異世界迷宮へ行ったなら   作:三星織苑

44 / 300
044 カレー

 

 

 

 

 

クーラタル郊外

アユムの家

 

 

 

 

 

 庭へ出るとロクサーヌに断りを入れてボーナスポイントの調整を行う。

 まずは、三十パーセント値引を外してMP回復速度二十倍にチェックを入れておく。

 そして、ジョブ設定から商人と僧侶を入れ替える。

 

 残りポイントは6だな。

 さて、何に振るべきか……。

 

 攻撃力や防御力、それから動きの速さに関わるものに振るのはやめておいた方がいいだろう。

 攻撃力を上げてしまい、その攻撃がロクサーヌにあたるとまずい。

 そもそも敵を倒すような戦闘ではないので無意味だろう。

 そして、防御力に振ると痛みがなくなって守りがおざなりになる可能性がある。そんな癖がついてしまい迷宮内で無意識に捨て身の戦法を取るようになったらお終いだ。

 迷宮内と同じコンディションで挑んだ方がいいだろうから、敏捷に関わるものも避けた方が無難だろう。

 

 うーん……。

 まあ、あまり意味はないだろうが、ワープを外して獲得経験値三倍にでも振っておくか。

 魔物を倒さなくても日々の行動で少しずつ経験値を得ているという話だし、まるっきり無意味ということもないだろう。

 

 

 

「おまたせ。それじゃあ、始めようか」

「はい。よろしくお願いします」

 

 

 

 

 

 木剣を構えて対峙する。

 ロクサーヌは自分から攻める気はないようで、俺の攻撃を待っている。

 

 当たり前だが、わずか一日の修行で相手の隙に気づくなんてことは不可能だ。

 そして、ロクサーヌに理論を尋ねるのも無駄だろう。フッでハッと返されるのがオチだ。

 

 そもそも、体を動かすこともろくにしてこなかったし、健診のとき医者に運動をするよう注意されるほどの不健康な男だ。

 それでも何とか迷宮探索が行えているのは素の身体能力に加えて、圧倒的な英雄のパーティー効果と、鑑定で確認することはできないが隠しパラメーターとして存在する、腕力、体力、知力、精神、器用、敏捷に初期パラメーターが振られているからだろう。

 

 セリーは購入前の顔見せで、自己アピールとして村でも一、二の力持ちだと言っていた。

 

 購入時のセリーの探索者レベルは十。村にはそれ以上のレベルの者は大勢いただろう。

 ドワーフの住む村だ。鍛冶師の数もそれなりにいると思われる。そして、その鍛冶師のジョブは腕力中上昇のパーティー効果を持つ。

 それに、腕力小上昇を持つ農夫や剣士もいたはずだ。

 

 それなのに、あの細っこいセリーが村で一、二を争う力持ちなのだ。

 筋肉量やジョブのレベル、それからパーティー効果を完全にぶっちぎっている。

 フィジカルエリートの竜人族は例外としても、ドワーフは力に優れた種族だ。

 そんな中で、村で一、二の力持ちとなるとかなり初期パラメーターに恵まれている気がする。

 

 初期パラメーターについては、キャラクター設定を行ってこの世界に乗り込んできた俺やミチオですら手を出せなかった領域だ。

 ボーナスポイントをパラメーターに振り分けることはできても、初期値をいじることはできなかった。

 

 おそらく、種族によってある程度の傾向はあるだろうが、このパラメーターの初期値やレベルアップでの成長には結構な個人差があるはずだ。あるいはこれを才能と言い換えてもいいのかもしれない。

 きっと、セリーの腕力やロクサーヌの敏捷、あとはベスタの腕力や体力なんかもえぐいことになっている気がするな。

 

 

 

 それを考えると、この世界の修行は筋トレや体力作りをするより『迷宮に入って魔物を狩りジョブの経験を積め』になるのだろう。

 あとは相手に攻撃をあてたり、相手の攻撃を捌くセンスを身に付けることか。

 

