異世界迷宮へ行ったなら   作:三星織苑

38 / 300
038 背面攻撃

 

 

 

 

 

クーラタルの迷宮

五階層

 

 

 

 

 

 ボス部屋を目指しながら五回戦闘を行い、合計十匹以上の魔物を倒したところでMPが心許ない気がした。

 現時点で負担なくストーム系の魔法を放てるのは延べ二十発くらいか。

 まだまだ魔物部屋で全体攻撃魔法を使うわけにはいかないな。

 

 ロッドをアイテムボックスに納めながらロクサーヌに声をかける。

 

「MP回復のためにデュランダルを出すから少し待ってくれ」

「はい」

 

 

 

 キャラクター再設定を開くとボーナスポイントが1余っていた。

 レベルが上がっていたのか。自分に向けて鑑定を行う。

 

田川 歩 男 18歳

探索者Lv23 英雄Lv19 魔法使いLv23 戦士Lv20 商人Lv17

装備 ロッド 強情の鉄盾 皮の帽子 皮の鎧 皮のグローブ 皮の靴

 

 この短時間で商人のレベルアップがエグいわ。

 でもまあそうか。五階層の魔物を経験値効率二百倍で狩っているうえに、魔法二発で沈むから時間効率もすごいことになっている。

 もしかしたら今の五回の戦闘で普通の人が一年くらいかけて取得する経験値を稼いでいたとしても不思議はない。そりゃこの結果にもなるわな。

 

 ロクサーヌはどんなもんだろう?

 

ロクサーヌ ♀ 16歳

戦士Lv10

装備 レイピア 木の盾 皮の帽子 皮のジャケット 皮のグローブ 皮の靴

 

 お、レベル10になっている。

 さすがに俺と比べると見劣りしてしまうが、たった3日。それも一日中探索をしているわけでもないのにこのレベルというのは、なかなかすごいのではないだろうか。

 魔物よりレベルが高いおかげで、もし攻撃を食らったとしてもレベル補正が働いてくれるのもありがたい。

 

 幸いにもお金には余裕があるんだ。安全のためにもやはり今後もレベルアップを優先していこう。

 

 

 

 キャラクター再設定から獲得経験値二十倍と盾二のチェックを外し、武器六にポイントを振る。

 

ボーナスポイント4

 

 残り4か、結晶化促進に振れるな。うーん、どうするべきか……。

 

 

 

 ……よし、ここは結晶化促進に振って、盾を出すときは鑑定を外し1ポイントの品を使おう。

 このペースならすぐにレベルが上がって鑑定を付けられるようになるはずだ。

 

 準備を整えロクサーヌに声をかける。

 

「それじゃあ、魔物のところへ頼む」

「おまかせください」

 

 

 

 ロクサーヌの案内で魔物を見つけデュランダルで屠る。

 やはり俺も一撃とはいかず、倒すには二回の攻撃が必要になっていた。

 まあしょうがない。他の人に比べるとだいぶ楽なんだ。贅沢を言ってはいられない。

 

 二グループ、合計五匹を狩ったところでMPが満タンになった感覚がする。

 

 デュランダルをポイントに戻し、盾一にチェックを入れると木製の盾が現れた。

 

強情の木盾 盾

スキル 精神上昇

 

 しょっぼっ!

 

 ボーナスポイントで出した装備品でも1ポイントだとこんなもんなの?

 いや、ロクサーヌに木の盾を使わせている癖に何を言っているんだって感じだが、いくら何でもこれはないわ。

 自分とパーティーメンバーの命の次に大切なボーナスポイントを使って出たのがこんなしょぼい盾ってのはちょっと……。

 それとも期待しすぎた俺が悪いんだろうか?

