

 魔物が倒れるまでに二ターンを要するため、攻撃を食らうこともしばしばだ。

 しかし、攻撃を受けると即座にロクサーヌの回復魔法が飛んでくるので、問題なく戦い続けることが可能。

 しかも、彼女がビープシープを引きつけ、スキル攻撃の大半を潰してくれるため、とにかく戦闘が安定している。

 

 それでも誰かが眠ってしまったときには、攻撃を受けて目を覚ました者がすかさず警策を振るって他の者を起こす。

 そうするとロクサーヌが全体手当てを使ってくれるので、問題なく戦闘に戻れるって寸法だ。

 

 スカウトに回避タンクにヒーラーにと、八面六臂の大活躍。

 神様仏様ロクサーヌ様。ありがたやー、ありがたやー。

 

 

 

 ドロップアイテムを拾ったところでいつもの言葉が聞こえてきた。

 

「ご主人様、そろそろ夕方になります」

 

 それを耳にして、俺の口から無意識に息がこぼれる。

 

 迷宮の移動や階層上げがあったものの、昼食の時間が早かったため、三十四階層での狩りができた時間は普段とあまり変わらなかった。

 そのおかげか俺は魔法使いと魔道士、それに冒険者のレベルが上がっている。それに、ロクサーヌの巫女もだ。

 おそらく一気に八階層も駆け上がったことによって、魔物を倒して得られる経験値が増えているのだろう。

 いや、中層になったことで獲得経験値が跳ね上がった可能性もあるか。

 

 いずれにしても、しばらくはこの階層で狩りを行い、魔法使いのレギュラー落ちを目指そう。

 それを達成したら戦士と剣士、それから薬草採取士のレベル上げだ。

 

 あっ。もしかしたら、それより英雄のレベルが50に達して勇者を獲得する方が早いかもしれない。

 そうなれば遊び人に知力大上昇を付けたり、オーバードライブにより物理と魔法の攻撃力が底上げされるはず。

 しかも、アイテムボックスも備えているため、迷宮外で探索者を付ける必要もなくなる。

 その日が来るのが待ち遠しい。

 

 ただ、帝国解放会の入会試験が近くなったらセリーのアドバイスに従い、貫通のオリハルコン剣で二十八階層のドライブドラゴンを相手にしてみよう。

 それで問題なければクーラタルの三十三階層で予行演習だ。

 ぶっつけ本番は怖すぎる。

 

 学生時代はテストの前でも勉強をしなかったというのに、我ながら真面目になったもんだ。

 

 いまにして思えば、日々の生活について何の心配もすることなく、しかも自分で金を出さずに好きなだけ勉強ができる環境とは、なんとありがたいものだったのだろう。

 それを活用しようとしなかった俺は本当に馬鹿なガキだった。

 まあ、今更後悔しても遅いんだけどさ。

 

 

 

 思索に耽りながら帰り支度を終え、二人に声を掛けた。

 

「では、ターレの迷宮へ移動してそこから入口へ戻ろう」

「かしこまりました」

「はい」

 

 

 

 

 

ターレの迷宮

入口

 

 

 

 

 

 迷宮を出たところで、入口に立っている男に話しかける。

 

「中で狼人族の男が率いていた者たちに襲われ返り討ちにしたのだが、おそらく手配が回っているシモンだと思われる。もし騎士が出入りするようなことがあれば、明日ボーデの騎士団へインテリジェンスカードを持ち込むと伝えてもらえないか?」

 

 俺の言葉に目を見開いた。

 

「狂犬のシモンですか!」

「確実とは言えないがな」

 

 嘘です。確実です。

 

 シモン討伐を印象付けたところでクーラタルへ戻る。

 

 

 

 

 

クーラタル

冒険者ギルド

 

 

 

 

 

 ドロップアイテムを売却する際、ロクサーヌから預かった黄魔結晶を下に置き、他のアイテムを盛ることで見え難くする。

 さらに、バラダム家からせしめたアイテムも加えておいた。

 以前、ボスマラソンをしたときの黄魔結晶はベイルの探索者ギルドで売却したし、次の機会があれば別のギルドへ持ちこもう。

 

 

 

 程なくして硬貨が載ったトレーを持ち、ギルド職員が戻ってきた。

 

 オッケー、金貨が十四万。

 ロクサーヌの魔結晶に対して三割アップが働くのか心配したが、問題なかったようだ。

 もしかしたら、奴隷の持ち物は全て主人の物ということになっているからかもしれない。

 

 急いでそれを回収し、迷宮の情報を確認していた二人に声を掛けてギルドを後にする。

 

 

 

 

 

クーラタル郊外

アユムの家

 

 

 

 

 

 買い物を済ませて自宅へ戻り、キッチンに食材を置いたところでアイテムボックスから十三枚の金貨を取り出し、それをロクサーヌへ差し出した。

 

「ロクサーヌの分だよ」

 