 つまり、習うより慣れよってことだな。

 ぐだぐだ考えたが、何度も挑んで転がされながら血肉にしていくしかない。

 

 それじゃあ、いっちょやってみっか。

 

 

 

 

 

 ……ダメでした。

 今日も何度も土の上を転がる羽目になってしまった。

 これどうすればいいんだ? あてられる気も、防げる気もしないんだが……。

 

 昨日に比べて被ダメージが激減していたおかげで立っていられる時間は長くなったが、その分めちゃくちゃ攻撃を喰らってしまった。

 一発一発のダメージ量が減っても、受ける攻撃の数が増えたら総ダメージ量は一緒やんけ。

 昨日と同じく僧侶がフル稼働だぞ。

 

 しかも、ロクサーヌの動きは昨日より明らかにキレが増しているし、それに攻撃に容赦がなくなっている。

 あれだけ転がされたのに、それでも俺が大怪我をしないように昨日は手心を加えていたのだろう。

 

 

 

 ……しょうがない。元々劣っているんだ。地道にコツコツ行くしかないか。

 ローマは一日にして成らずだな。

 

 よし、再開だ!

 

 

 

 

 

 それからも転がされまくり、何の成長も感じられないまま一時間ほど過ぎた。

 

 ……今考えると部活をやってた奴らってすごかったんだなぁ。

 明確な成長が感じられないのに努力を続けられるなんて、精神力ハンパねぇ。

 

 

 

 ぼちぼち、時間か。

 

「ロクサーヌ。今日の修行はそろそろ終わりにしよう」

「では、これから本気のご主人様との訓練ですね」

 

 うわー、やる気満々だ。

 すげー嬉しそうな顔をしてるよこの娘。

 

「そうだね。準備をするからちょっと待ってて」

「はい」

 

 

 

 とりあえずMP回復速度二十倍と獲得経験値三倍、それから鑑定とジョブ設定を解除する。

 そして、足装備六にチェックを入れ、出現した藕絲歩雲履と硬革の靴を履き替えた。

 残りのポイントはすべて敏捷に振っておこう。

 

 あとはそうだな。

 昨日は木剣を使ったが、それを持て余していたせいで隙ができていたのだろう。

 そのあたりがロクサーヌに回避されていた要因でもあるはずだ。今回は素手で挑んでみよう。

 

 よし、準備完了。

 

 

 

「それじゃあ、始めようか」

 

 俺の言葉にロクサーヌは戸惑ったように返す。

 

「あの、ご主人様。木剣を忘れています」

「いや、今日は素手で挑もうと思う。俺はまだ剣を使いこなせていないせいで動きがぎこちない。だったらいっそ使わない方がマシかと思ったんだ」

 

 オーバーホエルミングのおかげで俺とロクサーヌの体感時間には大きな隔たりがある。

 素手なら持て余している木剣を振るうよりスムーズに動くことができ、そのおかげで手数が増えて隙も少なくなるだろう。

 そして、接近戦を行ったとしても、攻撃が来るのを見てから回避することも可能だろう。

 あとは、オーバーホエルミングが切れるタイミングにはロクサーヌの攻撃可能範囲から離脱しておくことを徹底しないとな。

 

 

 

「そうでしたか。では、よろしくお願いします」

 

 ロクサーヌはそう言うと少し離れて木剣を構えた。

 

 

 

 よし、それじゃあやってみるか。

 

オーバーホエルミング

 

 周囲の動きが緩やかになると同時にロクサーヌに向かって駆け出す。歩雲履の効果もあり一足飛びに眼前まで迫るとそのままパンチを放った。

 しかし、当然のように回避行動をとりつつ、こちらへ向けて剣を振るおうとしている動作が見えたため、そのまま後ろへ回り込み、見よう見まねで左右のワンツーを打つがやはりこれもかわされてしまう。

 

 ロクサーヌがこちらへ向こうと体を動かしているため、それに合わせ背後の位置をキープし続けながら念じた。

 

ウォーターウォール

 

 目の前に水の壁が出現したのに昨日とは違い、いささかの惑いも感じさせることなく、そのまま振り向く動作を続けている。

 

 嘘だろ! たった一回でもう慣れたのかよ!

