これまでこの小説では帳の事を帷と書いてありました。本当に恥ずかしかったです。その他にも色々とありました。誤字報告してくれて本当にありがとうございます。
また、お気に入り登録が400件を超えて、評価もかなり高い評価をつけてくれる方がいて沢山いて、本当にありがたい気持ちでいっぱいです。
頑張って続きを書いていきますので、応援してくれると本当に励みになります。
それでは本編をどうぞ。
東堂先輩の発言に新田が固まっとる。
そらぁいきなり女の好みとか聞かれても困るわな。
「東堂さん、前も同じ事聞いてましたよね?」
「ああ、あの時は逃げられたからな。お前が入ってくると聞いて、ここで待っていたぞ」
えぇと、引いてしまう。
好み聞くのにそこまでするんかこの人。
「知り合いやったん?」
「百鬼夜行の時にちょっとだけな」
小声で尋ねてきた新田にそう返した。
「さぁどっちから言う!ちなみに俺の好みは
さてどうするか、俺が先か、新田が先か。
わざわざ教室で出待ちするぐらいやから、答えへんと面倒くさいことになるやろな。
「新田はどっちがええ?」
「じゃあ俺が先で」
「ほな俺が後でやな」
新田に確認した結果、新田が先に決まった。
「俺は可愛いくて愛想の良い子ですね」
「体型は?」
「小さい方が好みです」
ふむ。新田は小さくて可愛い子が好き、と。
「つまらんな。お前とは友達になれん」
「えぇ」
好みを言った新田に東堂さんからのダメ出しが入る。
新田は普通にドン引きしてた。
「次はお前だ禪院。つまらん答えを言ってくれるなよ」
どないしよかな。
真面目に答えるか、好みに合わせるか、わざとつまらん答えをするか。
真面目に答えるは一番無難な選択肢やな。
その結果がどうなるかが分からんのが怖いけど。
好みに合わせるのも微妙な選択肢やな。
合わせた時に意気投合出来ればええんやけど。
いや、この人やったら「つまらん嘘を吐くな!」とか言って怒りそんな気もする。
わざとつまらん答えをすんのは案外アリな気もするな。
この人からの興味を失えば、これ以上付き纏われへんやろうし。
いや、繋がり作りに来た学校で、いきなり嫌われんのはどうなんやろ。
どれも微妙な選択やったら、一番無難な選択しとくか。
「俺は一本筋通った信念ある人が好きです」
異世界で出会った良い人らはみんな一本筋通った信念を持った人やった。
どうせ恋するんやったら、そんな人の方がええかな。
と、そう言う理由で好みを語ったが
「いいや、違うな」
東堂さんに否定された。
「禪院、
言われて見れば確かにそうかも知れん。
異性としての好みと言われると…
「うーん、身長と胸が大きい方が好みかな」
「まぁギリギリ合格だな」
悩みながら出した答えは及第点だったらしい。
身長が大きい方が好みという部分が一緒だからか?
いや、ていうか何なのこの会話。
「お前にはこれをプレゼントしよう。
そう言って東堂さんはアルバムを手渡してきた。
アルバムのパッケージには可愛らしいポーズを決めた女性がいるが、生憎と知らないアイドルだった。
異世界に行くか、修行してるか、アニメ見てるかの生活だったので、芸能人には正直詳しくない。
「この人が東堂さんの好みなんですか?確かに可愛い人ですね」
とりあえず褒めてみる。
実際可愛いし。
「そうだろう!お前も気に入ると思ったぞ!」
「この人、身長も大きいんですか?」
パッケージを見ても流石にそこまでは分からなかったので聞いてみた。
東堂さんが好きってことは、多分大きいんだろうけど。
「高田ちゃんは大きいよ、確か180ぐらいあったはず」
そう言って、新田が会話に混ざってきた。
と言うか、新田も知っているって事は有名人なのか?
