さて、これからしばらくはレベル上げだ。
「今回からは一番近くの敵へ案内してもらえるか」
「おまかせください! ひたすら敵を倒していくのですね!」
それにしてもこのお嬢さん、ノリノリである。
満面笑顔で、ワクワクしているのが全身から伝わってくるようだ。
「それから、ソマーラの村へ行くので、いつもの時間より早めに声をかけてくれ」
「かしこまりました」
それじゃあ、ミッションスタート!
ロクサーヌの案内で魔物へ駆け寄り、姿が見えたら魔法を放つ。
そして、ドロップアイテムを回収すると、次の魔物へ向かっていく。
それを繰り返していると、あっという間にMPが尽きて、回復が必要になった。
まるでゲームのレベル上げをしているような魔物の倒し方に、我ながら驚いてしまう。
「ロクサーヌ。MPの回復をするので、ちょっと待ってくれ」
「はい」
キャラクター再設定を行う前に確認をしてみると、英雄と戦士のレベルが上がっている。
これは幸先が良い。
常にこうありたいものだな。
レベルが上がっていたことをロクサーヌにも伝え、ボーナスポイントを振り分けてMP回復を行うことにする。
先は長い、行くぞ。
「ご主人様、そろそろいい頃合いだと思います」
ひたすら魔法での殲滅とMP回復を繰り返していると、彼女から声がかかった。
うーん……。
結局レベルが上がったのは最初だけだったか。
ラピッドラビット狩りが押したせいで、午後迷宮へ入った時間が遅かった上に、この後にも予定があるため切り上げる時間も早いんだ。まあ、しょうがないわな。
「では、売却を済ませてからソマーラの村へ行こう」
「はい」
ゲートを潜ると、のどかな農村の光景が目に飛び込んでくる。
遠くに見える雄大な山々。辺り一面の畑に、そこで作業をしている者。
点在する家の間にある井戸端で会話を楽しむ女性たち。
そして、その近くを走り回っている子供の集団。
滞在したのは一日ちょっと。その次に来たときは用件だけを済ませてすぐに帰っている。
それから十数日しか経っていないというのに、何故だか郷愁に誘われてしまう。
……この世界における俺の出発点だもんなぁ。
だが、穏やかな風景を眺めながらも、それが呼び水となったのか、頭の中では別のことがよぎる。
……そうか、俺はもう本物の故郷を目にすることはないのか。
アスファルトで舗装された道路や、排ガスをまき散らしながらそこを走る、数えきれないほどの鉄の塊。
コンクリートでできた密集する住宅に、張り巡らされた送電線。夜道も明るく照らしてくれていた街灯。
少し前まで当然のごとく自分と共に存在していたそれらには、もう二度と会うことが叶わない。
この世界に来たことに対して一切後悔はないはずなのだが、何故だか鼻の奥がツンとして、視界がぼやけ、叫び出したいような思いが心の奥から湧き上がってくる。
ホームシックに陥るような性格じゃないはずなのになぁ。
なんでこんなに動揺しているんだろうなぁ……。
「ご主人様?」
目の前の景色をぼーっと眺めていると、ロクサーヌの声が耳に入った。
振り返って彼女を見遣ると、心配そうに俺のことを見つめている。
「ご主人様! どうなさったのですか!?」
俺の顔を見て驚いたのだろう。泡を食ったように声を上げた。
慌てふためき、こちらの頬に手を伸ばす彼女を見ていると、今度は狂おしいほどの恋慕の情が胸を焦がす。
ああ、そうか。そうだよな。
感傷なんぞどこかへ吹き飛んでしまい、口からは笑い声が漏れ出した。
もう二度と日本の景色を目にすることは叶わないのだろう。
今後、望郷の念に囚われてしまうこともあるかもしれない。
親不孝をしてしまったし、妹たちにも迷惑を掛けているはずだ。
だが、あの世界にはロクサーヌがいない。
こうやって彼女と触れ合えるのは、この世界に来たからこそなのだ。
なら、感傷に浸る必要がどこにある。
この世界に来て本当に良かった。間違いなくそう断言できるぞ。
俺の頬をゆっくりと撫でている彼女と目を合わせながら告げた。
「ロクサーヌ。いつもありがとう。君がいてくれて本当に良かった」
その言葉を聞いて安心したのか、穏やかな表情に変わっていく。
「私の方こそ、いつもありがとうございます。ご主人様と出会うことが出来て本当に良かったです」
先ほどまであった郷愁のようなものが、きれいさっぱりどこかへ行ってしまった。
