異世界迷宮へ行ったなら   作:三星織苑

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317 アムリタ

 

 

 

 

 

クーラタル郊外

アユムの家

 

 

 

 

 

 寝室のベッドに腰掛け、時間の進みが遅くなっていることを感じつつ、彼女たちが訪れるのを待つ。

 

 いよいよ、か……。いよいよ夢にまで見たロクサーヌ、セリー、ミリア、ベスタ、ルティナの五人と情を交わすことができるのか……。

 

 よもや、五人もの女性とベッドを共にする日がくるなんてなぁ……。

 まさに6Pだ。6Pチーズだ。

 ……よく考えれば、百日以上6Pチーズを食べていない。

 

 俺はメーカー問わずアレが好きで、コンビニやスーパーで見かけると結構な頻度で購入していた。

 そして、口寂しい時にヒョイパク、ヒョイパクつまむのだ。

 六つ全てを一気に食べることもたびたびで、いま考えればめちゃくちゃ健康に悪い。

 そりゃ腹も出るし、メタボ検診にも引っかかるわ。

 

 しかし、俺はどうしてあんなに6Pチーズに心奪われていたのだろう?

 スライスチーズやベビーチーズ、ブロックチーズ、それこそ8Pチーズでもよさそうなもんなのに、なぜか頑なにそれに執着していた。

 我ながらよく分からないこだわりである。

 

 ん? こんな状況で俺は一体何を考えているんだろう……。

 

 ……どうでもいいことに脳のリソースを使っている場合じゃない。いよいよ夢にまで見たロクサーヌ、セリー、ミリア、ベスタ、ルティナの五人と情を交わすことができるのだ。いまは愛しい女性たちのことだけを考えねば。

 

 

 

 ……おっふ。

 

 いかん、いかん。沙門のジョブに就いている身でありながら、頭の中が煩悩でいっぱいになってしまった。

 

 いや、待てよ? この煩悩も我が魂の一部。仮にこれを切り離したとして、果たしてそれが解脱につながると言えるのだろうか?

 それに彼女たちに対する独占欲や色欲といった心は、想いの深さに直結している。

 つまり、いま頭の中で渦巻いている名状しがたい感情。これこそが愛なのだ。

 

 大好きだった作品の大好きだったキャラクターたち。

 しかし、実際に接した彼女たちは想像していた以上に魅力的で、今はもう当時とは比較にならないほど惹かれている。

 今まで漫画やアニメのキャラクターを好きになったことはあっても、リアルで人を好きになったことがなかったため、自分がこんな風になるなんて想像もしていなかった。

 

 というか、もうあの娘たちを原作のキャラクターと重ね合わせるのは無理だ。

 俺のロクサーヌ、セリー、ミリア、ベスタ、ルティナは彼女たちだけであり、たとえ同一の存在だったとしても決して代わりにはならない。

 これからも原作ではそういう傾向があったと考えることはあっても、同じ人だと思うことは決してないだろう。

 そんな愛おしい存在たちと褥を共にすることができるなんて、本当に俺は世界一の果報者だ。

 そう。これから始まるのは愛欲や肉欲に支配された宴などではなく、お互いの愛を確かめ合う神聖な儀式と言っても過言ではない。

 

 うむ。愛ゆえの行為に対して後ろめたさなど覚える必要はなく、快楽に身をゆだねることこそが解脱へと至る第一歩。

 誰はばかることなく、彼女たちと体を重ねようではないか。

 

 

 

 我が身に訪れた幸運をしみじみと噛みしめていたところ、寝室にノックの音が響き渡る。

 

「お待たせしました」

 

 目に飛び込んできたのは赤いキャミソールに身を包んだロクサーヌ。

 愛らしいイヌミミに整った顔立ち。しかし裾からのぞく肉付きのいい脚は艶めかしい黒いストッキングで覆われており、信じられないほど美しく、そして色っぽい。

 

 いいわー。黒と赤の隙間から見える白い肌がめちゃくちゃ綺麗だわー。

 

 艶やかな姿にドキドキしていると、彼女は俺の前に進み出て華麗なターンを決める。

 

 尻尾! 真っ白なお尻! ガーターベルト! マーヴェラス!