 すると、彼女は俺の体を抱きしめる。

 

「叔父に性奴隷として売られたときには、今後幸せになることはできないのだと覚悟をしていました。ですがご主人様と出会い、こんなに大切にしていただけて、毎日幸せでいっぱいです。その上このようなことまで……」

 

 今日は色々あったからな。ロクサーヌの情緒も激しく揺れ動いたのだろう。

 

 こちらも彼女の体を抱きしめ、気持ちを言葉にした。

 

「俺の方こそロクサーヌと出会えたおかげで幸せな毎日を送っているよ。いつもありがとう。死ぬまで、いや死んだ後も一緒にいよう」

 

 すると、唇に柔らかで温かな感触が触れる。

 そして、彼女の舌は俺の唇を割り開いて侵入し、こちらの舌に絡みついてきた。

 

 

 

 激しく舌を絡ませていたが、どちらともなく唇を離す。

 

「ご主人様、愛しています」

「ロクサーヌ、俺も愛している」

 

 時を忘れて見つめ合っていると、ジトっとした冷たい目でこちらを見つめている小柄な美少女の姿が……。

 

 

 

 セリーともキスを交わしてから修業に移る。

 

 ハーレム生活をしようってんなら、気遣いを忘れてはいかんよな。

 

 

 

 修業を終え、手に入れたばかりのバラで焼き肉を楽しむ。

 今までも食べていたが、自分たちで狩ったものだと思うと美味しさもひとしおだ。

 

 寝室ではいつもにも増して、ロクサーヌが激しく求めてきた。

 今日は本当に色々なことがあったので、彼女の気持ちがあふれ出したのかもしれない。

 

 

 

 

 

 翌日。激しい音で目を覚ます。

 どうやら大雨が降っているようだ。

 

「ご主人様、おはようございます」

 

 雨音の中、愛しい人の美しく艶のある声が聞こえてきた。

 

「おはよう、ロクサーヌ」

 

 逆サイドから特徴的で愛らしい声も聞こえてくる。

 

「おはようございます、ご主人様」

「セリーもおはよう」

 

 朝の挨拶を交わしたところでロクサーヌが問いかけてきた。

 

「大雨のようですね。私たちはペルマスクへ行くのでおそらく問題ありませんが、ご主人様は大丈夫ですか?」

 

 ハルツ公の所へ行った後はクーラタルの迷宮三十三階層のブクマをする予定だったが、もう既に嫌になっている俺がいる。

 うーん……。どうしたもんかなぁ。

 

「二人を送った後、ボーデの騎士団にインテリジェンスカードの提出をしてから決めることにするよ」

 

 それまでに止んでいれば行けばいいし、止んでなければ強行するなり、別のことをするなり考えよう。

 

 えいやっと体を起こして朝の支度を開始する。

 

 

 

 

 

ペルマスク

冒険者ギルド

 

 

 

 

 

 彼女たちに入市税とおこづかいを渡してペルマスクへ移動したところ、クーラタルとは違い眩しいほどのピーカンだ。

 まあ、クーラタルとは時差があるほどの距離だしな。

 

 コハクの装飾品が詰まったリュックを背負い、見惚れるほどの笑顔でロクサーヌが告げる。

 

「それでは、行ってまいります」

 

 一方、セリーの顔には自信満々な表情が浮かぶ。

 

「ご主人様、ご期待ください」

 

 はいな。期待させてもらいましょう。

 

「うむ。よろしく頼む」

 

 二人がギルドの外へ出ていくのを見送ってから自宅へ戻る。

 

 

 

 

 

ボーデ

宮城

 

 

 

 

 

 家の掃除を行い、昨夜の残りで朝食を済ませ、インテリジェンスカードを持ってハルツ公の居城へ赴く。

 ロクサーヌの腹時計がないため時間があやふやだが問題ないだろう。

 

「アユム殿、話は聞いております。このまま閣下の執務室へお進みください」

 

 話を聞いてる?

 

 ああ。ターレの迷宮へ入った騎士がいたのか。

 名乗ってはいないが、黒髪で平面顔の男なんて他にはいないだろうしなぁ。

 

 彼に礼を言って廊下を進む。

 

 

 

 執務室の扉をノックしてアユムだと告げたところ、声が聞こえてくる。

 

「おお。アユム殿、待っておったぞ。入るがよい」

 

 部屋に入ると、ハルツ公だけではなくゴスラーも待っていた。

 

「ここへ来たということは、やはりその方がシモンを倒したのだな?」

「はい。昨日ターレの迷宮に入っていたのですが、先日取り逃がした狼人族の男が仲間と共に襲い掛かってきました。おそらくシモンでしょう」

 

 それを聞いていたゴスラーが感心したような表情を浮かべる。

 

「まさか一日のうちに狼人族の中で最強の呼び声が高かった、サボーとシモンの両名を討ち取ってしまうとは」

「私もまさか一日でその二名と闘うことになるとは思いもよりませんでした」

 