うん。ホームシックの特効薬は彼女の笑顔だな。
今後もきっと大丈夫だろう。
「いらっしゃ——、アユム様!」
開け放たれている入口から中を覗くと、こちらに気が付いたビッカーが声を上げる。
「ビッカー殿、先日は世話になったな。貰ったキュピコはとても美味かった」
彼は椅子から立ち上がると、急いでこちらに近づいてきた。
「お喜びいただき幸甚に存じます」
「うむ。いずれ間違いなくこの村の特産品になるだろう」
「ありがとうございます。それを聞けば村の者も喜ぶことでしょう」
感謝を述べたところで、今日の目的を切り出すことにする。
「あれだけのものを貰ったのだ、礼をしなければ自由民としての体裁を失ってしまう。返礼品を持ってきたので、受け取ってもらえるか」
その言葉を聞くと、驚いた表情を浮かべ口を開く。
「アユム様、お気遣いいただきありがとうございます。ですが、そのようなつもりでお渡ししたわけではありませんので……」
「大丈夫だ。俺もそのようなつもりで礼などと言っているのではない。この村の人たちから受けた心遣いが本当に嬉しかったのだ」
この村で盗賊退治を行ったのは彼らの為ではなく、徹頭徹尾自分の都合だ。
おためごかしを言っているのが恥ずかしくなるほど、利己的な理由でそれを成している。
だが、彼らの示してくれた感謝は、いたたまれないような思いもあるものの、この世界に立脚点を持たない俺からしてみれば、世界に受け入れてもらったような気がして、嬉しくもあったのだ。
「ありがとうございます。ですが、私だけでいただくわけにはまいりません。村長を呼んでまいりますので、少々お待ちいただけますか」
「いや、俺たちも一緒に村長のところへ行こう」
恐縮するビッカーと共に店を出る。
ビッカーが扉を叩きながら、ブラヒム語ではない言葉で声を上げると、中から村長の奥さんが出てきた。
ビッカーの話を聞いた彼女は慌ててこちらを向き会釈を行う。
そして、大声を上げながら中へ入り、すぐに村長を連れて戻ってくる。
「アユム様。先日は本当にお世話になりました」
そう言うと、女性と共に深々と頭を下げた。
「いや、気にしないでくれ。村に何事もなくてよかった。それより、こちらのほうこそ世話になったな。貰ったキュピコは本当に美味かった」
「さすがアユム様です。あれだけのことを成し遂げたというのに、それを誇ることがないとは」
いいから、そういうの本当にいいから。
そしてロクサーヌ。君もそのかわいいドヤ顔をやめなさい。
挨拶を終え、村長宅に通される。
村の寄り合いにでも使うのだろうか。割と広めな板張りの部屋に腰を下ろし、用件を述べた。
「俺たちは今、ベイルに新しくできた迷宮に入っているのだが、そこでウサギの肉を手に入れてな。キュピコの礼にと集めてきたのだ。四十個ほど用意してあるので、村の住人全員に行き渡るよう手配してもらえるか」
「ウサギの肉でございますか!?」
村長の大きな声が上がり、ビッカーの声もそれに続く。
「この短期間にお二人だけで、ラピッドラビットを四十匹も倒されたのですか……」
倒した数は四十じゃないし、別にラピッドラビットだけを狩っていたわけではないが、まあ、これは言う必要はないよな。
「俺たちにとっては造作もないことだ。遠慮なく受け取ってもらえるとありがたい」
そう言って、同意を求めるようにロクサーヌのほうを向くと、彼女は当然ですとばかりに頷き、ナイスアシストを決めてくれる。
「このような村では、迷宮産の食材を手に入れる機会はなかなかありません。村人一同喜ぶことでしょう。アユム様、本当にありがとうございます」
村長はそう言って深々と頭を下げ、ビッカーと奥さんもそれに続いた。
感謝の言葉を受けとり、一頻りあいさつを交わし合うと、村長が雑談を始める。
「聞いたところによると、クーラタルに家を借りたのだとか」
「うむ。迷宮に入って暮らそうと思うなら、クーラタルに住むのがいいと聞いたのでな」
「確かに、そのような話をよく聞きます。では、アユム様はクーラタルからベイルへ、フィールドウォークで移動されているのですか?」
くっ。聞かれたくないことを聞いてきやがる。
この村では冒険者ということになっているんだ、当然そう思っているのだろう。
これ、そのうち、面倒なことにならないだろうな?