「ほう、お前も高田ちゃんのことを知っていたか。流石は高田ちゃん」
「テレビにも結構出てますよね。大きいから目立つし、それで覚えました」
テレビに良く出ると言う事はやはり有名らしい。
「へぇそうなんだ。芸能人に詳しくないからよく知らないわ」
「やっぱり禪院家とかになるとテレビとか見ないの?」
新田からそう聞かれた。
「いや、見てる人は見てると思うよ。俺もアニメは見るんだけどな」
「へぇその辺は案外庶民的なんだ」
「禪院家はそんな感じだな、他の家は知らんけど」
加茂家は保守派だからテレビとかはあまり見ないかもな。
五条家はどうだろうか。あの家は五条悟以外の話をあまり聞かないから、判断材料がないんよな。
「げっ、何であんたがここに居んのよ東堂…」
そんな台詞が背後から聞こえてきた。
振り返ると、巫女服の様な紅白の着物を着た女性が立っていた。
身長は俺より少し低いが170センチぐらいはありそうだ。
右頬から左目の下ぐらいまで傷跡が伸びている。
「俺がどこに居ようと俺の自由だろう」
東堂が平然と答えた。
「はぁ、まぁ良いわ。貴方達外に出なさい」
巫女服の女性は呆れていたが、気を取り直して俺達を外へと促す。
「歓迎会やるわよ」
巫女服の女性に連れられてついた運動場には五人の男女が待っていた。
いや、顔と手が木で出来ているのがいるから四人なのか?
全員が高専の改造制服に身を包んでいるので先輩なのだろう。
「紹介していくわね」
巫女服の女性が話始める。
「まず、私から。
庵先生が挨拶した後、次々と先輩達が挨拶をしていく。
「私は
東堂さんほどじゃないが、身長が高め男性が挨拶する。
伸ばした黒色の前髪を左右で束ねているのと、糸目が特徴的だ。
名前は知っていたが、この人が加茂家の次期当主か。
「私も三年の
次に挨拶したのは、今いる人の中では一番背の低い女性だった。
身長がかなり低く、目算だが150センチぐらいだろう。
金髪碧眼で、綺麗な金髪を大きいツインテールに纏めていて、手には身長よりも大きい箒を握っている。
ワンピース型の制服と合わさって魔女の様に見える女性だ。
「私は
真依姉さんは俺を見ずに、隣に立つ新田に向けて挨拶した。
「同じく二年の
真依姉さんの次に話したのは真依姉さんと同じく背の高さの女性だった。
水色の長髪と黒のスーツ型の制服が印象的な女性だ。
また、手には日本刀を握っている。
「俺も二年の
「ロボットじゃん」
「ロボットだな」
最後の一人はロボットだった。
いや、傀儡呪術系の人形なのかな。
木の顔と手で何となく分かっていたが、中に人が居るとかでも無さそうだ。
「メカ丸は本人じゃなくて『傀儡操術』の人形よ。本人が遠い所から操作しているわ」
「遠い所からですか?」
思わず聞いてしまう。
『傀儡操術』は文字通り傀儡を呪力で操る、割とポピュラーな術式や。
その効果範囲は大体が目視出来る距離やったはず。
やから遠い所と言う言葉には違和感を感じてしまう。
「俺は重度の『
「すんません。言い難いこと言わせてもうて」
「いヤ、気に入するナ」
メカ丸さんが説明してくれるが、申し訳無くなって謝った。
『天与呪縛』とは生まれつき縛りが課せられた呪術師である。
強大な力を得る代わりに何かを失って生まれてくる。
直樹の知る所では禪院真希もこれにあたり、本来禪院家として持って生まれる呪力を殆ど持っていない代わりに、高い身体能力を持っている。
恐らくやけど、メカ丸さんは体が悪い代わりに強力な呪力を持って生まれたんやろな。
「さて、次は貴方達にも自己紹介して貰おうかしら」
話を変える様に、そう言って庵先生が俺達に自己紹介を促してくる。
「新田新です。一般家庭出身です。よろしくお願いします」
「禪院直樹です。最近禪院家次期当主になりました。よろしくお願いします」
二人でそんな挨拶をした。
次期当主の件では誰も驚いて居なかったので、真依姉さんか加茂さんが事前に話していたんやろうな。
「はい!挨拶も済んだ所で、今日みんなを集めた本題に入りましょう」
