洞窟から出たその後、次の潜伏場所を求めて飛行した。
「次どこに隠れるかなあ。」
「あ、そうだ。カーマンライン云々あったし一回飛んでみるか。」
と考え高度を上げていく。
そのうちグリッドを超える高さにまで近づいた。
そして案の定アレがあった。
「ハハッ、照準レーザーの雨が見えるぜ。」
惑星封鎖機構の衛星砲狙撃地点へと高度が上がっていた。
「コード5B不明機体を発見。コード44。」
「コード44了解。」
「コード45情報にない。密航企業の新兵器か?」
「コード60コーラルの光学特性を検知。」
「技研兵器だと?!大型の物は接収したはずでは?」
「システムは何と言っている。」
「コード70衛星砲による攻撃の実施要請を確認。攻撃する。」
惑星封鎖機構の対密航者用衛星砲が火を吹く。
が、不明技研兵器は高速で回避する。
「くそっ、機動性が高い!」
「増速した?!対象音速を超えているぞ?!」
「ぐっ...MTやACならいざ知らず、大気圏内で音速を超えた物には衛星砲じゃ対応できん!」
「システムは?!」
「コード70。依然として衛星砲による迎撃をしろとのことだ。」
「坑道がコーラル逆流を起こした時といい効果的な手段が存在しないと継続してコードを発行し続けるのどうにかならないか」
「俺たちがやることはあくまで惑星封鎖だ。それを脅かすものを排除するのも仕事だ。」
「坑道の件は仕方なかったと思え。」
「待て、コード79が第7封鎖艦隊エーギルに出ている」
「エーギル聞こえるか。」
「こちらエーギル旗艦タナガー。コードは確認している。対象の情報は?」
「音速飛行する銀色の技研兵器だ。」
「その他の情報は?」
「依然として不明。戦闘で判明次第逐次システムへアップロードせよ。」
「220秒後に戦闘空域へ進入する。」
「了解。通信を切る。」
「各艦艇レールキャノンと対空ミサイルを準備しろ」
艦隊指揮官の指令の下、戦闘準備を行う艦隊。
「不明技研兵器戦闘距離に進入した、コード14。」
まず対空ミサイルを一斉発射。
ただ目標へ向かうのではなく相手の回避軌道を限定するように打ち込む。
そして誘い込んだ所にレールキャノンを当てる算段である。
...のはずだったのだが...
「目標高度を上げました。」
「レールキャノンの射角外だ。追加でミサイル発射。目標を追い落としレールキャノンの射角へ入れろ。」
追加のミサイルは高速な大気圏外用のものを高高度から強襲する軌道で撃ちあげた。
が、
「目標更に増速!急降下で追加を振り切るつもりです!このままではどちらも命中しない!」
「陣形変更。対象の進行ベクトルに垂直に面で展開」
「了解。」
「それと後方の第4,5分隊は艦内重力方向固定装置を使用して艦を180°回転。レールキャノンを目標へ向けろ。」
「4,5分隊の射角に誘い込め。」
艦隊は4分隊を左翼に5分隊を右翼にひし形の面陣形を取り、陣形中央に誘い込む形を取った。
「目標来るぞ!対空砲とミサイルはなんとしても陣形中央から逃すな!」
この作戦の甲斐あって中央へ誘い込むことが出来た。
そう思っていた....
「目標近づく、目標との距離30km。」
「20」
「15」
「10」
「4」
「レールキャノン撃て!」
いくら音速を超えるといってもこの至近距離ならば当たる。
ましてや急制動でどうにかなるものではない.....
「目標逆噴射!距離3.5kmで左翼へ回避!」
「追加で撃て!的はACより大きい!大丈夫だ当たる!」
その言葉とは裏腹に急制動、にHiGターン、そしてその機動を音速で行う。
ファーロンの高誘導ミサイルのような機動で次々に回避していく。
そして今まで散々追い回したお返しと言わんばかりに艦橋に砲撃をすれ違いざまに撃ちこむ。
ブースターとキャノンが一体となっているため撃つ際にはブースターを停止しなければならないがそれを一瞬のうちに行い、
またその時に発生する推力の偏りを出力調整にて安定した回避に支障をきたさないようにしていた。
「コー..ド...78E....47..送...信」
こうして第7封鎖艦隊は撃墜された。
「衛星砲までは読めてたけど封鎖艦隊の迎撃が来るとは思わなかった...」
「しかもミサイルや陣形はこっちの回避を封じるようにして来るし...」
「当たんねえかヒヤヒヤしたわ....」
「あと勢いで中央氷原に来ちまった...」
「621はよく艦隊に捕まらなかったなあ。シフトの穴を突いたのかな。さすカーラ。」
そんなことを思いながら飛行していると不自然に霧のかかった海域を見つけた。
「あそこだけ霧が発生してる...まさか」
着陸するとそこはザイレムだった。