早いところ探索者のレベルを50にしなければ、不味いかもしれない……。
「その通りだ。クーラタルの迷宮にも入っているのだが、人が多いと面倒なことも多いのでな」
「なるほど。そういうこともおありでしょう」
俺の言葉を聞いた村長は、ロクサーヌのほうをチラリと見て、納得したように頷いた。
たぶん、美人を連れていると絡まれるとか思ったんだろうけど、別にそういうつもりの言葉ではなかったんだが……。
「まあ、今後はベイルとクーラタル両方に入り、自分たちを鍛えていくことになるだろう」
「あれだけの強さをお持ちなのに、さらに修練を行った上で討伐する迷宮を定めるということですか……。さすがアユム様です」
おいおい、そんなことは言ってないじゃん。
勝手な解釈はやめちくりー。
ほら見ろ、うちのロクサーヌが笑顔で頷いているじゃないか。
顔には『当然です』と書いてあるぞ。どうしてくれるんだ。
その後、歓待を行いたいだの、せめて夕食だけでも、といった誘いを予定があると言って断った。
酒を薦められても飲むことが出来ないし、場の雰囲気を盛り下げることに定評のある俺だ。そういうのはちょっと遠慮したい。
それに、自分の家が大好きな人間だからな。
我が家最高!
ワープで森の中に移動すると、アイテムボックスから盾を取り出し左手に装着した。
さて、ジョブの取得条件を満たすとしよう。
「ロクサーヌ、スローラビットのいるところまで案内してもらえるか」
「はい、おまかせください」
匂いを確認しながら歩き出す彼女について行くと、すぐに白くてフワフワした塊を発見する。
スローラビットLv1
……転移初日の俺の苦労は何だったんだ。
一匹見つけ出すだけでも、あんなに大変だったのに……。
まあいい、落ち込んでいないでさっさと済ませよう。
毒で倒せばいいだけなので、HPを削ってから挑む方がいいのだろうが、攻撃してしまうと魔物が動き出す。
そうなれば毒針をあてることが難しくなるだろう。
レベル1のスローラビットなら、削ることなくHPが満タンの状態から毒を入れたとしても、倒れるまでにそう時間はかからないはずだ。
なあに、ロクサーヌがヘイトを取り、奴が倒れるまでひたすらかわし続けてくれる。
何の問題もない。
「毒を受けたら動き出すので、ロクサーヌは奴の注意を引いてくれるか」
「おまかせください。毒を受けた魔物の攻撃をかわすことには慣れています」
……そうだった。
このお嬢さんは幼い頃、ノンレムゴーレム相手にこれをやっているんだった。
セリーもドン引きだったもんなぁ……。
この世界で迷宮探索に挑むイケイケドンドンな人たちの中でも、やはり彼女は群を抜いてネジが外れている。
俺がしっかりしなくては……。
「では、始めよう」
「はい」
アイテムボックスから毒針を取り出して、スローラビットの背後から近寄る。
さすがノンアクティブ。こちらに一切反応を示す様子はない。
絶対に外さない距離まで近づいてそれを投げつけると、魔物の体に当たった毒針はそのまま消えていった。
なるほど。一回ごとに毒針は消えてしまい、再利用は不可なのか。
そりゃそうだわな。何度も使えるなら原作でもあんなに集める必要はなかったはずだ。
しかし、奴のほうには何の変化も現れない。
確率はそこまで高くないようだし、次々に投げつけてみよう。
四本目の毒針が当たると、スローラビットはいきなり動き出し、方向転換を始める。
きた!
