シン・ウルトラマンエヴァ   作:井上ああああ

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マイゴジをみてきました
それ込みでとうとうあの怪獣王が動きます



第十話「最強怪獣ゴジラ 前編」

南太平洋、マリアナ海溝。

中国ロシアの共同軍事同盟「国際人民防衛機構」の開発した原子力潜水艦『応龍』その日、秘密作戦を開始していた。

この潜水艦の大きさは全長900m。

その大きさから入る人員は30万はくだらない。

 

近年、アメリカが積極的な軍事介入をほのめかしたことで、優位に進めていた沖縄での戦争が劣勢に戻りつつあった。

何とか避けたい中国・ロシアはツァーリ爆弾級の核兵器数発を搭載したこの『応龍』を派遣させることで、アメリカに威圧をいれようとしていた。

 

 

潜水艦の中では、隊員たちは落ち着いていた。

アメリカ軍が見つけたという情報はない。

近年この太平洋海域で怪獣が見つかったという情報はない。

だったら大丈夫。

艦長の李は安心しきっていた。

 

 

 

「これで1隻で向こうさんがビビってくれれば儲けもんだな。」

「ですね。」

「これが終わったらマカオで一山あてにいくか。」

「いいですねー!」

 

 

部下と談笑していた艦長だったが、部下が報告を行いにきた。

 

 

「艦長!!!!ソナーに巨大な物体が浮上しているのが!!!!」

「…アメリカの潜水艦か?」

「いえ、それより巨大です。大きさは…やく1200mほどあるかと!」

「なんだと!!!」

「まるで、島です。島が動いているみたいですよ!」

 

 

部下は困惑した。

 

 

「どんどん上がってきます。」

 

 

 

艦長たちは気が付いていなかった。

マリアナ海溝から徐々に、やってきていた。

大きな口をあけると、『応龍』をくわえた。

それは、『応龍』を軽く呑み込んだ。

そして、体内からくる消化液と無数の歯を使い細切れにしていった。

 

 

『応龍』の職員たちは自分たちが呑み込まれたことに気づいたのはその数秒後だった。

彼らは生きたまま歯で砕かれ、バラバラに切り刻まれた。

内部に搭載していた複数の核兵器もそのまま飲まれていった。

海の先にあった異次元への転移空間を経て、『怪獣たちの王』が帰って来たのだ。

 

 

 

12時間後

 

シンジは学校の図書室にいた。

彼はギリシャ神話の本を読んでいた。

神々の英雄ヘラクレスの本だった。

ヘラクレスは父ゼウスや神々から認められるために、数々の試練を経験したが、義母であるヘラからの愛は受けなかった。

 

 

「…。」

 

 

シンジはヘラクレスと自分はだぶってみえた。

復讐のために怪獣と戦っていたシンジだが、父は結局のところとんでもないヤツだった。

そして、そんな人間のために戦っていたシンジは意味などあったのだろうか。

 

 

 

「碇君。」

「ヒカリちゃん?」

「なにかあったの。」

「うん、色々と…。」

 

 

シンジは考え込んでいた。

 

 

「この前の事気にしてるの?」

「ああ。」

 

 

ヒカリはふとシンジをみた。

また首が細い。

こんな少年に人類は地球を託していいのか。

彼女はシンジから本を取り上げた。

 

 

「ああ、なにをするんだ」

 

 

すると、彼女はシンジのデコに自分のデコをつけた。

 

 

「…。」

 

 

なぜだろうか、シンジは落ち着いた。

不思議な事に、少年は少し気分がよくなっていった。

 

 

 

「えへへへ、私のおでこ冷たくていい気持ちでしょ?考えすぎちゃダメだよ!」

「…あ、ああ。」

 

 

ヒカリは微笑んだ。

シンジはふと思った。

この子となら…いけるかもしれない。

世界を守っていけるかもしれない。

すると、ヒカリはめをきょどらせながら小さく言った。

 

 

「実は、碇君に大事なこと言わなきゃいけなくって…」

「?」

「私、実はに」

 

 

その時だった。

シンジの体に電撃が走った。

カンが働いた。

 

 

「どうしたの碇君。」

 

 

シンジは思わず立ち上がった。

沈黙が支配していた図書室にシンジの動きが響いた。

 

 

「ごめん、僕用事がある!」

 