 これに関してはガチで。

 まさか昨日の段階でバラダム家に遭遇するなんて、予想外にもほどがあるぞ。

 

「インテリジェンスカードは持っておるな? うむ。ではギルド神殿へ参ろう」

 

 一頻り会話を交わしたところでハルツ公がそう言い、俺たちは部屋を後にする。

 

 

 

 俺のインテリジェンスカードの確認が済むと、騎士は賊のものを確かめ出した。

 

 次々に確認していたが、四枚目の結果を見て一際大きな声を上げる。

 

「シモン! ジョブは海賊です!」

 

 それを聞き、ハルツ公とゴスラーが顔をこちらへ向けた。

 

「やはりシモンであったか。まことアユム殿の力はたいしたものだ」

「はい。手合わせや昨日の決闘で見せた動きは凄まじいものでした」

 

 オーバーホエルミングを使ったズルのため、アルカイックスマイルでそれをやり過ごす。

 

 すべての確認を終えると騎士は懸賞金を巾着袋へ入れている。

 

「懸賞金が懸かっておるのはシモンだけか?」

「はい。他の五人には懸かっておらず、ハインツ一味の名簿の中にも名はありませんでした」

「ふむ。逃亡中に仲間に引き込んだのかもしれぬ」

 

 実際、まったくの別口なわけだし、ハインツ一味として登録されているはずがない。

 

 ハルツ公から懸賞金を受け取ったところで、ぼろを出す前にとっとと退散することにした。

 

「他に行かなくてはならないところがありますので、私はこれで失礼します」

「春の七十日目の朝に待っておるぞ」

「はい。よろしくお願いいたします」

 

 彼らと別れの挨拶を交わして部屋を出る。

 

 

 

 

 

クーラタル郊外

アユムの家

 

 

 

 

 

 ベイルの商館へ立ち寄りミリアをパーティーに加えて自宅へ戻ると、クーラタルはまだ大雨が続いていた。

 

 正直、この雨の中で順番待ちをするのは嫌すぎる。

 

 うーん……。まあ、とりあえず懸賞金の確認をするか。

 

 

 

 自室に入り、巾着袋を開く。

 

 おお! 白金貨!

 

 昨日も二枚手に入れているが、この輝きにはやはりテンションが上がってしまう。

 

 確認したところ、白金貨が一枚、金貨が六十一枚、銀貨が三十六枚。合計百六十一万三千六百ナール……。

 

 マジか……。所持金が八百万ナールを超えちまったぞ……。

 それに夕方にはコハクの装飾品の代金で三百万ナール以上の金が入るので、一千万ナール以上の財産を持つことに……。

 宝くじを当てた人ってこんな気持ちを味わってんのかなぁ。

 

 

 

 白金貨と金貨をアイテムボックスにしまい、銀貨は鍵のかかるチェストに入れておく。

 

 改めて見ると銀貨と銅貨でいっぱいだ。

 それに、アイテムボックス内の金貨も二百枚を超えている。

 おそらく今日ロクサーヌとセリーが持ってくるのも金貨と銀貨だろう。

 そうなると金貨だけで冒険者のアイテムボックスの枠を十以上、占有することになる。

 

 両替をすると手数料を取られるらしいが、どのくらいなんだろう?

 彼女たちが戻ったら確認してみるか。

 

 

 

 金勘定が終わったところで、この後の予定について考える。

 

 さすがにこの雨の中、迷宮へ入るための列に並ぶのはきつい。

 かといって家でゴロゴロしたり、掃除だけで過ごすのもなぁ。

 

 デスクチェアーに背中と肘を預け、何気なく室内を見回したところでふと思い出す。

 

 そういえば部屋に絨毯や美術品を置こうと考えていたな。

 

 確か絨毯の製作で有名なのはドブローだったはず。

 それに美術品は帝都で探せばいいだろう。

 高級服屋に絵画や彫刻があったよな? あそこで聞いてみよう。

 

 どうせ時間を持て余しているんだし、レッツラゴー。

 

 

 

 

 

田川 歩 男 18歳

魔法使いLv51 英雄Lv46 遊び人Lv43 冒険者Lv32 探索者Lv50

装備 サンダル 身代わりのミサンガ

 

ロクサーヌ ♀ 16歳

巫女Lv20

装備 強権のエストック 駿馬の竜革靴 身代わりのミサンガ

 

セリー ♀ 16歳

鍛冶師Lv23

装備 皮の靴 身代わりのミサンガ

 

ミリア ♀ 15歳

戦士Lv22

装備 皮の靴

 

BP振分 残BP:1

キャラクター再設定:1

フィフスジョブ:15

詠唱省略:3

必要経験値二十分の一:63

鑑定:1

ワープ:1

ジョブ設定:1

MP回復速度二十倍:63

 

所持金:8,921,317ナール

 

春の64日目

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