そのまま後ろに下がり、ロクサーヌと場所を変わると、彼女は魔物の攻撃をあしらい出した。
こちらに向かってきた場合に備え、盾を構えながらそれを見守る。
スローラビットの体が薄っすらと青みがかっているな。
森の中とはいえ、ここは迷宮よりは明るいし、スローラビットの体色は真っ白だ。そのため毒の状態がわかりやすいのだろう。
石化で白くなったとしても、迷宮で見分けられるとは思えんぞ。
やはり、状態異常攻撃はミリアにまかせたほうがよさそうだ。
しばらく様子をうかがっていると、突然スローラビットが倒れ、霧のように空気へ溶けていった。
さすがロクサーヌ。何の問題もなかった。
「ロクサーヌ、ありがとう。これで暗殺者の条件を満たすことが出来た」
「どういたしまして。お役に立てて嬉しいです」
ニコニコ笑顔が本当にかわいいわぁ。
「それじゃあ、今度は槍のほうを試すので、次の魔物を頼めるか」
「かしこまりました。ご主人様、こちらです」
今回もすぐにスローラビットと遭遇する。
やっぱこの鼻、とんでもない能力だよなぁ。
エンカウントにかかる時間が、転移初日とは比べ物にならないぞ。
さて、今回はボーナスポイントをいじらなければ。
鋼鉄の盾をアイテムボックスにしまい、キャラクター再設定の画面を開いて考える。
一旦、キャラクター再設定と必要経験値十分の一、それから鑑定を残し、フォースジョブをサードジョブに落として、他をすべて解除してみよう。
残ポイントは89……。
とりあえず、腕装備五とアクセサリー五にポイントを振って装備を変えるか。
硬革のグローブをアイテムボックスにしまい、ポイントを振り分けて、出現した装備品を身に着ける。
よし。オッケーだな。
これで腕力五倍と攻撃力五倍の併用が出来た。
残りのポイントは腕力上昇にぶっこんでおけばいいだろう。
ジョブについては、探索者と英雄はマストだ。この二つを外すわけにはいかない。
サードジョブはどうするか……。
戦士にしてラッシュで片づけるか?
……いや、スキルを使った攻撃で倒した場合、取得条件を満たさない可能性がある。
おそらく問題ないとは思うが、もしアウトだった場合、やり直しが面倒だ。
ここは腕力小上昇が付く剣士に変えておこう。
アイテムボックスから銅の槍を取り出し、準備完了だ。
念のために鑑定っと。
田川 歩 男 18歳
探索者Lv27 英雄Lv23 剣士Lv2
装備 銅の槍 硬革の帽子 硬革の鎧 スクリューミルの手袋 硬革の靴 ブリーシンガメン
うん。問題ナッシング。
それにしても、腕装備五はスクリューミルの手袋なんだよなぁ。
スクリューミルはロキが変装した姿で、その手袋は雷の神トールが入り込めるほど巨大だったはず。
やはり、それそのものということではなく、名前だけ拝借しているのだろう。
さて、いっちょやってみますかね。
「では、これから攻撃を始める。単独で戦うので、危なくなるまでは手出し無用で頼む」
「かしこまりました」
今回も念のため、スローラビットの後ろに回り込む。
まあね、何かあったらあれだからね。念のためね。
「その心臓、貰い受ける!」
銅の槍をスタイリッシュに構えながら声を上げる。
「
思いっきり突き出した銅の槍が、スローラビットに深々とぶっ刺さり、その一撃でこと切れたのか、動き出すこともなく体を霧散させていった。
よし! ワンパンだったぜ!
さすが腕力五倍に攻撃力五倍。全然問題なかったな。
内心悦に入っていると、ロクサーヌが興奮したように近寄ってきた。
「ご主人様! 今のスキルは何ですか!」
え? あ、どうしよう……。
何て説明すればいいんだ?