 

 テンションが一気に跳ね上がったのもつかの間、ロクサーヌは大切な場所が見えないよう、キャミソールの前面を手で押さえていた。

 

 くっ。こやつめ。焦らしおる。

 

 愛らしい尻尾とお尻を目にしたことによる興奮と、おあずけを食らっている生殺しの狭間で身悶えしていると、ロクサーヌの顔に蠱惑的な表情が浮かぶ。

 

「ふふ。ご主人様の気分を高めるため、一人ずつ姿をお見せすることにしたのです」

 

 なるほど。だから他の娘たちは一緒に入ってきてないわけね。

 まったく、ご主人様をもてあそびおってからに。本当にいけないお嬢様たちである。

 

 そして、彼女はそのまま扉の向こうへ声を掛けた。

 

「セリー、入ってきてください」

「はい」

 

 廊下から特徴的で愛らしい声が聞こえ、すぐに黄色いキャミソールを着た妖精さんが舞い降りる。

 長い黒髪から突き出した細長い耳に整った相貌。

 華奢な体躯から伸びる四肢は、ほっそりと頼りなく庇護欲を刺激してやまない。

 その脚を覆っている黒いストッキングはコケティッシュな魅力に満ちている

 

 可愛い! めちゃくちゃ可愛い!

 

 そして先ほどのロクサーヌ同様、俺の前でクルリと回る。

 

 見えた! 小っちゃいお尻! こっちを向いてよ、セリー!

 

「ご主人様? いかがですか?」

「可愛い! めちゃくちゃ可愛い!」

 

 考えていたことがダイレクトに口から出てしまった。

 

「ありがとうございます」

 

 彼女は俺の言葉を聞くとはにかんだような笑みを浮かべ、静々とロクサーヌの横へ移動する。

 

 ほんと、キュートガールだわぁ。

 

 次に登場したのは赤いキャミソールを纏ったミリア。

 

 うん? ロクサーヌと同じ色なのか? 珍しいな。

 色がかぶっていることに少々引っかかりを覚えたものの、まあ似合ってるし全然問題ない。

 

 彼女は真夏に咲き誇る満開のひまわりのような笑みを浮かべ、クネクネと尻尾を揺らしながらこちらへ歩いてくる。

 色っぽいキャミソールとストッキング、そして蝋燭で照らされた寝室という、怪しげなムードが漂う空間だというのに、ミリアの持つ底抜けな明るさのおかげか、退廃的な雰囲気が霧散していく。

 

 これは他の娘にはない、彼女だけの稀有な性質だよなぁ。

 

 彼女は俺の目の前までくると大きく手を広げ、まるでフィギュアスケートのようなスピンを披露し始めた。

 その様子を微笑ましく見守っていたものの、いつまで経っても回転運動が止まらない。

 

 いやいやいや。長い長い長い。

 

 止めるべきかと思案し始めたところで、ミリアの動きがピタリと止まる。

 そして、得意気な表情で問いかけてきた。

 

「ご主人様。どうですか? 可愛いですか?」

「え? あ、うん。可愛い」

「そうなんですねー。えへへ。ありがとうございます」

 

 彼女はそう言うと相好を崩し、セリーの隣へ移動する。

 

 言わされた感は無きにしも非ずだが、実際ガチで可愛いし、噓偽りのない本心だ。

 

「ベスター、入ってきてー」

 

 天真爛漫な声が部屋に響くと、扉の上枠にあたらないよう頭を下げながらベスタが部屋に入ってくる。

 その身に纏っているのは赤いキャミソールと黒いストッキング。

 

 三人が同じ色? 何だろう? 何か意図でもあるのかね?

