転生したら西野武子だったので、原作知識を生かして無双します!   作:たかきょう

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諸事情があって、前半部分を削除しました...詳しくは活動報告にて...


第25話.山内春樹の勇姿=もはや別人...

 

 

山内side

 

 

その日の帰り道、俺は西野ちゃんから言われた事を思い出していた。

 

 

『でもね?私は山内君に期待してるんだよ?』

 

 

『今のあなたは、その長所を上手く使いこなせていないじゃん!』

 

 

『今後は自分なりの長所を生かせるようになれば...女子からの印象も変わるかもしれないよ?』

 

 

中学の頃から女子に嫌われていた俺の内面を褒めてくれたのは西野ちゃんが初めてだった。

 

 

あの櫛田ちゃんですら、俺の内面までは見てくれていなかっただろうな...

 

 

そう思いながら、俺は自分の手に持っている工具を見つめる。

 

 

本当は...夏休みに備えて、博士にラジコンを改造してもらってプールの女子更衣室を盗撮しようと計画していた。

 

 

だけど...西野ちゃんの話を聞いてから、実にくだらないことなんじゃないかと思い始めた。

 

 

(西野ちゃん...たぶんだけど、俺の計画を見抜いていたのかもな...)

 

 

工具について指摘しつつも、深くは追及せず...おまけに去り際に盗撮はダメだと言っていた。

 

 

つまり、西野ちゃんは...俺に期待していたからこそ、俺が一線を越えて犯罪者となってしまうのを防ぎたかったのかもしれない。

 

 

(だったら...その期待に応えてやるのが男だよな...)

 

 

そう思った俺が、購入した工具を返品しようと工具店へ向かうべく、ケヤキモールをさまよっていた時だった。

 

 

「きゃっ!やめてください!」

 

 

(ん?これって女子の悲鳴?)

 

 

なんとなく気になった俺が声の発信源へ向かうと、そこには...

 

 

「あれは...佐倉?...」

 

 

家電量販店の前で俺のクラスメートの佐倉愛里が店員らしき男に襲われていた。

 

 

「へへっ...雫!僕はこんなにも君を愛しているんだよ!」

 

 

「離してください!あなたみたいな人はファンじゃありません!」

 

 

男が叫んでいる雫という名前...ふと、どこかで聞いたような気がした。

 

 

確か...前に活動休止を発表したグラビアアイドルの事だったよな...

 

 

(雫が活動休止したのは、3月...しかも理由は学業...もしも、佐倉があの雫本人だったとしたら...)

 

 

以前の俺だったら、このまま見捨ててしまうという選択肢も存在していた...というか、小心者の俺は間違いなく自分だけ逃げていただろう。

 

 

だが、今は違う。俺が見捨てた事で1人の芸能人の未来が滅茶苦茶に壊されてしまうなんて事になるのはあまりにも残酷だと思ってしまうのだ...

 

 

だから...前までの下心なんかじゃなくて、初めて本心からの正義感で佐倉を助けたいと思った。

 

 

「やめろおぉっ!!佐倉から手を離しやがれ!」

 

 

俺は咄嗟に男に体当たりした。完全に不意をつかれた事もあってか、男が倒れ込む。

 

 

「山内くん!?」

 

 

「おい、佐倉!大丈夫か?」

 

 

佐倉の心配をするもつかの間、倒れ込んでいた男が起き上がる。

 

 

「なんだよ...お前!僕と雫の愛の邪魔をするなぁ!!」

 

 

「なっ!?」

 

 

「山内くん!逃げて!」

 

 

逆上した男が今度は俺に襲いかかってきた。

 

 

「消えろぉ!お前なんか消えやがれぇ!」

 

 

「おわっ...危ねっ!!」

 

 

男が繰り出してきたパンチをギリギリで回避する...それでも男の勢いは止まる事はなく、今度はパンチと同時に蹴りを入れてきた。

 

 

「くっ...」

 

 

先程と同じく...パンチは回避できたが、蹴りは避けきれずに左足を痛めた。

 

 

(一か八か...押さえるしかないな...)

