皆様、明けましておめでとうございます!
MyGO!!!!!の劇場版やAve Mujicaのアニメの情報が公開され、とても興奮してます笑
そして、今年最初の投稿がかなり残酷な回ですみません!
それではどうぞ!!
※燈視点
「煌っ〜!!」
「姉さん……」
煌は、先程まで大人しく私たちの音楽を聴いていた榎戸先輩に刃物らしきもので刺されてしまった
直ぐに私は駆け寄ったけど、煌の腹部からは赤い液がドロドロと流れている
「へへっ……喧嘩売る相手を間違えたな……!」
「よくもっ……! よくも煌を……!!」
そして、刺した当の本人は悪びれた様子で捨て台詞を吐いている
私は心の内では静かに、だが火山の噴火のように噴き出しそうな怒りに身体を震わせていた
?「ストップ燈ちゃん、周りをよく見てごらん?」
「周り……?」
そう怒りに震えていた私に声を掛けてくれたのは、一緒に歌ってくれたボーカルの人
言われた通りに周りを見渡してみると、観客に全く動きが見られない
まるで私たちのステージだけ、時が止まったかのように
「こ、これは……?」
「やってくれたみたいだね、神主さんと煌ちゃん。」
ふと煌に視線を移すと、腹部から出ていた液体を舐めていた
「直で舐めるケチャップは……あまり美味しくないですね。」
「は……? 何で生きてるわけ!?」
「自分の凶器を見てみたらどうですか?」
「こ、これは……!」
榎戸先輩が握っていたナイフは、刃が引っ込むタイプのおもちゃにすり替わっていた
「何で!? あたしは確かに斬れ味のあるナイフを……!」
「君が探してるのは、これかい?」
榎戸先輩が本来使おうとしていたナイフは、神主さんが持っていた
「くそっ! 早く返せ!!」
「ねぇ? どうして君は人の命を奪おうと思ったんだい?」
「あぁ!? 気に入らねぇからに決まってるだろ! あたしの計画を邪魔するな!!」
「……随分と無益な殺生だね。」
「は……?」
そのまま神主さんが榎戸先輩に近づくと、蹴り上げるかのような動作をする
すると、榎戸先輩はステージから足を踏み外したかのように真下に落ちて行ってしまった
「君はこの参道には必要無い、この産道からも……早く堕ちてくれたまへ……」
「ぎゃああああ〜〜!!!!!」
神主さんは懐から一枚の絵馬を取り出すと、その場で踏み潰した
そして、しばらくの沈黙がステージを包み込む
?「一件落着…かな……?」
「そ、そうなんですか……?」
「姉さん、そろそろ神主さんの術の効果が切れます、持ち場へ戻られた方が。」
「え……?」
そんなやり取りがあったことが嘘のように、観客席からはアンコールの声が聞こえてきた
「さぁ、彼女の願ひは叶えられた、最後は観客の期待に応えようじゃないか!」
?「は〜い!」
「は、はい!」
最後の曲は確か……あの曲だ!
♪紫青の参道
『KA・SHI・KO・MI !』×4
『嬰児(みどりご)の生死を弄(もてあそ)べり〜♪』
最初のパートはもう一人のボーカルの人
凄くふわふわした感じの歌声で、聴いていて心地良い
『獣の消(き)ゆ命を弄(もてあそ)べり〜♪』
次は私のパート
もう一人の人は、紫の着物で私は水色
何か意味があるのかな……?
『『思し召す(おぼしめす)ままに〜♪ 我等は廻(めぐ)る絵馬の中』』
『KA・SHI・KO・MI!』×4
そして、ここで神主さんが中央に立ち、歌い始める
『嗚呼...地平(ちへい)を彷徨ひ(さまよい)し〜♪ 侭(まま)...燃ゆるは、社(やしろ)なり〜♪』
『人の想ひ(おもい)や物の哀れ〜♪ 拾伍(じゅうご)の参道、超えし〜♪ 因子を産声待ち侍(はべ)り、幸在(さちあ)れ、言祝(ことほ)ぎ、願ふ(ねがう) 星を解き放て〜♪』
『KA・SHI・KO・MI!』×3
『思(おぼ)し召さば、参詣せり』
『『わをーーん!!』』
最後のわをーーんは少し照れ臭かったけど、歓声が沢山聴こえてきてたから、変ではなかったみたい
こうして計3曲を披露したHOMURAのライブは、幕を下ろすのだった
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※煌視点
「皆、お疲れ様〜!!」
神主さんの合図で、私たちはジュースを乾杯する
本当は日本酒でやろうとしていたが、私たちは未成年だった為、全力で止めた
ちなみに姉さんは、見に来てくれていた愛音さんたちと話している
「煌ちゃん、今日はお疲れ様。」
「あ、姉さんと一緒に歌っていた……」
「本当に良かった……生きててくれて……!」
その人の声は何とも言えないほど、震えていた
もしかして、泣いてるのだろうか?