 

 あたるような距離ではないと見切ったのか、それとも俺があてることはないと信頼しているのか。

 どちらにしろ、これはもう効果は望めそうにない。

 単独で使うのではなく、何かと組み合わせるなどして工夫を加えないといけないだろう。

 

 振り返る動作を続けているロクサーヌの足を目掛けてローキックを放つと、当たり前のようにその前にジャンプを行い回避していた。

 

 それを待ってた!

 

 空中で回避できない状態のロクサーヌに掴み掛かって、木剣を持っている手を取りそのまま一本背負いの要領で投げる。

 

 

 

 そこで、周りの動きが通常の速度に戻ったので、ロクサーヌの状態を確認してみると、ちゃんと受け身を取っていたようだった。

 

 全身を確認しても、特に痛そうにしているそぶりは見えない。

 念のため本人にも確認しておこう。

 腕を離して立ち上がらせ声をかける。

 

「ロクサーヌ。怪我はない? 痛いところがあったら教えてね」

「ありがとうございます。装備品のおかげでどこにも痛みはありません。それにしても、今のは……」

 

 投げられたことに戸惑っているようだな。

 地球ならほとんどの地域に、レスリングや相撲、柔道の様な組み技系の格闘技があるのに、この世界では魔物との戦闘を想定しているためか、それらの技が発展していないのかもしれない。

 

 まあ、そうじゃなければ高校のとき体育の授業で数時間やっただけの、にわか仕込みがロクサーヌに通用するはずないからな。

 

 一頻り地球の格闘技について説明をして、修行を再開する。

 

 

 

 

 

 うっそだろ。まったく通じなくなったんだが……。

 なんでだよ。なんでたった一回喰らっただけで対応できるんだ。

 

 高速での攻撃も、組み技も、歩雲履を使った空中からの奇襲も、魔法でのフェイントも一切通用しない。

 まだこちらが攻撃を喰らうようなことはないが、それも今後どうなるかわからない。

 いくらなんでも成長速度に差がありすぎじゃない?

 あまりにも理不尽だ。

 

 ……あ、他の人からすれば俺のレベルアップの速度もこういう感じか。

 

 

 

 迷宮で魔物を狩ってレベルアップしていけば身体能力は強化されていくだろう。

 ただ、それだけでは間違いなくロクサーヌには通用しない。

 虚実織り交ぜ何らかの対策を考えなければ。戦闘IQとでもいえばいいのだろうか、それを磨き自分の中に引き出しを増やしていこう。

 そうすることで、オーバーホエルミングを使用しない戦闘にも活きてくるだろう。

 

 ……たぶんな。

 

 指導者もいない手探りの修行だ。明後日の方向に突っ走っている可能性もないわけじゃないが、その場合はロクサーヌが指摘するはず。

 とにかく今やれることをやっておこう。

 

 

 

 さて、そろそろいい時間だ。今日はこの辺にしておくか。

 

「ロクサーヌ、このくらいにしておこう。今日もありがとう」

「ご主人様、こちらこそありがとうございます。良い訓練になりました」

 

 めちゃくちゃ満足げな笑みを浮かべてるよ。

 

 そりゃあ、君はそうだろうねぇ。

 俺の切り札であるオーバーホエルミングの攻撃をかわしまくってたもんねぇ。

 

 

 

 アイテムボックスから硬革の靴を取り出し歩雲履と履き替えて、それをポイントに還元しMP回復速度二十倍に付け替える。

 装備品を脱いでアイテムボックスへ放り込み、ロクサーヌの分も預かり同じようにしまい込む。

 

