転生したら西野武子だったので、原作知識を生かして無双します! 作:たかきょう
「それで、真鍋さん?具体的には何があったわけ?」
「えっと...それはね...」
皆に質問攻めに合った真鍋さんが、事の発端をせつめいし始めた。
白波さんが私やCクラスの悪口を言っているのを聞いてしまった事...
それを受けて...そのような言動をやめさせようと、人がいない特別棟の廊下に呼び出して、直談判した事...
その結果...白波さんに逆上されて、階段から突き落とされてケガを負った事...
その現場を
全てを説明し終えた時...Cクラスの生徒達に芽生えていた感情は、真鍋さんへの同情と...
「マジかよ...その白波って奴、最低だな‼」
「自分がBクラスだからって、調子に乗ってるのかしら⁉」
「俺達の悪口を言ったあげく、逆ギレして階段から突き落とすなんて...本当に救い用のない人間だな!」
白波さん並びにBクラスに対する怒りの感情だった。
(ふふっ...これで、真鍋さんは株を上げたね。)
実際のところの作戦はこうだ。
①まず、真鍋さんが白波さんを特別棟へと呼び出す。
・・・これに関しては、白波さんが一人になるタイミングを狙ったものだ。周りに人がいる...特に帆波ちゃんがいた場合、真鍋さんが何かしらのボロを出してしまう可能性があったからだ。
②その直後に石崎達三人に須藤を呼びに行かせる。
・・・原作の【バスケ部のレギュラーを辞退しろ】みたいな喧嘩腰のスタンスではなく、私が須藤を呼んでいるので特別棟に向かってほしいと頼みにいかせたら、すんなりと受け入れてくれた。まぁ、私には恩があるから当然か...
ちなみに呼び出した場所は真鍋さんと白波さんが口論をしていた階の1つ下の階である。
③特別棟にて、真鍋さんにBクラスや帆波ちゃんの悪口を言わせる。
・・・白波さんの性格上、売り言葉に買い言葉で私かCクラスの悪口を言うだろうと思ったら、案の上だった。
④事前に隠れて待機させていた、スパイKMにその現場を録画させる。
・・・第三者に【あちらが先に口喧嘩を仕掛けた】と印象づけるために、白波さんが悪口を言い始めた場面から録画するように指示した。
⑤真鍋さんが去り際に、帆波ちゃんをこれまで以上に侮辱する発言を耳打ちした後、背を向けて階段を降りようとする素振りをみせる。
・・・要するに特大級の煽り。帆波ちゃん大好きな白波さんが、そのまま帰すわけがない...
結果、彼女は後ろから真鍋さんを引き止めようとしたが、真鍋さんはそれを利用してあたかも、白波さんから押されたように大げさに階段から落ちる。
⑥そのタイミングで物音を聞き付けた、石崎達と須藤が現場に駆けつける。
・・・これで、須藤を目撃者に仕立てあげる。Cクラスのみならす、AクラスやDクラスからも目撃者を出せば、こちら側の主張の信憑性が上がるだろう。
以上が私の計画だ...
ちなみにBクラスに狙いを定めたのは完全なる消去法である。
まず...いまや、私の資金源同然となったDクラスに対しては、私から見るとわざわざポイントを減らしにいくメリットが全くない。
むしろ、私はDクラスの信頼を得た上で最大限に利用しようと考えているのだ。
...なので、実際に龍園がDクラスに対して、原作通りの暴力事件を起こそうとしていたらしいが、本当に起こされていたら非常にまずかった。
資金源はともかく、Dクラスの信頼と手駒を早々に失いかねない...
そうなると、無理矢理にでも『西野武子は龍園には従っていない』という噂でも流して、Dクラスからの信頼を維持するしかない。
とはいえ...実際にそんな噂が流れると、内心ではクラスの王として振る舞う龍園を快く思っていないクラスメート達が私を新たなリーダーへと担ぎ出す可能性がある。
そうなると...龍園派と西野派による、クラスの内部抗争が勃発してしまうだろう...
...よって、ここでDクラスに仕掛けるのは好ましいものではない。
そして、中間試験で仕掛けたAクラスに更なる攻勢を仕掛けるという手もないわけではなかった。
だが...前にも言った通り、下手に仕掛けて万が一にも失敗すれば、Aクラス内の団結力が強まってしまう。できるだけ長く、Aクラスには内部抗争を続けていてほしいのだ...
最後に私が白波さんをターゲットにした最大の理由はというと...
「白波の奴‼...前から俺達、男子を敵視しててうざいと思ってたが、こんな事までするとはな!」
「ほんとだよ‼白波さんって、勉強も運動も底辺の癖に一之瀬さんにくっついててさぁ...正直、うざかったんだよね‼」
白波さんが他の皆...特に男子からは嫌悪されるほど、評判が悪かったからだ。実際にBクラスの男子の中にも白波さんを嫌ってる人がいるらしいし...
「てかよ...これって、一之瀬が白波に言わせてんじゃねぇの⁉」
「まさか、自分の手を汚したくないとかか⁉」
「おいおい...一之瀬の奴、皆で仲良くなんて綺麗事を言っておいて、裏では俺達を見下してたのかよ‼」
いつのまにか...話が変な方向へと進み、リーダーの帆波ちゃんまでもがCクラスの皆に恨まれている。
(最後の台詞は帆波ちゃんより、櫛田ちゃんに言ってあげなさい...)
そして、私は皆の話が一段落したところを見計らって、話し始めた。
「皆、聞いてほしいの‼...真鍋さんは確かに中間試験に引き続き、今回も皆の足を引っ張った...だけど‼今回の件は...真鍋さんがその罪を償うべく、彼女なりの解決策を編み出したが故の悲劇なの!」
私の言葉にその場にいる全員が聞き入る。
「だからさ...断固として妥協する事があっちゃダメだよ‼...皆で戦おう?志保ちゃんの...その覚悟を無駄にしないために‼」
「「「「武子お姉様‼...」」」」
「「武子ちゃん‼...」」
「西野さん...」
「「「武子姐さん‼...」」」
真鍋グループの...
美野里ちゃんと麻里子ちゃんの...
ひよりちゃんの...
石崎、小宮、近藤の...
そして...他のクラスメート達の気持ちが、今!...一つになろうとしている!
「ククッ‼...そうだな、俺の大事なクラスメートをこんな目に遭わされて、泣き寝入りなんかできるかよ!」
「龍園さんも‼...」
クラスの王様の同意もあってか、このクラスの意志は固まったも同然だ。
「皆、卑烈な暴力に負けちゃダメだよ⁉今回の件、絶対にBクラスに勝とう!」
『『『おおおっっっ‼』』』
この瞬間...一時的とはいえ、1年Cクラスの皆の心が確かに1つになった...
注意⚠
すっかり、悲劇の主人公ムーブ感を出していますが...あくまで、Cクラスは加害者側です笑