「ごめん……私の世界じゃありえなかった話だから……」
「私の世界……?」
「あ、何のことか分からないよね、私の正体教えなきゃね……」
そう言って、彼女はお面を外した
濃いグレーのストレートヘアで、とても顔立ちの整った人だった
だが、私には大きな違和感がある
それは、姉さんと全く同じ気配を感じることだ
あの姉さんの独特な雰囲気、容姿は別人なのにそんなことを感じるのは何故か?
それが私には分からなかった
「そのことは私から説明するよ。」
「神主さん?」
「分かりやすく言うとね、彼女は別世界の燈ちゃんなんだよ。」
「……ちょっと待ってください、どういうことですか?」
「私は別世界の人間とも交信出来るのさ、その流れで呼んできたのが別世界の燈ちゃんというわけだよ!」
「……?」
「神主さん、そもそも煌ちゃんは並行世界の存在を信用してないのかもしれません……」
「そうなのかい!? 君は結構、現実主義者なんだね!」
「普通はそんなもの信じませんよ……」
要するに、姉さんと歌ったこの人は別世界の人間ということですね
やっと分かりました……
「えっと……何とお呼びすればよろしいですか……?」
「トモリ! 名前は一緒なんだ!」
「じゃあトモリさんで……」
それにしても見惚れてしまいそうなくらい、トモリさんは綺麗だ
女の私でもこの反応なのだから、元の世界ではさぞモテモテなことだろう
「煌ちゃん、ちょっといいかな……?」
「はい、何でしょうか?」
「……」ギュッ
「ふぇっ!? な、何ですか!?」
トモリさんはそう言うと、私に抱きついてきた
驚いたのは、その感触が姉さんと全く同じだったことだ
「煌ちゃん、あったかくて好きだなぁ〜。」
「それは良かったです。」
「……煌ちゃん、この世界の私のことは……大切にしてね!」
「フフッ、もちろんですよ。」
「あ、さっきの方……」
「あ、えっと姉さん、この方はですね……」
愛音さんたちと談笑していた姉さんが帰ってきたので、簡単にトモリさんについて説明することにした
初めは驚いたリアクションだったけれど、次第に受け入れたようだった
その辺は世界線は違えど同一人物、何かしらのシンパシーがあるのでしょうね
「今日はお疲れ様、最後に2人に言っておきたいことはあるかい?」
「そうですね……また会おうね、2人とも。」
そう言い残してトモリさんが神主さんに触れると、トモリさんは姿を消した
「神主さん、あの人は一体どうやってこの世界に……?」
「まぁ細かく言うと、並行世界にいる彼女の魂をこっちに持ってきてるだけなんだよね。」
「……全然、言ってることが分からないです。」
「とりあえず、彼女に会いたくなったら私の元までおいでよ! 逆に君たちの魂をもう一つの世界に飛ばすのもアリだなぁ〜……!」
神主さんの顔はお面で隠れてるから見えないけれど、何か企んでるような気がしたのは、また別のお話
こうして私の復讐は、終わりを告げるのだった
サブタイトルは、今回披露された紫青の参道の字を変えたものにしました
漢字が違うとこんなにも印象が変わるのかと、驚いたものです
ちなみに、今回登場したトモリに関して簡単に説明させて頂くと…
名前 トモリ
身長 165cm
担当パート ボーカル(ギターも少し出来る)
神主さんに呼び寄せられた別世界の燈で、性格は真逆で明るく大人びている
高松姉妹にとって、姉のような存在
ついでに補足しておくと、今回のライブで二人の燈が着ていた衣装のモチーフは、Sound Horizonの絵馬に願ひをフルエディションにて初登場したわをんの二人です(一応、私の小説では正体不明のバンド感を出す設定のため、メンバー全員がお面を付けてます)