 

 少し気になったものの、そんなものはすぐに霧散する。

 

 燃えるような赤い髪に、慈母のような穏やかな微笑み。

 尋常ではない長さを誇る脚は俺のみぞおちを超え、胸まで到達している。

 そして何といっても目を引くのはその豊かなふくらみ。

 威風堂々と張り出されたそれは、足を進めるたびにたゆんたゆん揺れ動く。

 穏やかな雰囲気と胸部の有り余る母性も相まって、この夏に成人を迎えたばかりだというのに、豊穣の女神や地母神を連想せずにはいられない。

 

 すっご……。改めて目にすると、とんでもないインパクトだわ……。

 

 ベスタは俺の前までくると、その体格に見合わない軽やかなターンを披露する。

 

「いかがでしょうか?」

「綺麗すぎてびっくりした。どこの女神がやってきたのかと思ったよ」

 

 俺の言葉を受け、美人系の顔に年相応の無邪気な表情が浮かぶ。

 

「わ。お褒めいただき、ありがとうございます」

 

 その顔とスタイル、抱擁感を持ちつつ、童女のようなあどけなさは反則ですってー! どんだけ俺を虜にするつもりなんですかー!

 

 彼女はミリアの隣に移動すると、扉の向こうへ声を掛ける。

 

「ルティナの番だよ」

 

 なんか『おめぇの出番だ、ルティナ!』って感じだな。『カカロットォ』とか言いたくなるぞ。

 

 どうでもいいことが頭を駆け巡っていたところ、鈴を転がすような愛らしい声が耳に届く。

 

「はい」

 

 黄色いキャミソールと黒いストッキングを身に着けたルティナが、たおやかな足取りで部屋に入ってくる。

 

 黄色? セリーと同じだな……。それにこの並びにはどこか既視感があるような……。

 

 疑問を覚えつつ、薄暗い部屋の中で彼女の姿に目を凝らす。

 

 輝くような長い金髪に、そこから横に突き出した笹の葉のような耳。まるで高い空を思わせるような青い瞳。

 細く華奢な体躯に見合わない大きな胸部と、スラリと伸びた長い脚。

 そのあまりの美貌はどこか現実感に乏しい。

 

 すごいよなぁ。ほんと、リアルに存在している人だと思えないくらいの美貌だわ。

 

 ゆっくりと足を進めているルティナを見守っていたところ、唐突にとんでもない映像が脳裏をよぎる。

 

 これって、アカレンジャイ、キレンジャイ、アカレンジャイ、アカレンジャイ、キレンジャイ、五人揃って……。

 

 いやいやいや! 駄目だって! エロにお笑いを足すのは駄目だって!

 

 俺だけじゃないと思うが、人には性欲を減衰させる要素というものが三つある。

 

 まずは一つ目。今回のこれと同じでお笑いが混ざること。

 AVやエロ漫画、エロゲで唐突にギャグを放り込まれると、スンってなって抜けなくなってしまう。

 

 そして二つ目は食べ物を絡められること。

 体中に生クリームやチョコレート、蜂蜜等を塗りたくってそれを舐めるみたいなプレイや、口移しで物を食べるという行為。

 そういったプレイがよく出てくるが、本当にあれで興奮してる人っているのかね? 俺には無理だわ。

 ぶっちゃけ、女体盛りとかノーパンしゃぶしゃぶをやる奴って、性欲と言うよりインモラルで冒涜的な行為を楽しんでいるだけじゃないのか?

 

 あ、でも。ガムを交互に噛むシチュエーションだけは例外な。

 小学生のころトム・ソーヤの冒険を読んだとき、トムがベッキーとそれをしている描写で得も言われぬ興奮が湧き上がってきたことを覚えている。

 いま考えれば、あれこそが俺が性に目覚めた瞬間だったのかもしれない。

 

 最後に身内と同じ名前の女性。

 これはもう絶対無理。ムリムリムリムリカタツムリ。お袋や妹、ばあちゃんや叔母さんと同じ名前のキャラクターで抜くとか、いくら何でもハードルが高すぎる。

 