 

 

俺は須藤と違って、喧嘩が強いわけではない。このままだとやられてしまうかもないという恐怖が募りつつあった...

 

 

「うおおおっ!」

 

 

「ぐわっ...」

 

 

それでも!一か八か、俺は男を拘束しようと飛びかかった。

 

 

ところが、やっぱりなのだろうか...俺の身体能力は男子の平均以下で、しかも足を痛めている状態...そんな俺が大の大人に勝てるはずがない。男はすぐに俺を引き剥がして、逆に俺の体を床に押さえつけた。

 

 

「はぁはぁ...お前は僕と雫の愛を邪魔したんだ!お前は絶対に殺してやるぅ!」

 

 

そう言うと、男は果物ナイフを取り出した。それを見た佐倉は絶望したような表情をしている。

 

 

俺もまた、自分の死を覚悟した...

 

 

(あぁ...寛治、健...先に逝くことになりそうだ。最後ぐらいはお前達とも話したかったぜ...生まれ変わっても友達でいてくれよ...じゃあな...)

 

 

そして、男の持つ果物ナイフが俺の心臓を貫き、俺はその生涯を終える...

 

 

 

 

...はずだった。

 

 

 

 

「おい!何をしている!?こいつを取りおさえろ!」

 

 

「なっ!?やめろぉ!離しやがれぇ!」

 

 

たまたま、近くを通りかかったらしい二人の警備員が男を取り押さえた。さらに...すぐ後ろから男の先生が数人程、やって来た。

 

 

「間に合ったか...二人とも、大丈夫かい?店員が生徒を襲っていると報告を受けたんだ!」

 

 

「はい...俺は大丈夫です...」

 

 

「そうか...良かった。」

 

 

どうやら...他にも一部始終を見ていた生徒がいたらしく、警備員や先生を呼びにいってくれてたようだ。

 

 

「あっ!佐倉!お前は大丈夫なのか!?」

 

 

「山内くん...」

 

 

俺の問いかけに佐倉はウルウルと涙目になって辛うじて応える。震えながら、必死に涙を堪えている様子からよっぽど怖かったに違いない...

 

 

「ううっ...私...とっても怖かったよぉ!今までずっとあの人にストーカーされたり、ブログに気持ち悪い事を書かれたりでぇ...ぐすっ!山内君が来てくれてなかったら私...ううっ!!」

 

 

ついには泣き出してしまった佐倉を見て、俺は今までの自分の行いを今一度思い返してみる...

 

 

セクハラ発言に胸の大きさランキング...自分では冗談やおふざけのつもりだったものが、実際には女子の心を深く傷つけていたということに...

 

 

(ははっ...俺だって最低じゃねぇか...俺にあのストーカー男を責める権利なんてねぇな...)

 

 

一歩間違っていたら、俺も将来はあの男のようになっていたかもしれない...

 

 

「佐倉...守ってやれなくてごめんな...」

 

 

「いいの!別に山内君が悪いんじゃないから...助けてくれてありがとう!」

 

 

「佐倉...」

 

 

そんな佐倉に対して、本当に申し訳なく思う。

 

 

もっと俺が喧嘩が強かったら?...もっと俺が頭が良かったら?...あんなに苦戦する事はなかっただろう。

 

 

(決めた!俺...女性を守れるような強い男になってやる!こんな失敗を二度と...繰り返さないようにな!)

 

 

まぁ...その前に、プールの時に巨乳巨乳と言いまくってしまった長谷部にはちゃんと謝罪しておかないとな...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

(えっ?あのブラックルーム山内が!?愛理ちゃんを助けたの...マジで?)

 

 

その話を初めて聞いた時...私はとてもじゃないが、信じられない気持ちだった。

 

 

 





主な原作との相違点。


◆綾小路ではなく、山内が佐倉を助けた。

・・・佐倉を助けたと同時に自分の今までやった事の愚かさを思い知らされた。

よって、この世界の佐倉は綾小路には惚れていない。

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