 

シンジはヒカリを置いて図書室に飛び出した。

そして、運動場に出た。

雲が荒れている、まるでこれからおきる戦いに地球が悲鳴を上げているようだ。

そして、天を睨んだ。

やがて、運動場の森の中へ隠れると、瞬間移動をした。

 

 

 

 

本能の呼ぶまま、怪獣のいる場所へ向かった。

そこは、アメリカのシアトルだった。

シンジは睨んだ。

その先にはかつて戦ったレッドキングがいた。

だが、以前の個体とは大きさが違う。

一回り二回りほど大きい、400mサイズはあった。

体色は赤色だった。

 

 

 

「ただでさえ強かったあいつが…。」

 

 

すると、轟音とともに、地中が割れていった。

シンジは焦り、空中に自分を浮かせた。

そして、天空から見張った。

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

 

轟音とともに地割れが起きた。

町々が呑み込まれて行く。

すると地中からシアトルの街を破壊し、巨大な怪獣がやってくるのがみえた。

その巨大なアゴはクワガタのようにみえた。

だが、体系はムカデに近かった。

 

 

 

 

デスワームだ。

巨大なデスワームは大きさ3000mはくだらなかった。

巨大なレッドキングよりはるかに大きい。

だが、レッドキングは冷静だった。

自身より数倍以上あるデスワームの顎をつかむと、抑えつけた。

 

 

 

ギィイイイガあああおおおおおおおおおおおおおンンンン!!!!!!!!!!

 

 

 

 

レッドキングは顎をつかむと地面からデスワームを引きずり出した。

3000mほどあるはずのデスワームの体は持ち上げられた。

空中に浮かんでいたはずのシンジは焦って、すぐさますぐさま退避した。

大気圏に及びかねない大きさをしたデスワームはそのままレッドキングの怪力で、太平洋に放り投げられた。

 

 

「何てパワーなんだ!」

 

 

まずい、あのレッドキング。

恐らく僕より強い。

 

 

 

 

だが、そんなレッドキングは周囲を確認していた。

その様子はまるで『何かを恐れている』ようにみえた。

あんな化物が何を恐れているんだ。

 

 

グルルル…。

 

 

歯をガチガチと震わせながら周囲を警戒していた。

 

 

 

「こんなことをしている場合じゃないな。」

 

 

 

シンジはウルトラマンに変身した。

光に包まれたウルトラマンはすぐさま、地面に着陸するとレッドキングの前に降り立った。

レッドキングは怒りの咆哮をあげた。

シンジはウルトラマンを通して、その巨体をみた。

ウルトラマンの数倍ある。

 

 

『あ、あ…。』

 

 

 

ウルトラマンは、恐怖を感じた。

得体のしれない怒りに振るわされた。

その時、レッドキングの尾が振るうとシンジの胸を激しく殴打した。

 

 

ゴン!!!!

 

 

衝撃波が周囲のビルを包み込んだ。

ウルトラマンはそのまま、3㎞先へと吹き飛ばされた

 

 

 

『う、うぐおェええええええええええ!!!!』

 

 

 

ウルトラマンはうめき声をあげながら悶絶した。

強い。

強すぎる。

たった一撃でカラータイマーは点滅した。

赤いレッドキングは倒れるウルトラマンを睨んだ。

トドメを刺すか。

 

 

その時だった。

 

 

 

 

びしゃあああああああああああああああッ!!!!!

 

 

 

悲鳴が上がった。

ウルトラマンとレッドキングは思わず海をみた。

そこには3000mあるデスワームが、まるで何かに持ち上げられているようにみえた。

その時、シンジの心臓の鼓動が激しくなった。

 

 

 

「…うう、うグ!!!!」

 

 

 

海から水しぶきがあがる。

巨大な津波が流れてきた。

大きさ800mほどの津波はウルトラマンを飲み込んだ。

そのまま、シンジはなんとか瞬間移動をして、山の上へ逃げた。

そして、変身を解除した。

 

 

 

 

「はあ、はあ…はああ…。」

 

 

 

シンジは粗い呼吸を吐いた。

強いあいつ強すぎる。

なのに、なぜだろう、もっと強いヤツがやってくるのがわかる。

 

 

 