 そして、俺は普通の人より遥かに重い十字架を背負って生きてきた男。

 そう。『あゆむ』という名前は男女ともに使用されるのだ。

 AV女優や、漫画やアニメ、ゲームのヒロインの名前が『あゆむ』だった時点で感情移入が阻害され、そこからは一切楽しむことができなくなる。

 ましてやそれで抜くなんて、罰ゲーム以外の何物でもない。

 きっと、これに共感してくれるのは『ゆうき』や『あおい』、『つばさ』に『いおり』といった男たちだけだろう。

 俺たちは出生届を出された瞬間から、特定のコンテンツにロックがかかった人生を歩まされてきたのだ。

 

 男女兼用の名を持つ我ら、生まれし日は違えども同じ定めを背負いし存在。同年同月同日に生まれることを得ずとも、同年同月同日に死せん事を願わん。来世では男名前で生まれることを願わん。

 

 もっとも、この国にはAVも漫画も、アニメも、ゲームもない。さらに言うと俺以外に『あゆむ』という名を持つ者はいないだろう。今後はそこに引っかかることはないはず。

 

 

 

「あの……、お気に召しませんでしたか?」

 

 哲学的なテーマについて思索に耽っていると、沈痛な声が耳に届く。

 ハッとして顔を上げたところ、悲しげな表情でこちらを見つめているルティナの姿が……。

 

「違う、違う! めちゃくちゃ綺麗で似合ってるから! あまりの美しさで表情が固まってただけだから!」

 

 とっさの言い訳に彼女の表情がほぐれていく。

 

「そうだったのですね。ふふ。ですが、そのようなことを臆面もなくおっしゃるなんて、アユム様は口巧者でいらしたのですね」

 

 俺が口先だけの男かどうかはともかく、君は本当に綺麗だからなぁ。誰でもそう言うんじゃなかろうか。

 

 その旨を伝えると、ルティナは顔を真っ赤にしながら口を開いた。

 

「本当にアユム様は口がお上手でいらっしゃいます……」

 

 可愛いんじゃー。めちゃくちゃ可愛いんじゃー。

 

 ……でもこの娘がしてくれたターンを見逃してるんだよなぁ。もう一回とか言ったら駄目だろうか?

 

 手拍子をしながら『アンコール』と叫ぶか否かを迷っていると、ロクサーヌが説明を行う。

 

「獣人系の私たちは赤い寝間着、亜人系のセリーとルティナは黄色で揃えてみたのですが、いかがですか?」

 

 他の娘たちもワクワク顔をこちらへ向けていた。

 まさかここでゴレンジャイかと思ったなんて口走るわけにはいかないため、ひたすらに褒めちぎる。

 満更でもない様子や、照れた仕草、得意げな顔がなんとも愛らしい。

 うん。嘘を吐いているわけではないので問題ないさ。

 

 絶賛を続けていると満足したのか、セリーがルティナへ話しかける。

 

「寝る前の口づけはあなたからとなります。さあ、ご主人様にたくさん可愛がってもらってください」

「はい! セリー姉様、ありがとうございます!」

 

 彼女は元気な声でセリーに応え、キラキラ輝く瞳をこちらへ向けた。

 

「よろしくお願いいたします」

「おいで、ルティナ」

 

 そう言って両手を広げると、ルティナは軽やかな足取りで俺の胸へ飛び込み、首っ玉に腕を回す。

 そしてそのまま背伸びをすると、整った相貌を寄せてくる。

 チュッ、チュッと何度か唇を重ねたかと思うと、すぐに離した。

 

「生まれて初めての口づけも、二度目の口づけも、わたくしの方からしてしまいました。アユム様はこのようなはしたない娘はお嫌いですか?」

 

 なんてことを言うの! この娘は!

 天然でこんな言葉が出るのが本当に末恐ろしい。

 

 内心で戦慄しつつも、笑顔を心掛けながらそれに答える。

 

「はしたないなんて思わないし、嬉しい限りだよ」

 

 その言葉にルティナの口元が綻んだ。

 

「ふふ。そうおっしゃっていただけて安心いたしました。それでは、大人の口づけはアユム様の方からしていただけますか?」

 

 あざと! 完全に殺し文句じゃないか!