拍手をして皆んなの注意を集めた庵先生がそんな事を言い出した。
「新入生の実力を把握する為の模擬戦をやった後に、ささやかだけどご馳走を用意しているので、それを食べましょう!」
「「「「おお」」」」」
全員で拍手をする。わざわざを食事まで用意してくれたらしい。
「じゃあ新田君とメカ丸で、禪院君とかm「俺がやろう」」
庵先生の話を遮って、東堂さんが立候補した。
「加茂ではこの男の相手にならんだろう」
加茂さんの顔が引き攣るが、暫くして溜め息を吐いた。
どうやら何か言う気も失せたらしい。
そんな加茂さんを隣に立つ西宮さんが励ましとる。
皆んな東堂さんには苦労してそうな感じやな。
「じゃあ早速始めましょうか。まず新田君とメカ丸からお願いね」
「分かりました」
「胸を貸そウ」
まずは新田とメカ丸さんがやるらしい。
新田は一般家庭出身だが、姉が補助監督なら呪力の扱いには慣れているかもな。
二人が皆から10メートルほど離れた所に移動する。
「メカ丸は素手だけね、武器使っちゃダメよ。模擬戦なんだからお互い怪我しない程度にね」
「分かっていル」
メカ丸さんは武器を持っている様には見えないが、庵先生がそう言うって事は体の中に武器を隠しているのかな。
そうだとしたら、ますますロボットだな。
頼んだら見せてくれないかな。
「それじゃあ始め!」
庵先生の合図と共に新田が仕掛ける。
新田は果敢に攻めるが、メカ丸さんに容易くいなされる。
新田の動きは悪くないが、メカ丸さんの動きの方が数段上だな。
傀儡だからカクカクした動きかと思ったが、かなりスムーズな動きだ。
「今度はこちらの番ダ」
新田の右足のハイキックを防いだメカ丸さんが、防御から攻撃の動きに切り替えた。
「…」
「ぐぅ」
無言で攻めるメカ丸さんの攻撃を新田が防ぐが、攻撃の度に防御が崩されていく。
そして、完全に崩れた新田に、メカ丸さんが手加減した大外刈りを仕掛けて運動場に寝かせた。
「参りました。強いですねメカ丸さんは」
「お前も悪くない動きだったゾ」
そう言ってお互いを讃え合う二人に、皆が拍手をする。
「じゃあやろうか」
「そうしましょうか」
そう言って皆からかなり距離を取る為に歩き出す。
そうして30メートルほど離れた所で向かいあって構える。
「東堂!一応言っておくが模擬戦だぞ!本気でやるなよ」
加茂さんが模擬戦である事を念押しするが
「この戦いは、俺とこいつが友になれるかが掛かっている。手加減する気はない!」
東堂さんははっきりと言い切った。
これは模擬戦と思わない方がいいな。
「東堂!」
「大丈夫ですよ加茂さん」
尚も注意を呼びかけようとした加茂さんを俺が止める。
「最悪俺が治せますから」
「ほう」
東堂さんがニヤリと微笑む。
加茂さんも俺が反転術式を使える事を思い出したのか、それ以上は何も言わなかった。
「用意は良いわね。それじゃあ初め!」
庵先生の合図と共に俺と東堂さんの模擬戦が始まった。
いかがだったでしょうか。今話も楽しんでいただけていると幸いです。
さて、今話もかなり悩みながら書きました。具体的に言うと東堂と親友にするかでかなり悩みました。
結果的に直樹は高身長と言う部分で東堂と趣味が合い、友達になれるかもぐらいの距離感になりました。ついでに高田ちゃんを布教し、個別握手会に誘われるフラグを立てて置きました。
あと、人としての好みの件は東堂だったらこれぐらい言いそうだなと思って書きました。
また、新田の好みについては独自設定です。調べても出てこなかったので、姉がそこそこの身長と元ヤンなので、その反対で小さくて可愛い子と言うことにしました。
姉弟愛はあるけど、姉とは違うタイプが好みって感じです。
新田の実力ですが、原作では未知数になっていますが、積極的に戦わない所を見るに戦闘力を低そうだなと思ったので、こんな感じの描写になりました。
今話も読んでいただきありがとうございました。次話も楽しみに待っていただけると嬉しいです。