 

 ……まあ、防具屋でロクサーヌの分も合わせていい盾を選ぼう。

 盾の確認が済んだし鑑定のチェックを外して獲得経験値二十倍をつける。

 よし、これで準備完了だ。

 

 

 

 再びロクサーヌの案内で、魔物を倒していく。

 すべての魔物のタゲを取ってくれているため、足を止めて固定砲台と化しているがこれではいけないよなぁ。

 今後どんどん増えていく敵の数に対応するため、今のうちから攻撃を食らわないように立ち回りの練習をしておこう。

 

 

 

チープシープLv5

コラーゲンコーラルLv5

コラーゲンコーラルLv5

 

 出現した魔物へファイヤーストームを放ち、ロクサーヌが駆け寄るのを確認する。

 魔物とロクサーヌの対角線上を意識して立ち位置を変えてみよう。

 

 しかし、すべての魔物に攻撃を入れてヘイトを取っているせいで、魔物達はロクサーヌを取り囲んでいた。

 そして、囲まれながらも魔物の攻撃をアクロバティックに避け続け、合間合間に攻撃を入れている。

 

 ……この娘の視野に反射神経、それから瞬発力と体幹はどうなってんのよ。

 

 これ対角線上とか無理だわ。この場合俺はどう立ち回ったらいいのか見当もつかない。

 とりあえず、リキャストタイム明けにもう一発ファイヤーストームを撃ち魔物を倒す。

 

 ロクサーヌから手渡されたドロップアイテムをしまってから問いかけてみた。

 

「戦闘中の立ち回りについてなのだが、俺はどう動けばよいだろうか?」

「そうですね……。ご主人様は後衛から魔法を使って魔物を殲滅する役割となりますので、前衛は私にまかせて魔物から距離を取るのがいいと思います」

 

 それでいいんだろうか?

 いやまあ、敵が三匹の間はロクサーヌが難なく前線を支えてくれているので問題ないっちゃないんだよなぁ。

 でもそれが四匹、五匹となったときはどうなるのか。

 ……まさか、それでも普通に捌けるなんてことはないだろうな?

 

 

 

「それから、デュランダルで戦う場合も同じように私が注意を引き付けますので、魔物の背後から攻撃を加え倒していただけますか?」

 

 確かにそれが合理的か。

 かわせもしないのに敵の注意を引き付けたり、ロッドで魔物に攻撃をするなんて真似はかえってロクサーヌに迷惑をかけてしまうだろう。

 

 まあ、余計なことは考えずダメージディーラーとしての役割を果たしていこう。

 

 しかし、ロクサーヌさんや。原作だと以前所属していたパーティーで、魔物の後ろからこっそり攻撃するように言われていたと不満そうにこぼしていたんですが、そのへんどうなんですかねぇ?

 俺には同じ事をしろとおっしゃる?

 いや、この世界でも同じことを言われていたのかはわからないし、俺が魔物の正面に立つなんて絶対無理だから一切異存はないんだけどさ。

 

 

 ただし、いずれ必中の全体魔法を使う敵が複数現れることは確実だ。

 複数の魔物が必中全体魔法を使い飽和攻撃を受けるような事態に陥った場合、ロクサーヌの回避力を頼りに迷宮探索していると、足をすくわれ全滅してしまう可能性がある。

 それまでに仲間を集め、防具を固めるのと合わせて、詠唱中断のついた武器を複数用意し、敵のスキル攻撃を潰せるようにしておこう。

 

 

 

 それからも魔法での戦闘を続け、MPが心許なくなると回復を挟む。

 そして、回復後は同じように魔法戦闘を行った。

 再びMPが少なくなったため回復を行おうとしたとき、ロクサーヌから声をかけられる。

 

「ご主人様、もうすぐ待機部屋です」

 

 五階層でのレベル上げはここで切り上げて六階層に進むとするか。

 

「それじゃあ、MP回復をしてから待機部屋へ入ろう」

「はい」

 

 キャラクター再設定を開くとボーナスポイントが1ポイント余っている。

 よっしゃ! レベルアップ来た!

 すぐに鑑定にチェックを入れ自分を鑑定してみる。

 

田川 歩 男 18歳

探索者Lv24 英雄Lv19 魔法使いLv23 戦士Lv21 商人Lv18

装備 ロッド 強情の木盾 皮の帽子 皮の鎧 皮のグローブ 皮の靴

 

 よしよし、順調順調。

 明日からはいよいよ本格的に迷宮に籠るんだ。これは近いうちに結晶化促進六十四倍によるボスマラソンと経験値効率四百倍によるレベル上げが可能になるかもしれないな。

 

 経験値効率四百倍の実用的な最小構成は、キャラクター再設定、サードジョブ、必要経験値二十分の一、獲得経験値二十倍、詠唱省略で133ポイント。

 探索者のレベルが35に到達した時点で可能になる。

 一応、魔法使いをファーストジョブにして詠唱省略を削ると、魔法使いのレベルが29になった時点でも可能ではあるが、英雄のパーティー効果が使えないうえに、アイテムボックスの使用もパーティー編成も不可能だ。とても実用的とは言い難い。