「えーっと、今のはスキルではなく、気合を入れるために発した、ただの掛け声だ」
「なるほど。ご主人様の故郷ではこういった掛け声を出すのですね」
ロクサーヌは何やら納得したように頷いている。
なんか、変な方向に行っている気がするが、別に間違っているわけではないしな。
長物を持てば、ゲイ・ボルグと言うし、傘を持てばアバンストラッシュを放つものなのだ。
うん。何の問題もない。
というかこの世界だと、ボーナス装備でゲイ・ボルグがあってもおかしくない気がする。
もし、あるのなら、どんなスキルが付いた装備なんだろうか。期待が膨らむぞ。
さて、次はロクサーヌの番だ。
彼女の武器と盾、それから腕装備を預かりアイテムボックスにしまい込む。
そして、ブリーシンガメンとスクリューミルの手袋、そして銅の槍を手渡し装備してもらう。
んじゃ、鑑定っと。
ロクサーヌ ♀ 16歳
戦士Lv14
装備 銅の槍 ダマスカス鋼の額金 竜革のジャケット スクリューミルの手袋 竜革の靴 ブリーシンガメン
うん。オッケーだ。
俺のほうも装備を整えたところで、声をかける。
「では、次の魔物のところへ頼む」
「はい。こちらです」
ロクサーヌはあっという間にスローラビットを探し出すと、そのまま駆け寄り、何の躊躇もなく正面から銅の槍を突き入れ、一撃で始末してしまった。
制止する暇もないほどの時間でなされた行動に、呆然と立ち尽くしてしまう。
うそーん。
マジで? ジョブの変更も腕力のパラメーターに振ったのも、意味なかった系?
……いや、これでいいんだ。取り越し苦労なんて望むところさ。
だろう運転ではなく、かもしれない運転を徹底することで、事故を未然に防ぐことへとつながる。
俺の行動は何一つ間違っちゃいない。間違っちゃいないんだ。
……しかし、このお嬢さん、躊躇なく真正面からいったな。
レベル1の敵とはいえ、豪胆すぎるだろ。
「さすがご主人様の装備品はすごいです! 私でも一撃で倒すことが出来ました!」
ロクサーヌさん大興奮である。
でもまあ、無理もない。
レベル1のスローラビットとはいえ、よっぽど良い装備でもないかぎり、複数人で取り囲んで延々叩き続けるらしいからな。
いずれは、もっとダメージが通る武器を用意して彼女にも装備してもらうことにしよう。
装備品を戻し、ボーナスポイントの振り分けを終えたところで、声をかける。
「では、今日はここまでにしてクーラタルへ戻ろう」
「かしこまりました」
修行と武器の手入れ、それから風呂を沸かした後は食事の時間だ。
今日の夕食は待ちに待ったロクサーヌ特製シェーマ焼き。
めちゃくちゃ楽しみだ。
「いただきます」
「いただきます」
早速シェーマが巻かれたウサギ肉をナイフで切り、フォークで刺して口へ運ぶ。
美味い!
ウサギの肉を初めて食べたが、思っていたほど癖もなくかなり食べやすい。
ジューシーで噛むたびに肉汁があふれ出し、口の中が旨味でいっぱいになる。
塩胡椒のシンプルな味付けと、ピリ辛なシェーマがマッチしており、いくらでも食べられそうなほどだ。
嬉しそうに俺の食べるところを見ているロクサーヌに話しかける。
「めちゃくちゃ美味しいよ。本当にロクサーヌは料理が上手だよね」
「ふふ。ありがとうございます。喜んでいただけたようで安心しました」
会話を楽しみながら、結構な数があったシェーマ焼きを二人で完食した。
あー、本当に美味かったー。
しかし、ウサギ肉がこんなに美味しいものだったなんてなぁ。
日本にいたときにも食べておけばよかった。
普通のウサギもこんなに美味しいのだろうか? それとも、ドロップ食材だからこそなのかね?
なんにせよ、ウサギ肉は今後我が家の定番になりそうだ。
から揚げとかにも合いそうだよな。そのうち作ってみよう。
田川 歩 男 18歳
探索者Lv27 英雄Lv23 魔法使いLv26 戦士Lv25 僧侶Lv15
装備 サンダル
BP振分 残BP:10/125
キャラクター再設定:1
フィフスジョブ:15
必要経験値十分の一:31
鑑定:1
詠唱省略:3
ワープ:1
MP回復速度二十倍:63
所持金:1,050,217ナール
春の15日目