近衛局のビルからさっさと離れ、スラムにある仮拠点へと戻ってくる。
「はぁ……こんな日に限ってああいう事が起きるのホントなんなんだよ…」
壁に背を預け、床に座り込む。コンクリートの床は固く。座り心地なんて最悪なもんだが、椅子とかの上等な物は無いので諦める。
「さて、この先どうしたもんかね…」
あの感じだと龍門がロドスと連携してるのだろう。
となるとレユニオンが鎮圧されるのも時間の問題だとすると…俺も龍門から離れた方が良いな。
そうしたらネックになるのが龍門の移動都市の構造を理解出来てない事か…まあどうとでもなるか。
コツコツと靴がコンクリートの地面を踏みしめる音が通路に反響する。
結局、下層フロアから龍門を出ることにし、移動している最中だ。
「…」
進み、ある程度の所迄進むと人が立っているのが見える。
「よぉ、フロストノヴァ」
その人はレユニオン幹部の一人でもあり、スノーデビル小隊のリーダーを務めていたフロストノヴァだった。
「貴様か。まだ龍門に居たとはな」
「今から出るところさ。お前は?どうするんだ?」
「私か…私は…」
とりあえずどうするのかを聞くと口ごもる。
見かけた時は常に一緒だったこいつの兄弟姉妹が居ない事という事は…恐らくそう言う事なのだろう。
こいつも既に分かっていて、ここに居るのだろう。こいつが兄弟姉妹を置いて一人で生きて行くとこなんざ想像も出来ん。
「まあ何をしようがお前の勝手だ。俺には関係無い」
「そうだな」
「だがまあ…餞別位はくれてやるよ。俺よりもお前が使った方が有意義だろうしな」
移動する前に纏めた荷物の中からとある物を取りだし、フロストノヴァに軽く投げる。
「…?なんだ、これは?」
投げた物をキャッチし、怪訝な表情で見つめるフロストノヴァ。
無理もない、急によくわからない物を投げつけられたらそうもなるだろう。
寧ろ叩き落とされなかっただけマシと言えるだろう。
「それは~…なんだ、鉱石病の進行を抑制したり、後は痛み止めとしても使える薬みたいな物だよ」
「…私が貰って良いのか?」
「今のお前には必要だろう?まあ使っとけよ」
「そうか…貰うとしよう」
「あ、それめちゃくちゃ苦いからな」
彼女の味覚で感じるかは分からないが一応の忠告は言っておく。
自分が同じやつを使った時は苦すぎて悶絶した。良薬口に苦しと言うが、流石にあれはヤバかった。
故郷秘伝の薬なんだが…あまり誇らしいと思えないのは苦さのせいか…。
「ふむ…その苦味を感じるのも悪くはないかもしれんな」
「うぇ…俺だったら嫌だね。それは二度と飲みたくねぇ」
「そうか」
「まあ、お互い生きてたらまたどっかで会えるだろ、じゃあな」
「ああ、また会おう」
———
「ロドス…お前達の…勝ちだ」
「約束通り、ロドスに来てもらおう」
「…ここで生き絶えると思っていたが。アイツのお陰でまだ生きれるようだ」
「その人のお陰で君がロドスに来れるのか、じゃあ感謝しないとな。仲間の命を失わずに済むんだから」
「アイツは死なんだろう。何処かで会えるさ」
「そうだな、そうしよう。さ、ロドスに戻ろう」
———
荒野
「……」
レイヴンは龍門を離れ、荒野に一人立つ。その表情は暗い。
彼は行く当ても、何処かに行くと言う目標も無いが、これからも生きていくのだろう。
呪いと成り果てた言葉を胸に抱きながら、過去を悔やみながら。
「…なぁ…お前は、こんな俺でも生きる事を望むのか…?」
「…仲間と思えた奴らを助けようともせず…自分の命惜しさにノコノコと一人逃げたのに…」
「…教えてくれよ…俺は…どうすれば良いんだ…?」
その言葉に答えを返してくれる者は居ない。もうこの世には居ない。
死者に口無し。生者の行く道は生者が決めねばならない。
例えどんな道になろうとも。
チキチキ!ちょっとキャラ説明のコーナー!
コレ2回目かな?まあ良いや。
レイヴン 実はかなりメンタル不安定野郎。
溜まっていた物が最後の最後に溢れてしまった。
彼は強く振る舞っていただけで心は脆弱である。それは過去が原因か。はたまた彼自身の性質か。
ブレイズ 爆熱フェリーン!
フロストノヴァ この世界では生きます(確固たる決意)
凍原の歌姫は、家族の兄弟姉妹たちから生きることを望まれた。
それで十分だろう。
不審者(ドクター) フロストノヴァを口説いた張本人。
正史であれば彼女が生きてロドスの仲間として活動する事は出来なかったが、この世界では違うようだ。
いつの日か扱いに困る傭兵を拾う。
ケルシーおば…先生 アニメの表情良かったね。