 その後は、お互いに服を叩き合い汚れを落としていく。

 

 ……すごい。どこがとはいわないがポヨンポヨンしてる。

 今後も汚れを落とすためにこれをする必要があるだろう。

 

 

 

 家の中へ戻り装備品の手入れを終えたところで、夕食の準備を行うことにした。

 その間にロクサーヌは洗濯と掃除をしてくれるとのことだ。

 

 同棲生活とか新婚生活って感じでグッとくるものがあるな。

 

 

 

 さあ、カレーの準備だ。

 

 あ、市販のルーもコンソメキューブもないから旨味が足りないぞ。

 牛骨スープとか、鶏ガラでブイヨンとか、何時間もかけて作るような余裕はないだろう。

 今日は肉じゃがあたりにするか?

 

 でもなぁ。もう完全にカレーの口になっているからなぁ。

 

 

 

 うーん……。

 あ! そうだ! 竜皮だ!

 この世界には鶏皮と鶏ガラを足したような、加えるだけで良い出汁が出る食材があるじゃん!

 

 

 

 庭で洗濯をしているロクサーヌに声をかけ、クーラタルの冒険者ギルドで竜皮を購入してくる。

 そのついでに、そのうち必要になるカメリアオイルも買っておいた。

 

 

 

 よし、調理開始だ。

 

 牛肉と竜皮、野菜を切ってから寸胴鍋を火にかけ、それが温まったら牛肉を入れて塩胡椒を加え炒める。

 焦げ目が付いたら鍋から取り出して、玉ねぎを飴色になるまで炒めたら水を足し、肉を戻してニンジンとジャガイモを投入して煮込んでおく。

 俺はジャガイモが煮崩れてドロドロになったカレーが好きだからこのタイミングだ。

 おっと、竜皮も忘れず入れておかないとな。

 

 煮込んでいる間にルーを作るため、フライパンを火にかけバターを溶かして、そこにコボルトフラワーを入れてダマが残らないようによくかき混ぜる。

 そして、滑らかになり色が変わったところでクミン、コリアンダー、シナモン、カルダモン、レッドペッパー、ターメリックを入れてさらにかき混ぜる。

 

 

 

 

 

 煮込んだ寸胴鍋にルーを少しずつ混ぜ合わせていき、すべて入れ終わったところで味見をしてみた。

 

 うっわ! これ美味いぞ!

 迷宮産の牛肉と竜皮のおかげだろうか。普通に日本で食べていたものと比べても全然負けてない。

 これなら我が家の定番メニューになることは間違いないだろう。

 少しだけ塩胡椒で味を調えたら完成だ。

 

 あとは、葉野菜を洗ってオリーブオイルをかけ、塩を一つまみ入れたらサラダの出来上がり。

 

 さて、なんだかんだで結構な時間を使ってしまったな。

 ロクサーヌに声をかけて夕食にしよう。

 

 

 

 雑巾でリビングの家具を拭いていたロクサーヌに声をかける。

 

「ロクサーヌ。準備ができたから夕食にしよう」

「ありがとうございます、ご主人様。先ほどから強い匂いがしていて気になっていました。ご主人様の作ったのがどんな料理なのか、食べるのがとても楽しみです」

 

 そう言うとニッコリ微笑んだ。

 俺が作る料理を楽しみにしてくれる人がいるなんて本当に嬉しいもんだ。

 

 でも、そうか。カレーは匂いが強い料理だ。

 もしかしたら、ロクサーヌが受け付けない可能性があるかもしれない。

 考えが足りなかったな。

 

「匂いが強い料理だけどロクサーヌの鼻は大丈夫? もし厳しいようなら無理はしなくていいからね」

「大丈夫です。食欲をそそるとても良い匂いで食べるのが楽しみです」

「よかった。じゃあ行こうか」

 

 

 