シンジは山を通じて数km離れた市街地をみつめた。

そこには巨大な水柱が上がっていた。

津波は市街地を飲み込んでいっている。

レッドキングは津波にビクともしていない。

だが、震えていた。

寒いからではない、その先にいる物に怯えているのだ。

 

 

やがて、水柱の中から巨大な黒い岩山がみえた。

シンジは知っていた。

あんな場所に岩山はない。

そして、彼は岩山ではないことも知っている。

なぜなら、あれを前にみたことがあるからだ。

シンジの心臓は破裂するように鼓動を繰り返した。

 

 

 

「…!!!」

 

 

 

黒い岩山のようなそれはは白い光を放つ二つの目を放った。

その目はまるで、この世界を慈悲の無い光で包み込もうとしているようにみえた。

岩山のようなそれには、まるで鍾乳洞のような背びれがあった。

顔は恐竜かワニのようにみえた。

 

 

それは世界最大最強の怪獣、ゴジラだった。

原初の混沌がそこにいた。

 

 

 

シンジにはわかっていた。

2年前にヤツと遭遇した、そして父は死んだ。

本能でわかった、ヤツは宇部市にいた個体だ。

 

 

 

「ゴジラだ…。」

 

 

 

ゴジラの手には、先ほどのデスワームの残骸があった。

3000mあったはずのそれは、アゴの一部を残し食いちぎられていた。

 

 

 

ゴジラの口元にデスワームがいた。

まるでワニを丸のみにするアナコンダのように、ゴジラはデスワームを丸呑みしていた。

凄まじい食欲だ。

 

 

ゴジラの大きさは500mを越えていた、それに比べると400mのレッドキングが子供にみえてきた。

赤いレッドキングはゴジラを相手に震えあがっていた。

あんな怪獣にも恐怖の感情はあるのか、とシンジは驚いた。

 

 

 

シンジの体に太陽の光がかかった。

彼の体の傷は徐々に治癒した。

ウルトラマンの原動力は光。

ならば…。

シンジは決意すると、空中高く飛び上がった。

そして、太陽光のエネルギーをすべて吸収した。

 

 

 

「行くぞ!!!」

 

 

 

シンジは再び変身した。

白い銀色の巨人ウルトラマンは変身を完了させた。

そして、天空から大きな蹴りをゴジラにめがけて放とうとした。

 

 

 

 

 

・・・・だが!!!

 

 

 

 

ゴジラの白い瞳孔の無い目はギロりと動いた。

シンジはゾクリとした。

そして、一瞬空間の全てが止まったような感覚が生まれた。

ゴジラは、怪獣の王は、ウルトラマンを睨むと咆哮をあげた。

 

 

 

グアおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおオオオンンンンンンンンンンンン!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

その咆哮の先から衝撃波が発生した。

ウルトラマンは、その衝撃波に包まれるとそのまま空高く放り飛ばされて行った。

 

 

 

『うわあああああああああああああああああああうわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!』

 

 

 

シンジは悲鳴を上げた。

衝撃波の圧力は大気圏を越えた。

やがて、地球を抜けていった。

そのまま、ウルトラマンは、シンジは宇宙の果てまで吹き飛ばされて行ったのだった。

 

 

 

 

 

 

その頃、地上。

シアトルは先ほどの衝撃波で大部分が吹き飛ばされた。

市街地は一瞬で、破壊しつくされた。

怪獣レッドキングは両腕をクロスすることで、何とか持ちこたえた。

彼は前方をみつめた。

 

 

 

ゴジラがいる。

圧倒的な暴力の権化であったレッドキングは初めて、自分以上の暴力に襲われている。

彼は自信のプライドをかけて、先ほどのウルトラマンに大ダメージをおわせた尾の一撃を放った。

 

 

ゴおおおおん!!!!!

 

 

轟音が響く。

レッドキングの尾はゴジラの首に当たった。

だが…。

 

 

 

ぎぃがああああああああああおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおンンンン!!!!