 

 セリーを購入するための資金もあるし、装備品やスキル結晶に回す分も十分だ。

 ミリア購入の資金は予定通りハルツ公に渡りをつけることができれば、ペルマスクの鏡とコハクの売却益で何とかなるだろう。とにかくお金のことは気にせずレベル上げに励むか。

 

 

 

 MP回復を終えたところで一旦デュランダルをポイントに戻し待機部屋へ乗り込む。

 

 

 

 

 

クーラタルの迷宮五階層

ボス待機部屋

 

 

 

 

 

 中に入って確認すると、ボス部屋への扉の前では若い男女三対三のまるで合コンをしているようなパーティーが和気あいあいと話をしていた。

 

 どいつもこいつも顔が良くて自信に満ち溢れている様子がうかがえる。

 

 こいつら俺たちが後ろに並んでもお構いなしにおしゃべりを続けているぞ。

 ロクサーヌをエロい目で見てこないのは感心するが、完全に自分たちだけの空間に浸っている。

 

 日本にいたころは若者が楽しそうに青春を謳歌しているのを見ると無条件でむかついていたが、今は心穏やかに若人を見守っていられるな。

 なにせ俺の隣には女神がいる。この世界で一番のリア充といってもいいだろう。ふふん。

 

 

 

 彼らは待ち時間の間ずっと、それぞれのパートナー同士で寄り添いお互いの腰に手を回しながら、他のパートナーたちと談笑をしている。

 

 ……おい、大丈夫かお前ら?

 このシチュエーション、ホラー映画で真っ先に殺されるジョックにしか見えないんだが……。

 レベルは全員10前後でジョブに魔法使いはなし、装備もスキル付きはなし。

 

 なんかもう完全にフラグが立っている気がする……。

 

 

 

 そうこうしているうちに扉が開き前のパーティーが中に入っていく。

 

「それじゃあ、お先に。あんたたちも頑張ってな」

 

 最後の奴がこちらへ向け、そう言い残すとボス部屋へと消えていった……。

 

 待っている間に覚悟を決める。

 もしかしたらあらかじめボスが待ち構えており、そこらへんに装備品が転がっているかもしれない。

 それを見ても動揺しないよう自分に言い聞かせているとボス部屋の扉が開いた。

 

 ……心なしか開くのが早い気がするな。やはり倒せなかったのだろうか?

 

 よし、覚悟を決めよう。

 

「さあ、行こうか」

「はい」

 

 

 

 

 

クーラタルの迷宮五階層

ボス部屋

 

 

 

 

 

 ボス部屋へ入ると奇襲を警戒し即座にオーバーホエルミングを念じる。

 そして、引き延ばされた時間の中でキャラクター再設定の操作を行い、出現したデュランダルを構えると、まだボスは出現しておらずフロア中央にゆっくりと靄が集まっているところだった。

 

 ……あれぇ。フラグは?

 

 奴らは問題なくボスを倒し先へ進んでいたようだ。

 さすが現実は一味違うなぁ。

 

 

 

 フロア中央では集まった靄が徐々に魔物の形を作り出していき、それが晴れると南国の海で見られる、数種類のサンゴが継ぎ接ぎに重なり合ったような物体に手足が生えた魔物が現れた。

 

コラージュコーラルLv5

 

 これなんかちょっと気持ち悪いな。

 姿形を確認しているとこちらへゆっくりと近づいてくる。すると、そばにいたロクサーヌがスローモーションでコラージュコーラルに向かって駆け出した。

 

 俺も動き出そう。

 

 ロクサーヌとコラージュコーラルがぶつかり合う前に、奴の背後を取るため大きく回り込む。

 そして、ロクサーヌが攻撃を加え注意を引き付けたところで、がら空きの背中へ向けデュランダルを振るいながら念じる。

 

ラッシュ

 

 しかし、一度ラッシュを叩き込んだところでオーバーホエルミングの効果が切れてしまう。

 時の流れが元に戻るとロクサーヌがいつものように攻撃を掻い潜りながら、レイピアを振るっていた。

 

 よし、コラージュコーラルのタゲがロクサーヌに向いている間に追撃だ!