 ダイニングテーブルに寸胴鍋を置き、俺の分をよそったあとにロクサーヌの分を取り分ける。

 よくわからない謎儀式を終えたらいよいよ実食だ。

 

「では、いただきます」

「いただきます」

 

 うん。やっぱりめちゃくちゃ美味いな。さすが、迷宮産の食材は違うわ。

 日本にいたころと遜色ないどころか、割と贅沢な食卓になっているのではないだろうか。

 

 ……しかし、パンと食べても美味いがやはり米が欲しくなるなぁ。

 セリーが加入したら絶対に確認してみよう。

 

 

 

 カレーを口に運んだロクサーヌから声が上がった。

 

「ご主人様! この料理はすごいです! スパイスの豊かな香りと風味。牛肉や竜皮から出た旨味が口の中にあふれて、スープの深い味わいがたまりません!」

 

 おお! 喜んでもらえた!

 美味しそうに食べているロクサーヌを見ていると本当に嬉しくなる。

 

 大好きな人に自分が作った料理をおいしそうに食べてもらえるのはこんなに幸せなことなんだなぁ。

 

 

 

 二人でおかわりして食べてもまだ残っている。

 今朝のポトフと同じように、明日の朝は一晩寝かせたカレーの美味さを堪能しよう。

 

 一緒に洗い物を済ませたあとは、いよいよお楽しみの時間だ。

 

 

 

 バスルームへ移動し、ウォーターウォールで水がめに水を貯め、ファイヤーボールを撃ち込み加熱しておく。

 

 それじゃあ、まず歯磨きからだな。

 今回からは歯ブラシを使用できるぞ。

 

「今日からはこの歯ブラシを使って歯を磨こう」

「ありがとうございます」

 

 歯ブラシを差し出しながらロクサーヌに声をかけると、嬉しそうに受け取りながら答えた。

 

 

 

 磨きだすと実感できる。やはりシュクレの枝とは磨きやすさが全然違う。

 

 うん。やっぱこれだな。

 この形じゃないと歯の裏側までちゃんと磨くことができない。

 

 満足感を覚えながら歯を磨いていると、ロクサーヌは俺のやっていることを確認しながら同じように歯ブラシを動かしている。

 

 

 

 磨き終わり歯磨き粉でうがいをするとロクサーヌが嬉しそうに話しかけてきた。

 

「歯を磨くブラシがこんなに便利で気持ちいいなんて思いませんでした。シュクレの枝で十分だと思っていましたが全然違いますね」

 

 そうだろ、そうだろ。

 

「今後はずっと歯ブラシを使って一緒に歯をきれいにしようね」

「はい!」

 

 満面の笑顔と揺れている尻尾でロクサーヌが喜んでくれているのがわかるというものだ。

 

 

 

 そして、いよいよ服を脱ぎロクサーヌを洗おうとしたところで、それを遮り声を発した。

 

「あの、今日はご主人様を先に洗わせてください」

 

 ロクサーヌの体に触れたいが、洗ってもらうのもそれはそれで嬉しいよな。

 

「それじゃあ、お願い」

「はい、おまかせください」

 

 スツールに腰を下ろすと俺の体にお湯をかけ、タオルで拭いてくれる。

 首筋、背中、両腕を拭き終えると生まれたままの姿のロクサーヌが前面へ来た。

 

 改めて見ても信じられないほど美しい。

 

 愛らしい犬耳に、花のような顔には柔らかな笑みが浮かんでいる。

 そして、誇らしげに突き出た胸はフルフルと揺れ、見ているだけで心がざわめく。

 柔らかそうでありながら引き締まったしなやかな肢体に、見え隠れするかわいらしい尻尾。

 

 本当に俺は幸せ者だ。

 

 

 

「あっ」

 

 ロクサーヌを見つめていたら、戸惑った表情で俺の顔を見ながら話しかけてくる。

 

「あの、ご主人様……。その、ご主人様のモノが大きく……」

 

 これは生理現象なの。自然の摂理なの。しょうがないことなの。

 

「ごめん。ロクサーヌのあまりの美しさに抑えが利かなかった」

 

 そう言うと、にっこり笑いながら答える。

 

「ありがとうございます。でも、今日はここではなく寝室でかわいがってもらえますか?」

「もちろん。この後だね」

「はい」

 

 そう言うと、ロクサーヌはゆっくりと俺のモノに手を添えタオルではなく手で洗いだした。

 

 ちょいちょいちょい!