 こうなると天然なのか計算なのかさっぱりだぞ。

 

 動揺を悟られないよう、頼りがいのある大人の男を演出しながら彼女の頬に手を添え、そのまま顔を近づける。

 柔らかなものが唇に触れ、そのまましばらく口づけを交わしながら頃合いを見計らう。

 そして、準備が整ったと思えたところで、ルティナの唇を割り開いた。

 少しだけ体に力が入ったのを感じたものの、逃げようとする素振りは見られない。

 

 ホッと胸を撫で下ろし、唇の裏、歯、歯茎を順番になぞっていく。

 

「んっ……」

 

 くぐもった声と共に、口と頬に温かな吐息があたる。

 呆けた表情をしているものの、嫌がっている様子はないため、そのままキスを続行だ。

 口内に侵入し、縮こまっている舌にチョン、チョンと触れてみれば、同じような反応を返してきた。

 

 うん。大丈夫そうだな。

 

 それを絡め取り、こちらの口内へ導いて激しく吸い上げる。

 

「んっ!」

 

 舌を通して驚いていることが伝わってくるが、大人のキスは激しく情熱的なもの。本気で抵抗していないのであれば継続あるのみだ。

 部屋には俺とルティナが奏でる水音が鳴り響いている。

 

 甘い。実際に糖分が含まれているわけではないというのに、その甘さの虜となり、夢中ですすり、飲み下す。

 まさに甘露。これこそがアムリタに違いない。

 

 

 

 時間を忘れて口づけを交わしていると、ルティナの体から力が抜けていることに気が付いた。

 

「ご主人様、やりすぎです」

「そうですよ。初めてなんだから加減してください」

 

 さらにベスタとミリアの困ったような声が耳に届く。

 

 唇を離して腕の中の女性をうかがうと、呆けた表情で弛緩した体をこちらへ預け、激しい呼吸を繰り返していた。

 

 ちょっとやりすぎたかもしれない。でも、こんな表情も可愛かったりして……。

 

 そんなことを考えながらも落ち着かせるため、ルティナの背中をゆっくり撫でていく。

 

 彼女が落ち着いたところでベスタ、ミリア、セリー、ロクサーヌの順番でキスを交わす。

 激しく求めあうその光景に、ルティナは目を白黒させていた。

 いずれ彼女ともこんな風に口づけを交わせたらいいなぁ。

 

 就寝前の大切な日課であるキスを終えたところで、続いては体を重ねることになる。

 今度は逆にロクサーヌ、セリー、ミリア、ベスタの順番だ。

 体が溶けて一つになれとばかりに、何もかもかなぐり捨てて互いの欲望をぶつけ合う。

 

 ベスタとの情交が終わるとロクサーヌがルティナの背後に回り、両肩に手を置いた。

 

「さあ、あなたの番です。ご主人様はとても優しくしてくださるので、安心して身を委ねてください」

「は、はい」

 

 彼女は小さく頷くと、ベッドから立ち上がり肩紐をするりと外す。

 キャミソールが床に落ちた瞬間、目の前の光景に思わず息を呑んだ。

 

 真っ白い肌に映える、黒いガーターベルトとストッキング。そしてその間で存在を主張する金色の淡い茂み。

 その背徳的な光景は欲望を刺激してやまない。

 

「ルティナ、本当に綺麗だ……」

 

 熱に浮かされたように近づき、ルティナの手を取った。そのままベッドへ導き、そっと横たえる。

 そして脚を割り開き、顔を近づけていく。

 

「だ、駄目です。そこに顔を近づけてはいけません」

 

 他の娘たちにしているところを見ていただろうし、それに準備をしなければ彼女の痛みが増してしまう。ここは押し切らせてもらおう。

 

 美しいスリットに舌を伸ばす。

 

 

 

 

 

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 口や舌で刺激しているうちにルティナの大切な場所は湿り気を帯び始め、やがて蜜のように滴り落ちた。