 

 

 

レッドキングは悶絶した。

痛いのは自分の尾のほうだ。

骨が粉々に砕けている。

ゴジラはレッドキングをみた。

大きなアゴを使うとレッドキングの上半身に食らいついた。

そして、そのままアゴの怪力だけでレッドキングを持ち上げ、地面にたたきつけた。

彼は痙攣すると、そのまま息絶えた。

 

 

 

 

 

ゴジラはふとみた。

市街地の周囲には、新型の黒いキングジョーの集団がやってきていた。

 

 

 

 

ワシントン、ペンタゴン。

モニターの前にはレックス・ルーサーがいた。

ルーサーはゴジラを睨んだ。

 

 

 

「…貴様には怨みがあるな。」

 

 

 

忘れもしない、ルーサーが学生時代ゴジラが襲撃した。

命は何とか助かったが、その時の放射能の影響でガンにかかり全身の毛が抜け落ちた。

ガンは克服したが、毛髪はもう戻ってこない。

 

 

 

「借りを帰すぞ!」

 

 

アスカはその様子をみていた。

彼女は自分がゴジラに戦いを挑めないこと悔しく思った。

だが、ルーサーは強化された量産型キングジョーの実験にしたいと、言っていた。

おまけに実はアスカはウルトラマン殺害に失敗したことで、ルーサーからの評価は下がっている。

今回は黙って従うしかない。

 

 

「…行け!!!キングジョーブラック!融合カノン砲だ!!」

 

 

キングジョーブラックの群れは腕を銃形態に変更した。

この融合カノン砲は、全ての物質を原子レベルに分解する。

これを食らわせればヤツを倒すことはできる。

ルーサーは確信していた。

 

 

キングジョーブラックたちは、ゴジラを囲むと一気に融合カノン砲を放った。

融合カノン砲数発は怪獣たちの王に降りそそいだ。

 

 

 

「やったぞ!!!!」

 

 

 

ルーサーは立ち上がった。

だが、噴煙の中黒い岩山の肌がみえた。

そして、白い目が冷酷に冷たく輝いていた。

 

 

 

「…!?なんだ、なぜだ!!!なぜなんだ!!!!!」

 

 

 

 

ルーサーは取り乱した。

その時、ようやくみえた。

何と融合カノンほうは確かに当たっていた。

だが、ゴジラはそのカノン砲の攻撃のエネルギーすらも吸収していた。

 

 

 

 

グルルル…。

 

 

 

ゴジラは満足そうに吠えると、口を開いた。

そこからは青白い光が輝いている。

そして、それは一瞬だった。

 

 

 

ドごオオオおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおンンン!!!!!!

 

 

 

轟音と爆音が響いた。

モニターが揺れている。

モニターを通じてペンタゴンが揺れていた。

否、北米大陸がゴジラの攻撃で揺れていた。

 

 

 

 

「…あ、ああ‥あ、ああああああああああ…!!!!!そんな馬鹿な!!!!」

 

 

 

 

その日、シアトル州は消失した。

シアトルだけではない。

シアトルからカリフォルニア州まで西海岸の全てが蒸発した。

ルーサーは絶望を感じ、地面に打ちひしがれた。

アスカはモニターにうつる怪獣を冷酷にみつめていた。

 

 

 

「ウルトラマンもやられた、じゃあ…アタシしかいないじゃない。」

「何を言っている、貴様如きなにができる!ウルトラマンも倒せん役立たずのくせに!」

 

 

 

ルーサーは叫んだ。

だが、アスカは負けずに叫んだ。

 

 

「…アンタはそこで黙って観ていなさい!」

 

 

 

アスカは啖呵を切った。

そして、ペンタゴンの闇の中へと消えていった。

 

 

 

 

 

 

その頃、宇宙の端

シンジはいた。

もはや地球に戻ることもできないだろう。

カラーテイマーも点滅していた。

だが、その灯は消えようとしている。

死だ、その時がきた。

シンジは目をつぶり、死を受け入れようとした。

その時、眩い光がシンジを包み込んだ。

 

 

 

『ウルトラマン、地球のウルトラマン』

 

 

声がする。

シンジは声に誘われる形で目を開いた。

彼は起き上がり周囲をみた。

気がつけばシンジに戻っていた。

そこには複数のウルトラマンがいた。

その真ん中に金色に輝くウルトラマンがいた。

 

 

「ここはなんだ。」

 

 

金色のウルトラマンは話しはじめた。

 

 

『ようこそ、光の国へ。君に話がある』

「あなたは誰だ」

『私はゾーフィ、このウルトラマンたちのリーダーだ。』

 

 

 

シンジは目を見開いた。

 

 

 




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