 

オーバーホエルミング

 

 再び俺以外の動きがスローモーションになったところで、背後からラッシュを込めたデュランダルで滅多切りにする。

 

 何度目かの斬りつけでコラージュコーラルは霞のように流れて消えていった。

 

「ふー」

 

 無酸素運動で剣を振り続けていたため大きく息を吐きだすと、思い出したように体が新鮮な空気を求め激しく呼吸を始めた。

 

 

 

 今回も何とかなったか。

 でも、倒すのに必要な攻撃回数は増え続けているなぁ。

 五階層でこの状況ってことは、迷宮討伐の最低ラインである五十階層ともなれば、どのくらいの攻撃回数が必要になるのか。

 レベルが上がって攻撃力が増していくとしても、五十を超えることは間違いないだろう。

 

 デュランダルを持たない他のパーティーともなると、どのくらいの攻撃回数が必要になるのか想像もつかない。

 気の遠くなるような回数、攻撃を当て続けなくてはいけないはずだ。

 そりゃ連続して攻撃するたびにダメージ量が増していく、ダメージ逓増のスキルが持て囃されるわけだ。

 

 だけどぶっちゃけ俺たちのパーティーには必要ないよなぁ。

 ウェブ版と書籍版の描写だとダメージ逓増はそのスキルを所持していない者の攻撃を挟むとカウントがリセットされる。そして、何十回も攻撃してやっと目に見えるような効果が出てくるといった感じだった。

 おそらく連続で数十回攻撃をして、せいぜい二、三十パーセントアップのような具合なのだろう。

 それなら最初から攻撃力二倍のスキルを付けた方がましだ。

 身代わりのミサンガを外してまでつけるほど有用とは思えないし、複数スロットがついたアクセサリーに身代わりとセットでつけるほどのスキルじゃない。

 わざわざ全員分の装備品を用意するほどの価値はないだろう。

 

 まあ、いずれにせよボス戦におけるメインのダメージソースは攻撃力五倍に防御力無視を兼ね備えたデュランダルになる。

 どれだけ頑張って攻撃を当て続けても、デュランダルには遠く及ばない増加量だ。

 ダメージ逓増はうちのパーティーだと無用の長物だな。

 間違っても聖槍に付けるなんてもったいない真似はしないぞ。

 

 聖槍は素で魔法攻撃力アップの特殊効果があるし、それに加えて攻撃力五倍、MP吸収、詠唱中断、防御力無視あたりをつけて劣化版デュランダルとして運用したい。

 防御力無視はスキル結晶で付けられるんだろうか? それともボーナス武器だけのスキルなのか?

 

 他に付けるスキルの候補としては、おそらくヤギの最上位種のスキル結晶は知力五倍がつく可能性が高いはず。出来ればそれも付けたいところだ。

 

 HP吸収は回復スキルで何とでもなるし、レベル補正無視は相手よりレベルが上回っていれば必要ないだろう。

 

 これが作れるならルティナの一生物の武器となるかもしれないな。

 

 

 

 息を整えながら妄想をしているとドロップアイテムを持ってロクサーヌが近づいて来た。

 

「さすがご主人様です。五階層のボスも問題になりませんでしたね」

 

 さすごしゅいただきましたー。

 

「今回もロクサーヌが魔物を引き付けてくれたおかげだ。いつもありがとうな」

「はい! これからもおまかせください!」

 

 迷宮探索がスムーズにいっているのはロクサーヌのおかげだ。本当に感謝しかない。

 

 

 

 差し出された手の上に載っている石を鑑定する。

 

石灰石

 

 あーなるほど。サンゴが残した石なら石灰だわな。

 それを受け取りアイテムボックスにしまうと声をかけられる。

 

「ご主人様、そろそろお昼になります」

 

 もうそんな時間か。

 

「それじゃあ、六階層に行ったところで今日の探索は終わりにしよう」

「はい。かしこまりました」

 

 今日はめちゃくちゃ探索が捗ったなぁ。

 低階層で地図があったとはいえ、午前中で一階層から六階層まで一気に駆け上がってしまった。

 

 ちゃんと安全マージンを確保したうえで探索をできているだろうか? 調子に乗ってやしないだろうか?