 そして緊張もほぐれたのか、閉ざされていた入口も受け入れる態勢を整えたように見える。

 

 頭を撫でながら、問いかける。

 

「ルティナ。いいかな?」

 

 呼吸が早くなっている彼女は小さく頷いた。

 

「はい……。わたくしもアユム様と一つになりたいです……」

 

 嬉しい。ルティナに求められていることが本当に嬉しい。

 

 逸る気持ちを抑えつつ彼女の脚の間に入り込み、一物をそこへ添える。

 

「いくよ」

「お願いいたします……」

 

 その言葉を合図に腰を進めていく。

 

 

 

 

 

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 ルティナの中に精を放ち情交を終えると、そのまま寝ころびながら彼女の体を抱きしめる。

 初めての行為で負担が大きかったせいなのか、彼女は意識を失っていた。

 背中に手を回し、あやすようにトントンと優しく叩いていると、ロクサーヌが穏やかな顔をこちらへ向ける。

 

「昨日まで何不自由ない貴族の娘だったというのに、今日一日で何もかも変わってしまいました。それなのにこの娘は気丈に振る舞い続けていましたね」

 

 セリーも微笑みながら同意を示した。

 

「ええ。とても芯の強い娘です」

 

 さらにミリアとベスタも言葉を重ねる。

 

「これからは私たちと一緒だから大丈夫です」

「そうですね。ルティナが安心して暮らせるよう、私たちで守っていきましょう」

 

 ……本当に優しくて良い娘たちだな。

 俺は何という幸せ者だろう……。

 

「んっ」

 

 感動で言葉が出なくなっているとルティナの口から声が漏れ、ゆっくりとまぶたが開いていく。

 そして、呆けた顔のまま口を開いた。

 

「すごい経験でした……。男女の交わりとはこれほどまでにすごいものだったのですね……。話に聞くのと体験するのでは大違いです……」

 

 えっと、何と返せばいいんだろう……。

 

 戸惑っていると、ネコミミさんの明るい声が響く。

 

「たぶんそれはご主人様だからだと思うよ。私の聞いた話によると、普通の人はこんなに何度もできないみたいだし」

「欲望が肥大化する人間族の中でも、ご主人様は飛び抜けていると思います」

 

 セリーさん? それはどういう意味なのかな?

 確かに俺は人よりほんの少しだけ性欲が強いと言われてもそれを否定することは難しいが、だからといって飛び抜けているというほどじゃないと思うんですが?

 

 腑に落ちないものを感じていたところ、ロクサーヌがにこやかに告げる。

 

「そのおかげでたくさん可愛がっていただけるので、良いことではないでしょうか」

 

 その言葉にベスタも頷いた。

 

「はい。とても気持ちよくしていただけますからね」

 

 好き! ロクサーヌもベスタも超好き! ちょっと引っかかるけどセリーとミリアも好き! もちろんルティナも大好きだ!

 

 

 

 その後、二巡目に入ろうと言われたものの、それは自重しておいた。

 色魔を就ければ三巡目だろうと四巡目だろうと可能ではあるものの、ルティナは初めてだったのだ。回復魔法をかけてはいるものの、痛みだって残っているだろう。

 それに明日は朝からハルバーの迷宮の最上階に挑まなくてはならないため、血涙を流さんばかりの思いで眠りにつくことにした。

 

 素股や手コキだったらセーフだったり……。

 

 いかん、いかん! シックススジョブに沙門を就けているだろう! 欲望に負けてどうする!

 

 悶々とした思いを抱えたまま目を閉じた。

 

 

 

 

 

田川 歩 男 18歳

冒険者Lv62 勇者Lv57 遊び人Lv68 魔道士Lv62 防具商人Lv49 沙門Lv1

装備 身代わりのミサンガ

 

BP振分 残BP:29/160

必要経験値二十分の一:63

シックススジョブ:31

MP回復速度十倍:31

鑑定:1

ジョブ設定:1

詠唱省略:3

キャラクター再設定:1

 

所持金:4,533,847ナール

 

夏の18日目

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