 そんなことされると暴発してしまうじゃないか!

 

「ロクサーヌ! ちょっと待って!」

「ふふ、ご主人様? ここではなく寝室で、ですよ?」

 

 俺の制止を無視して乳首に顔を寄せると舌を這わせる。

 

 ちょっと! うちのロクサーヌが小悪魔なんだけど!

 この間もそうだったが、俺のロクサーヌは割といたずらっ子だ。

 めちゃくちゃかわいいけど、このままじゃいかん!

 

「ダメだ! このままじゃ!」

 

 そう言うとスッと手と顔を引いた。

 

「では、今度は足をお洗いしますので、立ち上がっていただけますか」

 

 いたずらっぽい笑みを浮かべながらこちらを見ている。

 

 こやつめー。俺が洗うときに反撃してやるぞ。

 

 

 

 足と股座を洗ってもらったところで場所を交換する。

 

 さて、ここからは俺のターンだ。

 スツールに腰を下ろしているロクサーヌへお湯をかける。

 そして、湿らせたタオルで背面をゆっくりと拭いていく。

 

 背面を拭き終えたここからが本番だ。

 ロクサーヌを後ろから抱きしめて、下乳に手を回しポヨポヨと揺すってみる。

 

 すごい。この重量感と柔らかさはこの世の物とは思えない感触だ。

 夢中になってその感触を味わっていると、ロクサーヌの声が聞こえた。

 

「あの、それは洗っていないと思います……。それに、あの、ご主人様のモノがあたっていて……」

 

 あててんのよ。

 

「ごめんね。あまりの心地よさに夢中になってしまって」

 

 気を取り直して前に回り、ゆっくりと優しく拭いていく。

 拭き終わったところで乳首に顔を寄せようとすると身を引かれる。

 

「ご主人様。続きは寝室でお願いします。たくさんかわいがってくださいね」

 

 お、おあずけだと……。

 自分はやったくせにー。

 

 でも、俺も早く寝室に行きたいという気持ちは同じだ。

 

 

 

 ロクサーヌの足と大切な部分を拭き終えると髪を洗い、忘れず手当ても使っておく。

 そして、洗濯が終わるのを待ってからバスルームをあとにした。

 

 

 

 

 

 自分の部屋でキャミソールに着替えるロクサーヌと廊下で別れ、寝室でベッドに腰を下ろして待つ。

 

 

 

 程なくして部屋のドアが開くと、そこには白いキャミソールを纏った美しい女神が立っていた。

 

 緑のキャミソールも似合っていたが、白もとても似合っている。

 

「ロクサーヌ。とてもきれいだ」

「ありがとうございます。ご主人様」

 

 ベッドから立ち上がり、ロクサーヌを抱きしめて口づけを交わす。

 

「今夜は我慢せずたくさんかわいがってくださいね」

「もちろん。ロクサーヌ、大好きだよ」

「私も大好きです。ご主人様」

 

 

 

 

 

田川 歩 男 18歳

探索者Lv24 英雄Lv19 魔法使いLv23 戦士Lv21 僧侶Lv15

 

BP振分 残BP:0

キャラクター再設定:1

フィフスジョブ:15

必要経験値十分の一:31

詠唱省略:3

MP回復速度二十倍:63

敏捷:9

 

所持金:158,855ナール

 

春の5日目

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。