転生したら西野武子だったので、原作知識を生かして無双します!   作:たかきょう

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原作において、神室真澄の退学の元凶となった男が今宵、ついに...


第31話.蝙蝠外交

 

 

無人島試験の1日目は特に何事もなく終わった...

 

 

あっ!違うね...実を言うと原作から一つだけ変化があって...

 

 

(まさか、本当に高円寺くんがリタイアせずに残ってくれるとは思わなかったな~!)

 

 

彼と事前に交わしていた()()()()があったとはいえ、彼が今回の特別試験で途中でリタイアしなかったのはDクラスから見てもポイント面で言えばありがたいはずだ。

 

 

それに...高円寺くんにはまだ、やってもらわないといけない事が残ってる。とはいえ、本人の性格を考えると必ずしもやってくれるとは限らないんだけど...

 

 

「おいおい...昨日に続いてまたしてもこんな夜中に呼び出しだなんて、うちの姫様よりも扱いが酷いじゃねえか。もしかしてBクラスのお嬢様は俺との夜景デートをお望みだったりするのか?」

 

 

「はぁ...ねぇ、それって本気で言ってる?ぶっ殺すよ?」

 

 

「いやいや!冗談に決まってんだろ?だから、俺を威圧するのはやめてくれよ!なぁ...」

 

 

そして、今は無人島試験2日目の夜...私はある人物と密談を交わしていた。

 

 

「改めて、任務お疲れ様...蝙蝠(こうもり)くん!」

 

 

「おい、ちょっと待ってくれ。蝙蝠って...蝙蝠はやめてくれよ...俺には橋本正義ってちゃんとした名前があるんだぜ?」

 

 

「ふ~ん?正義とかいうその名前に似合わず、やってる事は卑怯...良いネーミングだと思ったんだけどな~?」

 

 

1年Aクラスの橋本正義。

 

 

私は今回の無人島試験が始まる直前に彼に話しかけられた。話の内容はというと...単純に自分が確実にAクラスで卒業するための保険として、各クラスの中心人物達と何かしらの接点を持っておきたいらしい。

 

 

それを聞いた私は橋本くんに自分が役に立つ優良物件であるを証明させるべく、彼と前日の夜に会った時にとある指示を出していた。

 

 

「それはさておき、橋本くんは肝心のミッションは達成できたのかな?」

 

 

「まぁな...ほらよ。」

 

 

彼が手元にあるデジカメを手渡してきた。このデジカメはうちのクラスでポイントを使って購入した物で、前日の夜に橋本くんに渡していたのだ。

 

 

【このデジカメでAクラスのキーカードの写真を撮ってきて、それを私に見せる事】

 

 

これが彼に課されたミッションだった。

 

 

原作知識で戸塚がAクラスのリーダーである事は知っているが、念には念を入れてね?という気持ちで写真を確認してみたのだが...

 

 

「なるほど~!つまり、彼がAクラスのリーダーって事でいいんだね?」

 

 

「あぁ、アイツが葛城達と一緒にスポットを更新しに行っていたのをこっそりと尾行もしたからな。間違いないと思ってくれ。」

 

 

「なるほどねぇ...」

 

 

私は内心、驚いているのを橋本くんに悟られないようにしながら彼と会話を交わす。

 

 

なぜなら...写真に映るキーカードには戸塚弥彦ではなく、竹本茂という別の男子生徒の名前が書かれていたからだ。

 

 

(やっぱり、何かが起こっているとしか...)

 

 

基本的に原作からの変化というものは...暴力事件の内容変更や山内の成長など、私の関与があったからこそのものが多い。

 

 

しかし、中には...

 

 

・テストの点数1点につき、かかるポイントが10万ポイントから100万ポイントと...なぜか、10倍に跳ね上がる。

 

 

・暴力事件の審議において...明らかにうちのクラスが勝ち確定の展開になったにも関わらず、堀北先輩が無駄に審議を引き延ばす。

 

 

などといった...私が直接関与していないにも関わらず、原作から逸脱した不可解な出来事が幾つか起きているのも事実だ。

 

 

今回の件も【私の関与していない部分の原作の変化】に該当するだろう。

 

 

「とりあえず、お疲れ様。()()()()()ミッションも頼んだよ。」

 

 

「おいおい、まだ俺に働かせるつもりかよ...」

 

 

「その分の報酬は弾むよ。それに次のミッションはさっきよりも遥かに簡単なんだから...」

 

 

「はぁ...今度はいったい、何をすればいいんだ?」

 

 

「それはね、4日目の朝の点呼が始まる直前に...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・

 

 

(はぁ...早速、厄介な事になるとはねぇ...)

 

 

橋本くんが帰った後も、私はAクラスのリーダーが原作から変わっていた事が頭から離れていなかった。

 

 

これが正しいのなら...もしも、私が原作知識を良い事に慢心してAクラスのリーダー当てで戸塚を指名していたならば...危うくポイントを減らしてしまうところだったよ。

 

 

そう考えると、ある意味...橋本くんに救われたも同然だ。

 

 

(とにかく、他の三人の報告次第かな...これで、橋本くんが私を欺いてないかも分かるし...)

 

 

だからといって、私は彼を...橋本くんを簡単には信用するつもりなんてないよ?

 

 

実は...橋本くんには内緒で真澄ちゃん、スパイSN、スパイYMの三人にも橋本くんと同じ方法でAクラスのリーダーを探らせるべく、それぞれを別々の日に呼び出すつもりでいるのだ。

 

 

そこで、他の三人からも橋本くんが撮ってきた写真に映る竹本茂という男子生徒がAクラスのリーダーだという報告を確認でき次第、Aクラスのリーダーを指名する手筈でいる。

 

 

(やれやれ...ほんの些細な事で原作の展開から逸脱する事もあり得る以上、絶対に油断しちゃいけない...)

 

 

もしも、他の三人がAクラスのリーダーとして橋本くんの写真に映っていた人物とは別の人物の名前を挙げた時点で私は橋本くんの行為を私に対する裏切り行為と見なし、今後は彼の力など借りるつもりはない。

 

 

私はそのような事を考えながら、その日は自分のクラスのスポットへ帰路に着いたのだった。

 

 

 





原作との相違点。


◆高円寺が無人島試験をリタイアしなかった。

・・・賢い方は須藤退学阻止のための契約の時点で何かしらの違和感を感じていただろう、個人主義な高円寺があんな契約にタダで同意するわけがないと...

お察しの通り、実は高円寺と西野ちゃんは4月に初めて会った時にとある取引をしており、今回もそれの一環である。

取引の内容はいずれ明かされる...予定。


◆Aクラスのリーダーが変更された。

・・・なぜか、戸塚がリーダーでは無くなっていた。現時点では理由は不明。

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