 

 パーティーの方針はすべて俺が決めることになるんだ。安全については常に自分に問い続けよう。

 ロクサーヌたちに相談してもイケイケドンドンで先に進もうとするだろうしなぁ……。

 

 

 

 おっと、午後からも予定がある。考えこんでないでさっさと準備をするか。

 

 デュランダルをポイントに戻し、ドロップアイテム売却のために買取価格三十パーセント上昇にチェックを入れる。

 さらに、結晶化促進を外しワープとジョブ設定にポイントを振って、アイテムボックスからシミターを取り出し腰に差した。

 そして、ロクサーヌから薬を返してもらいアイテムボックスへしまっておく。

 

 それにしてもアイテムボックスがパンパンだ。

 薬も買い込んだし、いろんな種類の魔物を倒したせいでドロップアイテムの種類が多くて枠を圧迫している。

 

 ペッパーとコボルトソルトは家に戻ってキッチン収納に入れておけばいい。オリーブオイルについては揚げ物をしたり、ドレッシングに使ったり、石鹸にしたりでいろいろ使い道があるから確保しておこう。

 

 その他の物については今のところ使う予定もないし全部売っちまうか。

 必要になったらすぐ取りに来られるし問題ない。

 ウコンについてはスパイスを扱っている店があるというなら、加工されたものが売っていることだろう。乾燥させて粉末にするのも面倒だし他のスパイスと一緒に購入すればいい。

 

 あ、スパイダー系モンスターのドロップ品についてロクサーヌに聞いておくか。

 欲しいスパイスが強力な魔物からしか入手できなくて、めちゃくちゃ高かったりすると困るからな。

 

「ロクサーヌ。スパイクスパイダーのドロップ品と、その上位種の名前、あとそいつのドロップ品を知っているか?」

「スパイクスパイダーはジュニパーベリーというスパイスを残すそうです」

 

 ジュニパーベリー? 聞いたことがないな。地球にもあるスパイスなんだろうか?

 

「スパイクスパイダーのボスはスパイラルスパイダーですが、申し訳ありません。何を残すかまではわかりません」

 

 まあ、最上位種だろうし知らなくても無理はないか。セリーが加入したら聞いてみよう。

 そして、カレーのために無理して強力な魔物に立ち向かう必要もなさそうだな。

 

「ありがとう。参考になった」

「どういたしまして、ご主人様」

 

 お礼の言葉を口にするとロクサーヌは嬉しそうにニコニコしていた。

 

 

 

 準備を整えロクサーヌに声をかける。

 

「それじゃあ、六階層に進んだらそこから冒険者ギルドに戻ろう」

「はい」

 

 

 

 

 

クーラタル

冒険者ギルド

 

 

 

 

 

 ボス部屋から六階層へ行き、ダンジョンウォークやワープのブクマ登録を済ませてから冒険者ギルドへと移動した。

 

 売却のためにカウンターへ行くと、並んでいる人がいないためすぐに対応してもらえる。

 これは本当に助かるわ。

 他の人たちは入口からしか出入りできないため、迷宮を出てすぐ目の前にある探索者ギルドの方へ行っているんだろうな。

 今後ともここを使うことにしよう。

 

 カウンターのトレーに大量のドロップアイテムを載せると、受付嬢はそれを持ち奥の部屋へと入っていく。

 

 

 

 程なくしてコイントレーを持って戻ってきた。

 銀貨十一枚に銅貨が二十五枚か。

 コボルトソルトとオリーブオイルは売却していないし、一階層と三、四階層は魔物と戦わずただ通り抜けただけだ。それに待機部屋でも結構な待ち時間があった。

 それらを考えると半日の成果としては上出来だろう。

 

 

 

 硬貨をしまい、キャラクター再設定を開いて買取価格三十パーセント上昇を三十パーセント値引に付け替える。

 このあとすぐに買い物があるからな。

 

「それじゃあ、買い物をして家に帰るか」

「はい」

 

 

 

 

 

田川 歩 男 18歳

探索者Lv24 英雄Lv19 魔法使いLv23 戦士Lv21 商人Lv18

装備 シミター 皮の帽子 皮の鎧 皮のグローブ 皮の靴

 

BP振分 残BP:6

キャラクター再設定:1

フィフスジョブ:15

必要経験値十分の一:31

詠唱省略:3

鑑定:1

三十パーセント値引:63

ワープ:1

ジョブ設定:1

 

所持金:371,509ナール

 

春の5日目

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。